本日、自民党ホームページにおいて平成30年度税制改正大綱が公表されました。

 所得税における各種所得控除の改正や事業承継税制の改正、一般社団法人等に関する相続税等の見直しなど興味深いものも多いですが今回は医療法人関係の改正点についてお伝えいたします。


 特定医療法人、社会医療法人ともに全収入金額の100分の80超が社会保険診療等に係る収入金額でなければならないという規定について、これまでは「社会保険診療等に係る収入金額」の定義が特定医療法人、社会医療法人で異なりました。
 また、平成29年10月施行の新しい認定医療法人にも同様の文言がありましたが、こちらとも定義が異なっていました。

 この点について、今回の改正により社会保険診療等に予防接種や助産も加え、その定義をすべて横並びにすることになりました。社会医療法人、特定医療法人についてはこの要件について事実上緩和されたことになります。

 平成29年度税制改正において「認定医療法人であれば持分なし医療法人へ移行した際の法人贈与税が非課税」となったことで、平成30年度税制改正で認定医療法人との税制上のバランスをとった形になっています。

自民党平成30年度税制改正大綱
https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/136400_1.pdf


(上記より引用)
P.85
(5)特定の医療法人の法人税率の特例について、次の措置を講ずる。
①承認要件のうち社会保険診療等に係る収入金額の合計額が全収入金額の100分の80を超えることとの要件について、社会保険診療等に係る収入金額の範囲に一定の予防接種に係る収入金額、助産に係る収入金額(一の分娩に係る助産に係る収入金額が50万円を超えるときは、50万円を限度とする。)及び介護保険法の規定に基づく保険給付に係る収入金額を加える。
②承認要件に、その経理に関し次の基準に適合していることを加える。
イ 青色申告法人の帳簿書類の保存に準じて、帳簿書類を備え付けてその帳簿書類にその取引を記録し、かつ、その帳簿書類を保存していること。
ロ その支出した金銭でその費途が明らかでないものがあることその他の不適正な経理が行われていないこと。


P.91
(5)関係法令等の改正により社会医療法人制度における次の認定要件の見直しが行われることを前提に、その見直し後の社会医療法人を引き続き公共法人等(法人税法別表第二)とする。
①社会保険診療等に係る収入金額の合計額が全収入金額の100分の80を超えることとの要件について、社会保険診療等に係る収入金額の範囲に一定の予防接種に係る収入金額及び介護保険法の規定に基づく保険給付に係る収入金額を加える。
②精神疾患及び小児疾患における時間外等診療件数に係る要件について、実績件数(現行:時間外等加算の算定件数)で判定することとする。
③本来業務に係る費用の額が全費用の額の100分の60を超えることとの要件を加える。






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