2008年02月17日

サークルカット案

サークルカット
とりあえず夏コミ申請用のサークルカット。
  
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2007年11月06日

超久しぶり更新〜死亡ブログ蘇生計画〜

すげえ放置ブログと化していた本ブログですが、これでは遺憾と、せめて週イチぐらい更新を目標にやっていきたいと思います。


とりあえず最近買った本の感想とか。



今日の早川さん

久しぶりに大学のサークルに行ったら一部で大変な人気を博していたので、買いました。元はブログの連載マンガなので、特にここで内容を説明することはありません。兎に角、内容のひとつひとつ思い当たる節のあるものばかりで、思わずニヤニヤしてしまう次第。
それにしても、岩波さんのSFアパルトヘイトには一言申したくなってしまいます。岩波だってウェルズとかヴェルヌとか出してるじゃないかー! 
と、そう言ってしまっているところで見事に作者の術中にハマってしまっているようですが。
本好き(とくにSFとラヴクラフト好き)にはお勧めの一冊。



地球外生命論争1750‐1900―カントからロウエルまでの世界の複数性をめぐる思想大全

神田のブックフェスタで半額セールしていたので買ってしまいました。1万円也。
まだ読んでません。とりあえず読む時間と気力を捻出するところから始めます。


ああ、巨匠とマルガリータもまだ読んでない、どうしよう。

  
Posted by shoboyuski at 15:24Comments(0)TrackBack(0)感想

2007年07月29日

青息吐息更新〜絵とか〜

超久々更新です。何か都市みたいなのを描いてみました。
兎に角でかい人工物が好きなので、それっぽいのを。
都市と星みたいなの小  
Posted by shoboyuski at 03:07Comments(0)TrackBack(0)らくがき

2007年02月25日

超久々更新曲〜何もかも皆なつかしい〜

オレヤマト
ヤマトを落描いてみました。
結構弄ってもちゃんとヤマトにみえる記号性の高さは、元デザインの力だと思います。  
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2006年12月17日

適当更新曲〜映画感想『72M』〜

72M

この映画のキーワードは:
「カモメは観ていた」
「金魚も観ていた」
「人生って素晴らしい」

粗筋:ロシアのキロ級潜水艦の一隻が、演習中に不慮の事故で沈没。辛うじて生き残った13名は、不安の中お互いの心を通わせていくが…

ロシアの潜水艦映画って初めて見ましたが、非常に良い出来です。
普通の人間であれば、潜水艦映画と言えばサスペンスを撮るものですが、製作のニキータ・ミハルコフのセンスはやはり常人とは違います。
サスペンスフルな部分は無いことはないのですが、製作者の興味はそこよりも登場人物の描写にあるようで、
そのためか、映画は不思議とのんびりした雰囲気。ときおり、息でも吸うようにさりげなく寓話的な描写が入ったりするのも面白いです。「コーカサスの虜」でもそうでしたが、ロシア人はこういうの好きなんだなあ、と。
何を書いてもネタバレになりそうなので、観て下さいとしか言えないのですが、ありきたりの潜水艦ものは観たくない、という人にはお勧めです。

まあ、そうでない人でも、西側映画(笑)ではあまり観られないキロ級が大活躍したり、
971型

ちらっと映るゲパードとか、
ピョートル大帝号

ピョートル・ヴェリキーの勇姿とか、
二重反転ローター

モノホンのKa-27とか、
他にもスラヴァ級とかウダロイll級とかカーラ級とか、名立たるフネがいっぱい観られるので、そういうのが好きな人にもお勧め。

もちろん、純粋に映画としても素晴らしい出来なのは言うまでもないんですが。
特にラストの美しさには胸を打たれますた。
エンニオ・モリコーネのラヴェルのパクリリスペクトな素敵音楽もいいです。

で、唯一不満なのが、DVDのパッケージングなんですが。
とくにジャケットと後ろの紹介文が最悪。
まずジャケットがこれ。
酷いジャケ

えー、どこがロシア海軍?

もっとひどいのは裏のストーリー解説。以下引用(カッコ内はツッコミ)。
『軍事訓練中のスラブ潜水艦(なにそれ)を率いるヤニーチャ艦長が、指令を発動させた。敵艦隊(演習ということに全く触れていないのはどうか)の主力艦に魚雷攻撃を仕掛ける。但し通常の攻撃方法ではない(そうか?)。推進力の巨大な魚雷を空中に放ち(!?)、敵艦に命中させる(以下略)』

この解説文書いた人、酒でも呑んでたんじゃないでしょうか。
なんていうか、まえの『トゥモロー・ワールド』でも似たようなこと書いた気がしますが、こういうあまりにも映画の内容とかけ離れたことをよく平気で書けるな、と感心してしまうんですが。  
Posted by shoboyuski at 22:08Comments(2)TrackBack(0)感想

2006年12月04日

さぼり過ぎ更新曲〜トゥモロー・ワールド〜

ものすげえ久々の更新になりまして申し訳ありません。
最近観た映画の感想など。

『トゥモロー・ワールド』(監督:アルフォンソ・キュアロン、主演:クライブ・オーウェン、ユニヴァーサル・ピクチャーズ)

今年観た映画の中では一番かも知れません。生まれて初めて映画館で同じ映画を2度観ましたが、それほどよくできた映画。
とはいえ、最初から期待していたわけではなく、何の気無しに入ってみたら大当たりという感じだったんですが。
(以降は寸感の書き散らしなので反転。あまり期待せずに観に行くのが一番いいと思います。)

SF映画であることは間違いないと思います。設定は2027年、世界中の女性が不妊になり、最後の子供が生まれてから18年後のロンドンが舞台。
とここまで書けば、大まかなストーリーは想像できるのでこれ以上は書きませんが。
つまりポイントは、いかにこの設定が馬鹿げた、現実離れしたものに見えないようにするか、という一点にかかっていると言えます。
要は、その一点を見事なまでにクリアーしているのです、この映画は。

