花こそ全て

 みなさんご存知の通り(もちろん知らないが)、私は日本で100本の指に入るDマウントレンズの蒐集家である。
 100本の指に入るのは当たり前で、このレンズの蒐集家はおそらく全国で100人くらいしかいない。

 Dマウントレンズはまだズームレンズがなかったころ、「8mmカメラ」と呼ばれたムービーカメラに 付けて撮影が行われた、いわゆる「シネレンズ」である。

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 この写真はそのコレクションであって、一部一回り大きなCマウントやもう一回り大きなLマウントのロシアレンズなどが混ざっているが、おおむねDマウントで、「瑞鷹(仮名)」の標準と、もはや幻と言われている「頭脳(仮名)」の広角以外(の安い奴)は大体揃っていると自負している。

 ただ、オールドレンズに凝っている人なら分かっていただけると思うが、古いレンズは身体が小さくとも意外に重い「トランジスターグラマー」である。
 だから、「こんな小さなレンズなら10個くらい携帯しても全然平気だよな」などと思っていると肩に食い込むバッグの重みに青息吐息ということになる。

 特に隣国といえどもそれなりの距離がある韓国に一旦持って行ったレンズを重いからといって家に置きに帰るわけにもいかないから、「どのレンズを持っていくか」ということに関しては慎重に検討する必要がある。

 今回私は、「小さい」「軽い」「銀色」ということを基準に旅のお供を選んだ。

 「小さい」「軽い」についてはその理由は明察いただけるだろうが、「銀色」はなぜかといえば、私の経験上何となく鳥が逃げない気がするからだ。

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 標準は「世界最小Dマウント」の呼び声も高い「日光る13mm(仮名)」。

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 望遠は「讃38mm(仮名)」。
 本当は「頭脳君38mm(仮名)」や「椰子呑38mm」のようなもっと大口径のレンズの方が意図せざるぐるぐるボケが出にくいのでいいのだが、如何せん大型かつ重い。

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 広角も同じく「讃6.5mm(仮名)」。
 愛機「ペンテコステオバQ」の「イチニーサンセンサー(愛称。センサーに愛称というのも変な派内だが)」だと若干ケラレ(写真の四隅が丸く欠けること)が出るが、他メーカーの6.5mmに比べると画像処理でどうにかできるレベルである。

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 後は突然鳥に遭遇した時のためにLマウントのロシアレンズ「木星11号135mm(仮名)」。
 フルセンサーカメラ用のレンズの焦点距離に換算すると700mm弱の超望遠になるにも関わらず三脚不要の手持ち撮影でビデオも撮れてしまう優れものである。

 この4つのレンズは既に過去の韓国旅行で数々の貴重な写真をものにしてくれた相棒たちである。

 そして今回、韓国デビューするのは、未だ名前の決まっていない「ムニャムニャ13mm」である。
 「名前が決まっていないも何も、メーカーの付けた名前があるだろう」と思った貴方。「これで決まりね。あなたは固い。」

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 このレンズは後玉が別なのに1個が昼飯1杯分という私としては後ろ髪が全部引っこ抜かれてしまうような後悔とともに我が家にやってきた「不治?Non!」三兄弟を使用可能にする過程で生み出された改造レンズである(説明調で読みにくくてすみません)。
 「後ろ髪なんかないんじゃ?」と思った貴方。
 私は河童であるから頭頂部の髪はないが、後ろ髪はあるのである。

 このレンズは鏡胴(レンズの入れ物)は「ノンプロ(仮名)」という会社のものだが、レンズは「協賛(仮名)」という会社のもので、どちらもレンズの会社としては有名ではないし、何かインパクトのある名前はないかと未だに迷い続けているのだ。

 このレンズの名前を募集します。
 などといってもこのテの呼びかけに一度も反応が来たことがないので既に諦めているが。

 それでは、これらのレンズが写した韓国をお楽しみください。

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 って、花しかないじゃないか、と思ったと思うが、実際にモニターで見てみると気に入った写真は花の写真しかなかったのだ。

 これは偏に私が今花の写真に凝っているからに他ならない。

 そして、私が何故花の写真に凝っているかというと、自分が作ったレンズの写りに酔いしれているからで、これに飽きるまではほかの素材の写真に満足することはないだろう。

 ということで韓国の庭園からアンニョンヒゲセヨ(大嘘)。