レースウィーク木曜の今日は、朝に白坂選手が60分の練習走行をし、 その後予選を それぞれドライバーごとに20分間。
 
そして、第一決勝17:30からは、夕方といっても一番暑い時間が過ぎたぐらいで太陽はまだ真上。直射日光がキツイ。

日の入りは22:00。このルマンが行われる時期は一番日が長く、夜が短い時に行われます。












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ちなみにRoad to LeMansのパドックは、ルマン24時間の人たちのパドックとは違う場所。
ポルシェカーブからフォードシケインの間にあるカート用のアランプロストサーキット内にあり、ピットまではかなり離れてて、スタッフはそこまでは自前のバギーにタイヤラックを牽引してスタッフはそこに捕まって移動する








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2017-06-17-16-31-40 第1決勝レースのスタートドライバーはワタクシ、佐野新世。
こんな台数でLMP3だらけ(LMP3が35台、GTが15台)のレースなんてやったことがないから、緊張するかと思ったら、意外と他のレースの時より緊張がなかった。最初からダメ元で完走が目標で挑んでいるからなんだろうと。とにかく無傷で白坂選手にバトンを渡すことだけ考えていた。

 



2017-06-17-19-16-10 こちら地元の仲間や妻が観戦に来ていたミュルサンヌコーナー。パドックやアトラクションが楽しいサーキット内からの観戦もいいが、僕はここミュルサンヌかアルナージュコーナーで、フライドポテトとソーセージと(ビールやコーラ合わせ)食べながら、観戦が一番ヨーロッパらしい雰囲気があって楽しい。一昨年までは僕ら夫婦は観戦側だったわけで、コース内を走れる自分が夢のようだ。(2004年から毎年ルマンをここから応援・観戦してた)
僕がこのコース内を走っている様は、妻も不思議な気分だったようだ。

2017-06-17-18-30-00 スタート映像が流れるミュルサンヌのオーロラビジョン。
僕は37番スタート。まあ後ろの方。 練習走行時にクラッシュ多発と西日でビビってコースを覚えるどころじゃなかったから、予選が練習になったようなもん。アドヴァイスをもらったからなんとか練習の4分17秒が予選で4分3秒と14秒あげることが出来た。本当は32番か33番スタートだったんだけど、チーム自体でローカルルール適用区間の認識不足で追い越ししてしまい(イエローが出てなくても追い越し禁止区間がある)ペナルティーをもらい、5番グリット降格と聞きました。37番手という感じでした。

2017-06-17-19-06-09 レースはとにかく激しい。ルマン24時間の動きとは全く違い、たった1時間のレースな為、無理にでもインを差したり接触があったり。壁ドンなクラッシュも多く、イエロー区間だらけになる。イエロー区間にもいろんな種類がある。追い越し禁止なだけなとこ、80km/hにダウンしないといけないところ。
団子になっているところは、イエローフラッグまで全開で突っ込んでいき、直前でタイヤ白煙が上がるぐらいロックさせて80km/hに一気に落とす人も。それに突っ込んだらおしまいだ。
とにかく、日本で味わったことがないくらいの激しさ。

Circuit_de_la_Sarthe_Le_Mans_1990-2001 サルト サーキット (英語読みだとサルテ)は一周 13.629km。
首都高だと用賀インターから霞ヶ関ぐらいまでが約13km。これをLMP3だと4分以内。LMP1だと3分14秒・・・




2017-06-29-13-20-39 サーキット舗装から一般道路舗装に出るテルトルルージュからは、とにかくほぼ直線。
ただ、路面は公道用なだけにずっと振動がある。新品タイヤでも、まるでタイヤにフラットスポット(ブレーキでロックして平らに偏摩耗してしまうこと)があるような振動の中、他の車と競り合う。ブレーキの看板の数字は振動で見えないのだ。直線は長く、前の車の真後ろに付いてスリップストリームを使って抜く。横3台並んで走っている集団もあって、スリップに入って近づくも抜く場所がないので、アクセルを緩めた時もあった。
(写真:ルマン現地で日本チームの応援に来ていた方から