映画が始まってまず驚くのが、背景のさり気なさ。特に20年後のテクノロジーが実に控えめで主張していないことに、メカ好きの一人として純粋に感動しました。
動く広告とか自動車のヘッドアップディスプレイとか、よく見れば非常に手の込んだ描かれ方をしているのですが、それが完全に背景に融け込んでる。よっぽど気をつけないと、なかなかこうは行かないと思います。
テクノロジー関連でいえば、なぜかこの映画には携帯電話を使うシーンが出てきません(ひょっとしたらあったかも知れませんが、それでも気づかないほどに押さえられていたと思います)。携帯情報端末の進歩は日進月歩なので、どんな描き方をしても嘘っぽくなる、という判断が働いたのかもしれませんが。

まあ、実をいうとテクノロジーの描き方は氷山のごく一部でして。多くの人はそのカメラワークに目を向けると思います。このことについてはパンフで監督が語っていたので触れませんが。

兎に角、リアリティの追求の仕方は半端ではありません。そして、その努力のすべてがクライマックスのワンショットの為に向けられていることは明らかです。このシーンで僕は二度とも泣きました(僕は涙腺が緩いのであまり信用すべきではありませんが)。

一点、面白いと感じたのは、この映画、未来が舞台でありながら実は20世紀〜21世紀初頭のパッチワークになっているということ。
ロンドンの爆弾テロで始まる冒頭は実に今日的ですが、その後出てくる登場人物は、なにやら60年代ドラッグ・カルチャーの申し子のようであったり、ヒンドゥー教信者のニューエイジ思想家だったり。
映画自体も、後半明らかにホロコーストを意識した作りになっていたりして。
監督自身は61年メキシコ生まれということで、これらの要素のすべてを肌で感じたわけではないことは確かでしょう。ということは、こうした作りも狙ってやっていることになります。さすがというか。
BGMには往年のブリッティッシュロックを始めとして、既存のポップス・ロック、クラシックなどがかなり使われています。大音響で「クリムゾン・キングの宮殿」が流れたときには魂消ました。


アルフォンソ・キュアロン監督の映画は、これが初観。ハリポタを一本撮っているそうなのですが、僕はハリポタ嫌いなので観てませんでした。

  
Posted by shoboyuski at 21:42Comments(2)TrackBack(0)感想

2006年07月26日

てきとう更新曲〜本の感想〜

本の感想を適当に。


なつかしく謎めいて(アーシュラ・K・ル=グウィン、谷垣暁美訳 河出書房新社)

某ゲド戦記でなにかと有名になりつつあるルグウィンですが、本作はそのルグウィンの新作SF。シータ・ドゥリープ式次元間移動法というラファティの小説にでてきそうなガジェットを用いて、主人公があちこちの異世界を訪れる短編集形式。
ハイニッシュ・ユニバースもののネタ帳という気もしないではありませんが、『オメラスから歩みさる人たち』で魅せた独特の語り口は健在。どれも甲乙つけがたいですが、『その人たちもここにいる』『眠らない島』『不死の人の島』が特におすすめ。


シンギュラリティ・スカイ(チャールズ・ストルス、金子 浩訳 ハヤカワ文庫SF)

 ある日、辺境惑星にバラバラ携帯電話が降ってくる。電話にでると、面白い情報と引き換えに、望みを何でもかなえてやるという申し出が、という出だしは、まるでスラップスティックかという感じ。その後の展開は、どちらかというとワイドスクリーンバロックといっても差し支えない感じなんですが、ディレイニーやベイリーとかと比べるとちょっと小さくまとまってしまった印象も。
 作者のストルスはこれが長編デビュー。とまれ、イギリス期待の大型新人なので、今後の作品が楽しみです。

カイオウサマー

ひさしぶりにスダコベ。  

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2006年06月25日

超久しぶり更新曲〜最近読んだ本〜

最近なぜか気力不足で、ものすごい放置しっぱなしになってました。自分を律するために更新しますが、とりあえず最近読んだSFを二冊。

グリュフォンの卵(マイクル・スワンウィック、小川隆・他訳 ハヤカワ文庫SF)

スワンウィックは、日本ではあんまり露出度の高くない作家のような気がします。八十年代から活動をしており、長編も何本か出しているのですが、邦訳されたのは『大潮の道』一冊のみ。
というわけで、あまりよくスワンウィックの作風とかよくわかってないので、適当なコメントになります(今までが適当でなかったか、というと、全然そんなことはないのですが)が、ご了承を。
作者本人はディレイニーやウルフを尊敬していたそうですが、いわれてみればそんな雰囲気もします。管理人が感じた第一印象では(デビュー時期は前後しますが)ジョン・ヴァーリイのそれに似ているような気がします。
内容は、というと、ファースト・コンタクトもの(『スロー・ライフ』『死者の声』、『ギヌンガガップ』も一応)、タイム・トラベルもの(『ティラノサウルスのスケルツォ』『時の軍勢』) と割とオーソドックスなものや、『クロウ』『犬はワンワンと言った』『世界の縁にて』といったポスト・サイバーパンクっぽい作品、ちょっとヴァーリイっぽい『グリュフォンの卵』『ウォールデン・スリー』と、SF的オリジナリティというより、文才で魅せるタイプの作家だと感じました。
アメリカではポスト・サイバーパンク作家として位置づけられているスワンウィックですが、時にはっとするほどオーソドックスなSF臭を漂わせるところがなんかいいです。(以後ネタバレ)特に、『時の軍勢』の結びの一文ですが、(原文ではどうなっているのかわからないんですが)クラークの『この世のすべての時間』そのまんまだったりするのは、ちょっと作者本人に訊いてみたいところです。

レフト・アローン(藤崎慎吾 ハヤカワ文庫JA)

藤崎慎吾の第一短編集です。
この作者に関しては、一度お会いしたことがあった(のみならず、管理人の書いた作品も読んでいただいた)ということもあり、少し思い入れがあったりします。
作家としては少し遅咲きだったということや、一時海洋学の研究に携わったり、科学誌の編集をやっていたということもあって、管理人好みのかっちりした文体を書く作家です。
長編『クリスタル・サイレンス』『蛍女』もそうですが、ハードな世界観をベースにしながら、あくまでも人間に焦点をおいた作風は、ときにセンチメンタルにも感じられることもあります。それがまた作者のオリジナリティになっています。
各作品の寸感など。

