2005年03月

NHK杯等雑記 3/29


 どうも春先は、体も心も少しヘンになって困る。歳をとるにつれて、季節の移り変わりの影響をもろに受けるようになっている気がする。昨日も、このブログを書こうと思ってパソコンを開いたのだが、スティングの「ソウル・ケージ」をうっとりしながら聴いていたら、何か書いたりするのがわずらわしくなってやめてしまった。この時期、妙に元気が出たり、何もする気がなくなったりする振幅が大きくて困る。それにしてもこのアルバムの一曲目の「アイランド・オブ・ソウルズ」はたまらなく雰囲気のある曲だ。マヌ・カッチェのドラミングが気持ちよすぎる。今さらながらスティングって、なんて清らかで澄んだ音楽をやる奴なんだろう。

NHK杯 羽生四冠vs山崎六段
 勝っただけでなく、羽生さんにああいう逆転勝ちしたっていうのがすごい。大事な戦いで羽生さんがああいう負け方するのも珍しいのでは。中盤、3九銀のような意外な手でゴチャゴチャやって逆転したようである。少し前の、週刊将棋の渡辺竜王特集記事で、森内名人が「渡辺世代は、対局の流れで線で指すというより、その場その場の点で捉えて、イロイロやってくるのが自分たちとは異質だ」といっていたのを、あの中盤の指し方を見ていて思い出した。単なる「序盤研究」だけでなく、「中終盤の感覚」が、もし羽生世代と渡辺世代で微妙に違うのだとしたら、すごく面白いんだけど。朝日オープンで、その辺のことが分かるのだろうか。
 それにしても、当然ながら中原先生というのは、即座にイロイロな手が見える先生だと思った。あと、表彰式の最後の場面で、山崎六段が、遠慮がちに優勝カップを持ち上げるしぐさをしていたように見えたのは気のせいか。どちらにしろ、優勝インタビューなど聞いていても「心臓に毛がはえている」のは間違いなく、まあいい意味で生意気なヤツである。

NHK杯予選 清水女流三冠vs中井女流王将
 いくらなんでも中井さんが勝つだろうと思って、ウトウトしてハッと目が覚めたら、「清水勝ち」の字幕が目に飛び込んできた。ああいう辛抱をして、勝ちに持ち込むというのは、心が揺れないというか、精神力が強いというか、とにかく勝負師として大変な人である。でも、正直言ってうるさいこといいっこなしで二人とも出して欲しかったなあ。

銀河戦Aブロック 桐山九段vs勝俣五段
 桐山九段の返し技が鮮やかに決まって、勝俣さんをバッサリ斬ってしまった。それにしても、勝ちを見切ってからの桐山先生の着手の早かったこと。「もう、何をやっても終わりですよ」といわんばかりに。西村先生の解説は、いつも思うのだが、重厚かつ軽妙で大好きである。

銀河戦Bブロック 渡辺竜王vs北島六段
 竜王の「研究勝ち」というやつのようだ。前例の5語銀でなく5五角とうったのが工夫の手だそうだが、当然のようにあんなところまで「研究」といわれるとやはり素人はビビッてしまう。感想戦では「最新矢倉定跡講座」の様相を帯びていたが、竜王は感想戦でも一歩も譲る気配がなかった。どちらにしてもすでに研究範囲で「先手指しやすし」ということのようで、負けた上にああいう結論を出されては北島さんは相当こたえるのではないかと感じた。ハッキリ物事を言う渡辺竜王も山崎六段も、確実に「生意気」である。しかし、勿論「若いうちはそれくらいじゃないといけない」と、一応オジサンらしく分かったようなことを言っておこう。羽生さんも、今はいいことばかりのようだが、今後はああいう厄介な若手の相手をしていかないといけないわけで、どの道勝負の世界は厳しいものである。
 ちなみに「研究将棋はつまらない」というのは、将棋というゲームの本質を分かっていない人間のいうことだ、と挑発的なことを言ってみる。もっとも、全然「研究」しない弱い素人がこういうこと言うと我ながら笑止千万なのだけど。

 別にチェスに興味があるわけじゃないのだが、フィッシャーというのはどうにも気になって仕方ない人物である。困ったものだ。また、アイスランドへ向かう機内で、イロイロ発言をかましたようである。「インディアンを殲滅したアメリカは不法国家」ねえ。正論といえば正論なのだけれど、それを言い出すと、現在の世界の主要国のほとんどがそういうことになると思うんですけど。しかし、一般人はフィッシャーの発言を聞いて「頭のおかしい人」と思うかもしれないが、「アメリカは不法国家、イスラエルは無法国家」というのは、例えばチョムスキーあたりなら正当だと認めるかも知れなかったりするのが、彼の発言の困ったところである。きわめて雑駁に何でも言いたい放題に発言するので、ある程度正しいことと実に馬鹿げたことが混ざっているのだ。でも、しつこいようだが、911についての発言は、カチンと来てしまう、あまりにもひどすぎるものだった。
 もっとも、自分もフィッシャーと似たようなことを言いがちなところがある。例えば、ジョン・フォードの「駅馬車」は実にいい映画だとは思うけれど、あのインディアンの描写の仕方はひどすぎる、と野暮なことを言ってしまったり。あるいは、グリフィスがいかに映画の開祖として偉大でも「国民の創生」という露骨な黒人差別映画をとった人間は、とても評価する気にはならないとか。「正論」というのは、実につまらないものである。まあ、フィッシャーのようなタイプの老人にならないように注意することにしよう。

 その話題とちょっと関連するのだが、ライブドアとフジの問題、野次馬的に高みの見物を決め込んでいるが、唯一不安なのは、その過程で外国資本、投資家に日本メディアが実質的に占拠されないかということである。それさえなければ、まあ見ていて楽しい出来事である。ライブドアで、ただで書かせてもらっていて、こんなこと書いちゃいけないけれども。

 パリーグ開幕。ソフトバンクに来た、ボティースタは大物大リーガー、カブレラも去年マリナーズでなかなかの実績を残した実力者。ああいう選手が日本に来る時代になったということか。特に注目したいのはオリックスのガルシア。大リーグ時代から実力は折り紙つきだったのだが、アティテュードが悪くてなかなか定着できないでいた。仰木さんがうまく手綱さばき出来れば、谷、ガルシアの中軸は脅威だと思う。

銀河戦等雑記

銀河戦 Gブロック 中田宏樹七段vs近藤五段
 ごちゃごちゃした終盤を制して近藤さん勝ち。感想戦で近藤さんが指摘していた、1三桂の瞬間に2四玉と逃げて、1五にまで玉が行って、安全にしつつ自玉を相手玉の詰めに使うという手順がすごいと思いました。中田さんは正直に「秒読みでは指せない」と言われてましたが。近藤さんって、「ゴキゲン」以外に終盤力の評価は、プロ内ではどの程度なんでしょう。この銀河戦では、いくつか難解な終盤を勝ちきってるんですけど。

銀河戦 Hブロック 豊川六段vs川上五段
 四間飛車対居飛穴の対抗形から、振り飛車側から角交換を挑む手に、居飛車が拒否しないという指し方。プロだから当然ですが、いろいろな指し方があるものですね。振り飛車側に動かざるを得なくさせて、それをとがめて勝つという指しまわし、プロらしくて勉強になりましたが、とてもマネは出来そうにないと思いました。

