2018年09月12日

鳥羽歳時記十月「白秋」

~季節を感じるおもてなし~

十月は天気も安定し、空気が澄み渡り、野山は紅葉の季節を迎える。収穫の時期、行楽やスポーツにも適している。「十月の明るさ踏んで小松原 鷲谷七菜子」、「陽の匂ひして十月のほとけたち 児玉輝代」。十月の明るさ、伸びやかさを詠む。白秋、金秋、素秋は秋の異称。五行のうちの金や、色は白にあたることからこの名があるが、麗しい秋をとらえた言葉だ。三秋では晩秋、秋の終わりに。冬の近づく侘しさもある。「晩秋の音たてて竹運び出す 廣瀬直人」。ことに秋の夕べは、もののあわれを感じさせる。「此の道や行く人もなしに秋の暮 芭蕉」、「日のくれと子供が言ひて秋の暮 虚子」。


●二十四
節気
10/8  寒露 白露に比べ、寒さでこごった状態。「朝粥を白しと食ぶ寒露かな 古江十志」
10/23 霜降 霜が初めて下りる。「海照ってけふ霜降の山の晴 後藤五子」


●雑節・年中行事

10/8 体育の日

10/20 秋の土用入り

10/21 十三夜(後の月)「軒に吊る柚餅子(ゆべし)熊野の十三夜 中村若沙」


●季節を代表する季語

夜長 秋分を過ぎると、昼よりも夜の時間が長くなる。夏の短夜のあとなので、夜が長くなった感じを強くもつ。夜なべに精を出し、読書に身が入る頃。「長き夜の遠野に遠野物語 倉田絋文」

爽やか 秋の清々しさをいう。大気が澄み、万物が晴れやかにはっきり見え、心身ともにさっぱりとする。さやけし。「さやけくて妻とも知らずすれちがふ 西垣 脩」


●伊勢神宮の祭典と関連行事

10月1日 神御衣奉織始祭 午前8時、松阪市神服織、神麻続機殿神社

 御酒殿祭 午前10時 御酒殿、そのあと御塩焼固

5日 御塩殿祭 午前10時 御塩殿神社

  12日 おんべ鯛奉納祭 神社港~内宮

13日 神御衣奉織鎮謝祭 午前8時、松阪市神服織、神麻続機殿神社

14日 神御衣祭 正午 内宮・荒祭宮

    神嘗奉祝祭前夜祭 県営サンアリーナ

15~17日 神嘗祭 内宮・外宮 ~25日  

15日 初穂曳 外宮領

16日 初穂曳 内宮領

下旬~ 菊花の奉納 内宮・外宮神苑の特設花壇 国華会

25日 伊雑宮調献式 午前十時 伊雑宮

28日 瀧原宮秋の御祭 午前十時 瀧原宮

31日 大祓 午後3時 内宮第一鳥居内祓所


●伊勢志摩地方の祭典

10月13日 浜島大祭 浜島町宇氣比神社

   21日 本居宣長墓前祭 松阪市ちとせの森    

       金比羅宮大祭 賢島金比羅宮

   22日 真珠祭 阿児町神明~賢島

ページの先頭へ戻る

2018年09月03日

鳥羽歳時記九月「観月」

~季節を感じるおもてなし~

九月は仲秋。秋の彼岸を迎えるこの月は本格的に秋の到来を感じる。昼間は暑さが残るが、朝夕のヒンヤリとした感覚、木陰の伸びや夕暮れの早さ、そして空気が澄み、夜空の月が美しい。この月の十五日は、仲秋のさらなる中心として「中秋」と呼び、「中秋の名月」を愛でる。『万葉集』で額田王は、春秋の美の優劣を問われて、秋に軍配。「黄葉をば 取りて偲ぶ」。秋の歌は春・夏の3~5倍と多く、明るくのびやかな歌が多い。そして古今集以降は、物悲しい季節と認識されていく。しかし、秋は稲が実り、豊穣な季節である。


●二十四
節気
/8  白露 大気の水蒸気が露を結ぶ。朝露が美しい。そろそろ冷房を切る頃。

/23 秋分 昼夜の時間が等しくなる。祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日。。


●雑節・年中行事

・9/1  二百十日 立春から数えて210日。台風に見舞われる厄日。早稲の花咲く頃。

・9/9  重陽の節句 9は陽の極みの数、それが重なる。菊酒、菊花茶、菊枕、「菊の節句」

・9/11 二百二十日 中稲(なかて)の花咲く頃。

・9/17 敬老の日 長寿を祝う祝日。9/15日は聖徳太子が「非田院」を建てた日。

・9/23 秋の彼岸(入り20日、明け26日)、亡くなった人を偲ぶ祝日、

・9/24 中秋の名月(十五夜)