・『レフト・アローン』…『クリスタル…』の数年後の火星を舞台にした、サイボーグ兵の話。「ヴァーディグ」という知覚インターフェイスの使い方が効果的。

・『猫の天使』…というと、神林長平の作品みたいですが、そこまでディックな感じではないです。世界を認識する方法の違い、というと、やっぱり神林っぽくなりますが、どちらかというとイーガンっぽいかも。

・『星に願いを ピノキオ二〇七六』…『レフト…』と同じく、『クリスタル…』の後日談的作品ですが、これもイーガンっぽい話。ただ、イーガンほど乾いた感じはせず、『濡れたイーガン』といった感が。

・『コスモノーティス』…ナノテクとバイオテックにより宇宙空間に特化した形態を獲得した人類の話。ちょっと『都市と星』を思い起こしました。ラストは科学的にちょっとおかしいのでは、とご本人にちょっと突っ込んでみました(申し訳ありませんでした)。

・『星窪』…ファースト・コンタクトもの。画家の手記、という視点が光ってます。ちょっと『2001年』と『地球防衛少女イコちゃん(マンガ)』の『宇宙の花火師アチャコ』の回を思い出しました。  

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2006年03月29日

無理矢理更新曲〜最近読んだ本とか〜

最近、というわけではないのですが、読んだ本とか。

スターリングラード?運命の攻囲戦 1942‐1943(アントニー・ビーヴァー・堀たほ子訳、朝日文庫)

以前まるめろさんが読んでらした本。大祖国戦争(いわゆる独ソ戦)の転換点となったスターリングラードの攻囲戦を、ドイツ、ロシア双方の膨大な資料から詳細に調べ上げた力作。ロシア人の対独協力者(ヒーヴィ)や兵士たちの手紙など、これまで余り語られる事のなかった点も多く、読み応えがあります。
戦闘の苛烈さはちょっと想像し難いほどで、戦局の苦しい方がだんだん環境も劣悪になっていく描写が興味深いです(虱が葡萄の実のように群がる、とか身の毛もよだつ表現がさらりと書いてあったり)。
一番印象に残ったのは、双方の指導者のろくでもなさ。誇大妄想のヒトラーと猜疑心の塊のスターリン。彼らの下で、結局大祖国戦争を通じてソ連だけで2600万人の命が失われたことを考えると、ああ平和っていいなあ、こんな時代に生まれんでよかったなあ、と。

太陽の王と月の妖獣〈上〉
太陽の王と月の妖獣〈下〉(ヴォンダ・N・マッキンタイア・幹 遥子訳、ハヤカワ文庫SF)

90年代アメリカSFは、改変世界ものが大流行りだったそうです(そうです、というのは、実はそれ関係の本をあんまり読んでないため)。で、本書もそのうちのひとつ。フランスはブルボン王朝の絶頂期、ルイ14世の治世の末期が舞台なんですが、そこで伝説の海の妖獣が国王のもとに持ち帰られる、というのが発端。要は海洋生物とのファーストコンタクトものなんですが、ブルボン朝という舞台設定故か、ハードというよりはメルヒェンチックな感じのする話にまとまってます。上下巻仕立てで結構ボリュームもありますが、飽きさせず読ませるところはさすがネビュラ賞の常連、といったところ。ただ、作者のマッキンタイア、歴史は門外漢のせいか、所によってはかなり適当なことも書いてるみたいです。少なくともルイ14世に日本の皇太子が謁見したという話は聴いた事がないんですが。

SF画家加藤直之?美女・メカ・パワードスーツ(ラピュータ)

訊いてみると、カバーアートで本を決める人って結構多いみたいです。そういう意味で、加藤氏には非常にお世話になった思いでがあります。僕がSFファンになった原因のひとつに、この人の描くカッコいいメカ、或いは居世界があった気がします。
本書はこれまでの氏のアートワークを中心に構成しながら、ご本人による制作過程の解説や裏話などが満載。特に、スタジオぬえの名を知らしめた『宇宙の戦士』のパワードスーツについては、かなりのページ数を割いて紹介しています。ファンは買いの一冊、っていうか、もう言われなくても買ってますかそうですか。

さんさん録 1 (1)(こうの史代、双葉社)

こうの史代の新刊。妻が遺した家事指南帳を片手に、必死こいて家事をこなしていく主人公の参さんが良いです。これまで家事をやったことがない、という割にはちょっと器用すぎるような気もしますが、それは本質ではないので別に良し。ギャグとペーソスの絶妙なバランスとか、実験的なコマ運びとか、相変わらずこうの史代という作家は底知れないなあ。
家事の実用書としても使える、一粒で二度おいしい本でもあります。
しかし、三杯酢って醤油と同じぐらい砂糖入れるもんなんですか。

