老年学者 澤岡詩野のつれづれblog

「高齢期のゆるやかなつながりづくり」に取り組む楽しむ事が大好きな研究者が、毎日の生活で発見した諸々を綴る・・・

「チリツモ」な話し

買い物に行くたびにお釣りに興味津々な4歳が尋ねるのは,お釣りの額が高いか安いか.
そう聞かれても基準がないからね~と返すオカンにでてきたのが「サラのもっているお金(家で拾った小銭をいれている貯金箱)とどっちが高い?」という質問.

数の大きさや計算を教える好機到来~~~とほくそ笑みつつ,「この10円3枚ととサラの貯金箱にある50円,どっちが大きいと思う?」と質問.
最近は「説明できたらお釣りの30円あげるよ」と餌を撒きすぎたのか,郵便局がくれた小さなポスト型貯金箱には1円や5円や10円玉で一杯に.

時々,あげた1円玉が落ちていたりで,これはまずいと思いつつ「あのさ,1円が100枚だと100円じゃない,ちりも積もれば山となるなわけで,どんな小さなお金も大切にしないとね」と一言.
「チリツモ」の意味がわからず怪訝な顔をする4歳に,正しい意味をグーグルで検索してみると出てきたのが「小事をおろそかにしてはならないという戒め」.

そうなのよね,一つ一つを積み重ねるというプロセスが大きな結果を生みだす,「チリツモ」ってプロセスを大事にしろという意味なのよねと一人頷くワタシ.
そこで思い浮かんだのが4月から絶賛会館中の自宅玄関前に棚を置いて本を貸し出す「みんなの図書館」のこれまでの歩み.

子育てサロン,幼稚園,学校,図書館も全部休みで本を借りれる場がない,それなら返ってこなくてもいいからうちの本を自由に読んでもらおう!
多分,お互いに顔をあわせてあいさつなんてないだろう(そこまで求めてないし)けど,お互いになんとなく地元の誰かを意識できるかもしれない.

誰も借りてくれなくても,4歳とワタシで妄想を楽しめればいい位の気持ちで始めたけれど,最初のうちは素通り,本棚を開いた形跡もないままで凹む心.
でも散歩で通りかかる親子が指さして眺めていたり(それを2階の窓から隠れて眺める在宅勤務のワタシ),本棚を出すワタシの背中に犬の散歩中のシニア女子が声をかけてきたり.

少しづつ本棚の存在が普通になっていき,通ってくる親子も出て来たり,毎日本棚を出し続け,雨の日も休館の看板を出し続けてよかったと思えるようになったのは5月の連休明け位.
そして2か月目が終わろうとする5月の最終週には,ご近所から本の寄付があったり,同じような想いをもつ人につながったり,新たな展開が.

6月から学校も図書館も再開なのでやめようかと思っていたけど,「チリツモ」がどんな山になっていくのかが見たくなり,もう少しだけチリを積み重ねてみることに.
多分,地域づくりも同じで,ある程度は完成する山のイメージを持ちつつも,実は小さなチリを積み重ねるプロセスが一番大事だったりする.

願わくば,うちの町内の歴史好き,電車好き,花好きさんが自分の読まなくなったコレクションを貸し出す「みんなの図書館」が1~2箇所できたらな~.
さらに願わくば,うちの4歳の貯金箱も買い物のお釣りを積み重ねていった結果,お金ではないなにかを見つけて欲しいな~などと欲張るワタシの妄想は止まらず….

アタシは「テキ」ではありませんです

「地域活動やサロン,コミュニティカフェなんかがオンラインでもつながれたらいいですよね!」.
ニコヤカナ笑顔で熱く語り始めたのはコロナで外出や人に会うのが好ましくないとなった最近ではなく,実は10年くらい前から.

同僚のいうところの「胡散臭い笑顔」が災いしてか,当時,多くの人から返ってくるのは「いやいや,使えない人の方や拒否感をしめす人の方が多いでしょ,無理無理」という敵意すら感じる反応.
これが少しづつ前向きな言葉に変わってきたのがここ数年で,特にこの数か月は「だよね若い人(団塊世代よりも前の年代)なら上手く手助けすればできるかもしれないし,仲間に会えない今なら前向きの人も沢山いるかもね」なんて嬉しい言葉もチラホラ.

コロナは嬉しくないけど流れが変わるときってこんな感じなのかな…と胡散臭い笑顔で周囲を眺めると「わかるんだけど,なんだかさ今までやってきたことを否定された気がするんだよね」という呟きがチラホラ.
その呟きの主からすると,今まで地道に創り上げてきたつながりの場を乗っ取られる様にも感じていらっしゃる様で,オンラインはペリーの黒船,はたまた「テキ」に見えてしまう….