2017-06-22-01-01-40 直線のアスファルトを敷いてある2車線以外に左右には路側帯があるんだけど、砂煙りあげながらGTカーがそこを使って走るしそこから抜いていく。他の車で思いっきりギャップを拾って飛び跳ねているのも見たから、僕らLMP3は車高がかなり低いのでそこを使うのはリスキー。といっても僕自身もしょうがなく、ここを使ってオーバーテイクをしたが、なんともなくてよかった。
 ミュルサンヌストレート(別名ユノディエール)の間には2回シケインがあるけど、1つ目のシケイン前にはこのコースの一番の最高速が出る。自分のところのロガーでは298km/h出ていたとか。シケインでのブレーキングは150m過ぎてから。ここはスピンしている車が意外と多い。イエローばっかりだ。2個目は100mを過ぎてからでもまあ間に合う、進入角は意外とゆるい。ただタイヤが垂れてきたり、路面の状況が悪い時は間に合わない。2回止まり切れず、シケインをまっすぐ行った。ゼブラゾーンで下回りを壊してしまうんじゃないかと、恐ろしかった。

2017-06-17-19-01-14 ミュルサンヌコーナーは最初はダウンフォースが効いている間にガツンとブレーキした後、ゆるくGが残りながらゆるくブレーキをかけるとこ。観客の正面に突っ込んで行くところだから視線を感じる場所でもある。
 余談だけど、ここのコーナーのすぐ横のスーパー『カルフール マーケット』は、僕は長年使ってきた場所。レースウィークでも他のスーパーに比べると比較的使いやすい場所と程よい人混みで人気。横のパン屋さんでサンドイッチなど手に入れて、ミュルサンヌやアルナージュで観戦するのもいい。
 ちなみに暗くなった夜(夜11時以降)、ここでの観戦はおすすめ。ミュルサンヌストレートの遠くから雷のゴロゴロゴロっていうLMPの全開の音が近ずいてきて、光が現れたと思ったら、ミュルサンヌコーナーを全開で立ち上がって森の中に消えていく。とにかくLMP2は雷の音だ。
多分この森がトンネル効果を生んでいるようで、まだ遠くにいる車の音が先に到達してくる。

 
2017-06-13-18-21-03 今回、中野信治さんからも強く、気をつけてと言われたコーナー、ポルシェコーナー。とにかくここは最後まで頑張りすぎないようにとのこと。狭く、逃げ場がない。通常のグリップ走行だけならばアクセルを緩めてしまうコーナーだけど、ダウンフォースが効きながらなので曲げるためにもどんどんアクセルを踏んでいく。ミスが許されないだけに、一気に速く走ろうとするのではなく、様子を見ながら徐々にチャレンジをしていく。バサーストに比べれば広く緩く見えるけど、その分スピードが出ていて4速で駆け抜けた。皆抑えているのか、「壁ドン」やスピンは少ない方だったと思う。

2017-06-13-18-18-30 ポルシェコーナーの芝は塗装されている、PORSCHE って。
 
毎周回ごとにコツを覚えていくことができた。というのも前の車は自分より速い車。それを付いて行っているだけでタイムも上がるしそれが慣れたらパスをしてまた次の車をターゲットに。僕自身コースに慣れていないだけ、ダウンフォースに慣れていないだけだったので、どんどんタイムが上がり安定してきた。
 そう、一般道からサーキット舗装のポルシェコーナーに入るところで、一般道でタイヤについた汚れが徐々に綺麗になっていきサーキットに入る前には綺麗になっている感じは伝わった。それを毎週繰り返す感じ。その為サーキット内と一般道のブレーキかけ方が若干違った。それも他の車と一緒に走って、いろいろ試すことでわかってきたこと。
 もう一つ、僕らのジネッタは左ハンドル、リジェは右ハンドル。一緒に走っていても見えてる世界が違うようで、ブラインドコーナーでの差があったように思える。