あとラクガキ。最近安田ファミリー描いてないなあと思って。スダコべズ  

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2006年03月14日

無理矢理更新曲〜『ホテル・ルワンダ』〜

『ホテル・ルワンダ』を観てきました。
当初日本での公開予定が無く、ネットでの署名活動で話題にもなったこの映画、月曜の昼の回に観に行ったのですが、観客のシニア率がやたら高かったのが印象に残りました。
さて、映画の話です。
2004年、南アフリカ=イギリス=イタリアの共同製作。1994年、ルワンダで100万人が犠牲となったフツ族によるツチ族の虐殺事件が起こりました。その中で、フツ族でありながら1200人以上のツチ族を匿い、命を救ったポール・ルセサバギナという人をモデルとした映画です。
すでに様々なメディアで紹介されているのであえて詳しい内容は述べませんが、とにかく重い。
 ドン・チードル演じるポール氏は、ホテルの支配人という特権は持っているものの、臆病で、時に卑屈にすらなる、ごく普通の人間として描かれています。実際のポール氏は、時に民兵や将軍と渡り合うことも辞さない、押しの強い人だったそうですが、そうしたヒーロー性、超人性は、この映画からは微塵も感じられません。この改変により、観客は「あの人は特別だから」という逃げを打てなくなりました。「あなたは、同じ立場にいるとき、彼のような行動がとれるか」という問いに真剣に答えなくてはならない。傍観者として観る事が許されなくなったのです。
 監督のテリー・ジョージはまた、他者への無関心と無理解、そこから生じる暴力的な差異化と画一化が悲劇を招くことを執拗に観客に突きつけてきます。
劇中、ホアキン・フェニックス扮する外国人ジャーナリストがポール氏に漏らします。
「我々がこの(虐殺の)映像を流しても、(先進国の人間は)『怖いわね』といって食事に戻るだけだ。」
他者(ルワンダ)への無関心に対する非難。また国連軍大佐がポール氏に語る言葉。
「君の信じる西側の超大国は、君らはゴミで、救う価値もないと思っている…『ニガー』ですらない。だから軍は撤退する。虐殺を止めもしない。」
ルワンダから外国人だけが撤退していくくだりで、不覚にもボロ泣きしてしまいました。世界がルワンダを見捨てた瞬間を、象徴的に切り取った名シーンになってます。
 映画はルワンダ虐殺事件の全体というより、ポール氏個人に焦点を当てたつくりになっているので、ポール氏周辺以外の人物の描写についてはどうしても『差異化と画一化』から逃れられません。パンフレットは、映画としてやむを得ず切り捨てられた部分を良く回収しています。例えば劇中では個々人が掘り下げられることのなかったフツ族民兵。彼らのなかには知り合いのツチ族をホテルに預けていた人間もいたそうです。画一的な加害者としての顔の裏で、さまざまな事情が存在することを匂わせるエピソードだと思います。
 ポール氏の脱出をもって映画は一応の幕を降ろしますが、語られるべき物語はまだ沢山あるようです。

  
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2006年03月07日

最近買った本

最近買ったマンガとか。

スラッと女+α(ISUTOSHI、ダイトコミックス)

本屋で見かけて特に予備知識もなく買いました。作者のISUTOSHIが以前アフタヌーンで連載していた「てんでフリーズ」がけっこう好きだったので、何の気無しに手に取ってみましたが、

エロマンガでした。
というわけで18歳未満のかたは注意。
よくよく考えたらISUTOSHI氏の描く女性はことごとくダイナマイトボディでむしろエロマンガ向きだったわけですが。
ただ、(本来的な意味での)「やおい」に陥りやすいこのジャンルで、キッチリ起承転結つけた話づくりをしている点、中村嘉宏(胃之上奇嘉郎)と同じく好評価です。

バイオメガ 1 (1)(弐瓶 勉、ヤングマガジンコミックス)
現在ウルトラジャンプで「ABARA」連載中の弐瓶勉ですが、それとBLAME ! の間に描かれた長編。どうやら未完のようで、2巻がでた様子がありません。
巨大建造物の中で強力無比の武器を持った主人公がバトる、という基本構図は「BLAME」(四季賞のほう)から全く変わっていませんが、マンガづくり自体はどんどん上手くなっている様子。扉絵のいくつかは萌え表現すら狙っていて、内容とのあまりのギャップに思わず吹きそうになりましたが。
「東亜重工」などBLAME! 世界と共通のタームを出してくるあたり、この人の作品は全てが緩やかにつながっているようです。この後の展開が気になるところですが、残念ながら単行本になった分以降は描かれてないみたいです。
とにかく、他に類のないセンスは健在。今後も大事にしていってほしいものです。  

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2006年02月21日

無理矢理更新曲〜最近読んだ本〜

修論やらmixiやらで、すっかり更新が滞ってしまいました。とりあえず最近読んだ本の感想を。



光の潮流〈上〉
光の潮流〈下〉
(グレゴリー・ベンフォード・山高 昭訳、ハヤカワ文庫SF)
 『大いなる天上の河』の続編となる、ナイジェル・ウォームズリーシリーズの第4作です。有機知性体の絶滅を図る機械生命(メカ)と人類との戦いを軸とした本シリーズですが、前作に比べるとメカの存在感は希薄。そのかわり人類と、もう一種の有機知性であるポッド種族とのファーストコンタクトがメインになってます。
 前作を読んだのが大分前だったので、色々忘れたところも多かったのですが、後輩に貸してしまっていていま手元にないため、どういう話だったか今イチ思い出せないままとりあえず読む。それでも、サイボーグザリガニみたいなポッド種族の描写や、宇宙ひもを使って惑星をくり抜いたり、植物性の生きたロータベータ(似たようなのが『悠久の銀河帝国』にもでてきます)が出てきたりと、いろいろ楽しませていただきました。兎に角惨めったらしい人類の描写のせいで陰気くさい空気を持つ本シリーズですが、基本は『バーサーカー』とかと同じ根っこに生えてる作品です。最終巻『輝く永遠への航海』がでてから大分たつ本シリーズ、残念ながら全て絶版になっちゃってますが、たまに古本屋でみかけることもあるかも知れません。

宇宙をかき乱すべきか?ダイソン自伝 (上)
宇宙をかき乱すべきか?ダイソン自伝 (下)
(F・ダイソン・鎮目恭夫訳、ちくま学芸文庫)
 コアなSFファンならずとも、『ダイソン球』というガジェットは聞いた事あると思います。そのダイソンの自伝。
 白衣を着て試験管を握りしめたアブナい科学者、というステレオタイプがあることを承知で、誤解を恐れずに言えば、このダイソン、正真正銘のマッド・サイエンティストです。
 著者が高名な物理学者であるのはよく知られているところで、ファインマン、オッペンハイマーといった錚々たる名前がぽんぽん出てきます。その横で、少年時代に天啓により得た(と主張する)『宇宙的合一』なる概念とか、下巻では実証科学というよりはむしろ夢想による目的論的生物進化とか人間原理とかを主張しはじめたりし始め、訳者にツッコミを入れられる始末。このバランス感覚の無さがマッド・サイエンティストたる由縁ですが、ほかにもオリオン計画などのくだりもマッドっぷりを炸裂させていて素敵。
そうしたなかで、息子のジョージ・ダイソンの話になると、文体が突如私小説的に豹変するのが面白いです。ジョージ・ダイソンについては、ケネス・ブラウワー『宇宙船とカヌー』(ちくま文庫)に詳しいので、合わせて読むことをお勧めします。

