↑ ニセコアンヌプリ山頂から見たイワオヌプリ
ニセコ連峰の中でも、ひとつだけ山頂付近が白くて目立っているイワオヌプリ。アイヌ語で「硫黄の山」という意味で、硫黄が露頭して山が白くなってるのでとても目立ちます。ニセコアンヌプリの隣の山です。ニセコアンヌプリの頂上からもよく見えるのですが、「あの白いところがどうなっているのか見てみたい」と思い、登ってみました。
ひらふから、ニセコアンヌプリをぐるっと真反対に回って(25km)、また五色温泉横の駐車場に駐車します。ここが標高750m。
五色温泉の源泉横の神社の裏が登山口です。そこからりっぱな石段がしばらく伸びていてビックリ。石段が尽きたところに入林ポストがあり、その先は今度はちゃんとした木の階段が山中にすっと伸びています。
入林ポスト前のベンチに4人ほど腰掛け弁当を食べながらこっちを見ているので、この長い階段を一気に上がらなければならないというプレッシャーがあり、登り口としては最悪です。
必死で登って、階段のてっぺんの林の影に隠れたところでゼエゼエ息を整えます。見栄を張るんじゃなかった・・・
そこからは登山道になるのですが、これが野草の生えているトレッキングコースや、砂地や、ハードな岩場やガレ場へと、さまざまに目まぐるしく変わるので、飽きません。おそらく火山性の土地であることが、こうした景観の変化と関係があるのでしょう。
大沼方面との分岐点の、おそらくは古い小さな火口の後からは、ずーっと頂上近くまで、見通しのよい急な岩場なのでなかなかキツイです。難渋しつつ登ります。途中で迷彩服を着た自衛隊の4人組にあっさり抜かれます。
なんとか苦労して火山礫の岩場を登り切ると、頂上付近の火口跡に出ます。平たい火山灰地に岩がゴツゴツ出ているのですが、鉄分を含んで褐色になっていたり、硫黄がそのまま露頭していたりします。殺伐とした景色です。そこから頂上までは、滑りやすい火山灰地をやや登らないといけません。「なんかこの世の景色ではないようだなあ」と思いつつ登っていくと、突然山頂のケルンが現れて、なんとか生きてたどり着いたことがわかります。途中で休んだり、電話がかかってきて話したりしていたので、2時間くらいかかったと思います。
山頂からは、谷を挟んでニセコアンヌプリが。山頂の避難小屋も見えます。当たり前ですよね、向こうからもこっちが見えたんだから。
その下には五色温泉が。
左側には倶知安の町まで。
北側には大沼とワイスホルンが。
西側はチセヌプリなどニセコ連山の一部が見渡せます。
ガスが中空からさーっと渡ってきて、 ニセコアンヌプリの姿を隠したかと思うと、数十メートル先も見えなくなって、またさーっと晴れていきます。なかなか目まぐるしく変化します。
山頂からの眺めを独り占めして楽しんでから、火口をぐるっと回る周回路を歩いてみます。北西に大沼が見えます。元来た岩場に戻って、また悪戦苦闘しながら降り、階段と石段を下ります。石段は高さがあって、膝を壊したらイヤだなあと思います。お高い「飲むヒアルロン酸皇潤」でも飲むことになったら破産してしまいます。
で、五色温泉に戻って露天風呂に飛び込みました。五色温泉はから松の湯より、大浴場の露天風呂のほうがいいなあ。
天国でした〜