パスワードをすっかり忘れるくらいブログを開いてなかった。
1月にエッセイ『ここは、おしまいの地』を出版してから爪切男さんとトークイベントに3回(阿佐ヶ谷ロフトAさん、神楽坂スナックコアさん、大阪ロフトプラスワンWESTさん)出させてもらったり、文月悠光さん爪切男さん末井昭さんペス山ポピーさんと対談させてもらったり、『夫のちんぽが入らない』の漫画版を担当して下さるゴトウユキコさんや実写版の監督さんらとお会いしたり、親切な方に京都や大阪を案内してもらったり、会いたいと思っていた人に会えたり、新たにweb連載を始めたり、生意気にも本や映画の推薦コメントを書かせてもらったり、そうかと思えばノイローゼになって何も手につかず寝込んだり、原稿の締切に何日も遅れてしまったり、部屋の中が荒れ放題になったり、心療内科に予約を入れようとするも電話が苦手すぎてかけられずにいたり、気を取り直して台湾へ行き顔面皮膚病になって帰国したりしていた。嬉しい、苦しい、嬉しい、苦しい、と波のように訪れた。短期間にいろんなことがありすぎて、うまく処理できずにいたけれど、最近かなり落ち着いた。目の前のことをひとつずつ頑張っていきたい。そして、いま起きていることや自分の気持ちを忘れないでいたい。

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先日、空港で濃厚バニラシェイクを飲みながら、ぼうっと乗り継ぎの飛行機を待っていたらラジオ番組の人にマイクを向けられた。
「これからどちらへお出かけですか?」
「大阪です」
「大阪で何をされるんですか?」
「お話をしたり...ですね」
「大阪にお友達がいるんですね?」
「友達...友達なのかな...友達か...」
「あとは何かされるんですか?」
「お話をするくらいですね」
「はあ、そうですか...では、いってらっしゃい!」
あまりにも抽象的で要領を得ない受け答えを繰り返したので「いってらっしゃい」と強制的に元気よく締められた。なぜこいつは情報を出し惜しみするんだ、空気を読んではっきり喋れよ、と思われたかもしれない。

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この覆面を被ってトークイベントに出るのだとは説明できなかった。


■漫画版の連載スタート
「週刊ヤングマガジン」さんにてゴトウユキコさん作画『夫のちんぽが入らない』の連載が始まりました。昭和を思わせる、どこか懐かしく艶かしい画風。うまくものを言えぬ「私」の心情を表情や後ろ姿で完璧に語らせるゴトウさんの才能に脱帽しました。文章で何行もかけて説明したものが、たった1コマで、ど真ん中の説得力をもって描かれている。すごいねえ、ゴトウさん、本当にすごいねえ、と唸りながら毎回ネームと原稿を拝見しています。オリジナル作品に取り組む貴重なお時間を奪っているのだから、すごく責任を感じるし、ものすごく感謝している。最後まで全力で応援します。引き受けていただき本当にありがとうございます。
第1話、試し読みできます。
http://yanmaga.jp/contents/och/?utm_campaign=TrialEndPage&utm_medium=referral&utm_source=trial_end_page


■web連載スタート
キノブックスさんのwebサイト「キノノキ」で月1連載『縁もゆかりもあったのだ』が始まりました。担当編集の寺谷さんと初めて挨拶を交わしたのは2015年秋の文学フリマでした。ブログ本『塩で揉む』をわざわざ買いに来て下さった。その当時から書くことを熱心にすすめていただいたのに、「執筆活動を家族に話していないのでこれ以上書く場所を増やせない」「書ける自信もない」と尻込みしてお断りしてしまった。そのあとも本の感想を丁寧に送って下さったりした。今年に入って、自分の中で「先のことなんてわからない、家族にいつ反対されるかわからない、もうこの際やりたいこと全部やってみたらいいじゃん」と珍しく強気で開き直っていた時期があって、そのとき、本当にすごいタイミングで再び寺谷さんが「書きませんか」と声を掛けて下さった。普段メールのやりとりをしていたわけではないのに。超能力者かと思った。ちょうど東京へ行くタイミングも重なり、直接お話を聞いて「やってみたい」と返答した。これもタイトル通り「縁」なのかもしれない。
連載では旅やその土地の人にまつわる話を書いていきます。
第4金曜に更新します。読んでいただけたら嬉しいです。
http://kinonoki.com/book/enmoyukari/kodama01.html