ペンと剣
(エドワード・W・サイード/デーヴィッド・バーサミアン、中野 真紀子訳、ちくま学芸文庫)
 パレスチナでハマスが政権を獲ったり、イランでウラン濃縮するしないともめたり、何かと熱い中東ですが、実はこの二つ、どちらもイスラエルがキーワードになってます。ハマスやイランに対する非難はいくらでも上がってきますが、何故かパレスチナ人を日夜殺しまくり、迫害し続けるイスラエルの犯罪行為については、あまり云々される事がありません。
 こうしたイスラエルに対する不当なまでの肩入れと、ひたすら無視され続けるパレスチナという現状に対し、常に非難の声をあげてきたのが、エドワード・サイードです。で、本書はそのサイードのインタビューを中心に構成されています。インタビュー記事である以上、まとまった情報は本書からは得にくいですが、そのかわり、オスロ合意に対する公然とした批判やファタハへの失望などのサイードのコメントは、口を塞がれたパレスチナから漏れてくる数少ない生の声でせう。自著『オリエンタリズム』に関した話などもあり、いままでサイードをよく知らなかったひと(僕も含め)には、ちょうどいいサイード入門書かと思います。『ポストコロニアリズム』(本橋 哲也、岩波新書)と合わせて読むと理解が進むかもしれません。
   

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2006年01月03日

無理矢理更新曲〜『炎628』〜

このところすっかり感想ブログと化していますが、まずは最近読んだ本。

ナイトウォッチ(セルゲイ・ルキヤネンコ 法木綾子訳、バジリコ)

バジリコというあまりなじみのない出版社から出てますが、2004年ロシアで大ヒットを飛ばした映画『Ночной Дозор(ナチノーイ・ダゾール)』の原作です。昨年の東京ファンタでクローザーとして上映されましたが、観に行けなかったので原作を買った次第。
舞台は現代のモスクワなんですが、ガチガチのファンタジーです。主軸は光の勢力と闇の勢力の戦い、という極めてオーソドックスなものなのですが、数百年前に度重なる戦闘に疲弊した両者が休戦協定を締結、お互いを監視する組織として『ナイトウォッチ』『デイウォッチ』を設立し、今に至る、というのが道具立てとして非常に面白いです。
何しろ、光と闇の戦い、というのがメインにならない。起こったところでそれは協定に乗っ取って行われるため、基本的に小競り合いにしかならないのです。で、主人公たちは何をしているかというと、もっぱら戦闘の抑止に奔走することになるのです。
日頃ファンタジーを読んでないのであまり穿った話ができないのがアレですが、こういうひねくれた筋立てで、なおかつエンタテインメントに落としてみせるルキヤネンコの力量はなかなか。読んでいる方としてはもう少し語ってほしい部分が無きにしもあらずですが、三部作ということなので、そこらへんはおいおい小出しにしていくのでしょう。
1900円とちと高いですが、ハードカバーでこの厚さにしてはむしろ頑張った値段でしょう。続編『デイ・ウォッチ』が出るように、興味を持たれたかたは迷わず買って下さい。
さて、映画『ナイト・ウォッチ』ですが、今春日本での公開が決定したようです。配給は20世紀フォックスですが、英語吹き替え版なんかになってないか、いささか不安。とりあえず公式ホームページはここ

つづいて『炎628』ですが、書いてるうちにメチャクチャ長くなってしまいました。ネタバレも満載なので、お気をつけを。

炎628(エレム・クリモフ、1985年モスフィルム制作)

