2014年02月02日

続々・安倍晋三の政治的DNA(1)―核武装論

つぎの文章は月刊誌『むすぶ』(ロシナンテ社)2014年1月号に、「連載 第255回 時代を駆ける 安倍晋三の政治的DNA(1)―核武装論 廚離織ぅ肇襪之悩椶靴燭發里任△襦
3回に分けて掲載する。

司会の田原総一郎が「有事法制ができても、北朝鮮のミサイル基地は攻撃できないでしょう。
これは撃っちゃいけないんでしょう? 先制攻撃だから」
と質問したのに対して、安倍はこう答えている。
「いやいや、違うんです。先制攻撃はしませんよ。
しかし、先制攻撃を完全に否定はしていないのですけども、要するに「攻撃に着手したのは攻撃」と見なすんです。
(日本に向けて)撃ちますよという時には、一応ここで攻撃を、「座して死を待つべきではない」といってですね、この基地をたたくことはできるんです。
(略)撃たれたら撃ちかえすということが、初めて抑止力になります」
続けて田原が「じゃあ、日本は大陸間弾道弾を作ってもいい?」
という問いかけに、こんなことも言っている。
「大陸間弾道弾はですね、憲法上は問題ではない。
憲法上は原子爆弾だって、問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」
「大陸間弾道弾、戦略ミサイルで都市を狙うというのはダメですよ。
日本に撃ってくるミサイルを撃つということは、これはできます。
その時に、例えばこれは、日本は非核三原則があるからやりませんけども、戦術核を使うということは昭和35年の岸総理答弁で「違憲ではない」という答弁がされています」
先制攻撃あり、大陸間弾道弾あり、原爆使用ありと、政治家としての資質を疑わせる「トンデモ発言」だ。
安倍発言に対して原水禁事務局の井上年弘の反論が掲載されている。
「核兵器の使用を良しとするなら、核を含む大量破壊兵器をなくそうという世界の潮流にも反するわけで、国際感覚なし、時代錯誤。
非核三原則という国是を分かったうえでの発言なら、なおさら犯罪的だ。
「戦争しやすい国家造り」をしたいのが本音だろう」
安倍は早稲田大学での発言内容を『サンデー毎日』に報道されて、同紙で次のように反論している。
「法律論と政策論は別だ。大学の講義という場、しかもオフ・ザ・レコード(記録しない)ということなので、純粋に法律論を進めた。
(「戦術核を使うことは違憲ではない」という発言は)岸(岸信介元首相)答弁を学生に紹介しただけだ。…
政治の場ではなく、大学の講義という場で、しかもオフレコなので、突っ込んだ話をした。
それを、だれか知らないが、テープにとり、外部に出し、揚げ足取りをする。卑怯で、ルール違反じゃないか。
また、それをセンセーショナルに書くなら、ひどいことだ」
安倍は官房副長官である。
内閣の主要閣僚による「先制攻撃論」「核兵器使用合憲論」という憲法違反の重大発言である。
政治家はどこでだれに何を話しても結果責任を負わなければならない。
学生相手の講義ということでおもわず「本音」が出ただけなのだ。
要するに安倍は根っからの「核武装論者」である。
それは尊敬する祖父・岸信介の政治的DNAを受けついだものである。
岸は戦後の日本の首相としてはじめて「核兵器保有合憲論」を公言した人物である。
岸内閣は1957年2月に成立したが、同年5月の国会で、「現憲法下でも核兵器の保有は可能」だという発言をしている。
戦後の首相が国会の場で核兵器保有合憲論に言及したのはこれが初めてだった。
もっとも、岸は核兵器の「保有」について述べただけで、安倍のいうように核兵器の「使用」にまではふみこんではいないのだが。
そして、安倍政権が福島原発事故の後も原発と核燃料サイクルから撤退しないのは、岸によって敷かれた歴代自民党政権の核武装国家構想が根底にあるからである。
(2014年1月号)


Posted by sho923utg at 10:10│Comments(0)TrackBack(0)

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