2017-06-15-21-07-27 サーキットの最終コーナー、フォード・シケイン。ここのブレーキポイントはイマイチわからない。目標物にしっかりしたものがないのと、フォードシケイン入り口は狭くそして侵入口を見間違えやすく、高さのあるゼブラゾーンに乗ってしまう人が多いのもよくわかる。教えてもらった右のピットレーン入り口を過ぎてからのブレーキポイントでは、止まり切れないんじゃないか?と疑いながら突っ込む。
 一度信じてそのブレーキポイントで突っ込んだら、やっぱり止まり切れず、シケインのゼブラゾーンをまたいでしまったけど、意外や意外、狭く怖いと思ってたところは、意外と高い速度で抜けれることがわかった。けど、とてもコーナーが見にくい場所で、毎回進入でドキドキする。
 第1レースはとにかく接触しない、ペナルティーをもらわない、スピンしない、バトンを渡すにこだわっただけにGTカーに囲まれながらも、確実に順位を上げることはできた。しかし、なんと車の中で平べったい機械?が外れて横Gで暴れているので、これはコンピューター系だったらやばいので、ピットに連絡。ピットに入ったら、無線で入ったことを連絡して、スピードリミッターを押し、シートベルト、無線、ドリンクホースなどを外す準備。まだまだ耐久レースの経験が浅く、若干頭が真っ白になりかかっていた。周りにピットしている車が多く、真っ直ぐ入れることが出来なく、バッタバタ。機械は無線のボックスだったようだけど、固定に時間を使ったが、無事、白坂選手に渡すことができた。ただ、この後もまだたくさんの問題を抱えていた。

2017-06-17-19-03-08 白坂選手、ペースが上がらない。スピンもしたとの連絡も。これだけだと誤解が生まれる。
実は、ドライバー交代の際、無線の固定とピット時間を優先するあまり、窓を拭かなかった。というか色々メカ同士の連携が取れておらず、時間ばかりかかってしまい、優先事項の話もしてなかったし、順位を落とすのがまずいと思ってそのまま行ったのが失敗だった。
後で白坂選手との話で、最初からスクリーンが真っ白で全く見えなかったと。僕が載っていた時は徐々に汚れて行ったから気付いていなく、無線の機械以外のことは特に何も伝えなかった。

image結局他の車の真後ろについていると、タイヤカス以外にガソリンもかぶっている。だからワイパーでクレイになるレベルでもなく、相当の汚れ。前が見えなく、目の前に車がいる時はコースがわかったけど、いなくなったらブレーキポイントも、コーナーも見えなかったという。それもあって、いつの間にかスピンにつながっていた。前見えなきゃどうしょうもないことだ!




05_Classification_Race 1_FINAL_116594 けど、その中でもきちっとタイムアップもしてきたし、最後の最後トップに抜かれず、周回遅れにならずに最後の最後にベストタイムを出して帰ってきた。
 29位で生き残って帰ってきた。形あれば次に繋がるし、今回の問題を解決して、第2レースも順位を上げたい!
















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初めてのチャレンジ尽くしで、lmp3に乗ったのもこれで4回目の中、確実な完走が出来て、形に残ったどころか、ビリじゃなかったのが嬉しい。
実はもっと大変な目にあうかと思っていたけど、意外とコースに慣れてくることもできた。まだ4輪初めて5年目ともなるとまだ引き出しが少なく経験も浅い。
実はスタッフの中では、車の形がなくなって病院送りになる可能性は大(特に僕がだって)言っていたらしい。 なんせまだ荒削りドライバーなので。
 とにかくシミュレーターの練習、そして実際走っているLMPのドライバーからのアドバイス、そして一緒に走った白坂選手とのロガーデータ比較からのアドバイスが大きい。ありがとうございました。 

*写真 チームテントに戻るタイヤラックに乗って移動の最中、椿メカが撮ってくれた。


2017-06-17-22-11-41 普通の虫やタイヤの汚れ以外に、曇った感じに汚れている。これじゃあスリガラスみたいになって見えない。
 チームテントに戻って、イタリアメカと日本スタッフで今回のダメ出し討論会(かなり過激だったとか)をして、夜までミーティングで作戦を練ったそう。本当、ドライバーだけではレースはできない、チームみんなのおかげ。一人欠けてもダメって、今回のダメ出しでよくわかった。
 言葉の問題は大きいけど乗り越えて土曜日、ルマン24時間耐久が始まる前の午前中に、第2決勝だ! 

ミシュラン ルマンカップ 公式サイト http://www.lemanscup.com/en/road-to-le-mans-2017/race/1/0?race=4534