00shizuoka静岡観光おでかけガイド : 戦国時代小山城の出郭を兼ねた居館　吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡　(静岡県榛原郡吉田町神戸2646-4他)

静岡県榛原郡吉田町神戸(かんど)の吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡(おおくまびぜんのかみやしきあと)は、甲斐国(かいのくに、山梨県)の戦国大名武田信玄(たけだしんげん)の家臣で、小山城(こやまじょう)城主大熊備前守朝秀(おおくまびぜんのかみともひで、別名は長秀(ながひで))の居館跡です。

室町時代末期(戦国時代末期)の元亀2年(1571年)2月、武田信玄が大井川(おおいがわ)西方の湯南原台地(とうなんばらだいち)上にあった徳川家康(とくがわいえやす)の家臣松平真乗(まつだいらさねのり)の支配する山崎の砦(やまざきのとりで)を攻略。

武田四天王(四名臣)の一人である武田家重臣馬場美濃守信春(ばばみののかみのぶはる)に山崎の砦を拡張させて、小山城へ改名しました。

大熊備前守屋敷跡は、湯南原台地上の小山城から西南西へ約600m離れた場所に所在し、小山城の出郭(でくるわ、出曲輪)を兼ねていたと考えられます。

吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡
38983

探訪は自己責任で！！

静岡県の城

静岡県のお出かけガイド

戦国時代武田・徳川軍が戦った向原古戦場
小山城攻防戦死者慰霊碑の記事はこちら

戦国時代武田氏の小山城攻略のため設営
徳川家康の御陣場跡八幡神社の記事はこちら

戦国時代武田信玄・勝頼と徳川家康の激戦地
小山城の記事はこちら

陰陽師安倍晴明と徳川家康の伝説遠州七不思議
国指定天然記念物能満寺のソテツの記事はこちら

大熊備前守屋敷跡の地図
静岡県榛原郡吉田町神戸2646-4他

アクセス
・東名高速道路吉田ICの南
・小山城天守閣の西南西約600m

吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡遠景北より
湯南原台地(とうなんばらだいち)上の小山城(こやまじょう)天守閣から、西南西へ約600m離れた場所に所在。
「はいなん吉田病院」「三原工業株式会社」の背後、北端部を削平された台地上(標高約35.2m)に大熊備前守屋敷跡が一部残存。
38993

備前守隧道(びぜんのかみずいどう) 北口
平成5年(1993年)7月6日、湯南原台地(とうなんばらだいち)を南北に貫く全長189.5m・幅10.0m・高さ4.7mのトンネル「備前守隧道」が開通。
38995

白馬に乗った武者
小山城(こやまじょう)の城主を務めた武田家家臣大熊備前守朝秀(おおくまびぜんのかみともひで、別名は長秀(ながひで))？
38996

流れ旗(ながればた)
甲斐国(かいのくに、山梨県)の戦国大名武田信玄(たけだしんげん)・武田勝頼(たけだかつより)親子が用いた家紋として有名な「武田菱(たけだびし)」。
38997

備前守隧道(びぜんのかみずいどう) 南口
北口より地味なデザインです。
38998

小山城(こやまじょう) 遠景南より
湯南原台地(とうなんばらだいち)の東南端片岡原に、小山城天守閣が見えます。
19365

湯南原台地(とうなんばらだいち)の登り口
小山城(こやまじょう)駐車場横の坂道を上ります。
38999

小山城天守閣(こやまじょうてんしゅかく)
小山城の記事で詳しく紹介しています。
39000

第一配水池(だいいちはいすいち)
湯南原台地(とうなんばらだいち)上にある、円筒形の大きな上水道タンクです。
西側の農道を北へ進みます。
38973

基地局「KDDI(株) 吉田町局」
茶園の中の農道を北へ進みます。
左奥のアンテナが基地局です。
38974

基地局の角
左折して、廃車置き場の方へ進みます。
38975

廃車置き場横の道
右折して、北へ進みます。
38976

城代稲荷(じょうだいいなり)
廃車置き場横の道沿いに鎮座(ちんざ)する稲荷社です。
安土桃山時代の天正10年2月(1582年2～3月)以前に、奉祀(ほうし)されたとされています。
38978

吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡(おおくまびぜんのかみやしきあと)
突き当りの茶園で、西側に説明版があります。

説明版「大熊備前守屋敷跡(おおくまびぜんのかみやしきあと)」
38985

吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡(おおくまびぜんのかみやしきあと) 西より
茶園の南側に標柱があります。
38983

標柱(ひょうちゅう)
正面に「吉田町指定文化財第二号　史跡大熊備前守屋敷跡」、背面に「昭和三十九年四月一日指定　吉田町教育委員会」。
昭和39年(1964年)4月1日、吉田町指定文化財史跡(吉田町指定史跡)となりました。
38984

吉田町指定史跡大熊備前守屋敷跡(おおくまびぜんのかみやしきあと) 東より
屋敷跡の面積は東西約60m・南北約50mの約3,000㎡で、茶園となっています。
茶園の右側が、崖になっている湯南原台地(とうなんばらだいち)の北端。

室町時代末期(戦国時代末期)の元亀2年(1571年)2月、武田信玄が大井川(おおいがわ)西方の湯南原台地(とうなんばらだいち)上にあった徳川家康(とくがわいえやす)の家臣松平真乗(まつだいらさねのり)の支配する山崎の砦(やまざきのとりで)を攻略。
武田四天王(四名臣)の一人である武田家重臣馬場美濃守信春(ばばみののかみのぶはる)に、山崎の砦を拡張させて小山城(こやまじょう)へ改名。

元亀3年頃までの約1年半、大熊備前守朝秀(おおくまびぜんのかみともひで、別名は長秀(ながひで))が、騎馬(きば)30騎・足軽(あしがる)75人を預かる足軽大将(あしがるたいしょう)として、小山城の城主を務めました。
後方に備える軍勢の後陣(こうじん、ごじん)として、相木市兵衛昌朝(あいきいちべえまさとも)80騎を配置。
この時、ここが居館(きょかん)として使われ、家臣の一部も駐留したと考えられています。
38988