(銀河戦の棋譜は「囲碁将棋チャンネル」サイトで見ることができます。)

順位戦終了
 A級昇級は、終わってみれば、森下、郷田という常連に。シビアな若手にやられがちだったお二人ですが、いかにも底力がありそうで、来期は楽しみです。特に、郷田九段は、途中までは到底昇級できそうになかったわけで、期待できるのではないでしょうか。
 B1昇級は、木村、野月という評判の高い若手のバリバリが。土佐さんは残念でしたが、二人ともいつかは上がりそうだった実力者なので、冷静に考えれば順当なのでしょう。それにしても、来期のB1のメンバーを見ると、簡単に落ちそうな人が一人も見当たりません。「新鬼の住処」から誰が陥落するのかを当てるのがマニアの楽しみになりそうです。
 B2昇級は、上の二つとは趣が違います。渡辺、山崎、宮田という若手の本命がことごとく駄目で、飯塚、中田宏樹両名が昇級。共通してプロ内での実力評価が高いようですが、お二人とも実にいい人です。特に中田七段、昔NHK杯で神吉さんと戦って、負かされた上に、好き放題言われていたのに、人よく笑っていて、「いい人ダー」と思ったものです。基本的に将棋に人柄など関係ないのかもしれませんが、やっぱりこういう方々の努力が報われると、なにかいいなぁと思います。
 C1昇級も似たようなことがいえます。平藤さんについて、島さんが「いい人なのであがって欲しいです。」といっていたのを聞いて、ファンもプロも似たようなことを感じているのだなと思いました。まあ、島さんならではなのかもしれませんが。とにかくめでたい。近藤さんも、飯島さんも、いかにも人柄が良い。特に近藤さんには、もっともっと上を目指して欲しいと思います。
 下のクラスは人格者が、上のクラスは実力者が上がったという変な総括の仕方をしてみました。もっとも、森下、郷田の人間性もすばらしいし、木村、野月も、若手内でかなり人望が厚いと聞くので、上のクラスも実力プラス人格といわないと正確じゃないしフェアじゃないかもしれないっすね。

フィッシャー氏問題についての雑感


 911の後、現代音楽作曲家のシュトックハウゼンが、自身のキャリアを記念する音楽祭を開催しようとしたのだが、事前の記者会見で「911はルシファー(堕天使)の演じた壮大なアートだった」という意味のことを述べた。無論、悲しむべき悪夢のようなアートという意味で。ところが、あるジャーナリストが悪意で「911はアートだった」という部分だけを抜き出して報道したため大問題になり、結局音楽祭自体が中止に追い込まれる事態になった。911以降、過敏なまでに言論統制的な傾向があることを象徴する出来事だった。
 自分が、フィッシャー氏の「反ユダヤ」的な発言を最初知ったときにも、もしかして政治的にゆがめられた報道がなされているのではないかと疑った。特にアメリカ系のメジャーメディアは、その種の問題についてはあまり信用できないので。(特に・・まあ具体的局名をあげるのはやめておこう。)しかし、彼の発言については、どのように文脈を補って考えても、弁護の余地はなさそうである。しかも、私的にいっているのでなく、ことあるごとに公的な場でその種の発言を繰り返しているそうだ。はっきり言って、「政治的思想」といえるような代物ではないと感じる。世の中には、もっと過激で本格的な「ユダヤ陰謀説」があふれているので、彼の主張自体にはそれほど驚きはしない。しかし、チェスの伝説的な人物が、そんな発言を繰り返しているのを知ると正直悲しくなる。
 彼自身ユダヤ人なのだが、同じユダヤ人のチョムスキーが、全く感傷を交えず、具体的事実だけをきちんと積み上げて、現在のアメリカとイスラエルを厳しく批判しているのとは大違いである。チョムスキーの言うには、「アメリカはテロリストの親玉であり、現在の事態も、組織的な国家の名を借りたテロリストとそれに対抗するテロリストの争いだ」ということになる。無論、チョムスキーはイスラム過激派のテロリストをきちんと否定した上で、アメリカも厳しくかつ冷静に批判しているわけである。また、パレスチナ系のサイードも、「現在のイスラエル政府がアメリカのバックアップの元にパレスチナに対して長年行い続けている圧政と歴史的暴挙」について、きわめて具体的に批判し続けていた。
 フィッシャーの発言は、そうしたまとものものとは全然違う。現在のアメリカ政府にも、フィッシャーにも、到底どちらにも加担する気にはならない。
 勿論、現在のフィッシャー氏の問題は、そうした「個人的な思想」とは関係なく、出入国の法的な見地から冷静に扱うべき問題である。社民党の今回の発言は、言うべき当たり前のことを言ったということで、素直に評価できるし、政党の存在価値も認めざるをえない。国会で質問した民主党議員についても同様である。また、日本の法務省が、アイスランドの市民権を獲得すれば、移送が可能になるという見解を示したのも、驚くほど「まとも」な姿勢である。実際、妥当な措置だとも思う。
 しかし、どうしても気になるのは、社民党も、政府も、当然フィッシャー氏の「思想」をよく知っているはずなのだが、そのことについてどう考えているのかということである。そういう「政治的思想」は別にして「法的措置」を人権的見地から優先しているというのであれば、本当に立派なのだが。また、アイスランドの議会で、フィッシャー氏の市民権がほぼ問題なく認められたというのも、ちょっと驚きである。アイスランドではフィッシャーはヒーローなので、「政治的思想」は不問に付すということなのだろうか。
 別にフィッシャー氏の「思想」について批判したくてこういうことを書いているわけではない。個人の「思想」を断罪する権利もない。ただ、問題のそうした側面についての事情が、メディアの報道を見ても、ネットで調べても全く分からないので、少し気持ち悪いというだけのことである。今回の件は、原則的には法的な問題だが、当然ながら同時に高度に政治的な事案である。その「真相」をこわいもの見たさでのぞいてみたいと思う一方で、我々一般人はそうしたことを知らないでいたほうが幸せに生きることができるのかもしれないとも思う。

君は囲碁将棋ジャーナルの加藤一二三を見たか?

皆さん、今日の囲碁将棋ジャーナルご覧になりましたか?相撲中継で短縮版でしたが堪能しました。勿論、加藤一二三先生のおかげです。見ていない方のためと、記念のために加藤語録を残しておいちゃいます。

加藤「四十歳の頃などは、何もしなくても四十勝、五十勝したことがありましたけれども、最近はその時の三倍くらい努力しているんだけれども、なかなか勝ち星があがらないという状況でして・・でも、やる気十分で、これからも精進していくつもりですけれどもね。」
(いきなりこの発言で感動させられてしまいました。あの加藤先生が、昔の三倍努力しているんですって。すごい!えらい!)

