アメリカのグラススティーガル法の緩和が行われた90年代から始まった世界的大手銀行の投資銀行強化の流れも、リーマンショック以降の10年間で、大きく変わってきている。

相対的に強いと見られているアメリカの銀行ですら、銀行の時価総額がここにきて大きく減少。

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コラム:米大手行の時価総額が急減、景気後退サインか | Article [AMP] | Reuters https://jp.reuters.com/article/us-banks-breakingviews-idJPKCN1V9049
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そして、欧州などはもっと厳しい。

その代表がドイツ銀行。

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ドイツ銀行大リストラを招いた、いまどきの「銀行と金融」の致命的弱点 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66577 #マネー現代
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間接金融が強いドイツにおいてはドイツ銀行は経済の中心的存在であった。

しかし、世界的な投資銀行になりたいという野望の元、モルガングレンフェル、バンカーズトラストを買収、それを強化してきた。

しかし、ここにきて、それらが全て裏目にでるだけではなく、ドイツ国内においても、トップバンクとは思えないような惨状となっている。

ここにきて、大胆なリストラで本来の商業銀行回帰を目指しているのかもしれないが、それも厳しいのではないだろうか。


日本では、欧米銀行が投資銀行強化をしていた90年代後半、バブル崩壊から銀行危機に陥り、2000年にかけては、大手銀行の合併、メガバンクの誕生が、どちらかというと後ろ向きな対応として起きたわけである。

そんなメガバンクも、二十歳を迎える。

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[社説]二十歳のメガ銀は次世代金融に解を示せ: 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48721720Z10C19A8SHF000/
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みずほフィナンシャルグループは本日二十歳の誕生日(発表してからではあるが)。

日本のメガバンクは、あまり過度に投資銀行化を目指さずに、あくまでも銀行としての機能強化。

そのおかげでリーマンショックの直接的な影響こそ少なかったが、その後もそれほどパッとした感じではない。

しかし、これから数年の流れはかなり厳しいものだろう。

「キャッシュレスやデジタル化をテコに異業種参入が進み、金融の担い手は多様化する。二十歳のメガバンクは新たな解を示さねば、いずれ存在意義さえ問われよう」との見方はまさにその通りである。


【後日追加】
みずほの二十歳に関しては、その誕生日翌日の日経に記事が載っていた。

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みずほ20年 再生への難路: 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO48783650Q9A820C1EE9000/
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