少額訴訟手続には注意

 少額訴訟手続というのは60万円以下の金銭支払を求める訴訟で,原則として1回の期日で弁論と証拠調べを行い,その日のうちに審理を終了して判決の言い渡しを行うものです。
 少額訴訟手続で訴えを起こされた場合には,被告側は指定された第1回口頭弁論期日までに通常の訴訟手続で審理を求めることができるようになっていますが,通常手続への移行を求めないで第1回口頭弁論が終われば,その後は通常手続きへの移行を求めることはできません。
 そして少額訴訟手続の判決に対しては,異議の申し立てはできるものの異議後の判決に対して控訴をすることはできないようになっているのです。少額訴訟手続の判決の場合には,通常の訴訟であればできる控訴や上告ができないのです。
 熊本簡易裁判所の例ですが,訴状と一緒に答弁書の用紙が同封されています。しかし,その答弁書には,通常訴訟への移行を希望するという欄はありません。同じく同封されている説明書の中には確かに通常手続での審理を希望される場合の記載がありますが,たくさんの文字が並ぶ中で,市民にどれほど理解されるものか疑問です。
 答弁書の中に通常手続での審理を希望するか否かの希望を質問する欄を入れた方がいいと思うのですが,・・・・ 

東野圭吾の推理小説

 「新参者」というドラマが日曜日の夜9時から放映されています。阿部寛が主人公の加賀刑事役で出てきて「自分は新参者ですから」「ちなみに・・・」「ちなみに聞いてみただけです。」などいい,飄々とした刑事を演じています。
  このテレビが始まるのと時期を同じくして,原作の東野圭吾の加賀恭一郎シリーズを読み始めました。ここはやはり出版された順番に読むべきだと思い,加賀恭一郎が学生の頃の話である「卒業」から読み始めましたが,すっかり東野圭吾の世界にはまってしまい,「新参者」まで全8冊すべて読んでしまいました。
 その中でも,最後まで犯人を明示しないで読者に犯人を推理させる「どちらが彼女を殺した」と「私が彼を殺した」はお薦めだと思います。
 

公訴時効の撤廃

 久々に書きます。
 昨日殺人罪などの公訴時効を廃止する法律が成立し,即日公布施行されました。殺人罪の公訴時効は15年だったのが25年まで延びていたのですが,これにより公訴時効にかからないということになったわけです。
 個人的には,殺人を犯していながら訴追されないという不条理については納得できますし,殺人罪等について時効を廃止するということについても,必ずしも反対というわけではありません。
 でも今回の法改正については,納得のできない部分があります。それは,この法律が今後発生する事件だけでなく,改正以前に発生していた事件についても,適用がされるという点です。報道によれば,28日午前0時に公訴時効が迫っていた事件についても,この法律改正によって時効にかからないことになるとのことです。
 憲法39条には,刑罰法規の不遡及という原則があります。行為時に適法だった行為が,後に作られた法律で違法になり刑罰を受けることが合ってはならないという原則です。憲法は直接的には刑罰規定の不遡及を規定しており,訴訟法などの手続法については直接規定してはいません。しかしながら,これまで刑罰法規の不遡及に匹敵するような意味を持つようなものについては憲法39条の関係から遡って適用することを制限すべきだというような解釈運用がされていたはずです。
 充分な国会の審議があったのか私には疑問に思えるのです。

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