東京電力福島第一原発事故発生時に18歳以下だった町民の染色体から初期被曝線量を推計する福島県内初の検査を行ってきた浪江町は27日、初回の分析結果を発表した。
検査を希望した772人の約3%に当たる全員に異常は見られなかった。
検査は、被曝による健康不安を持つ町民が少なくないことから、弘前大(青森県弘前市)の被ばく医療総合研究所の協力を得て今年1月から行ってきた。
内部被曝線量を調べるホールボディーカウンター(WBC)では、半減期が8日と短い放射性ヨウ素を現在は測定できないが、染色体からは事故直後の被曝線量を推計できるという。
町健康保険課の紺野則夫課長は「すべての結果を見る必要があるが、非常に安心している」と述べた。
全ての検査結果が出るには1年以上かかる見通し。