新米弁理士の『青本を一緒に読みませんか?』

弁理士は死ぬまで勉強! 新米弁理士が、空き時間に青本を読んで読んで読みまくる、というブログ。

当ブログは、一部の記事において特許庁HPに掲載されている工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第18版〕(通称:青本)を引用させていただいております。

青本

特許法184条の18

特許法184条の18は、拒絶理由等の特例について規定しています。

従前の制度(平成6年改正前):
翻訳文中に国際出願日における明細書等に記載されていない発明が含まれていることは、拒絶理由とされておらず、異議又は無効理由とされていた。

そのような制度となっていた理由:
(1) PCTは、翻訳文は外国語で作成された出願書類と一致するものであることを前提としているから。
(2) 外国語で作成された出願書類とその翻訳文が異なるケースは、翻訳文提出者の不注意による場合等きわめてまれであると予想されるから。
(3) 審査官に外国語で作成された出願書類と翻訳文との照合を法的に義務付けることは、審査実務上極めて困難なことを強いることとなるから。

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特許法184条の16、17

特許法184条の16、17は、出願の変更の特例および出願審査の請求の時期の制限について規定しています。

出願変更の時期に特例を設けた理由:
出願変更が認められるには、当該出願が我が国において手続的に確定している必要があるから。

審査請求の時期に特例を設けた理由:
出願審査の請求を認め、出願審査を開始するためには、当該出願が我が国において手続的に確定している必要があるから。

第三者による審査請求を国内書面提出期間経過後に制限した理由:
出願人からの明示の請求がある場合を除き、締約国の国内官庁は、国内書面提出期間が経過するまでは処理または審査を開始してはならないこととなっているから。
PCT23条
(1) 指定官庁は、前条に規定する当該期間(優先日から30ヶ月)の満了前に、国際出願の処理又は審査を行ってはならない。
(2) (1)の規定にかかわらず、指定官庁は、出願人の明示の請求により、国際出願の処理又は審査をいつでも行うことができる。


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特許法184条の14

特許法184条の14は、発明の新規性の喪失の例外の特例について規定しています。

本条を設けた背景:
(1) 昭和59年2月のPCT規則変更により、新規性の喪失の例外規定等の国内的要件については、国内段階に入った後にその要件を満たすための機会を出願人に与えることになった。
(2) 国際出願日から30日以内に証明書を提出することは、事実上困難であった。

証明書等の提出期間:
国内処理基準時の属する日後、経済産業省令で定める期間(30日)。
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特許法184条の12の2

特許法184条の12の2は、特許原簿への登録の特例について規定しています。
聞きなれない条文番号だなと思ったら、仮**実施権絡みの規定でした。
やっぱり!!

趣旨:
国際出願は、指定国に日本を含むものはその国際出願日にされた特許出願とみなされ、その時点から特許法が適用される。
しかしながら、国内段階の手続に移行する前においては、最終的に我が国において出願が有効に係属しない可能性がある。 また、当該国際出願に係る書類が未だ我が国特許庁に存在しない出願について対象を特定して仮通常実施権および仮専用実施権の管理することは困難である。
そこで、国際出願に係るこれらの登録については、国内段階移行後からこれを認めることとした。

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特許法184条の12

特許法184条の12は、補正の特例について規定しています。

補正時期:
日本語特許出願…国内書面提出+手数料納付
外国語特許出願
国内書面提出+手数料納付+翻訳文提出+国内処理基準時経過
青本は、これらの手続きをまとめて、国際特許出願が我が国において有効に係属していくための手続きと呼んでいます。

誤訳訂正ではない通常の補正の範囲を翻訳文とした理由:
外国語特許出願の処理について我が国では翻訳文を基礎としており、実際の審査も翻訳文に基づいて行われるから。

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特許法184条の10、11

特許法184条の10は国際公開及び国内公表の効果等について、特許法184条の11は在外者の特許管理人の特例についてそれぞれ規定しています。

外国語特許出願である場合の警告時期を国内公表後とした理由:
出願に係る発明の内容は翻訳文により定まるものであるため、翻訳文の公表時である国内公表の後に警告を行うこととした。

在外者が手続きする場合:
原則…在外者は特許管理人によらなければ手続きをすることができない(8条)。
特例…在外者である国際特許出願の出願人は、国内処理基準時までは、特許管理人によらないで手続をすることができる(本条)。

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特許法184条の9

特許法184条の9は、国内公表等について規定しています。

国内公表の趣旨:
国際出願は、優先日から1年6月を経過した後、速やかに国際公開される。 しかしながら、外国語特許出願については、日本語以外の言語で国際公開される場合もある。
そこで、そのような出願の内容を日本語で日本国民に広く知らしめるため、特許掲載公報の発行をしたものを除き、国内公表することとした。

国内公表時期を、国内書面提出期間経過後とした理由:
(1) 指定官庁は、出願人の明示の請求がある場合を除き、国内書面提出期間内は国際出願の処理又は審査を行ってはならない(PCT23条40条)。
(2) 国内官庁等は、出願人の請求による場合又はその承諾を得た場合を除き、所定の時期までは国際出願について秘密を保持する義務がある(PCT30条)。

国内公表が有する性格:
(1) 国際公開を補完するという性格
(2) 国内出願についての出願公開と同様の性格

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特許法184条の5

特許法184条の5は、書面の提出及び補正命令について規定しています。

国内書面の位置付け(性格):
(1) 発明者の氏名等の届出書
(2) 国内手数料の納付書

国内書面提出期間内に移行手続を行わない場合(ただし翻訳文は提出済):
本条2項1号と5号の補正命令が同時になされる。
1号…国内書面を、国内書面提出期間内に提出しないとき。
5号…納付すべき手数料を国内書面提出期間内に納付しないとき。