加藤「(昇級した飯島五段について)私一回だけ対局してまして、まぁ見事に素晴らしい新手を出させてもらって勝ったんで、えぇ、それで非常に好感を持ってますけどね。」(満面の笑み)
矢内「ああそうですか、ハハハ・・」
(飯島五段のことほめるのかと思ったら、ご自分の会心の手のことですか。でも、いいんです。(ジョン川平調)全然イヤミじゃないのが人徳なんです。)

加藤「三浦さんは、まぁ、とても個性の強い棋士ですよね。」
矢内「はい、フフフ・・・・。(なぜか笑いを隠せない)」
(矢内さん、何笑ってるんですか。失礼じゃないですか。超個性派の加藤先生が、三浦先生のことを個性的だといっていたのが、そんなにおかしかったのですか。実は私もおかしくて仕方なかったです。)

加藤「(加藤先生はNHK杯に七回優勝していて、羽生さんが、明日勝てば、七回目の優勝で並ぶということで)(頭に手を当てて、全く憎めない笑顔で)まぁ、そんなに早く並ばれてもちょっとという気もしますけれども。」
矢内「はあ、楽しみですね。(思わず噴出すように)フフフ・・」
(矢内さん、ナイスリアクションでした。)

解説局は羽生vs谷川王位戦第四局  あっ、画面には対局場で、盤の位置を丹念に確認する、いつもの加藤先生のお姿が・・。
加藤「(当日の対局姿を立会人として見て)羽生さんは終日、扇子をパタパタあおぎですね、体を左右前後に動かしましてですね、まぁわが同志、ワタクシのパフォーマンスの二倍三倍の大きな動きでして。(矢内、ハハハ・・)やっぱり、将棋というのは、気持ちを込めて、精魂込めて戦うのが将棋であって、まぁ、はっきり言って将棋の対局姿って静か過ぎるじゃありませんか。羽生さんの対局見ていると、これぞ、本物だって思ってるんです、常々。」
(素晴らしい。けだし名言です。羽生さんも、「同志」といわれて、さぞかし驚かれていることでしょう。)

加藤先生、近く「振り飛車破り決定版」の本を出版されるそうです。是非買いましょう。
また、四月からは将棋講座を担当して、自戦の名局解説をされるそうで、これを見逃したら将棋ファンとはいえません。
加藤先生は、まさしく現在の将棋界の至宝なのです。

「純粋なるもの」「戦う将棋指し1、2」「生きてこそ光り輝く」

少し前の本ばかりですみませんが、まあ古典的名著の紹介ということで。

 島朗「純粋なるもの」
 それまでの、人間的なドロドロした将棋指しのイメージを一新する本。個人的には、旧世代の「あまりに人間的な」棋士像も決して嫌いではないのだが、やはりあの島さんが書くと、将棋新世代の生態が鮮やかに浮かび上がる。また、文体がそれまでの将棋本とは全く違って、透明感があって格調が高いのである。人によって好き嫌いはあるかもしれないが。しかも、登場人物の行動や心理を島さんが「代弁」して語るという、彼にしか許されない書き方をしている。例えば、羽生さんについて書いている章から。

「幹線道路を走っていた羽生は、早めに右折のウィンカーを出し、対向車線の車がとぎれたことを念入りに確認しながら、静かな住宅街の小道へと入っていった。一度だけ左折し、道なりに左にスロープになっているエントランスへと円滑に車を乗り入れた。午後と夕方の曖昧なこの時間には駐車場にとめてある車はまばらで、彼はゆとりを持ってきれいにリバースで自分のスペースに車を止めた。」

 つい長めに引用してしまった。念のためにいっておくが、これを書いているのは羽生ではなく島朗なのである。そして、このお洒落な小説のような文体。感心するのを通り越して、思わず笑ってしまう。まさしく、島朗にしか許されない行為であろう。島さんには、将来「将棋小説」の新ジャンルを確立してもらいたいものである。
 実は、竜王を取った当時の島さんのことをあまり好きじゃなかった。あの頃は、少し突っ張ったようなところがあり、偽悪的な部分もあったので。多分、男のヤッカミや嫉みが多分に混じっていたとは思うが。どこかで、かつて田中康夫ファンだったと聞いたことがあるので、もしかするとその影響などもあったのかもしれない。
 しかし、あの頃と比べると随分イメージが変わってしまった。人格円満、高潔で、周りの誰も不快にさせることがない。よく分からないが、彼の人間にしても将棋にしても、最初から存在していたというより、長年の努力、研鑽の蓄積の末に形作られてきたものだという気がする。「努力する天才」とでも言うべきか。河口俊彦氏が確か同じような意味のことを言っていたのだが、将棋指しにはユニークな人が多いといえども、島さんほど「変わっている」人はいないと思う。勿論、最大級にいい意味で。

「戦う将棋指し」1、2
 将棋の内容より、将棋周辺の「噂話」に興味があるオバサンのような自分にはこたえられない本である。色々な棋士に、多ジャンルのインタビューアーが話を聞いている。特に面白いと感じたのは、ロッキンオン誌の女性編集者が、行方さんと三浦さんにインタビューしたもの。行方さんの、全く将棋指しらしからぬ部分がよく引き出されていた。多分、彼は将棋界にあっては永遠に「異質」な人であり続けるだろう。彼のそういうところが、好きになってしまうというインタビューだった。
 羽生さんのインタビューもあり、本の性格上、それほど突っ込んだものではないのだが、ここでも実に興味深いことを言っている。手を読んでいる状態について聞かれてのお答え。

「うーん、とにかくたくさん判断していかなきゃならないから、何かすごい飛び飛びな判断になっているような気が・・・飛び飛びな判断って、うーん、ここはこうなってこうなってこうなってコッチがいいっていうんじゃなくて、こうなったからコレで終わり、こうなったからコレで終わる、こうなったからコレでっていう、そういう飛び飛びの考えが非常に速いスピードで行きつ戻りつしている、という感じなんですかね。」

 サラッと言っているが、恐ろしいことが告白されている。要するに、読みを一手一手積み重ねるというのでなく、読みの過程を直感的に省略して、結果だけが瞬時にイメージできるというのだ。プロなら、ある程度この種のことが出来るのかもしれないが、言語的ではなくイメージ的に思考する能力が、羽生さんの場合並外れているのだろう。将棋の手を考えている間、羽生さんの右脳が異常に活発な働きをしているという有名な話を連想する。絶対にコンピューターソフトには真似の出来ない行為である。こんな怪物を相手に戦わないといけないプロ棋士に同情せずにはいられない。
 いつか、羽生vs将棋の「ディープ・ブルー」の対決を見られる日は来るのだろうか。それまでは是非長生きしたいものである。

石橋幸緒「生きてこそ光り輝く」
「ごきげんDEブログ」で、彼女のファンになって読んでみた。シリアスな内容なのだが、全然メソメソしたところや暗いところがない。あのブログでおなじみの独特のユーモアのセンスが、ある程度抑制されてよい形で出ている。内容は結構重いが、同時に楽しく読める本である。読後感が、とても爽快で素直によい本を読んだと思える。ただの「感動的な本」だと思って敬遠している人がいたらおすすめしたい。余計な説明は要らないという種類の本。彼女が十九歳のときに書かれた。

監督の人事考課によるプロ野球順位予想


 最近は野球を見るとしたら、もっぱら大リーグで、日本のプロ野球にはすっかりうとくなってしまった。(だって、どーみても大リーグのほうが面白いんだもん。)各球団の戦力を全然分かってないので、監督の人事考課だけで順位予想してみる。

