実は中国の大学


 さて、無事に学会発表も終わり、名古屋雑感である。

 
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 名古屋に着いて最初に食べた食物である。
 チェーン店らしきところのカツ丼と蕎麦なのだが、いきなり名物のソースカツ丼ではなく普通のカツ丼を食べてしまうところが私らしい。

 九州の甘い醤油に慣れていると他所の土地の醤油はとても塩辛く感じるが、これはほどほどであった。
 若い頃は少しも気にならなかった醤油の違いが、歳を取るとボディ・ブローのように効いてくる。
 それにしても以前に比べてちょっとでも塩気が多いとやたらと塩辛く感じるようになったのは、最近唐辛子の入った食べ物をよく食べるからに違いない。
 カプサイシンは痛みのレセプターに結合して塩気に鈍感にさせる働きがあるから、この物質が入っていない食物を摂る時は塩味をより鋭敏に感じるようになるらしい。
 だから韓国人が日本に来てラーメンを食べるとやたらと塩辛く感じるらしく、私が話をした韓国人の中にはお湯をもらってスープに入れるという人も複数いた。
 
 私も舌が韓国人に近くなってきたのかもしれない。そういえば妻も最近外食すると料理が塩辛く感じるらしい。
 2人とも血圧が高いから、塩分を避けるという意味ではいい変化なのかもしれないが。

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 ホテル近くに来て、周辺を歩いて感じた印象は、「信号が少ない」ということだ。
 熊本だったら街中では大げさでなく20mごとに信号がある印象だが、名古屋では結構車の通りが多い道に信号がなく、100mごと、くらいの感じである。
 と、最初は思ったのだが、滞在2日めに気付いた。
 これは信号が少ないのではなく、裏道の道路幅が広いのだ。
 つまり、熊本や博多だったら「当然信号ないよね」というような路地裏の道幅が名古屋の方がずっと広いので、「当然信号があるはずの幅の道に信号がない」と感じるのである。
 危なく「名古屋=大きな田舎」というバイアスを身に付けて珍説を展開するところだった。

 なぜこのことに気付いたかといえば、裏道ならぬ表通りに行くと、九州より間違いなく道幅が広いからだった。

 ちなみに私の知る限りでは最も道幅が狭いと感じる県は長崎である。
 熊本の天草からフェリーで島原に渡ると微妙に道が狭くなるのを感じる。あくまで主観的な感覚で実測したことはないから、単なる勘違いかもしれないが、車の幅に比してほんのわずかだが道が狭くなる皮膚感覚がある。
 長崎と愛知が隣の県だったら物凄い落差を感じるに違いない。知らんけど。

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 名古屋城にあった菊人形。
 綺麗なのだがなんとなく気持ち悪いのは、花に埋もれた御棺の中の御遺体を連想させるからかもしれない。

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 名古屋市庁。
 威風堂々たる姿のこのデザインは誰のものだろう。

 調べてみると、この市庁は現存する建物では京都市庁に次いで2番目に古いものなのだそうだ。
 設計者は平林金吾。私は「金吾」の方に反応して「すわ、東京駅やソウル駅と同じあの人か?!」と一瞬思ったが、これは「金吾違い」で、この2駅の設計者は辰野金吾だった。

 何となく大陸的な建物だな、と思ったら、よく考えてみると旧朝鮮総督府や満州の関東軍総司令部に似ているのだ。名古屋市庁の建設は1933年、旧総督府は1926年、総司令部は1934年で年代が近いから、その時代の流行の建築デザインだったのだろう。

 旧総督府は1995年に爆破撤去されてしまったが、総司令部の方はそのまま行政機関の建物として使われているそうだ。この事実を知ったのは韓国紙で、「中国人は歴史の教訓を残そうとするが我が国(ウリナラ)は」という論調だった。我が民族は、といえば、「建物は残すが文書は焚く」というところか。

 面白くなって満州や韓国の古い建物について調べていたら、吃驚の建物を見つけた。 

吉林大学

 若者言葉でいうところの「クリソツ」という奴だろう。
 これは旧満州国国務院で、現在は吉林大学の建物として使われているそうだ。
 設計者が同じなのかと思ったら別人物だった。

 なんだかニヤッとする偶然の符合である。

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 学会会場にあったレオナルド・ダ・ヴィンチの彫刻。

レオナルド・ダ・ビンチの恐怖
 この万能の天才も私にとっては身も竦む「恐怖のレオナルド」である話は既にした。
恐怖のレオナルド・ダ・ビンチ(Good Old Days48)

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 大当たりだった名古屋グルメのホルモン焼き。
 ホルモンが名古屋の名物なのかどうかは知らねども、このホルモンは「掃除」がとても丁寧にしてあって抜群に美味かった。

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 韓国にしかないと思っていた「アキレス腱健康エスカレーター」。アキレス腱をストレッチしながら移動できる優れものである。

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 名古屋空港には何と銭湯がある。

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 銭湯だけでなく、一つの階がそのままレトロな街になっていてとても楽しい。さすが大都会。

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 またいつか忍者に逢いに名古屋に来よう。(了)