「しつげん」なんてのは森元首相がするもんだろうと思っていたら、国内最大の湿原は釧路にあるというので、釧路から汽車に乗って行ってきました。
釧路駅から塘路という湿原の真ん中まで、1時間かけていく展望列車が一日に2本出ています。その名も「ノロッコ号」。休日なので満員でした。天気が悪くておもしろくもなんともありませんでした。
ですが乗ってみていろいろわかったことがあるので、今後この列車を利用して釧路湿原を見に行く人のために書いておきたいと思います。なんせあんまり情報がないみたいなので。
まずこの電車は釧路本線を走る特別列車で、普通の列車は日に何本も出ているので、このノロッコ号は一本だけ利用するのでかまわないと思います。
ノロッコ号の車両は釧路から進行方向に向かって左側に6人掛けのボックス席。右側には窓に向かった2人掛けのベンチ席があるという特殊な配置になっています。
わたしは一人なので2人掛けベンチ席を予約したのですが、この座席は窓までの距離が近く、デヴにはつらい構造です。だいたいわたしは日本の鉄道座席は人間工学的に無理があると思っているのですが、このノロッコ号は休日に乗るには特にいただけません。
さらに釧路本線は釧路湿原の東の端を走っているため景色は左側のほうが開けており、右側はぜんぜん見所がありません。このため右側のシートは背もたれを移動して窓に背を向けて座れる構造になっているのですが、そんなことをしても、当たり前のことですが左側の窓との距離は変わらないのであまり意味がありません。
ノロッコ号は案内のお姉さんがついていて、行きも帰りも同じアナウンスをしてくれます。ときどき「川辺にタンチョウが確認できます」とか「茂みの横にエゾシカがいます」とか言うのですが、急いでキョロキョロ探しても素人に見つけられるものではありません。
塘路に着くと、釧路湿原最大の湖である塘路湖という見所があるのですが、駅から徒歩で15分くらいかかります。たいそう美しいところだと聞いていますが、折り返し釧路行きまでの発車時間まで20分程度しか余裕がないので、ダッシュしないと湖を見るのは不可能です。
もしこの湖を見たいのなら、最終のノロッコ号で帰る予約をしたほうがよいでしよう。もしくはノロッコ号以外の普通列車を使えばいいです。
また塘路は車でも来られるので、別に鉄道を使う必要性もたいしてないのではないかと思われます。
釧路湿原駅からもトレッキングコースがあるようです。
要するに釧路湿原をめいっぱい楽しむためには、事前によく調べることと、天気がよい日に来たほうがよいと思われます。
釧路湿原に近い鶴居村もとてもよいところだと教わったのですが、また次回ですね。