セリーグ
6位 横浜
牛島さんは、スマートだし、「心臓に毛がはえていて」度胸も良い。しかし、どう見ても「マネージャー」タイプではなく、「評論家」だと思うので。もっとも、去年の落合さんも、絶対駄目だと思っていたので、やってみないと分からないが。
5位 広島
御大山本には文句なし。しかし、どう見ても世代交代の途上のような気がする。「昔の名前で出ています」という人たちが、出場できなくなるくらいじゃないとやはり苦しいと思う。
4位 巨人
堀内さんがどうこうというより、やはり「政治的」な火種を抱え込みすぎていると思う。っていうか、堀内さんがシーズン中にナベツネさんに更迭されるという、トンデモナイ予想をしてみる。
3位 中日
落合さんのマネージャーとしての非凡さは認めざるをえない。しかし、あそこの投手王国は、もともと「星野」「山田」という超一流の「投手コーチ」が築きあげてきたものだと思う。去年はその貯金で戦っていたが、今年はあのレベルを維持するのは無理だと見て。
2位 ヤクルト
若松さんは、過小評価されがちだが、きわめて優秀なマネージャーだと思う。「無為の力」って言うか、表に出て引っ張るタイプではないが、ちゃんとチームを掌握している。なかなか出来ることじゃない。しかも、ただの昼行灯でなく、ただ人がよいだけでなく根性もすわっている。かつて、テレ朝で、大下剛、東尾修という「こわもて」な面子と一緒に解説していたが、人がよさそうでいて、決してあの二人に負けずに言うべきことをいっていたのも忘れがたいし。
1位 阪神
岡田さんは、藤山寛美のような顔で損しているが、一番マネージャーとしては優れているのではないかと考えている。二軍時代も、完全にチームを掌握して、各人の能力を最大限に発揮させていたし。細かい戦術というより、チームをまとめ上げる親分肌のマネージーである。たいふーさんの意見に逆らうわけじゃないが、島野采配、というよりは「星野の影」におびえず、自分の好きなように野球できれば、良い結果が出るのではないかと思う。

パリーグ
6位 東北楽天
田尾さんは実にナイスガイだとは思うが、基本的に真面目な人だと思う。したがって、「戦力」通りに「真面目に」最下位に落ち着くのではないかと。
5位 北海道日本ハム
五位から三位が難しくて、一応順位をつけただけ。ヒルマンは大リーグの話を断って日本で監督やっているわけで応援したい。ただ、バレンタインと違って「真面目」なので五位にしたという程度のこと。プレーオフに出て、優勝してもなんらおかしくない。
4位 オリックス
仰木さん、普段はただのヨッパライのオヤジだが、マネージャーとしての辣腕ぶりは半端じゃない。戦力的には不十分な部分もあるが、必ずうまくチームをまとめ上げて、プレーオフ争いに食い込むと思う。
3位 ロッテ
バレンタインは戦術面で優れているというより、チームに活気をもたらす触媒効果の抜群に高い人である。ヒルマンと違って「真面目じゃない」のも高く評価したいところ。メッツ時代にワールドシリーズに導いたのはダテやスイキョじゃない。今のメッツの低迷を見るにつけそう思う。
2位 ソフトバンク
王監督については、特に文句をつけるところはない。戦力的にも、やはり西武とここが突出している。しかし、伊東監督の方を高く評価するので。
1位 西武
伊東さんはしっかりした野球理論がある上に、実に根性のすわった熱い人である。去年の日本シリーズの、あの猛抗議を見てそう思った。戦力的にはソフトバンクが少し上かもしれないが、彼の手腕でデッドヒートに持ち込んで、最後は勝負強く抜け出ると見て。

たいふーさんの辛口の批評を楽しく読みながら、もし将棋界についてこんなことをやったらエライことになるだろうなぁ、とちょっと思いました。将棋ももっとメジャーになって、ファンが好き勝手なことをいえる雰囲気になって欲しいものです。

NHK杯等雑記 3/14

NHK杯 森内名人vs羽生四冠
 やっぱりトップの将棋はいい!こういう感じの戦いを名人戦でも見たいです。相振りは、やはりまだ定跡が確立されていないようで、向飛車や三間がよいという「鈴木理論」を聞いたのがつい最近のようだが、今は相四間がよく指されているらしい。まだ、相振りの定跡本を買うのは時期尚早だという気がします。どちらにせよ、最新型をきわめようという二人の意志がピタリとあって、志や格調の高さを感じました。玉頭側から盛り上がって反撃するのがポイントというのは、久保NHK杯が講座で言っていたとおり。終盤も面白かった。
 当然、指し手だけでは実は何も分かっちゃいないわけですが、先崎解説を聞いていると、見ている素人まで、最先端の将棋の感覚を共有しているような錯覚に陥らせてくれます。その辺の話術はさすがでした。 
 
銀河戦Eブロック 石川六段vs飯島五段
 石川三間飛車に、飯島ががっちり居飛穴に囲う形に。5九角や6七銀と引く形が、「捌けない振り飛車」を指す身としてはとても勉強になります。プロだから当然とはいえ、居飛車穴熊相手にうまく指すものです。厳密には、居飛車側が正しく指すと難しかったようですが、疑問手につけこんで気持ちよく穴熊を寄せきってしまいました。ああなると、居飛穴も惨めなもので、最後の2四歩には哀愁さえ漂います。
 沼春雄先生の解説は、落ち着いた語り口で、言うべきことをきちんと言ってくれて、聞いていて心地よい。これもプロだから当然かもしれませんが、振り飛車側の手をビシビシ当てていたし。

銀河戦Fブロック 飯塚六段vs瀬川アマ
 最後の最後での逆転劇。8三桂と普通に受ければ勝ちだったところを、飯塚六段が自ら玉を詰まされにいってしまいました。「先崎・神吉の将棋パトロール」をまだやっていたら、何を言われていたか分かりません。瀬川アマ、運も味方につけているようです。
 瀬川アマ、自分のようなシロウトにとってはプロになろうがなるまいが、基本的には何も関係ないわけですが、何か応援したくなくキャラクターの持ち主なのです。

(銀河戦の棋譜は「囲碁将棋チャンネル」サイトで、全戦無料で見ることができます。)

洒落で、眞鍋かをりブログにトラバしたら、あのトラバの山の中からどう見つけたのか、トラバ経由で百人くらいの人間が見に来ました。いったい、トータルでは何人くらいの人間が、あそこを見ているのでしょうか。

フィッシャー氏の「主張」について

 フィッシャーとカスパロフのこと、少し調べてみたのですが、彼らの「政治的主張」について、生半可な知識でいい加減なことなど、とても言えないとよく分かりました。カスパロフなど、既に立派な「政治家」です。
 特にフィッシャー氏について。現在のアメリカ政府を批判しているという話だけで、すぐに飛びついて記事を書いたのですが、フィッシャー氏に関する部分は全面白紙撤回です。あまりに軽はずみでした。フィッシャー氏の主張について、具体的に調べてみて自分の目を疑いました。単なる、「反米的な発言」の範疇をはるかに超えてしまっています。何も言わずにリンクをいくつか貼っておきます。現在のフィッシャー氏の問題は、こうした「政治的主張」とは別に、とにかく冷静に扱うべきとしか言いようがありません。
ジャパンタイムズウィークリー 2004-8-21
極東ブログ 2004-7-18
「第一回神戸プレオープン大会」の「ボビー・フィッシャーの日本潜伏入門」

