2014年04月

国立成育医療研究センターの医師9人が一斉に退職、PICU病床削減

 小児医療の拠点である国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)で、小児集中治療室(PICU)の医師9人が一斉に退職し、4月初めから病床を減らして運用する事態が続いている。センターは、医師を確保できるめどは立っていないという。

 センターによると、PICUの責任者の医長ら医師5人が3月中旬、相次いで退職の意向を伝えてきた。別の非常勤医師4人も任期満了で、3月末に計9人が退職した。PICUの医師数は28人から19人になった。医長ら5人の退職理由についてセンターは「公表できない」としている。

 この影響で4月以降、PICUでは病床を20床から12床に減らした。ほぼ満床状態で、救急搬送の患者を受け入れられなかったことが少なくとも2回あった。医師が付き添って、別の病院に搬送したという。

 センターの井坂安利総務部長は「深刻な状況になっており、申し訳ない。他の病院に医師を派遣してもらうよう要請している」と話す。ただ、小児の集中治療を担う医師は全国的に不足しており、病床を元に戻せる見通しはないという。

がん患者臨床試験で「倫理指針」に違反?/金沢大学付属病院

 金沢大学付属病院(金沢市)は22日、同大医学系研究グループががん患者に対して実施した治療法の臨床試験で、厚生労働省の定める「倫理指針」に違反する可能性のある行為があったと発表した。

 試験期間終了後も、新たな患者に臨床試験を行うなどしたという。

 同大によると、違反行為が疑われているのは、同大医学系機能再建学の土屋弘行教授のグループが実施した骨や筋肉にできたがんの治療法「カフェイン併用化学療法」の臨床試験。

  同大倫理審査委員会で2008年3月~12年3月の期間で承認され、カフェイン剤を抗がん剤と併せて投与し、有効性などを検証していた。だが、グループは 試験期間が過ぎた後も約50人の患者に対し、臨床試験を継続。昨年12月に前病院長の富田勝郎氏の指示で中止されたが、公表はしていなかったという。

 また、グループは同委員会の適格基準を満たさない患者にも試験を行ったほか、10年3月に適格基準外で臨床試験を受けていた患者1人が死亡した際、同委員会に報告しなかった。当時、医療事故とは判断されなかったという。

 金沢大で記者会見した並木幹夫・病院長は調査委員会を設け、1~2か月後に中間報告をまとめる意向を示した。

漏斗胸専門サイト

漏斗胸専門サイト

漏斗胸は先天性の遺伝的疾患で1,000人に1人に発生すると言われています。漏斗胸は胸郭全体の変形であり脊椎、肋骨、肋軟骨、胸骨柄部、胸骨体 部、剣状突起部の異常が認められます。すなわち、脊椎は平背および円背をしばしば認め、加齢により(特に10歳以上で)側弯症の率が高くなります。肋骨は 後上方より前下方への斜走が著しく、胸郭は上下に長く前後に短いものとなります。肋骨、肋軟骨は肋骨肋軟骨接合部の内側(軽症例)あるいは外側(重症例) にて後方つまり脊椎に向かって弯曲します。

肋軟骨は後方に向かって凸を成し、胸肋関節において胸骨に連続します。最陥凹部は症例によってさまざまですが、剣状突起付近のことが多く、また剣状 突起の遊離端は前方に突出することがしばしばあります。肋骨弓の突出を認める症例も多く、これが陥凹部をさらに強調しています。前胸部の陥凹範囲および陥 凹の深さは多種多様であり、陥凹が前胸部上部にまで及んでいる症例では胸骨柄部は前上方から後下方に向かいます。このような胸郭全体の変形が胸郭内臓器で ある心臓及び肺を圧迫し、屡々心臓は左胸腔方向へと変位します。また肺は陥凹の程度により異なりますが、さまざまに圧迫されます。

がん患者や家族向けのホームページ

 千葉県は、がん専門のホームページ(HP)「ちばがんなび」を月内に開設する。がんに関する知識や県内の医療機関、相談先など、患者や家族がほしい情報を分かりやすく提供するのが目的。

 HP作成に関わった県がん患者団体連絡協議会の斎藤とし子会長(72)は「患者にとって情報は命に関わる。自分らしい生活を選択するためのツールとして活用してほしい」と話している。

