木曜日の法政大学での最後の講義である質問があった。
「先生(私)は、『自分の幸せがたまたま他人のためにすることであり、その延長線上に社会を良くすることがある』と言っていたが、先生が目指す社会を良くすることはどんなことか。」

この半期間、NPOはNPO法人だけを言うのではない、本来は政治や行政、社会に根付いているものだと言い続けてきていた中での質問だった。

私はこう答えた。
「すべてが同じ目線であること。障害を持っているから手を出してあげなければならない、というのは上から目線ではないか。義務なのではなくて自然に行う、それが同じ目線なのではないか。事業仕分けも同じ。例えば市民と一緒に議論している時、市民が言っているから全て正しいわけではない。違っていれば違うと言う必要がある。併せて、政治家だから偉いわけでもない。全て同じ目線で考え発言することが物事の本質を捉えることに繋がる。その一つひとつの積み重ねによる社会を目指したい」
ついでに、
「その実現のために政治家になるのが良いのか、公務員が良いのか、今の立場が良いのか、民間企業が良いのか、自分で会社を起こすことが良いのか。まだ回答は出ていないが、今はシンクタンクの立場で目指していきたい」

とにかく、私にとって初めての「教え子」だったので感慨深かったです。

表は前回に引き続きのアンケート結果。印象に残った講義はダントツで蓮舫さん。このインパクトはすごい。特に女子学生からの回答が一際多かった。

もう一つ、この講義によって意識が変わったという人も多かった。政治、行政、NPO、事業仕分けのイメージが変わった、関心を持つようになった、とか新聞などメディアの見方が変わった、NPOへの活動をするようになったなど、そういうコメントを読むと、やって良かったなと思う(お世辞かもしれないが)。