ショック・・・。


 うーん、土佐さん負けちゃったのかー。別に応援する理由はこれといってないんだけど、やっぱり勝って欲しかったなー。っていうか、ほかのどんな重要なタイトル戦よりも、これだけは土佐さんに勝っておいて欲しいと思っていたんですけど。今は亡き早指し選手権で優勝した時も、随分応援したものです。最終局の対戦相手と、ライバルの対戦相手を見て、逆にすごくイヤーな予感はしていたんですけどね。今、「この世は闇だ」っていう気分です。

 だからというわけではないが、ビリー・ホリディの「ラストレコーディング」を聴いて傷心を癒しているところです。麻薬とアルコールで声はボロボロ、しわがれ声は老女のようだ。また、レイ・エリス・オーケストラがそれはそれは美しくて、残酷なくらいに彼女の声の質を浮き上がらせている。でも、これだけ深いところで人を慰めることの出来る声もめったにない。心に深い傷や悲しみを抱え込んでいればいるほど、よく理解できるし、その包容力は底知れない。一時「癒し系」という言葉がはやって、実にイヤな言葉だと思っていたけど、彼女の歌こそ本当の癒しと再生の音楽だと思う。晩年の彼女を好まないファンもいるのだが、少なくとも自分にとっては、一番分かりやすい「安らぎ」の音楽である。声のきたなさなど全く気にならない。
 このアルバムと対になる「レディ・イン・サテン」もよいが、冒頭に入っている「Im a fool to want you」が、聴くにはつらすぎる。これも深いところで癒される音楽なのだが、日常的に聴けるという種類のものではない。実は、この曲がかつてCMで使われたことがあった。たぶん感動した人間がそうしたのだろうが、いきなりテレビからこれが流れてきたら、ドキッとするし、正直やめて欲しいと思った。本当にどうしようもなく悲しい時だけに、引っ張り出して聴くことぐらいしかできないというような音楽なので。
 自分などがどうこう言うより、村上春樹氏がビリー・ホリディについて素晴らしい文章を書いているので、それを紹介しておいたほうがよいだろう。

「彼女の歌には体の中枢から自然にしぼり出されてくる原液のようなものーーそれは我々の存在理由に深くかかわってくるはずのものだーーが含まれていて、それが我々聴き手を圧倒し、包み込み、酔わせ、ノックアウトしてしまうのだ。」
「彼女のそんな歌を聴きながらウィスキーを飲んでいると、なんだか自分だけが重力の異なる海底かどこかを歩いているような気分になってしまう。とても深い場所だから上にはのぼれないし、うまく歩をはこぶことさえできない。」
(「村上朝日堂 はいほー!」の「LEFT ALONE(ビリー・ホリディに捧げる)」より)

最終段階の瀬川アマのプロ入り問題


 もはや、あとは具体的にどういう方法をとるかという段階まで進んでいるので、素人がどうこう言うべきことは何もありません。しかし、「盤上のトリビア」を読んで、また余計なことを書きたくなりました。具体的に論ずれば論ずるほど、問題の一般的本質が看過されるのではないかという気がするので。以下、「将棋の性質」「プロとは何か」という一般的な問題について、敢えて「当たり前のこと」をメモしておきます。
1.「将棋」「将棋指し」の社会的性格について
 いまや、将棋界も一応は堂々たる社会的地位を確立しています。将棋も将棋指しも、存在自体が自明のものと考えられがちです。しかし、プロが将棋をただ指して誰が強いかを競うだけでは、将棋界は成り立ちません。将棋ファンや一般の人間が注目して、それに新聞社などのスポンサーが乗って、「見てもらう」のでなければどうしようもないといえます。
 将棋が、盤面の真理を追究する芸術的な営為である一方で、平たく言うと「見られてナンボ」という広い意味での「芸能」だという視点を失ってはいけないと思います。その意味では、いくら現在の将棋界が制度的に細かいところまで確立されていても、常に社会的な関心に目配りして、柔軟に対応する必要があるはずです。「芸能」である以上は、官僚的な硬直した思考にとらわれて、「見る側」の関心に機敏に対応できないでいると、当然衰退の道をたどらざるをえないのではないかと考えます。これは、決してファンのわがままな感じ方ではないと思うのですが。
 別に制度を全部壊せといっているのではありません。その場その場に応じた、柔軟な対応が必要ではないかということです。
2.将棋の「プロ」とは
 現在の将棋界における「プロ」の定義は単純明快です。奨励会を抜けて「四段」になったものだけが「プロ」である。現在の奨励会制度は、将棋会の根本であって、それを簡単に揺るがすことは出来ないのはよく分かります。しかし、現実問題として今の「プロ」が、本当に「アマ」よりも絶対的に強いとはいえないことを決して無視できないはずです。瀬川アマに限らず、トップアマがプロを負かすのは日常茶飯事ですし、また奨励会の三段の人間の中にも、並の「プロ」より強い人間はゴロゴロしているはずです。
そういう誰も否定できない事実から目をそむけて、ただ「奨励会制度を守る」というだけでは、一般の人間は到底納得いかないでしょう。私などは、それでも熱心な将棋ファンなので、奨励会の重みが少しは分かっているつもりですが、ごく一般の人間が、今の将棋界の現状を見たら奇異に思うことは間違いありません。そして、多分、そういう一般の人間の素朴な感じ方のほうが正しいのだと思います。
 これについても、制度をぶっ壊せといっているのではありません。現状を踏まえた柔軟な対応をするのが、いわば「当たり前」に思えて仕方ないのですが。
 
 私の言いたいことは、以上のようなごく「当たり前のこと」を踏まえて、将棋界内部の方々に考えていただきたいということに尽きます。
 「盤上のトリビア」の冒頭で、現奨励会の方の意見が大きく取り上げられています。今まで書いたこと矛盾するようですが、あれを読んで、当然内部で必死に戦っている人間からすれば、あのように感じるのは当然だし、説得力もあり、重みがあると感じました。瀬川氏のプロ入りを後押ししようとしている山岸氏が、あえてあの意見を大きく取り上げたのも、意見の重みを感じずに入られなかったからではないかと推測します。私も、最初に書いたような一般的なことを、現在の奨励会員や退会者に面と向かってちゃんといえるかというと、とてもその自信はありません。むしろ、自分の無責任な態度に恥じ入ることでしょう。
 しかし、そうだからこそ、そういう真剣に生活をかけている方々の気持ちを汲むためにも、将棋界を運営している方々には、大局的に判断していただきたいと思うのです。本当に筋の通った判断をすれば、必ず長期的には内部の理解も得られるのではないでしょうか。現在の将棋界を運営している方々は、様々な人生経験をつんだベテランの方々ばかりです。内部の意見を真正面から受け止めつつも、いい意味での「大人の知恵」を生かした判断をしていただきたいと切望します。
 具体的にどうすべきかについては、私に何かいう資格も論じる能力もありません。ただ、ひとつだけ言うと、「フリークラス参入」と「奨励会三段リーグ」のどちらを選択するかがポイントになりそうなのですが、もし「三段リーグ」にすると、瀬川氏本人にとっても、奨励会の人間にとっても、あまり愉快ではない事態になるのではないかと心配なことだけ指摘しておきます。
 キレイ事ばかり書きましたが、今回の問題は、将棋界が社会的な注目を集めるための絶好の機会でもあるはずです。その意味でも、良い意味での「大人の知恵」が発揮されることを願わずに入られません。以上、素人の「意見」というよりは、単なる「お願い」でした。

