- ブログネタ:
- 【公式】あなたが撮った"春"を見せて に参加中!

COVID-19のパンデミックが始まってからめっきり減ったのが外出である。趣味の韓国旅行はもちろん、ちょっとした国内旅行さえ出来なくなってしまった。何処にも寄らずに帰ってくるドライブを「旅行」と名付けて1ヶ月に1回くらいするくらいである。ほぼ「巣籠り」と呼んでいい状態だ。
それだったらブログでも更新したらいいじゃないかと言われそうだが、部屋でじーっとしていると碌な考えは浮かばない。TVやMeTube(仮名)を見て人が発信している情報を面白がっているばかりで、自分から何かを発信しようという気にちっともならない。
そんなとき、ふと頭に浮かんだ、というより湧いてきた考えでやっと元気が出てきた。
花札の構図で写真を撮って「リアル花札」を作ったらどうだろう。
わくわくしてきたが、妻がいつも私を窘めるときにいう「私たちの考えているようなことはとっくに誰かが考えてるよ」という言葉が甦ってきて、類似のことをしている人がいないかググってみた。
ああ、やっぱりいた。もう12月分完成している。がっかりである。
ただ、花札の構図をそのまま写真に撮るのは相当難しいらしく、個別に撮った写真を合成して作ったものである。
もし花札の構図のままに1枚の写真として撮ることができれば、「本邦初」と云えそうだ。
ただ、実際に撮ることが可能なのだろうか。困難、ならばやってみる価値があるが、不可能、だと時間と労力の無駄、ということになってしまう。(まあ有り体に言えば私の人生そのものがそんなもんだが。)
そこで暇に任せて、まず花札のそれぞれの札にはどんな事物が描かれているのか検討することにした。
1.月:松に鶴:松・鶴・満月 松に赤短:松・あかよろし赤短冊 松スカ:松



2月:梅に鶯:梅・鶯 梅に赤短:梅・あかよろし赤短冊 梅スカ:梅



3月:桜に幕:桜・幕 桜に赤短:桜・みよしの短冊 桜スカ:桜



4月:藤に不如帰:藤・不如帰・三日月 藤に赤短:藤・無地の短冊 藤スカ:藤



5月:杜若に八橋:杜若・八橋 杜若に赤短:杜若・無地の短冊 杜若スカ:杜若



6月:牡丹に蝶:牡丹・蝶 牡丹に青短:牡丹・無地の短冊 牡丹スカ:牡丹



7月:萩に猪:萩・猪 萩に赤短:萩・無地の短冊 萩スカ:萩



8月:芒に月:芒・月 芒に雁:芒・雁 芒スカ:芒



9月:菊に盃:菊・寿の盃 菊に青短:菊・無地の短冊 菊スカ:菊



10月:紅葉に鹿:楓・鹿 紅葉に青短:無地の短冊 紅葉スカ:紅葉



11月:柳に小野道風:柳・蛙・小野道風・曲水
柳に燕:柳・燕
柳に赤短:柳・無地の短冊
柳スカ:柳・雷・何か獣の足の一部




12月:桐に鳳凰:桐・鳳凰
桐スカ:桐



こうして抽出してみると、早くも無理筋のものがいくつかある。

まず12月の鳳凰。これは想像上の動物であるから写真に撮るのは無理だ。これは代替の鳥を考えなければならない。

11月の小野道風。この人は1000年以上前の平安時代の人だから、現代の蛙や柳と同時に撮影するのは無理だ。これは誰かに扮装してもらうことで誤魔化そう。

2月の鶯と梅。これは鳥のことをよく知らない人ならば「撮れそうじゃん」と思われるだろう。もしかすると「私は梅に鶯が止まっているのを見たことがある」という人もいるかも知れない。それ、目白です。確かに目白はよく梅や桜の花を啄んでいる。だが、私はもう60年田舎に住んでいるが、鶯が梅に止まっているのなど見たことがない。第一鶯と云うのは物凄く警戒心の強い鳥で、「ホーホケキョ」という鳴き声は春になれば何時でも聞けるが、姿はそう簡単に見せないのだ。私は何年も付け狙ってやっとのことでこの間電線に止まっているのを辛うじて撮影出来たくらいだ。
ただ鶯の撮影は不可能という訳ではないので、梅のそばで気長に待つしかない。

7月の萩と猪。以前住んでいた熊本県の天草や三角では餌の少なくなる冬場になると時々見かけた。しかし、萩の葉蔭から顔を出しているこいつを猟師以外の人が冷静に見られるものなのだろうか。
それに花札のこいつは妙に象徴化されているにも関わらず、明らかに勇み立っている。
「リアル花札を撮影しようとして遭難」というシチュエーションは、現代の日本人にあまりにも増えてしまった「自分の利害とは関係なく他人が得することや楽しそうにすることは許せない」という人々の格好の標的になりそうである。「死屍に鞭打つ」という、かつては大陸でしかお目に懸かれなかったメに自分が遭いそうだ。
まあ私の愛機「ペンテコステオバQ(仮名)」は超望遠撮影が可能だから、100mくらい離れたところかな狙おう。

4月の不如帰も私は60年の人生で一度も見たことがない。もしかしたら遭遇したことがあるのかもしれないが、知識が乏しくて気付かなかったのかもしれない。これが藤の花房の間を飛んでいるのは勿論見たことがない。クマンバチはよく見かけるが。
ただこれは普通の観賞用の藤棚での話だから、山の中の山藤だったら不如帰と同時に写真に収めるのは可能なのかもしれない。

1月の鶴。満月と一緒だが、鳥だから夜は寝てるんじゃないのか。
これは有明の月と一緒に撮ればいいか。鹿児島は出水市のクレインパークまで行く必要があるが。










第一、スカ札は季節の植物だけだからこれは撮影可能である。とりあえずここから完成させ、だんだん難易度を上げていこう。

と思ったら、11月のスカ札は雷とどうも空想上の動物らしい足を撮影する必要があるようだ。これは難航しそうである。

でもこれは短冊札が何とかなりそうだ。
ということで、毎月花札用の撮影に出かけるということで、やってみることにした。乞う、ご期待。(飽きて投げ出すの必至だな。)