 HPでは、がんに関する知識や治療法、予防法のほか県内の医療機関や相談窓口、患者会などの情報を紹介。講座やイベントの情報も随時、更新する予定だ。

 医療機関などの情報は、現在も県のHPで紹介しているが、「どこに情報があるのか分かりにくい」などの意見が寄せられていた。県は昨年策定した県がん対策推進計画に基づき、患者や家族にとって利用しやすいHP作りを進めてきた。

 県がん対策審議会に設置された専門部会「情報提供部会」が中心となり、必要な項目について検討。部会長を務める斎藤さんのほか、県がんセンターの看護師ら関係者や有識者9人が委員として参加している。

  HPでは、がん診療連携拠点病院内にある「相談支援センター」へのリンクを全ページに張り付けてアピールする。同センターでは、社会福祉士や看護師、がん 体験者らが相談員として患者や家族の不安や疑問に応じているが、県の調査で同センターを「知っている」と答えた患者は7%しかいなかった。斎藤さんは「相 談できる相手がいることを多くの人に知ってほしい」と呼びかけている。

 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計では、2010年に21・ 5%だった県内の65歳以上の高齢者の割合は、30年に31・4%に増える。がんは加齢により罹患(りかん)率が高まるため、患者は増え続ける見込みだ。 県健康づくり支援課は「県内に数多くの相談窓口や患者団体がある。地域の情報をワンストップで手に入れられるHPにしたい」としている。

装着型の人工乳房

新潟市東区の医療器具メーカー「レリエンスメディカル」が、装着型の人工乳房を開発した。

 自然な見た目や着け心地にこだわりながらも価格を抑え、医療関係者からの問い合わせも多いという。

  同社の人工乳房「ヴィーナス」はシリコン製で、色合いは4種類、大きさはA~Cカップの3種類から選べる。胸に押しつけるだけで簡単に装着でき、体に近い 根元の部分が薄くなっているため、装着しているのが目立ちにくい。価格は、国産のオーダーメイド品に比べ約6分の1以下となる10万円前後に抑えた。

 抗がん剤の影響で髪が抜けてしまった患者向けに医療用カツラを手がける同社は、5年前、人工乳房の開発に着手した。営業担当が県立がんセンター病院の看護師から聞いた話がきっかけだったという。

  安価な海外製品は、色や形、弾力性などに難点があることがあり、国産品でオーダーメイドすると高額になる。「乳がんで乳房を摘出しながら高価で高品質な既 製品に手を出せない女性が多い」と実感した小林勝広社長(45)は、県外に住む職人と共に日本人に合った商品の開発に乗り出した。

 人工乳房の材料となるシリコンは、カツラ製造で使い慣れた素材。温泉などにも入れるように接着剤なしで着けられるようシリコンの配合を工夫した。自然な形になるよう石こうの型作りで5年間、試行錯誤を続けてきた。

子供連れの母親を対象「ママ友健診」

 子供連れの母親を対象にした有料の健康診断「ママ友健診」が27日、横浜市中区の県予防医学協会で行われた。

 待合室に特設されたキッズスペースで子供たちを遊ばせながら、19人が健診と、乳がんや子宮がん検診を受けた。主催者によると、全国でも珍しい取り組みという。

  ママ友健診は「子供の預け先を見つけるのが難しい」などの理由で、健診や検診をためらっている女性のため、市内で子育て施設を運営するNPO法人シャー ロックホームズ(西区)や乳がん撲滅を目指すピンクリボンかながわ(中区)が初めて企画した。同協会が人間ドックの一般受診者を受け付けない予備日に場所 を提供したほか、乳がん検診費は都内の企業が負担した。

 この日は、診察室などの一部を、授乳室とオムツ替え室に変更。待合室の一角にクッション性のマットを敷いて設けたキッズスペースでは、ボランティアで参加した幼稚園職員と母親たちが交代で、1~6歳の21人の世話をした。

 同協会によると、子宮がん検診の受診率は2012年度、横浜市内で23・5%、乳がん検診は同18・2%だった。同法人の東恵子事務局長は「1回だけの企画に終わらせず、今後も続けていきたい」と話している。

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