翻訳文不提出、かつ手数料不納付の場合:
出願が取り下げられたものとみなされる(5号の補正命令はされない)。

関連するPCTの規定:
22条24条27条

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特許法184条の4

特許法184条の4は、外国語特許出願の翻訳文について規定しています。
おおっ、本条の青本はかなりボリュームがありますねぇ。

明細書等の翻訳文が必要な理由:
我が国においては、権利は日本語で設定されることとなっているから。
PCT22条、39条に準拠した規定。

願書の翻訳文が不要な理由:
(1) 手続の簡素化のため。
(2) 願書の様式は世界的に統一されたものであり、外国語特許出願であってもその翻訳文を提出するには及ばないから。

国内移行期間が30月に一本化された理由:
国内移行の判断に要する期間を30月とするためだけに国際予備審査の請求がなされ、予備審査報告の作成負担が増大するのを防ぐため。

翻訳文提出特例期間を設けた背景:
(1) 国内段階に移行するための判断は、慎重に検討を重ねた結果、国内移行期限の間近になるということが少なくない。
(2) (1)により、翻訳文の品質が低下する。
(3) (2)により、審査効率が低下し、審査が遅延する。

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特許法184条の3

特許法184条の3は、国際出願による特許出願について規定しています。

本条の存在意義:
我が国を指定国に含む国際出願であって国際出願日が認められたものを、国内出願と同じように特許法上の手続につなげる

PCT 11条(3)に規定された効果が消滅する場合:
(1) PCT 12条(3)、14条(1)(b)、(3)(a)、(4)の規定により、国際出願が取り下げられたものとみなす旨の宣言を受けた場合
(2) 出願人が国際出願を取り下げた場合
(3) PCT 14条(3)(b)の規定により我が国の指定が取り下げられたものとみなす旨の宣言を受けた場合

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実用新案法54条の2

実用新案法54条の2は、手数料の返還について規定しています。
「特許法○○条参照」とだけ書かれた条文が多いため、どんどん読めちゃいます。 この調子だと、今週中に実用新案法終わるかも。

技術評価の請求に係る手数料の返還される理由(1項の趣旨):
実用新案登録に基づく特許出願により評価請求がされなかったものとみなされたことは、請求人でない権利者の行為に起因するものだから。

無効審判の請求に係る手数料の返還される理由(2項の趣旨):
無効審判請求後に実用新案登録に基づく特許出願が行われると、その無効審判は権利行使できない消滅した実用新案権に係る実用新案登録に対するものとなり、実用新案登録を無効にする請求人の利益が大きく減少するから。

返還請求可能期間の考え方:
納付者の自発的行為
による返還事由が生じた場合は6月
納付者以外の者の行為
により返還事由が生じた場合は、納付者自身が気づかない場合が多いことを考慮して1年

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実用新案法48条の7

実用新案法48条の7は、国際実用新案登録出願における図面の提出について規定しています。

本条を設けた背景:
特許協力条約に基づく国際出願については、条約上図面の提出が必須要件としては義務付けられていない。 一方、わが国においては、図面の提出が必須要件として義務付けられている。

国際出願日において図面を含んでいない場合の図面提出の態様:
(1) 国内処理基準時の属する日までに自発的に提出する。
(2) 2項の提出命令を受けた後、指定期間内に提出する。

図面提出の効果:
2条の2第1項の規定による手続の補正とみなす。
国際出願日において存在していなかった図面を補正により追加すると、その補正はことごとく新規事項を追加する補正となって、結局、その出願に係る実用新案登録は無効理由を有することになる気がします。

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実用新案法32条

実用新案法32条は、登録料の納付期限について規定しています。

第1~3年までの登録料を出願と同時に納付することとした理由:
基礎的要件の審査を行った後に改めて出願人による登録料の納付を待っていたのでは、登録が遅れることとなるから。

登録料を納付した後に出願が却下された場合:
処分が確定した日から6月以内に出願人が請求すると、34条1項2号の規定により返還される。

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実用新案法29条の2、29条の3

実用新案法29条の2は実用新案技術評価書の提示について、実用新案法29条の3は実用新案権者等の責任について規定しています。

本規定の趣旨:
権利の濫用を防止するとともに、第三者に不測の不利益を与えることを回避する。

実用新案技術評価書を提示しない場合:
直ちに
権利者の差止請求、損害賠償請求等が却下されるわけではないが、評価書が提示されない状態のままでは、その請求は認容されないものと解される。

なぜ実用新案権者に損害賠償責任が発生するのか:
実体的要件についての審査を行うことなく権利が付与される制度の下では、権利者は、権利行使にあたって、高度な注意義務を有しているから。

相当の注意をもって権利行使したことを立証する手段:
実用新案技術評価書の請求、自己調査、鑑定等。

評価書で登録性が肯定されている場合に損害賠償責任を負う場合があるか:
例えば、以下の場合には責任を負う。
(1) 権利者が無効理由となる公知文献を知っていた等の特段の事情がある場合。
(2) 評価書の調査対象外の文献、公知、公用の技術等によりその権利が無効とされた場合であって、権利者が必要と認められる範囲の調査をしていない場合。

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実用新案法15条

実用新案法15条は、存続期間について規定しています。

存続期間:
平成16年改正前・・・出願日から6年
現行法・・・出願日から10年

6年→10年に延ばした理由:
(1) 実用新案権の存続期間が短すぎるとの指摘
(2) 国際調和
実用新案登録出願が増え、その分特許出願が減れば特許出願の審査期間を短縮できるんだけどな~という淡い期待のもと、魅力ある実用新案制度を造るべく存続期間を延ばしたというのがホンネだったようです。


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