老年学者 澤岡詩野のつれづれblog

「知合い以上で友だち未満のゆるやかなつながりづくり」. 仕事でもプライベートでも楽しみながらこれに取り組む老年学の研究者が、毎日の生活で発見した諸々を綴る・・・.

お盆で「アツマリ」を考える

お盆、家族が集まる年に数回の大事な日。
今は会えない、会ったことのない家族や大事な人を想う大事な時間。

ここ数年にわたり続くコロナ禍はお互いの安全を想い集まりは中止に。
それぞれに亡くなった人だけではなく、生きているのに会えない誰かを想う時間に。

でも、みながそうかといえばそうなわけではないのがヒト。
遠慮もしなければならない夫の実家に行かずにすんでほっとした、孫には会いたいけどお嫁さんには…なんて声がそこ彼処に。

会わない時間が長かった分、会いたいけど気持ちが少し重い…。
また集まろうという声をあげることに気が進まない…などなど。

そうなのよね、お盆のたびにおばたちから結婚しないのか攻撃を受けてきたワタシからすると、なんとなく、いや、かなりわかる。
実はこれって色々な集いの場でも聞かれることで…。

集まりたくない、会いたくないわけじゃない。
ヒトと会うことの良さと悪さのせめぎ合いでマイナスな方が勝ってしまっているだけ。

ボチボチでよいのかもしれない、いきなりコロナ前の誰かが無理し過ぎていたあり方は忘れてよいのかもしれない。
この機会にみなが無理し過ぎないアツマリの方法をみなで考えるよいタイミングなのかもしれない…と、考えるお盆休み。


「カイワ」という力

小さい頃の病気が原因で脚に問題を抱えてきたうちの母.
でも,若い頃は病院通いの幼子二人を坂道をエンヤコラと脚と共存してきた頼れるオカン.

だけれど歳を重ねる程にそんな無理がたたったのか,いう事をきかない脚.
よいといわれる整形や医師や靴屋さんを巡るも,最後はオーダーメードの靴底があわずに血まみれになる事件もあり….

そこではじまったコロナ禍で,あまり外に出ず,家でひたすらに創作にうちこむ3年間.
(一応,木版リトグラフのアーティスト)
秋に大きな仕事がはいり,家に閉じこもっているわけにはいかず,久々にはきなれた靴に足をとおして外に.

なんだかあわずにはじめたのが新たにできた整形外科めぐり.
とはいえ長続きせず,聴こえてくるのは「あの先生は〇〇がね~」という言葉.

そんな繰り返しの中で思い出したのが,去年に母にプレゼントしようとして失敗した足の専門家がやっている靴屋さんのオーダーメード.
去年は肝心の母が靴屋さんに行くのを嫌がり,そのままとん挫したのだけれど….

今年は孫が一緒にお店までいくとうのが効いたのか,一緒に靴屋さんまで出かけていくのに成功.
そこで1時間にわたって繰り広げられたのは,今までの失敗談をボヤく母と,そこに丁寧に耳を傾けて整理し,納得するまで説明する専門家との会話.

用があって先にお店を出てしまったのだけれど,家に戻って聴こえてきたのは「決めたわ,歩けそう」という母の言葉.
専門家さんと母とのやり取りを思い返しつつ,「カイワ」のもつ力の大きさを改めて感じた日曜日.

すごい技術があるのはもちろん大事だけれど,多分,「カイワ」の与える信頼や安心がもっと大事なのだな~と.
専門職と言われる人ほどに「カイワ」の腕を磨く必要があるのかな…なんて考える夜.





今でしょ,「ササル」のは

誤解をおそれずにいえばコロナ禍の今は色々な意味で人の心に「ササル」時期.
特にワタシの関わる分野については,コロナ禍で当たり前が奪われる中で,改めて考える人もいたりで「ササル」.

コロナ前は当たり前のように出かけて行って会っていた,参加できた場.
それらがあることで,住んでいる地域という場は選択肢の一つであったりもした.

だけれど,コロナ禍に思うように動くことができなくなってみて,住んでいる地域がいなきゃいけない場所になったりして.
そのことではじめて,地域と呼ばれる地面でつながったコミュニティに自分のリア充のタネがないことに気付いたりもして.

現役世代へのインタビューなんかでも「近所の人との関りは避けていたけど,今はあいさつされるとなんか嬉しい」なんていう声が聞こえてきたり.
さらには,「昼を買いに行くコンビニの店員さんとのあいさつが唯一のリアルな会話,これが退職後には永遠に続くと思ったらぞっとした」という危機感を話す人もいたり.

そうなのである,コロナ禍限定なのかもしれないけれど,住む場所に対する考え方が少しだけ変わりつつある人が増えている.
多くはないけれどボランティアセンターに今までとは違う層が「なにかやりたい」と相談にくる人もチラホラ増えていたり.

今なのよね,地域に関わりのなかった人が住んでいる場とのつながりや活動に「ササル」のは.
にも拘わらず,つながるキッカケになる場がコロナ禍でない,平日の夕方少しだけなんている働いている人向けに紹介できる場がない…で終わらせている処があまりにも多くてガッカリ….

コロナが落ち着いたら,こんなゆらぎのような感情はきれいさっぱり忘れ去られてしまうのに….
あんなに新たな人をまきこみたいって言っていたでしょ…と,心のなかでボヤク真夏の昼下がり.
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