「勝手に将棋トピックス」「瀬川昌司氏プロ入り希望問題リンク集」は、もず氏御自身の記述を含めて更新が続けられています。最近見てない方は、チェックされるとよいでしょう。

先崎学「ホントに勝てる四間飛車」


 最近の棋書が難しすぎることを踏まえ、初段程度の人間が読んで理解しやすくすぐ役に立つよう工夫して書かれた本。山田定跡、斜め棒銀、早仕掛け、棒銀、左美濃、居飛穴の基本定跡を通覧しながら、四間飛車の感覚、考え方を体得できるように書かれている。たとえば、左美濃対策の章など、とても明快でよいと感じた。先崎八段の狙い通りの分かりやすい本になっていると思う。
 居飛穴の章では、前半ではどういう展開になると居飛穴の力が発揮されるかをまず説明し、後半で、6六銀型と浮き飛車型の対応策が紹介されている。最近「四間飛車の急所1」を紹介した時にもふれた、6六銀を5三に引いて角交換に持ち込む狙いの筋も紹介されている。ただ、初段程度にとっては、6六銀型も浮き飛車型も、それほど簡単に勝ちに持っていける対策ではないのではないかと感じた。
 敢えて「藤井システム」にはふれられていない。たぶん初段程度では指しこなせないという判断によるのだろう。しかし、振り飛車側が初段程度だと、正確に藤井システムを指しこなすのが難しくても、居飛車側も初段程度ならば、十分有効だと思うのだが。間違った攻め方をしても、間違った受け方をする可能性も高く、とにかく穴熊に組ませてもらえず、いきなり攻められるのは心理的にもイヤなものだし。むしろ、藤井システムについては、居飛車側の棋力が上がって、定跡の知悉度や腕力が上がるほど、振り飛車側が藤井システムをうまく使うのが難しくなっていくという印象があるのだが、どうだろう。
 思うに、プロにとってのアマ初段というのは想像を絶して弱くて、どの程度なのかが本当はよく分からないのではないだろうか。恐らく、初段程度は小学校低学年のうちに、知らず知らずのうちに通り過ぎてしまうハズである。
 その一方で、どうも、プロは「アマチュア初段」を過大評価する傾向があると思う。いくらなんでも、初段というからにはこれくらいは分かるだろう、と。実際そんなことはないんですけどね。もし本当に「初段向け」というなら、さらに思い切って単純化して分かりやすくしてもよいくらいだという気がする。もっとも、プロからすれば、これがもうレベルを下げる限度でこれ以上は無理だということなのかもしれないが。居飛車穴熊についても、単純な狙いでもよいから、藤井システムの基本を、図々しく書いたほうが実際に役に立つのではないかという気がした。ただ、基本的には、先崎さんらしい創意工夫に満ちた優れた本であることは間違いない。

 先日、銀河戦の「櫛田vs中座」戦での、4四銀から5三銀と引いて角交換する手順について、ちょっと書いたのですが、偶然「白砂青松の将棋研究室」の「将棋コラム」の3/7付けで、この対局についてきちんと本格的に言及されています。とても勉強になります。

眞鍋脚本「真鍋と羽生の恋物語」の内容を推理する

 眞鍋かをりさんが、爆笑問題さんのテレビ番組で、何か脚本を考えるとしたら、羽生さんとの恋物語だと言ったそうです。(「勝手に将棋トピックス」「真鍋と羽生の恋物語?」参照)将棋フリークにして「眞鍋かをりのここだけの話」フリークのワタクシとしては、これは黙っちゃおれんと思って、脚本内容を考えてみました。
 妄想は膨らみに膨らみ、敵役に渡辺竜王を勝手に登場させたりしたのですが、羽生、渡辺両氏にかなり失礼な内容になり、とても公表することが出来ないのが残念です。まぁ、実に他愛もないラブストーリなのですが、最終シーンは、羽生からも渡辺からも身を引いた真鍋が、一人失意のまま赴いた沖縄の地の「海の家」でバイトをしながら、将棋上の仇敵でもあり恋敵でもある羽生と渡辺が、一致協力して新将棋連盟を立ち上げ、テレビの画面で笑顔でガッチリ握手しているのを、ひそかに涙して見るというシーンです。もう、これだけでどーゆーストーリーかは、十分分かってしまうし、「純愛系」ではない「コメディ系」なのもバレバレですが。アー、我ながらこの妄想癖、何とかしないといかんわ。
 とにかく、将棋界としては、ああいう旬のタレントさんが将棋に興味持っていると言ってくれているのを、見逃す手はないと思いますよ。とかいいながら、眞鍋かをりブログ宛に二度目のトラバしてしまいます。あれだけトラバが多いと、どうせ読まれやしないと思って気楽に出来ていいわ。

NHK杯等雑記3/7

例によって、うわっつらの雑記です。

NHK杯 郷田九段vs山崎六段
 有吉先生が、お茶目に中倉女流に「寄せのテスト」している時は笑っていたんですけどね。せっかくだから、自分でも寄せるつもりで考えていたのですが、持ち駒が少なくて大変だなぁと思いつつも、郷田九段の5五歩の手筋に感心したりして呑気に見ていたのですが・・。具体的にどう寄せればよかったのでしょうか。去年の久保vs谷川とのデジャブ現象を起こした人も多かったはず。久保さんみたいに、こういう勝ち方したら勢いがあるので、決勝でも期待できそうです。羽生、森内のどちらが出てくるかわかりませんが、当然羽生vs山崎のプレミアカードを期待するむきが多いはずで、どうも森内さんには常に損な役ばかり回ってくる気がします。

銀河戦Cブロック 櫛田六段vs小林裕史五段
 小林五段のかっこよすぎる寄せが炸裂して、バッサリ斬ってしまい、ついに櫛田六段の連勝が止まりました。しかし、将棋自体は櫛田ペースで、6六銀型の居飛穴対策がいかに優秀かが、この予選を通じてよく分かりました。穴熊にがっちり組ませても、十分戦えるのだとすっかりいい意味で洗脳されてしまいました。でも、この将棋のようにちょっとでも間違うと、食いつかれる危険は常につきまとうわけで、「この戦型を使いこなすために、もっと強くなりたい」と、珍しくも殊勝な事を考えています。