子供がひどい眼に遭う映画、といえば、ドイツに『橋』という映画がありましたが、こちらも負けず劣らず、というか観ている方としては遥かにダメージの大きい映画がこの『炎628』です。
内容のあまりの過激さに7年間オクラ入りとなっていたというこの映画、舞台は1943年のベラルーシ(白ロシア)。大戦中ドイツによって大量虐殺が行われ、628の村と村民の1/4が焼かれたという黒歴史のある地域です。
邦題の『炎628』というのは要するに焼かれた村の数なわけですが、原題は『ИДИ И СМОТРИ(イジー イ スマトリー、来たりて見よ)』といいます。黙示録の一節を採ったわけですが、聖書になじみのない日本人にはわかりにくいだろう、という配慮の末の変な邦題のせいでイロもの映画に見られがちなのが惜しいところです。
映画はドイツ軍占領下のベラルーシ、パルチザンに加わった少年を主人公にして物語が進行します。当初はドイツ軍と戦って追い出すという英雄幻想に有頂天になってる少年フリョーラですが、ここから監督のクリモフは、観客もろとも情け容赦なく少年を地獄の底に突き落としてゆきます。
本隊から置いてけぼりを食い、ふてくされたフリョーラが同じく置いていかれた少女とじゃれているところに、いきなりの空爆。森からたたき出されます。
仕方なく村に帰るフリョーラですが、村民はすでにドイツ軍によって皆殺しにされています。その理由が村からパルチザン(つまりフリョーラ)を出したことによる見せしめのためだった、ということを知ったフリョーラは半狂乱に。
このときの演技があまりにも真に迫っていたため、観てるこっちまで気が狂いそうになりますた。このとき主演のアレクセイ・クラフチェンコは若干15歳。話によると、リアルな絵づくりを求める監督は、主演のクラフチェンコに当時の状況を理解させるため、延々当時の惨状を記録した映画を見せたそうです。監督、いくらなんでもやり過ぎです。
フリョーラの受難はまだまだつづきます。運良く隣村の人々と合流したフリョーラは、食料を探しに他3人と村にとって返します。
途中で二人は地雷源にひっかかりバラバラに。残る一人と牛を盗みだしたのはいいのですが、ドイツ軍の機銃掃射であえなく牛共々もう一人の連れも殺されます。このときはどうやら本当に牛を撃ち殺した(!)ようでして、主演のクラフチェンコはこのとき倒れてきた牛に危うくつぶされそうになったそうです。監督、いくらなんでもやり過ぎです!この映画、ソ連以外では絶対にとれないでしょう(いろんな意味で)。
まだつづきます。その後、ある老農夫と出会ったフリョーラは、ドイツ軍がパルチザン狩りをしていることを知らされ、農夫の村にかくまわれます。
折悪しく村にやってくるドイツ軍。村人たちは集会所に押し込められ、フリョーラも巻き添えを食らってその中へ。
子供を置いて出てこいというドイツ軍将校。おそるおそるでてきたフリョーラを尻目に、ドイツ軍が始めたことは…。
集会所に手榴弾を放り込み、さらに火炎瓶で放火。さらによってたかって銃撃。人がすし詰めになった建物に向ってです。
恐ろしいことに、このとき数人をのぞいて、ほとんどのドイツ兵が狂ったように笑ってます
通常戦争映画でドイツ兵が悪者に描かれるのはハリウッドでも定番ですが、この映画での描かれ方は度を超しています。もう悪役とかそういう次元を超えて、まるで狂人です。異常な状況に置かれた人間の狂気、としか言いようがありません。この映画を観た後では、ハリウッド映画に出てくるどんな悪役も、紳士にしか見えないことでしょう。
この時のクラフチェンコの演技もあまりにも真に迫っています。顔を引きつらせ、何をすればいいのか解らないように、ただただ呆然としているだけ。というか、映画全編を通じて、主人公がハリウッド的に泣き叫ぶというシーンは一つもありません。こういう演出は初見でしたが、安易に慟哭されるよりは、よっぽど悲惨さが伝わってくる事も事実。
まだまだつづきます。間一髪で難を逃れたフリョーラ。ふらふらと歩き出すと、そこには先ほど村を焼き討ちしたドイツ兵たちの死体が。
パルチザンたちの急襲でした。
というわけで、ようやく命の危険から解放され、本隊に合流するフリョーラ。そこには、子供を置いて出てこい、といった将校が。フリョーラの告発に、逆ギレして種の純血をとうとうと語りはじめる将校。不浄な血は根絶やしにしなければならない。子供は全て殺さなければならない…。
ひとしきり演説したあと、あえなく皆殺しにされる捕虜たち。監督、いくらなんでも(ry
無常観のなか、フリョーラが観たのは、水たまりに浸かるヒットラーの肖像。突如わき起こる怒りに、フリョーラは肖像に銃を向け…。

ここから先は書きません。ていうか書けません。
映画史に残る衝撃のラストシーンなんですが、僕のつたない表現力では到底描写しきれないので、申し訳ありませんがここはDVDを買ってご確認ください。6,090円とお高いですが、アニメDVDが2話50分で同じ値段なのを考えると、買えない値段ではないと思いますよw
余談ながら、クリモフ監督は当初タイトルを『ヒットラーを殺せ』にしようと思っていたらしいです。ラストを見ると非常に的確な題だと思いますが、あまりにも誤解を招くのでダメだしを食らったそうな。

演出面では、役者の顔を正面から捉えたカットの多用が目を引きます。 クリモフが監督したもう一本の映画『ロマノフ王朝の最後』を観ていないので、これがこの監督の癖なのか、この映画で意図してやっているのかはわからないんですが、少なくとも顔のアップが写されるごとに、観ている方としては客観的な視点が奪われるので、上手いと同時に酷い演出だと思います。

はっきり言って娯楽映画ではないです。といって退屈な訳では決して無く、観始めてしまうと最後まで観ざるを得ない映画ではあります。万人に勧められる映画ではありませんが、鬱になりたいときにはぴったりな映画なので、そういう人にはお勧め。
嘘ですごめんなさい。少なくとも『橋』をいい映画だと思える人なら、きっとこの映画も気に入ってくれることだと思います。

追記。この映画のテーマ曲はモーツァルトのレクイエム(ラクリモーザ)だったりします。これがあまりにぴったり、といえば映画のカラーが何となくわかるかと。

  
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2005年12月23日

最近読んだ本〜グレッグ・イーガン『ディアスポラ』〜

ディアスポラ(グレッグ・イーガン・山岸 真訳、ハヤカワ文庫SF)

イーガン97年の作品。『宇宙消失』が創元、次の『順列都市』がハヤカワ、『万物理論』創元ときて『ディアスポラ』がハヤカワから、と、まるでソ連書記長ツルフサの法則のように出版社を交互に換えて出版されているイーガンの長編ですが、その最新作は、期待に違わぬ傑作っぷりを披露してくれました。
舞台は今から1000年後の未来。既に人格のソフトウェア化に成功していた人類は、巨大なコンピューターネットワーク上に『移入(introdus)』し、『ポリス』と呼ばれる都市で生活している一方、ごく少数の移入を拒んだ人間たちが、肉体人として物理世界で生きている、という、設定だけならわりとオーソドックスな世界です。
ですが、そこはイーガン。ネット上の人格の形成過程を、人体発生のメカニズムを模倣しながら延々と描写したり、のっけから読者を置いてけぼりにするのをためらわない姿勢はいつもどおりです。
ストーリーは中盤、大きな展開を見せます。中性子星の連星が太陽系近傍で突如合体。明らかに力学的にあり得ないその現象で発生した大量のガンマ線によって、地球はことごとく焼き尽くされ…というところから、ストーリーはイーガンの創作である『コヅチ理論』を軸として動き始めます。
ここからのアクロバティックな展開は、まさにSFの面目躍如といわんばかりです。たった一つの架空の理論から、数々の物理事象が沸騰する泡のように生み出されていく様は、ハードなベイリーといった感。
何を言ってもネタバレになりそうな本作。是非とも手に取って一読することをお勧めします。


(ちょっとネタバレ。あとがきで、本作とステープルドン『スターメイカー』との類似に触れた部分があり、はたと膝を打ちました。気づかなかった自分の鈍さが憎い。)  
Posted by shoboyuski at 22:12Comments(0)TrackBack(0)SF

