次は高速船か

 韓国雑感も5回目の釜山編である。

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 「笑ってトンヘ号(仮名)」のエレベーター。
 行先は「1階」「2階」ではなく、「中甲板」「3甲板」「4甲板」「5甲板」である。
 大きな船は一見ショッピングモールのフロアに似ていて、しかしこういうところでやはり船であることを意識させてくれる。
 旅情たっぷりである。
 だから船の旅はやめられない。

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 焼肉屋にて。
 そろそろ宴の〆が近くなってきた頃、何時の間にか妻がテーブルの上を片付けていた。
 付け合わせは少々辛いものも含めて夫婦で平らげたのだが、青唐辛子だけが「食品ロス」になっている。これは日本人には無理だ。

 向かいのテーブルに座っていた家族連れが去った後、片付けようとしたアジュンマが、「アイゴ ! どうすればこんな風に食べられるの?」と呟いたのを私は聞き逃さなかった。テーブルの上は食べ溢しや骨付き肉の食べかすでドロドロである。
 公にできなくても韓国には間違いなく日本人が好きという人たちが存在するのはこのへんが原因なのかもしれない。

 後片付けをする人、掃除をする人、補佐をする人、主役でなくても活動をサポートする人に対して意識して思いやることは、神からは遠い私達凡人には難しい。

 だから我が日の本には「立つ鳥跡を濁さず」という諺を子供に対して繰り返しては、娯楽で楽しんだりイベントで活動するだけでなく、そのプロセスで生起する面倒臭い後片付けや副産物も忘れさせない躾が行われる習慣があるのだ。

 これを、「あったのだ」と懐かしんだ方がいいような状況が到来しつつあるのかもしれない。

 私達が乗船手続きを終えて船まで歩いていたとき、凄い勢いで追い抜いて行った二人組の若者がいた。「まあ元気のいいこと」と思っていたら、行列の先頭にサッと並んでしまった。

 大声で日本語を喋っている。

 何のことはない。
 私は嫌韓メディアのいうような「行列を守れない韓国人」を現地で一度も見たことがなかったが、「行列を守れない日本人」を目撃しようとは。

 隣国の悪口を言っている間に自国のモラルが少しずつだが確実に崩壊しつつある。
 
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 タッパル(鶏の足)。
 料理の完成品はおそらく韓国で最も辛い食べ物である。

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 韓国の野菜はどうも育ち過ぎのような気がする。

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 これはザクロなのだが、これまた私の知っているザクロよりずっとデカい。

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 「ヨッテ百貨店(仮名)」の不思議な休憩所。
 水平に使えばとても狭い空間を垂直に使うことで3倍以上の座席を確保している。
 しかし日本人だとよほど親しい関係でないと同じテーブルでお茶したり会食したりは出来ないだろう。

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 設計者は「釜山のマチュピチュ」甘川文化村にヒントを得たのかもしれない。

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 韓国の「泉の広場」。
 熊本の今は亡き「泉の広場」同様、何故か人がいない。
 
  泉の広場で♪ 逢いましょうと♪
  あなたの言葉を思い出す♪
  最後のバスはもうすぐ出るのに♪

 熊本県民なら誰でも知っているが、熊本県民でなければ誰も知らない歌が頭の中で回り始めた。

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 正月だからなのか釜山港には本当に人が少ない。
 僅かな客も日本人と思われ、日本語しか聞こえてこない。韓国人は職員しかいない。

 最短1時間あれば行き来できるところから半年近く客が来ないというのはどう考えても異常な事態である。
 「どうせ長続きしない」と言っていた人たちは何かコメントがあってもいいのではないか。

  また、中国での新型肺炎の影響は深刻なようだ。
 感染症は排外主義や差別の格好の栄養源である。中国人に対する忌避感情が日本人の中に蔓延する恐れは十分にある。
 中国政府が自国民に海外渡航禁止を言い渡す可能性も。
 「韓国人が来なくても中国人が来るから大丈夫」と言っていた人たちも何かコメントがあってもいいのではないか。

 今度は世界のどこかにある「幻の親日国」から客を呼ぶから大丈夫とでもいうのだろうか。

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 「オルシンズボン(我が家語)」付属のベルト。
 どこから見ても荷紐である。
 故園山俊二の漫画に登場する、荒縄をベルトにしたおっちゃんを思い出した。

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 帰りの荷物である。
 地面から1mmも持ち上げられない。
 飛行機だと受託手荷物の上限が最も大きい「体感航空(仮名)」でも追加料金を取られるだろう。

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 日本に向かう途中、高速船の「コッピ(仮名)」があっという間に追い抜いて行った。
 福岡-釜山間は3時間。
 最近は飛行場の手続きにえらく時間がかかるから、その時間も合わせたらこちらの方が早いかもしれない。

 今度は高速船で行ってみるか。(了)