●季節を代表する季語 「月」

新月 「新月や真珠の育つ湾の闇 中村青径」

月夜 「ねばりよきとろろを伊賀に初月夜 森澄雄」、夕月夜

三日月 「三日の月神馬の厩舎音立てず 久保文子」

十五夜 「十五夜の安乗文楽の笛鼓 福田蓼汀」

明月(名月) 「明月に仕ふる星も漁り火も 鷹羽狩行」

月白(代) 「月白や人驚かす鯛の引き 宇佐美魚目」

無月「哭く木偶の鼻筋白き雨月かな 廣 波青」

雨月「月の雨こらへ切れずに大振りに 高浜虚子」


●伊勢神宮の祭典

9月4日 抜穂祭 神宮神田 午前10時

9月17日 神宮大麻暦頒布始祭 内宮神楽殿 午前10時

9月22~24日 秋の神楽祭 (内宮特設舞台 舞楽公開前11時、後2時)

9月23日 秋季皇霊祭遥拝 午前8時 内宮第一鳥居内祓所

9月24日 神宮観月会 午後5時半

9月30日 大祓 午後4時


●伊勢志摩地方の祭典

9月5日  夫婦岩大注連縄張神事 二見興玉神社

  13日 わらじ祭り(神事)(15日わらじ曳き、わらじ流し)大王町

  15日 守武祭俳句大会 伊勢市宇治神社 

  15、16日 安乗の人形芝居 阿児町安乗神社

  19日 月夜見宮秋季大祭

ページの先頭へ戻る

2018年07月06日

鳥羽歳時記八月「初風」

~季節を感じるおもてなし~
八月は葉月(はづき)。木の葉がようやく色づく月、「葉落ち月」が転じたなど由来は諸説ある。夏休み真っ盛りの8月、立秋を過ぎると暦の上では秋、初秋。暑中から残暑見舞いとなる。月半ばにはお盆、終戦記念日を迎え、祈りの月ともいえる。農家にとって8月は労働をあまり必要とせず、気楽な月であることから八月大名という言葉がある。稲刈りの早い伊勢志摩地方の8月は多忙だ。秋の到来を告げる風を「秋の初風」という。残暑の中に感じる涼風だ。

●二十四節気
8/7  立秋 暦の上では秋。秋立つ。
8/23 処暑 残暑がしばらくとどまるが、朝夕に秋の気配が漂う。

●雑節・年中行事
・8/1  八朔、土用二の丑の日
・~8/6 土用 立秋前の18日間。一年で最も暑い時期。土用鰻、土用餅、土用蜆、土用東
風、土用凪、土用波、土用灸
・8/10 四萬六千日 観音さんの縁日で、この日に参るとご利益が増大する。ひと月遅れ。
・8/13~16 お盆
・8/15 終戦記念日
・8/17 旧七夕

●季節を代表する季語
朝顔 もともとは薬用として渡来したが、千利休の「朝顔の茶事」に見られるように鑑賞用となる。江戸は変わり咲き、大坂は大輪咲きを好んだという。全国に愛好会あり。「蛸壺に育つ朝顔海の色 中桐晶子」は神島での作品。。牽牛花(けんぎゅうか)とも呼ぶ。

花火 「海峡に色をこぼして揚花火 岩崎慶子」。日本へは鉄砲伝来の後より伝えられ、江戸時代に盛んに。川開きの呼び物になって様々な工夫がなされた。「潮に掌をひたすたのしみ花火舟 小川恭生」。遠くにした花火も感慨深い。「死にし人別れし人や遠花火 鈴木真砂女」。

●伊勢神宮の祭典
8月4日 風日祈祭 外宮午前5時、内宮午前9時

●大嘗祭 おおにえのまつり 来年11月14,15日
11月の中の卯の日の夜、天皇があらかじめ卜定された神田の稲と粟の新穀を神に奉り、自らもともに食する儀式を新嘗祭というが、天皇即位後、初めてのものは大嘗祭と呼ばれ区別される。天皇が神々と神饌を供する神事と、天皇と臣下の饗宴の2つで構成する。最初は持統天皇690年。悠紀(ゆき)、主基(すき)の国の斎田の収穫物が用いられる。天照大神、天神地祇に供える。
真床覆衾(まとこおうふすま)は、大嘗祭で天皇が臥す衾との関連も。

●伊勢志摩地方の祭典
8月1日   八朔参宮 外宮 秋の収穫を前にした参宮。粟を供える。粟餅。
  11~16日 かんこ踊り 松阪、伊勢各地
  14日    大念仏 志摩市波切 「かさぶく」で初盆供養
  14、15日 河崎音頭 伊勢市朝熊町、鹿海町 伊勢音頭のルーツ
  23、24日 朝田地蔵会式 松阪市朝田寺 掛衣(かけえ)の習慣。
  31日 オイヤレ 盆送り、菅島じんじん船、答志島桃取おいやれ船

ページの先頭へ戻る

カレンダー

カテゴリー

新着記事

アーカイブ