2005年12月11日

無理矢理更新曲〜最近買った本〜

最近何だかんだとやることが多くなってきた反動か、本ばっか買ってます。てなわけで最近買った本を覚えている限り。

カラシニコフ(松本仁一、朝日新聞社
朝日新聞で連載していた『カラシニコフ』を編纂、加筆した本。アフリカ諸国(主にソマリア)のルポ。貧困国に広がる病理、それを拡大した先進諸国の責任問題などを、AKをキーワードにしてまとめた視点は秀逸。開発者のカラシニコフのインタビューも乗ってます。

ノヴァ(サミュエル・R・ディレイニー・伊藤典夫訳、ハヤカワ文庫SF)
中学生の時に『アインシュタイン交点』を読んで訳の分からなさに投げだしたということもあり、なんとなく疎遠になっていたディレイニーですが、こうやって読んでみるとまあ面白いこと。非常にワイドスクリーンバロックな世界に萌えまくりました。非常に重層的な構造を有し、難解といわれている本書ですが、上っ面を楽しむだけならシンボリズムについて何も知らなくてもモウマンタイです。

1・2・3と4・5・ロク (1)
1・2・3と4・5・ロク (2)(ちばてつや、双葉文庫・名作シリーズ)
ちばてつやの62年の作品。ホームドラマなんですが、ストーリー、表現技法、キャラクター造形の完成度たるや。とにかく面白いんです。どうでもいいですが、ちばてつやの描く女の子って、どうしてこうも可愛いんでしょう。

スキャナー・ダークリー(フィリップ・K・ディック・朝倉久志訳、ハヤカワ文庫SF)
ディック78年の作品。一応SFの分類ででてますが、SF的なガジェットというと、スクランブル・スーツと物質Dという架空の麻薬だけ。あとはほとんどが、ディック自身が実際に共有した麻薬常習者たちの日常そのものです。ディック作品に特有のアイデンティティ喪失の過程が、麻薬の常習という現実世界のイベントによって引き起こされていく描写が非常に怖いです。その昔サンリオSF文庫で『暗闇のスキャナー』という邦題ででてました。

暗闇のスキャナー

ひさしぶりにスダコベ。ボコちゃんがアホの子みたいになっちゃいました。

  
Posted by shoboyuski at 19:15Comments(0)TrackBack(0)雑記

2005年12月04日

無理矢理更新曲〜最近買ったDVD~

大学前のツタヤでDVDが安売りしていたので、『2010年』と『指輪物語(アニメ)』を買いました。
『2010年』は、以前も触れましたが、偉大すぎる前作と兎角比較されがちな不幸な作品です。映画自体の出来はちゃんとしているので、なんとも惜しい。
配役もヘイウッド・フロイド役に名優ロイ・シャイダー(最近あまり観なくなりましたが)、オルロワ船長役にヘレン・ミレン。
さらに、

合衆国大統領にアーサー・C・クラーク、ソビエト書記長にスタンリー・キューブリックと超豪華!!











 





…うそじゃ無いですよ。これが証拠写真です。

タイム誌表紙

ボーマンの母親が入院していた病院のナースが読んでたタイム誌の表紙です。

ほかにもあります。これです。ホワイトハウス前

ホワイトハウス前でディスカバリー号の軌道異常の話をするフロイド博士。その左でハトに餌やってる老人をよく見ると…

クラーク大統領! こんなところに!

わりとこういう楽屋落ちネタで楽しめる映画でもあります。『指輪』に関してはまた後ほど。

  
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2005年11月27日

無理矢理更新曲〜最近やってるゲーム〜

最近ワンダと巨像にハマっております。icoのスタッフらしいというか、メインストリームから微妙にハズレた作品ですが、雰囲気に浸りたい人にはお勧めです。前作よりもやりこみ要素が増えているため、中毒性も高し。
いま延々とトカゲを狩ってます。他にやるべき事はあるのかも知れませんが、とりあえず気にしないことに。

28号金田と巨像。藤沢さんとこのミニワンダ祭で描かせていただきました。プレイ前に描いたので、巨像(28号)に手掛かりとなるようなディティールがありません。登るのに苦労しそう。

  
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2005年11月06日

レイトショー『惑星大怪獣ネガドン』観る

前にも触れました『惑星大怪獣ネガドン』を観に池袋まで行ってきました。

混雑が予想されるため上映開始1時間半前に行ったのですが、既に相当数の人が列を作っており、前評判の高さが伺えました。おっさん率が高かったのも、作品のカラーがカラーだけに宜なるかな、という感じ。

初日ということで、上映前に原作/監督/制作の粟津順氏、アニメ評論家の氷川竜介氏、イラストレーターの開田裕治氏の舞台挨拶というかトークセッションがありました。粟津氏があまり舞台慣れしておらず、他2氏と比べガチガチに緊張していたのが個人的に親近感アップ。

さて、『怪獣映画誕生50周年記念作品』と銘打った本編。公式HPの特報とか予告編を観ていただくと解りますが、兎に角クオリティの高さに圧巻。キレのある構図やカット割もさることながら、昭和30〜40年代の怪獣映画へのオマージュというコンセプトから生み出された、いかにもレトロ感あふれる画面づくりが面白い。

今までCGといえば、徹底してリアリティにこだわるか、それとも様式化された表現を目指すか、の二つのベクトルがあったわけですが、本作はそのどちらでもない「リアルにつくられた模型のような表現」という、倒錯的ですらある別次元のベクトルを持ち込んだため、何とも不思議なヴィジュアルに仕上がっていました。

ただし、「特撮」の演出自体は過去の怪獣映画のレベルを表現(『吊り線』のような行き過ぎた表現とか)するようなことはせず、「今出来る範囲」でのカッコ良さへのこだわりというのもしっかり見せていました。単なるアナクロニズムに陥らず、過去の怪獣映画を不当に貶めるようなことはしていないのは流石だと思います。

