漏斗胸患者の胸の両脇を2カ所切開し、片方の穴から体内を通ってもう片方の穴にテープを通します。そのテープで誘導して、弓のような形のステンレス製のバーを体内に通します。
従来のナス法による漏斗胸手術であれば皮下にバーを入れるのですが、筋層下ナス法では皮下脂肪の下の筋層を剥離した部分を通して、肋骨と肋骨の間にある肋間筋の剥離した部分を通って、バーを筋層下の胸腔の中に入れます。
バーは心臓の心膜の前と胸骨の間にある縦隔組織を通って反対側(左側)の胸腔内に出て、肋間を通って筋層下と皮膚を通って体外に出てきます。
バーを体内に通した後、次に肋骨と肋軟骨の方向に引き上げます。その時、肋骨と肋軟骨は線状骨折を起こします。
骨折しても、骨膜はつながっているので、骨が離断するわけではありません。肋骨骨折は、骨折の中ではいちばん治りが早く、3週間で治るものです。バーも添え木代わりになって回復を助けます。
肋骨と肋軟骨が柔らかくなったところで、次に新しいバーを体内に入れます。これは体内に残しておくバーです。
そうしておいてさらにこのバーを肋骨と肋軟骨の側に持ち上げたうえで、体内で180度回します。
漏斗胸の小児の場合は胸郭は柔らかいので、バーを回せば前胸壁の陥没は治せることが多いのですが、大人の漏斗胸治療の場合は前胸壁がとても固いので、ふつうのナス法で、テコの原理でバーを180度回転させてもうまく改善しないことがあります。
そこで筋層下ナス法では、さらに上向きの力を術者が加えてバーを持ち上げることで陥没を治すようにしています。そうすれば肋間筋が裂けることを防げますし、筋層下の狙った位置にバーを通すことができるのです。
筋層下ナス法による漏斗胸治療では、筋層下にバーを入れるので、バーの挿入方法も考えました。
力を加えて持ち上げながらバーを回転させた後、バー全体をずらしながらバーの端を傷口に持ってきて、筋肉を引っ張って筋層下に差し入れます。
そして今度は反対側にずらして、もう片方の傷口のところから筋層下に差し入れます。この後バーの左右の位置を調整して、バーを筋層下にぴったり納めるのです。バーの弓の両端部分は、筋層下に通してありますから、バー全体が筋層下に納まることになります。
そうしておいてから、バーを手術用ブレード縫合糸で左右の肋骨それぞれ2カ所に縛ります。もうこれで、バーがずれることはありません。
http://rotokyo.com/
従来のナス法による漏斗胸手術であれば皮下にバーを入れるのですが、筋層下ナス法では皮下脂肪の下の筋層を剥離した部分を通して、肋骨と肋骨の間にある肋間筋の剥離した部分を通って、バーを筋層下の胸腔の中に入れます。
バーは心臓の心膜の前と胸骨の間にある縦隔組織を通って反対側(左側)の胸腔内に出て、肋間を通って筋層下と皮膚を通って体外に出てきます。
バーを体内に通した後、次に肋骨と肋軟骨の方向に引き上げます。その時、肋骨と肋軟骨は線状骨折を起こします。
骨折しても、骨膜はつながっているので、骨が離断するわけではありません。肋骨骨折は、骨折の中ではいちばん治りが早く、3週間で治るものです。バーも添え木代わりになって回復を助けます。
肋骨と肋軟骨が柔らかくなったところで、次に新しいバーを体内に入れます。これは体内に残しておくバーです。
そうしておいてさらにこのバーを肋骨と肋軟骨の側に持ち上げたうえで、体内で180度回します。
漏斗胸の小児の場合は胸郭は柔らかいので、バーを回せば前胸壁の陥没は治せることが多いのですが、大人の漏斗胸治療の場合は前胸壁がとても固いので、ふつうのナス法で、テコの原理でバーを180度回転させてもうまく改善しないことがあります。
そこで筋層下ナス法では、さらに上向きの力を術者が加えてバーを持ち上げることで陥没を治すようにしています。そうすれば肋間筋が裂けることを防げますし、筋層下の狙った位置にバーを通すことができるのです。
筋層下ナス法による漏斗胸治療では、筋層下にバーを入れるので、バーの挿入方法も考えました。
力を加えて持ち上げながらバーを回転させた後、バー全体をずらしながらバーの端を傷口に持ってきて、筋肉を引っ張って筋層下に差し入れます。
そして今度は反対側にずらして、もう片方の傷口のところから筋層下に差し入れます。この後バーの左右の位置を調整して、バーを筋層下にぴったり納めるのです。バーの弓の両端部分は、筋層下に通してありますから、バー全体が筋層下に納まることになります。
そうしておいてから、バーを手術用ブレード縫合糸で左右の肋骨それぞれ2カ所に縛ります。もうこれで、バーがずれることはありません。
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