薬のヒレ問題解決

 今回の渡韓の目的の一つに石鹸と歯ブラシと歯磨き粉を買うというものがあった。
 それはすべて「代走(仮名)」で1000ウォンで買えるものである。

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 石鹸は「護国石鹸(仮名)」である。

 我が日の本には「柔乳石鹸(仮名)」という世界に誇る石鹸がある。
 これは風呂で使うと肌がスベスベになる。

 しかし、日本の軟水と硫黄温泉に慣れた私には、少々食傷気味の感触である(旅行家気取り)。風呂嫌いの私を積極的にそこに誘う魅惑性が薄れてきた。

 最近の私のように体全体から水分が抜けてきて脂分が表に滲み出てきた中高年 にはもう少し強い刺激が欲しい。

 「護国石鹸」で身体を洗うと皮膚がサラサラになる。最初に使ったとき、なんともいえない新鮮な感覚だった。

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 次は歯ブラシ。

 同じく、我が日の本には歯科医さんたちが開発して歯の間の隅々まで磨ける小さなブラシ面の歯ブラシがある。

 齲蝕の好発部位は小窩裂溝であるから(歯科医気取り)、痒い所に手が届く日本の歯ブラシは虫歯予防という観点ではおそらく世界的に優れた製品なのだろう。

 しかし、最近めっきり面倒臭がりになった私は、小さいところまでチマチマと磨くのはまさに「重箱の隅をつつく」という行為である。

 私が歯磨きをするのは口腔ケアの最も大きな効果を狙って就寝直前である。眠い目を擦りながらこうした作業をするのは相当のストレスである。

 それより、大きな歯ブラシでガーッと短時間で磨きたい。

 歯間の方はTVを見ている間に専用のブラシでチマチマとつくじればいい。

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 さらに歯磨き粉。

 これも本当は日本のものの方が優れているのかもしれない。
 しかし、微生物相手の闘いと云うものは、常に耐性との闘いである(病理学者気取り)。
 どんな優れた薬品も微生物にかかってはふかふかの気持ちいいベッドになりかねない。
 実際、最近の私は日本の歯磨き粉でも安いものを使うと就寝前に歯を磨いても起きたときには「お口ネバネバ」になっていた。

 ところが、この「筑西元(仮名)」を使うと、その日の午前中くらいまで歯がツルツルなのである。

 これはおそらく私の口腔内のFASM(フッ素耐性ストレプトコッカス・ミュータンス。たった今出来立てほやほやの新造語である)が未知の薬品に曝露された結果で、長期間その効果が継続するものではないと思われるが、当面は極めて有効である。

 私達夫婦は今回西面、南浦洞、チャガルチそれぞれの「代走」に行き、お目当ての品物を買い漁った。

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 石鹸を10個+新種2個、歯ブラシ4本、歯磨き粉6個。これで半年くらいは持つだろう。

 これだけでリュックの中は相当の重さである。

 飛行機だとこれだけのものを買ってしまうともうマッコリ6本は無理だ。

 しかし今回は事実上重量制限なしの船の旅である。
 私の肩はリュックの紐が喰いこんで悲鳴を上げているし、足は私の体重と荷物で地面にめり込みかけているが、まだまだイケル。

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 お、こいつはいい。

 飲み忘れの多い私のお友達、お薬カレンダーであるが、日本のものよりも随分デカイ。

 私が現在飲むように命令されている薬は朝4種類、夜3種類であるから、こんな大きなものは要らないのではないかと思うかもしれない。

 しかし、日本の小さな奴だとPTP(薬の包装)をそれに合った大きさにチマチマと切らなければならない。PTPの端に付いている「ヒレ」(今命名)も事前に折り取ったり切ったりする必要があるし。

 ちなみにあの「ヒレ」は何のために付いているのだろう。
 大体ほぼ全てのPTPに付いているが、切れ目があって折り取れるものもあれば、折り目がなくてわざわざ鋏で切らなければならないものもある。
 あれがあると部屋の小さなタイプのお薬カレンダーには入らないので、わざわざ除去しているが、これがまた面倒である。

 この、実に大陸的なお薬カレンダーだと、1回に2錠飲む薬は事前の作業が全く要らず、ただ折り取って放り込むだけでいいし、1錠ずつ飲む薬でも「ヒレ」の除去作業は最低限で済む優れものである。

 個数の把握などが怪しくなってきた人には薬局からセロハン紙の分包を貰う人もいるかもしれないが、これまた二つ折りくらいで見事に収納可能である。日本で売られている小さい奴だと絶対に入らない。

 後は耐久性であるが、これは実際に使用してみないと分からない。

 嗚呼、何で4つ買わなかったんだ。
 あまり長持ちしない物ならまた買いに行かなければならない(嬉しい悲鳴)。

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 通常売られている米国製やそれに準じたスパムの半分の量の製品。

 私たち夫婦はときどきプデチゲをするが、日本で売られているスパムは中高年2人(老人と書こうとしたが妻が烈火の如く怒りそうなので訂正)には多すぎる。
 だが、これは丁度いい量の上に韓国風に塩味が弱いから塩気にめっきり弱くなった私達にはとてもありがたい。

 ただ、これも缶詰であるから重量は相当のものだ。

 「もう歩けない」「もう勘弁してくれ」というところまで「代走」の買い物は続くのであった。