平成29年10月1日より認定医療法人制度が改正され、「認定医療法人であれば持分なし医療法人移行時に法人に係る贈与税が非課税」となる恩恵が新たに追加されることになっています。

 一方で、認定医療法人となるための要件も改正により追加されており、平成29年9月30日までの認定医療法人よりも確実にハードルが高くなっています。
 結果として、平成29年10月1日以降は認定医療法人となるための準備期間がある程度必要となることが予想されます。


 旧制度は要件も恩恵も少なく認定申請にはさほど時間がかかりませんでしたが、新制度は要件も恩恵も追加されるため認定までの時間がかかる点についてはご注意ください。

 認定医療法人制度改正については下記の表をご確認ください。

認定医療法人改正内容(※クリックすると拡大されます)
認定医療法人改正内容


 表中の内容欄(3)の恩恵が不要である場合や、出資者が危篤状態で緊急に対策しなければならない場合には、とりあえず平成29年9月30日までの認定医療法人となっておくのも有益な手法です。

 その後内容欄(3)の恩恵が必要であれば、平成29年10月1日以降の認定医療法人として再度認定申請を行うことができます。


 新制度、旧制度ともに認定医療法人となった後は3年以内に持分なし医療法人へ移行する必要がありますが、このような旧制度から新制度に乗り換えた場合については、移行期限3年の起算日は旧制度の認定日となるのでこの点はご注意ください。

 また、厚生労働省がホームページで旧制度で認定を得る例を掲げていますので下記に記載しておきます。
なお、合わせて旧制度の申請期限について平成29年9月8日(金)と記載されている点もご留意ください。

(厚生労働省医政局医療経営支援課事務連絡平成29年8月25日)
持分の定めのある医療法人から持分の定めのない医療法人へ
移行する計画の認定を受けるための申請について

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000175480.pdf



 [厚生労働省]

(参考) 現行の移行計画認定制度での認定を希望している医療法人の例

例1 出資者に係る相続税の申告期限が迫っているケース
 出資者が亡くなり相続が発生したが、相続人は持分を相続する意思がなく、当該医療法人が持分なし医療法人に移行する際に、他の出資者と同時に持分を放棄したいと考えている。相続税の申告期限が近付いているため、取り急ぎ現行の認定制度での認定を希望している。

例2 近い将来に出資者の相続が予想されるケース
 出資者が高齢であり、近い将来に相続が発生することが予想されるが、新制度の認定要件を満たすには時間を要することが見込まれれる。現在の出資者が持分の放棄に同意していることから、現行制度で認定を受けた上で、新制度で再度申請をすることを検討している。







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