銀河戦Dブロック  山崎六段vs松尾六段
 山崎六段は、必ず一局に一回は「ハッ」とさせる手を指してくれるので、見ていて面白い将棋です。この将棋では、突っ張って6五歩と角道を通した手が印象的。やっぱり「義経流」です。一方松尾六段も、増田解説の通りじっくり重く指す棋風で、山崎挑発に乗らずに、自玉が固いままに食いついたのがいかにも現代風だと感じました。しかし、終盤でも山崎六段の手が実に生き生きして、面白い生命力のある将棋を見せてくれます。最後は5四銀の、絵に書いたような「詰めろ逃れの詰めろ」が決め手になったのですが、いくらプロでもああいうのは気分いいんでしょうね。

(銀河戦の棋譜は、「囲碁将棋チャンネル」サイトで、全戦無料で見ることができます。)

 「将棋丸ごと90分」に、北浜七段が登場して、北浜vs三浦戦を自戦解説。終局時にちょっとしたハプニングがあったそうで、敗勢の三浦八段が桂筋に入っているところに勘違いして角を打ってしまい、相手の手番なのにもかかわらず数秒後に「負けました」と言ってしまったそうです。北浜七段も驚いたそうですが、一応次の指し手まで進めて投了になったとのこと。やはり三浦八段は、盤上没我のようで、とても個性的な人です。「大逆転将棋」の神吉先生あたり、次回絶対取り上げようと思っているはずで、三浦先生は覚悟しておいたほうがいいかもしれません。

 先週の週刊将棋で、「大橋家文書をひもとく」を読むと、明治維新で、大橋家に対する俸禄が廃止されたとあります。同時に、能楽師たちへの俸禄も廃止されたそうです。いまや将棋はスマートな職業というイメージもあり、能楽も堂々たる「伝統芸能」ですが、どちらも、もともとは広い意味での「芸能」なのだと感じました。現代の棋士を見ていると、どこかで自分たちは広い意味での「芸人」なのだという意識を持って欲しいと思うことがたまにあります。例えば「ハッシー」のやっていることも、決して軽薄ということはなく、本来将棋指しはあのように常に見られること、サービスすることを考えるべきだと思います。

 そのことと少し関連しますが、自分の使っている無料レンタルの有名な「忍者ツールズ」のアクセス解析では、検索サイトを使った場合の検索ワードが分かる仕組みになっているのですが、少し前までは「ハッシー」ばかり、最近は「瀬川」ばかりです。こんなマイナーサイトでも、将棋ファンが何に興味を持っているかが分かって面白いです。

 「勝手に将棋トピックス」「ボビー・フィッシャーが脱税容疑で米国に移送の可能性」について。
 日本政府はアメリカ政府の「意向」に忠実に、米国移送を考えているようです。アメリカ側については現在の非寛容な外交政策のことを考えると何ら驚くにはあたりません。しかし、それに日本が言われるがままに追従していることについては、かなり悲しくなります。アイスランド政府が受け入れの意思を明確に示していて、本人が希望しているにもかかわらずです。こんなことでは、日本政府の国際的な信用にかかわりそうです。もっとも、そんな信用などもともとないかもしれないから、ドーデモよいのかもしれませんが。脱税で起訴されると、話がまたややっこしくなるそうです。
 つい先日スーザン・ソンターグが亡くなりました。彼女が、911の直後ABCに出ているのを見たのですが、「愛国者」の出演者から非愛国者の非常識人扱いされていました。ソンダークは、あの時アフガニスタン(かイラクでしたっけ)への空爆を是認するという、彼女らしからぬ態度を示していたにもかかわらずです。フィッシャー氏も、今のアメリカ政府からすると単純明快に「許せない人」なのでしょう。ソンターグも、サイードも亡くなった今、現在の裸の王様のアメリカ政府、裸のメジャーメディア、裸の大衆の三位一体に対して、勇気を持って「本当のこと」を言えるのは、もはやノーム・チョムスキーぐらいしかいないのかもしれません。
 念のために言っておきますが、私は右でも左でもない、無色透明な無知なノンポリです。そんな自分でも、現在のアメリカ政府の外交政策が間違っており、アメリカや日本のメジャーメディアの報道を見ていても、何も本当のことを知ることができない位のことは「常識」的に分かるのですが・・。今日は筆が滑りましたが「政治」の話はキライなのでもう書きません。
 (勿論、アメリカの外交政策とフィッシャー氏の問題を、全く別に論ずべきなのは分かっているつもりです)

2004-3-14追記
 フィッシャー氏の、「反米的発言」について具体的に調べずに書きました。調べた結果について、記事を書きました。軽率な記述を猛省します。

将棋界の一番長い日(A級順位戦最終局)

 うーむ、にっくき国会中継め。江頭2:50式に怒りをぶちまけておこう。
「ガッペ、ムカつく!!!!」
「オイラかなしかとです」(眞鍋かをりブログ風)

さて、すっきりしたところで楽しい将棋の話を。
 なんといっても、藤井vs佐藤が面白かったですね。ましてへっぽこ四間飛車党としては注目しないわけにはいきません。振り飛車党としては、あのように7三桂と跳ねられると困るんですけど。左銀を攻撃に参加させないと居飛穴に対してはどうしようもないので。実際、藤井さんは4七金を攻撃に使わざるを得なくなっていたし。あの7三桂って、どの程度指されているのでしょうか。「データマン勝俣」にきいて欲しかったところです。もっとも、6七銀を保留するのも、藤井さんなりの緻密な手順なのでしょうが。きっと、すぐ対応策を考えてくれることでしょう。私などは、すぐ6七銀と上がってしまうので影響ないのですが、って素人の意味のない感想。
  森下八段が紹介していた藤井語録「1二香は10円、1一玉は500円、2二銀は1万円」が面白かった。個人的に、居飛車穴対策を「6六銀型」への転向を考えていたのですが、藤井語録を信じて、もう少し「にせ藤井システム」を使い続けようと決意しました。
 終盤戦、囲碁将棋ジャーナルを見ていたら4八玉で不詰みとのこと。将棋ソフトなら、絶対勝っていたわけで、トップでもこういうことが起こるのを将棋の醍醐味と考えるべきかどうなのかは微妙なところです。
 羽生vs深浦。羽生さんの4三金左、意味がよく理解できているわけではありませんが、やはり構想力やイメージ力に、他の誰にもまねのできない非凡さがあることだけは確かです。それにしても、深浦八段の2八飛車型での22勝2敗とはすさまじい。今回の番組の最大の功労者は勝俣さんでしょう。次回も是非やって欲しいです。
 谷川vs鈴木。谷川さん怒っているな、谷川さんらしい、と思って喜んでいたんですけどね・・。これもジャーナルを見ていたら、9六歩の時点で既におかしくなっているらしい。ああいう、左辺を破られても、駒を捌いて何とかするというのは、我々アマのレベルでも振り飛車の基本なのですが、正直言って谷川さんがああいう負け方をするのはもう見たくありません。
 久保vs丸山。森下さんが、「アマチュアの方には、久保さんのような捌きを真似していただきたい。」といわれていました。出来ればしたいのはヤマヤマなのですが、正直言って弱い振り飛車党には一番真似できないのが久保流振り飛車です。しかも、用いる戦法が、藤井さんと違って、千変万化、変幻自在なので、定跡の勉強も無理ですし。ただひたすらあこがれて鑑賞し、限りなく嫉妬するというのが、アマチュアにとっては正しい態度かと思われます。
 森下さん、単独解説のときは慎重な発言を繰り返していたのに、渡辺竜王との共同解説では、人格が豹変したかのように、自分の意見をビシビシ言っていたのが面白かった。ああいう解説も「戦い」なのだと思いましたし、森下さんの取った態度に自分などは好感を持つし肯定的です、プロはああじゃなければいけないと思います。もっとも、渡辺流の「A級順位戦をビシビシ斬る」をもっと見てみたかったのですが、連盟解説との掛け持ちだったようなので、また来年に期待したいところです。
 村上アナはNHKのアナらしくなく、聞きにくいことを笑顔に包んで平気で聞いてしまうのが魅力なのですが、さすがに森内名人に対する質問の仕方には、見ていてハラハラしてしまいました。森内ファンの中には、腹を立てた方もいるかもしれませんね。でも、それでも誠実にきちんと答えるのが森内流、名人戦は、どちらかにかたよるのではない死闘を見たいところです。ここしばらくは、二人の間では一方的なタイトル戦しか見ていないわけですから。

