韓国では、重い肺炎などを引き起こす「MERSコロナウイルス」の感染者が87人に増え、 首都ソウルでも市民の不安が強まって80余りの小学校が休校となっています。 韓国では、先月、中東から帰国した男性が「MERSコロナウイルス」に感染していたことが分かったあと、 この男性が入院した病院を中心に感染が確認される人が相次いでいます。 韓国の保健福祉省は8日朝、新たに23人の感染が確認されたと発表し、 これまでに感染が確認されたのはすでに死亡した5人を含め、87人となりました。 7日、韓国政府は、これまでの感染はすべて病院内で起きたとしたうえで、その6つの病院の名前を 公表しました。このうちソウルにある病院は韓国でも有数の大規模な病院で、人の出入りも多いことから 市民の不安が強まり、ソウル市の教育庁は急きょ、この病院がある地区とその周辺の57の小学校を 8日から3日間、休校にする措置をとりました。 このほか独自の判断で休校に踏みきっている学校も加えると、 ソウルだけで合わせて82の小学校が休校となっています。 「MERSコロナウイルス」の感染は、中東から帰国した男性が入院した中部のピョンテクにある病院から 広がったとみられていますが、人口が集中するソウルにある病院も含まれていたことから、動揺が広がっています。