そんな呟きに出会うたびに「ちがいます,皆さんが創り上げてきたつながりの場をさらに強める『ミカタ』なんです」と.
「オンライン『でも』つながる,言いかえれば,どんなスゴイ技術があっても基のリアルなつながりがなければ成り立たない」と熱くお伝えするも「胡散臭いオンライン研究者」の話す言葉は空に響くばかり.

ということで,アタシがオンラインの意味を教えてくださったステキなシニア男子Iさんとの思い出をすこしだけ披露.
その男子はいわゆる企業戦士には珍しい柔軟で大阪のおばちゃん級のコミュニケーション力をもつ80代(出会った時は既に80代後半).

8年位前に出会った時にはリーダーをつとめるグループ(関西方面に赴任していた人の企業OB会)のメンバーに「集うことが難しくなる時がくる,高齢者こそFacebookでもつながっておかないと孤立してしまう」と勉強会を呼びかけていたスゴイ人.
無理やり勉強会に誘い込まれたのだからFacebookをはじめてもノリはいま一つで,投稿やコメントの書き込みもI先輩の顔を潰さない程度にチョボチョボ.

そんな状況が変わったのはI先輩が入院して自宅療養,勉強会に来られなくなるという突発次項が起きてから.
勉強会の様子を投稿すれば自宅からコメントするIさん,自分の体験から医療制度や高齢者施設の話を投稿するIさんにメンバーも心から「いいね!」.

段々と会に参加できなくなるメンバーが出てきたこともあり,徐々にIさんの「オンラインでもつながっておけば,今のつながりを持ち続けられる」が現実に.
そうして直面したコロナの今,赴任していた地域の状況について関西在住メンバーから投稿があったり,在京メンバーが刻々と代わるコロナを巡るニュースを交換して正しい情報を選び取る場になっていたり.

「会~えない時間が,あ~い育てるのさ♪」の歌ではないけれど,勉強会+飲み会で会えなくても,それを感じさせないつながりっぷり.
「ねっ,しのさん,わかったよね.高齢者こそオンラインでもつながっておいた方がいいって,この輪っかを拡げるのがアナタの仕事だよ」とIさんが仰っているかはわからないけれど….

というわけで,熱く語るだけではダメと勉強会を無理やり立ち上げたIさんを見習って,オンラインを「テキ」ではなく「ミカタ」にして頂くために手引きをみなさんに助けて頂きながら発信したのでした.
あとアタシにできることは,そんなにITに詳しくなかったIさんと同じく,拡がっていくのを後ろからお手伝いさせて頂くのみ(笑)

仲間,募集中であります!
どんどん試して使い方のメニューを,どんどん発信してください!!

オンライン「デモ」

zoomなんかのテレビ会議を使った飲み会やピアノ教室に英会話に婚活。
会うな、外に出るなという今までの場のあり方が否定されるなかで、オンラインの場づくりが大流行になっている。

LINEはともかくzoom?、若い人(30代、40代くらいまで)のものという感じのイメージを上書きする様な報道も繰り返される毎日。
そんなテレビを眺め、うちのラクラクスマホなオカンは「あんなにしてまでやりたいのかね…、若い人は…」とポツリ。

そんな背中にワタシが呟きかえすのは「イヤイヤ、歳を重ねて大事なつながりを選びとってきた、大好きなことを選りすぐってきたシニアこそなのよ」
心の中で指をチッチッチと振りながら「オンライン『デモ』つながれたり、好きなことができたら人生がもっと豊かになるよ」と。

オカンをまだzoom仲間に誘いきれないワタシが言うことではないけれど、自分が持ってなくても、無線通信やパソコンなんかをもつ家族と同居していればできちゃうわけで。
最初は勝手がわからずだけど、ちょっと誰かに助けてもらえたらオンラインお茶会なんてチョチョイのちょいなわけで。

体操サークルが終わった後に、旦那のご飯が気になって帰らないといけないシニア女子が、あとはzoomでね!なんて手を振る光景が見られるのもすぐそこ?
転倒して入院して周りは病人ばかりとゲンナリしたシニア男子が歴史サークルに病院からzoomで参加なんて普通になる?

なんて妄想を膨らませつつ、初心者シニア向けにzoom手引きを作成。
楽しさを知った誰かが仲間を誘う時に渡してもらい、電話なんかで手助けするなんて場面を想像して作った手引き。

興味のある方、まずは以下にメールでお知らせください。
sawaoka@dia.or.jp
うちのオカンに渡したい、うちの町でやりたいから役所に渡したい、そんな方も大歓迎です^_^

手引きの使い方だけ写真で紹介
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