
帯広から国道236号線で、広尾町という海岸沿いの町に向かいます。広尾といってもインターナショナルマーケットとか、なんたらヒルズとかはなくて、大規模農業をやっている十勝平野の広大な畑と、一直線に伸びている防風林と、サイロと農機具置き場とが延々と続いています。
広尾からは海に落ち込む山をトンネルをくりぬいて通り抜ける海岸沿いの厳しい道で、道幅が極端に狭くなります。ここから襟裳岬まで続く道は「黄金道路」というのですが、これは魚が獲れて儲かってウハウハで黄金掴み放題という意味ではなくて、建設に巨額の費用がかかって「黄金で造ったような道路だ」という意味だそうです。
その道を、平均時速80キロくらいで車がビュンビュン走っていきます。

「←襟裳岬」という看板を見て国道を降り、やっと岬にたどり着きました。
駐車場に土産物屋が2軒あり、そのうち向かって右側のほうに観光案内所が入っています。
駐車場から岬に向かうには、おそらく景観配慮で途中に土中に埋められた「襟裳岬風の館」という得体の知れない建物があります。なにがあるやら外からはうかがい知れないので入りませんでしたが、後で調べてみると、襟裳岬は風が強いので、風をテーマにしたテーマ館なんだそうです。そんなものを作る意味があるのか??
「展望窓から岬に棲息する野生のゼニガタアザラシを観察することができる」とか書いてある。

「風の館」をやり過ごして、右手に襟裳岬燈台を見て、やっと襟裳岬へ。森進一の歌の石碑とかあります。碑からずっと岬の先端に延びていく道を突端まで行くと、昭和4年に襟裳岬で座礁して遭難した豊国丸の殉難者追悼碑があります。
その先は、大きな岩が点々と続き日高山脈が太平洋に落ち込んでいく雄大な眺めを楽しむことができます。

襟裳岬の裏側には空自の北部航空警戒管制団第36警戒隊のレーダーサイトがあります。
そこからまたほとんど何もない海岸沿いを延々走って苫小牧へ。途中でむかわ温泉 四季の館のしょっぱいナトリウム泉に入浴。