ただ、人物については、動きの固さなど如何ともし難い点もあり、粟津氏本人も今後の課題に位置づけているようでした。

内容についてはネタバレになるためあまり触れませんが、欲を言えばクライマックスの怪獣対巨大ロボのガチンコバトルは、もう五分ぐらい時間が欲しかったような気もします。

25分と短い本作ですが、『ほしのこえ』『URDA』に続き、間違いなく自主制作アニメに新たな1ページを刻む快作だと思います。粟津氏の今後の活躍を期待したいところです。

テアトル池袋で11日金曜日までやっていますので、友達連れ立って是非いきましょう。

  
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2005年11月03日

最近読んでる本〜新しい太陽の書〜

拷問者の影

調停者の鉤爪

警士の剣

独裁者の城塞

以上四巻(ジーン・ウルフ・岡部宏之訳、ハヤカワ文庫SF)

このほど、早川書房創立60周年記念限定復刊フェアで、ジーン・ウルフの『新しい太陽の書』が3000部限定出版されました。いや、そういうことやってるって全然知らなくて、偶然入った本屋に平積みしてあったんですが、見た瞬間即購入決定。
ジーン・ウルフについては1月10日の日記でも触れました。本書は1981年に発表されたウルフの代表作で、おそらく数あるSF作品のなかでも群を抜く傑作でしょう。
舞台は遥か未来の地球。繁栄の時代は遠く過ぎ去り、文明は中世レベルまで退行しています。太陽は星としての寿命を迎えつつあり、寒期に閉ざされつつある中、人々は『新しい太陽』の到来を待ちわびている…というのが背景。
本書は、主人公セヴェリアンの回顧録を、作者のウルフが現代語訳したもの、というややこしいレトリックのもとに書かれています。そのため、重要なキーワード、あるいは其の世界ではごく一般的でも、読者には全くなじみのない名詞などがぽんぽん出てきます。また、セヴェリアン自身が本来物書きではないため、一部ストーリーに断烈があったりとか、出てくる単語は全てウルフが最も近いイメージのもので置き換えたもので、従って本来の意味とは少し違うとか。
こうした書法は『ケルベロス』でも使われていましたが、ウルフの作品は読者に積極的な『読解』を求めてきます。このことにより、ウルフの作品は他のエンターテインメントとは一線を画していますが、同時にある種の取っ付きにくさを生んでいるともいえます。
ただ、トールキンの『指輪物語』にも匹敵する広大な世界観や、魅力的な登場人物、ガジェットに溢れた本書は、それだけで充分面白く、楽しめるものなので、興味をもたれた方は是非ともご購入を。

新しい太陽

実はあんまりファンタジーとか知らなくて、絵的なイメージが今イチ把握できなかったので、はしさんとこの絵板で描かせていただきました。このためにわざわざ『truth in fantasy』シリーズの服飾関係の本を買いましたが、これがとんだ食わせ物。全然詳しくなくてだまされた感でいっぱいです。  

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2005年10月28日

無理矢理更新曲〜青の6号リデザイン〜

ここんとこ絵板で青の6号のリデザインしてました。OVA『青の6号』や小澤氏本人によるマンガ『AO6』などで既にリファインの実例がありますが、ここはあくまで初代少年サンデー版のリデザイン、ということで。

ao6青6です。原作では原子力潜水艦でしたが、通常動力のほうが青6らしいと思います。燃料電池を使ったAIP潜水艦で、補助推進装置として両舷に電磁流体推進機を装備してます。未来の推進方式と言われ続けている電磁流体推進ですが、実際は海水の導電率があまりに低いので大推力を出す事は難しいと言われています。ビスマスなどの金属を添加することで導電率をあげることはできますが、明らかに環境破壊行為ですし、どちらにせよあまり出力をあげると電気分解により塩素ガスが大量発生してしまいます(電場の方向を周期的にきりかえることである程度は抑えられるらしいですが、インピーダンスなどの問題もあるので、大出力は期待できないのでは、と)。
てなわけで、ここではあくまで主機はいままでどおりのスクリュー。電磁流体推進は、低速での無音航行とか、ダッシュ時にスクリューと併用するとか、そんな使い方をするということにしておきます。

fliperフリッパーです。これも原作では原子炉を積んでますが、コンパクトな原子炉は危なっかしくてしょうがないので、これまた通常動力、というかバッテリーで動くことにします。原作と同じ機動性と航続性をもたせるには、かなり高密度のバッテリーが必要となりますが、なんとかしてください。
キャノピーがありますが、これ自体は耐圧性はなく、内部に球形の耐圧キャノピーがあるという二重構造になってます。これは単にデザイン上の問題。
推進方式はフォワードスキュードプロペラとウォータージェットの併用になりますが、安全性とか考えるとダクトペラのほうがよかったかもしれません。

ao5青の5号。最初にサンデー版のリデザイン、といいましたが、これに限っては『AO6』の方に出てきたやつで、サンデー版では5号は欠番でした。ロシア好きなので、ここだけ例外。
この時代、電動機の出力重量比が大幅に上がってる、という設定で、原子力潜水艦は現在のタービン直結型からターボ・エレクトリックが主流になっている、ということにします。青5はポンプジェット二基をデジタル制御していて、左右の出力を変える事でスムーズな回頭を可能にしている、ということに(Su-35みたいなもんです)。

ao1青の1号。原作では一番カッコいい潜水艦でしたが、ここでは原作のイメージを残しながら、成るべく似ないデザインを目指しました。フィンとセイルに前進角がついてますが、なんか利点はあるんでしょうかw。

muskaムスカ。これもAIP潜水艦です。全体の配置は原作版を踏襲しましたが、それプラスドイツの212A型とかのイメージを。船殻内はほとんどバッテリー等機関関連で占められているため、魚雷や対艦ミサイルなどの武装は、スポンソン内にロータリーランチャー形式で納められているということにします。

compare大きさ比較。おおきな物はおおきく、ちいさなものはちいさく。
こういう自己満なことやってるときが、一番楽しいです。  

Posted by shoboyuski at 23:43Comments(0)TrackBack(1)らくがき