「首相は皇帝か」=1対1の討論要求を批判−自民・谷垣氏
2010/07/02-19:29 時事通信

自民党の谷垣禎一総裁は2日午後、菅直人首相がテレビでの党首討論を9党首がそろった形ではなく、1対1で行うべきだとの考えを示したことについて、「一人ひとりを呼び寄せて、(自分を)皇帝だと思っているのか。何様だと言いたい」と批判した。富山市内で記者団の質問に答えた。

谷垣氏は、自民党政権時代に首相が複数の野党党首を相手に討論してきたことを指摘。その上で、「(野党から)集中砲火を浴びるのが嫌だと言って逃げているが、首相たるもの、野党党首がどんなに攻めてこようとばったばったと切り捨てるくらいの覚悟がなくてどうするのか」と述べ、首相の姿勢に疑問を呈した。

引用ここまで

谷垣自民党総裁の指摘は正鵠を得ている。
しかしながら、「(自分を)皇帝だと思っているのか」は戴けない。
菅直人は、正真正銘、目下の自身を「皇帝だと思っている」のである。
菅直人は、自身が圧倒的過半数を有する「政権与党」の代表者であり、「総理大臣」であることを以って、自身を「期間限定の独裁者」であると「自認」「自称」している。

そもそも菅直人は、「独裁」を阻むための「至宝」である「三権分立」を、自身が信じる異端の「憲法解釈」から明確に否定している。

次に、行政府と立法府の「一元化」を「当然」であると明言し、現実としても「三権分立の破壊」と「権力の集中」を「是」として、小沢一郎と手を取り合ってこれに邁進している。
あからさまな「違憲立法」である「外国人参政権」なる言語矛盾法の成立に躍起になっているのも、根底にあるのは、司法による立法に対する唯一無比の抑止力である「違憲立法審査権の否定」に他ならない。
行政と立法を一元化し、司法による「違憲立法審査権」を骨抜きにすれば、これぞ「民主集中制」の完成である。

当ブログにおいて、再三指摘してきた通り、斯様な単なる独裁制に過ぎない「民主集中制」の推進は、小沢・菅の悲願である。

例えば、副総理時代にNHKに出演した菅直人は、官僚主体政治からの脱却を説明する際に、「立法と行政の分権が損なわれることにならないか」との質問を受け、「三権分立は憲法の規定に無い」と明言、その上で明治憲法下での天皇の統帥権を引き合いに出し、「総理に全ての権力が集中するのが当たり前であること」を主張、挙句に「選挙で絶対的多数議席を有している政党が内閣を構成する仕組みであるのだから、立法と行政は、総理のリーダーシップの下、絶対的多数政党が一元的に行うのが正しい姿であること」と結論付けている。

また、連合の会合において菅直人は以下の通り発言している。
「国会で多数の議席をいただいた政権党が、立法府でイニシアチブを取るだけではなく、内閣も組織する。あえて言えば、立法権と行政権の両方を預かる。

最後に、副総理兼財務相であった頃の菅直人の、参院内閣委員会での発言を引用しておく。

「私は、ちょっと言葉が過ぎると気を付けなきゃいけませんが、議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだと思っているんです。しかし、それは期限が切られているということです。ですから、四年間なら四年間は一応任せると、よほどのことがあればそれは途中で辞めさせますが。しかし、四年間は任せるけれども、その代わり、その後の選挙でそれを継続するかどうかについて選挙民、有権者が決めると。」

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