平成29年度税制改正により類似業種比準価額の計算方法が改正となり、また、会社区分(大中小会社)の判定も変更になったことは先日記事(http://blog.livedoor.jp/shingo_nakamura/archives/1064723365.html)にさせていただいた通りですが、平成29年6月に国税庁より類似業種の株価が公表され、実際に出資持分の評価を算定することができるようになりました。


類似計算式H29改正


 出資持分の評価改定といいましても、類似業種比準価額と純資産価額を按分して計算をおこなうわけですので、法人ごとにその増減は異なります。

 特に純資産価額に関しては各法人の個別業績のみで判定するので評価額について云々いうことはできませんが、医療法上配当のできない医療法人においては類似業種比準価額については一定の法則性を導くことができます。

 類似業種の株価、純資産、利益を勘案すると平成28年12月から平成29年1月にかけての出資持分の変動は下記の表のようになります。

出資持分評価変動H29改正

 毎期赤字の法人など特例適用の場合は除きますが、直前期所得がマイナスの場合には、医療法人出資持分は平成28年12月と比較して平成29年1月は一律164.6%となります。

 この一番の要因は、計算式の分母の値の改正が影響していることは明白ですが、平成29年は類似業種の純資産が増加したことが影響し何とか164.6%で収まっているという状況です。

 平成28年までは所得がマイナスとなると大幅に出資持分評価が引き下がりましたが、平成29年においてはその恩恵は確実に減少する結果となっています。


 また、所得がプラスの場合においては所得、利益の状況によって様々ですが、純資産が比較的多い法人に関しては出資持分評価が増加する傾向にあります。

 これは類似業種比準価額の算式にある通り、純資産要素がこれまでよりも色濃く反映されるようになったためです。 

 そのため、今後は出資持分の親族内贈与・譲渡においては課税負担が大きくなることが予想され、そのタイミングや承継対策がより重要になってきます。

 




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