おとといの記事の補足(藤井猛著「四間飛車の急所1 進化の謎を解く」について)


おととい書き忘れたことを、つけ足しておく。
 棒銀戦法の章で、加藤先生式の仕掛けが紹介されている。結果的には、藤井式の4二金型の対策がピッタリで、以降指されなくなったということだ。しかし、「実戦ファイル」で紹介されている通り、A級順位戦のひのき舞台で、ほとんど誰も指さない棒銀を、自分の開発した手順で、権威の藤井九段に敢えてぶつけた加藤先生のことを、改めて尊敬せずにはいられない。他の戦法にも応用のきく「4二金型」を引き出しただけでも、加藤流の意義は十分だと思う。本来、加藤先生のような超ベテランではなく、バリバリの若手がするべきことだと思うのだが。
 それと、「玉頭位取り」の章を読むと、意外なほどにこの戦法に対する藤井評価が高そうなのに誰しも気づくだろう。もともと「玉頭戦好み」の藤井九段らしいとも言える。しかし、これを読んで「玉頭位取り」を戦法としてきわめてみようと思う居飛車党のプロ棋士はいないのだろうか。それこそ、加藤先生みたいな気概のある棋士は、現在の若手にはいないのだろうかと、弱い素人のクセにちょっと偉そうなことを言って見たくなる。(もしかしたら、単に自分が知らないだけで誰かいるのかな?)
 おととい、居飛穴対策で「4四銀を5三に引く手」のことを書いたが、あれだけでは何のことか分からないので具体的に説明しておく。今期の銀河戦の、櫛田六段vs中座五段戦を見ていたら、櫛田六段がこの手を指した。よくわかないが、何かすごくプロらしい手だなぁと思って、感心したのである。その時は、てっきり櫛田六段が実戦の中でひねり出した手なのかと思った。ところが、この本のP72を見ると、きちんと解説紹介されていたので驚いたのである。(具体的な手順は少し異なる。)自分が不勉強なだけの話。
 最後に、検索して見つけたこの本の紹介の記事のリンクをいくつかあげておく。どれも、とても質の高いもので読んでいて勉強になる。
「勝手に将棋トピックス」     「四間飛車の急所」
「白砂青松の将棋研究室」     「棋書紹介」の「四間飛車の急所1」
「Rocy-and-Hopperの寄せの構造」 「四間飛車総合の本」
「竜淵庵」            「この本を読め2005-3-3現在」
「棋書解説&評価委員会」     「四間飛車の急所1」

 (今、銀河戦の櫛田六段vs小林五段を見ていたら、偶然四間飛車側の「6六銀から5七銀」の手順が出てきたのですが、藤井本とは全く違う局面でした。)

藤井猛著「四間飛車の急所1 進化の謎を解く」

 またしても周回遅れで評判の高い本の紹介を。もともと、定跡書嫌いなのだが、最近特に読まなくなった原因と責任は、そもそも藤井先生にある。というのも「四間飛車を指しこなす本」全三巻があまりにも名著だったので。へっぽこ四間飛車党としては、自分で指すためにはこれだけで十分。「右四間」や「ミレニアム」などについては「島ノート」と「東大将棋振り飛車道場ソフト」で補えばよいし。
 しかし、この本は実際に「指す」ために勉強するのでなく、読んで鑑賞したり、知的スリルを味わうためだけでも十分に価値がある。一言で言うと「四間飛車定跡の歴史」の概観本である。大げさに言うと「将棋という文化」の芸術的深みを構築するのに寄与する本とも言える。現代のプロ将棋では、誰しも徹底的な「研究」作業を行っているが、あくまで個別に行っていて、体系だてて整理して叙述するという作業はまだまだこれからという段階だろう。
 例えば、チェスの分野においては、こうした作業についての伝統と文化が、極めてハイレベルに確立されているらしい。「若島正の読書日記」の2004-12-27「プロパラ掲示板」のNo143を読むとその辺の事情が分かる。(「勝手に将棋トピックス」「ボビーフィッシャーの足跡」で知った。)
 何しろその原著を読んでいないので、なんともいえないが、この藤井さんの本も、チェスの世界と比べればまだまだ端緒についたばかりの作業かもしれないが、こうした積み重ねが、将棋を名目だけでない本物の「文化」に育てる一助になるのだと思う。例えば、今すぐには無理かもしれないが、渡辺明竜王の「8語飛車戦法の歴史の概観書」など、期待したいものだ。戦法自体に興味がない私のような人間でも、読んでみたいと思うので。
 例えば、居飛車穴対策の歴史を、大山の時代にまでさかのぼって現在に至る「進化」を説明している。定跡を勉強するというより、上質の推理小説を読むような興奮と知的スリルを味わうことができる。最近よく見かける、「4四銀型」の居飛車穴対策のよってきた事情がよく分かった。ただ、テレビで観戦しているだけでは分からない背景が明らかになって、プロ将棋を見るうえでの楽しみ方にも深みが加わる。
 今期の銀河戦で活躍している、櫛田六段、中村四段も、この戦形を採用している。4四銀を5三にひく手なども、見ていて考えにくい手だと思っていたが、「基本手順」なのを改めて知った。単に当方の勉強不足なのだが。
 (「囲碁将棋チャンネル」サイトで4四銀型棋譜として、Aブロック中村vs熊坂、中村vs達、中村vs日浦、Cブロック櫛田vs大平、櫛田vs中座、を無料で見ることが出来る。)
また、「鷺宮定跡」や「新鷺宮定跡」の手順自体を知っていても、戦法が出現した歴史的経緯を述べよといわれたら、どれだけの人間が答えられるだろうか。この本を読むとそれが明快に分かり、ちょっとした感動を覚えることが出来る。 
 こう書くと、すごく難解な本と思われるかもしれないが、たぶん初段以上あれば「読む」だけなら十分可能だし、場合によっては級位者でも頑張れば大丈夫だろう。別に全部を覚えて実戦に活かさなくてもよいのだ。普通の本同様、とにかく楽しんで一読すれば、それで十分という本である。無論、この種の将棋本ばかりになっても困るのだが、こういうスタイルの本も十分「アリ」だと思う。
コメントを承認制にさせていただいています。反映まで時間がかかりますが、お気軽にどうぞ。
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