2012年12月
http://www.asahi.com/health/news/OSK201212220074.html
福井大病院(福井県永平寺町)は21日、麻酔用の「塩酸コカイン」計約10グラムが紛失していたと発表した。
病院は11月に永平寺署に被害届を提出し、県にも報告。紛失した経緯を調べている。
病院や県によると、塩酸コカインは点鼻用麻酔として使用される。麻薬及び向精神薬取締法で麻薬指定されており、薬剤部調剤室の鍵付きの金庫で保管し、薬剤 部長が管理者となっていた。鍵は金庫の近くに置いてあり、調剤時には各薬剤師が帳簿に署名して必要な量を取り出していた。今年1月頃~7月には計4回、ビ ンから少しずつコカインが減っているのが確認されたが、誤差として処理されていたという。
昨年12月26日の運用開始から今年10月末まで約10か月間の出動件数は、県の年間想定の400件を超える432件。大きな病院がない地域の人命救助に貢献している。
県のドクターヘリは鹿児島市立病院を基地病院とし、県本土から種子島、屋久島、トカラ列島の中之島までの約210キロが飛行範囲。患者が乗る学校の校庭などの「ランデブーポイント」(RP)は11月末で732地点を数える。
今年の元日に指宿市で80歳代の女性が頭に大けがをしたケースでは、出動要請から23分後に同市のRPに到着。女性を乗せて折り返し、50分後には市立病院のヘリポートに戻った。
県内の医師や消防でつくる検証組織が、当初約3か月間の出動82件について検証したところ、119番からRP到着までの時間は平均24・8分で、全国平均の33分よりも早かった。
県内では119番で「倒れている」「閉じ込められた」などの重大事案を示唆する言葉が一つでも含まれていた場合、原則として、消防がドクターヘリの出動を要請する「キーワード方式」を導入。迅速な出動に寄与しているという。
検証組織は82件の成果について、「救命」「後遺症軽減」「搬送時間短縮」などの6項目に分類。救命は16件(19・5%)、後遺症軽減は10件(12・2%)、搬送時間短縮は26件(31・7%)で、7割近くで出動の成果が認められた。
同病院の吉原秀明・救命救急センター長は「全国と比べても遜色ない成果が得られた。周知のあり方やキーワードの見直しなどを今後も検討し、傷病者のため、さらなる迅速化を図っていきたい」と話している。
(2012年12月19日 読売新聞)
厚生労働省の調査では、昨年度の調剤医療費(全数)は、前年度比4779億円増の6兆5601億円。また、同省の別の調査では、昨年度の医療費が前年度比約1.1兆円増の37.8兆円だったとされている。
堺氏は、「6兆円というと、36兆円の6分の1だ。われわれが、なけなしの知恵を絞って30兆円の配分を考えていることを考えると、本当に看過できな い」と述べた。さらに、「そもそも、医薬分業が患者さんの利益になっているのか」と、院外調剤の質を検証する必要性を強調した。
噛む力をつけることは、健康な大人になるための第一関門と考えていただいてよいでしょう。
利用客がレジオネラ症を発症した埼玉県日高市の日帰り入浴施設「サイボク天然温泉『まきばの湯』」で、県は14日、医療機関からを目の患者の発生届を受けたと発表した。狭山保健所管内に住む70歳代の男性で、11月29日に施設を利用した。
一方、患者1人から採取した痰(たん)に含まれる菌株と、施設から見つかった菌株の遺伝子パターンが、一致しなかったと発表した。ただ、発症した6人はいずれもこの施設を利用しており、県は保健所を通じて原因究明を進め、施設には管理態勢を見直すよう指導する。
(2012年12月15日 読売新聞)
京都大がiPS細胞(人工多能性幹細胞)研究をサポートするため設けた「iPS細胞研究基金」への寄付が、10月8日に山中伸弥さんのノーベル生
理学・医学賞受賞が決まって以降、11月末までの1か月半で個人、団体、企業から約2600件も殺到し、4億円を超えたことがわかった。
一度に数千万円を寄付した個人もいた。
基金は2009年4月の設立。受賞決定の前日までの約3年半で4億5000万円を集めていた。京大iPS細胞研究所の担当者は「ノーベル賞のすごさを実感 している」と驚き、「民間からの寄付で支えられた研究に、患者や家族の意見も反映されるような文化が根付けばうれしい」と話す。
(2012年12月11日 読売新聞)
感染研によると、全国3千カ所の小児科で最新の1週間(11月19~25日)に確認された感染性胃腸炎の患者数の平均は13.02人。2週連続で10人を超えた。九州では宮崎や鹿児島など平均20人を超える県も複数あった。多くはノロウイルスが原因とみられる。
授賞式は10日夕(同11日未明)で、それまでに受賞記念講演などの関連行事に臨む。
妻の知佳さんと共に、ノーベル財団が用意した車で滞在先の高級ホテルに到着した山中教授は、小雪が舞う中、出迎えたホテルの総支配人に笑顔を見せた。
同行している京都大iPS細胞研究所の広報担当者によると、母の美奈子さんら家族も一緒といい、山中教授はノーベル財団を通して「母と一緒に二十数年ぶりで旅行ができ、うれしかった」とのコメントを出した。
(2012年12月5日 読売新聞)
重症者も1割を超えており、登山者にはさらなる体調管理が求められそうだ。
調査は7月30日と8月5日、山本准教授が中心となり、6合目の富士山安全指導センター(標高2390メートル)前で、下山者を対象に実施。回答者573 人のうち281人(49%)が、睡眠障害やめまいなどの高山病を経験したと回答。うち69人(12%)は重度の高山病に分類された。
登山中に経験したトラブルとしては、富士登山人気の過熱を背景に、232人(40%)が「混雑」を挙げた。富士登山者は2008年から5年連続で20万人を突破しており、山本准教授は「吉田口は人気の登山道なので、緩和に向けて対処していかなくては」と指摘した。
コンパスや登山用GPS(全地球測位システム)を持っていたのは39%、地図を持っていたのは27%にとどまり、登山者の装備不足も浮き彫りになった。山本准教授は「自分の位置を知るための道具を持っていない人が相変わらず多い」と警鐘を鳴らした。
子どもの頃から血液中の血小板が減少して出血しやすくなり、大人になると急性白血病を発症しやすいまれな家系の患者に協力を求め、白血球の一種のTリンパ球から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作ったと、慶応大と広島大、弘前大、東京大の研究チームが28日発表した。
この家系の患者は「RUNX1」と呼ばれる遺伝子に変異があり、iPS細胞にも同じ変異があった。白血球や赤血球などの元の血球前駆細胞に変わりにくく、白血病の発症原因と考えられるほか、血小板の元の巨核球にも変わりにくかった。
NPO法人・日本放射線腫瘍学研究機構の消化器グループに所属する近畿大病院や京都大病院、名古屋大病院、東北大病院など9病院で調べた。 1999~03年に食道がんで放射線治療を受けた650人をがんの進行具合に応じて、5年後の生存率と、各病院が治療した患者数を分析した。
この結果、手術が可能な中期のがんでは、患者数が一番多い病院(約30人)の5年後の生存率は40%だったが、一番少ない病院(約10人)は約12%と 明らかな差があった。手術ができない進行期では、患者数が一番多い病院(約30人)の生存率は約30%、少ない病院(約10人)は0%だった。早期のがん では、患者数と治療成績に目立った違いがなかった。
病院ごとの治療成績は公表されていない。