2011年01月

将棋日記 NHK杯 丸山vs松尾、LPSA天河戦準決勝、女流ネット最強戦など

NHK杯HP(棋譜閲覧可能)

後手の丸山の一手損角換わり。先手の松尾は早めに端歩を突いたり形を決めるのを保留したり、いかにも現代的な序盤。横歩取り後手の△5二玉として△4一玉を相手の出方次第で指す松尾流といい、「なるべく形を決めない」「後に出来る手は後回しにする」現代将棋の感覚を実践している棋士である。丸山もその辺りには敏感なタイプだと思うので、序盤は虚虚実実で奥深く、なおかつ素人には分かりにくかった。
解説の野月が、そういった現代将棋の特質、プロの思考や感じ方などを具体的な指し手に即して、アマチュアにも分かるように言語化して話そうとしているのがよくわかり勉強になった。
結局、相腰掛け銀で、松尾が9筋の端歩を突きこし、丸山は6筋の位をとる形に。松尾が端からスズメ刺しで攻める態勢もつくって、先手が有利というわけではないがうまくやっている局面になったらしい。とにかく現代的な隙のない研ぎ澄まされた感覚の将棋と感じる。
そこから、丸山が突きこされた端から動いて攻めかかったのだが、それが厳しかった。特に先手の金の頭に△7七角と打ち込んだのにはビックリした。よくこんな手が見えるものだ。但し、一度飛車を冷静に逃げておくべきで、先手に飛車を打ち込まれたのが厳しかったが、その後の丸山の受け方も凄かった。▲2五歩の銀取りを放置して△7一金。5二に逃げると飛車銀両取りで、松尾は8四に龍を成りかえったが攻めが大分緩和された。但し、この辺りの少し前で松尾の指し方にも問題が合ったらしいが、短い感想戦では明らかにならなかった。
△7七角といい△7一金といい、やはり一流のトップは違う。野月が、丸山は「激辛流」と呼ばれるが、実はビックリする思いきった手を指すことが多いと指摘していたのだが、その通りになった。丸山は地味な印象だが、才能の豊かさを感じさせるプロらしい指し手が多い。

LPSA天河戦サイト

先週行われた対局。
船戸は、過去の1day等でも、中井や石橋と好勝負を繰り広げてきている。今回もうまく指してどんどん駒得をひろげて、中井をあと一歩というところまで追い詰めたのだが、最後の最後の寄せを誤って大逆転負け。中井は九死に一生を得た。もう一つの準決勝は、松尾が相振りの戦いを制して勝ち。中井vs松尾戦で、石橋天河への挑戦者が決まる。
昨日も企業のアマ強豪と女子プロが組んだペア将棋トーナメントが行われて、島井・城間ペアが優勝。LPSA少人数ながらf相変らず地道ながら活発に活動しているようだ。各棋戦とも対局や大盤解説の動画中継をするなど、初期の頃から実験的な試みをして充実した中継ぶりである。

大和証券杯ネット将棋ホームページ

相振り飛車に。後手の甲斐が先手の中村が矢倉に組もうとする隙をついて、うまく攻撃態勢を築いて作戦勝ち。相振りは、序盤のちょっとしたところが難しい。中村も耐えてうまく攻める形をつくったが、甲斐が強烈な反撃から寄せきって勝ち。


NHKで、升田幸三の番組が放送されるそうである。大崎善生氏が升田について4回のシリーズで語り、谷川九段の分析もあるとのこと。

NHK こだわり人物伝 番組概要 「升田幸三 伝説の棋士」

女流名人戦第二局 里見女流名人vs清水挑戦者

女流名人戦中継サイト

先手の清水が3手目▲6八玉のゴキゲン封じ。清水は最近これを里見に用いることが多い。一つの作戦ではあるが、「ゴキゲンはいやです」という意味なので、その時点でやや消極的で気合負けという部分もある。
それに対して、里見の4手目はそれでも△5四歩。これには先手が▲5三角成からほぼ無条件に馬をつくることが出来るので昔の将棋の常識的感覚からすると驚愕の手なのだけれども、最近久保などが平気で指している。馬をつくらせても働かさなければいい、むしろ自由に使える持ち駒の角の方が大きいという現代将棋ならではの新感覚である。
里見は「それはゴキゲン外しになっていませんよ。馬をつくりたいのなら、ご自由にどうぞ。」と言ったわけである。ある種、挑発の意味もあるのだが、無論、里見のことだから純粋にそれで作戦的に指せると考えているのだ。
それに対して清水の答えは▲2六歩と後手の里見が普通にゴキゲンにするのを許す手だった。つまり、「ゴキゲンはいやですよ」といっておきながら、相手が強引にそれでもしようとしてきたところに、「ごめんなさい。じゃあいいです。」と素直に言うことを聞いてしまったことになる。▲6八玉の顔が立たなくなってしまう。
精神論者なら「これでは気合負けもいいところで、この時点で将棋は終わっていた」と言いたくなるところではないだろうか。でも、清水は自分の将棋を冷静に分析して、いきなり馬をつくるが力戦将棋になって、それは里見の土俵なので、じっと我慢して自分に向く将棋を冷静に選択したともいえる。
要するに最後にどちらが勝つかで解釈は変る。今回は里見が勝ったのが、もし清水が勝っていたら、よくぞ我慢して冷静に自分に向いた将棋に持ち込んだ、と褒められたところだろう。
とはいえ、やはり清水が里見の新感覚に戸惑い苦労していることを象徴するオープニングだった。
それにしても、これをよく指す久保は馬を平気でつくらせることが本当に多い。初期のボナンザが「角より金や銀の方が価値が高い」という独創的な考え方をしていたが、久保の中では「馬よりも持ち角の方が価値が高い」という独自の法則でもあるのだろうか。一度頭の中をのぞいてみたいものである。
さて、将棋はこの二人の最近のいつも通りの展開になってしまった。清水がうまく指してペースを握り、微差ながらずっとうまく局面をリードする。しかし、終盤うまく決めきれずに、里見が的確に反撃して、一度ペースを握ると、あとは完璧な終盤力で手早く一気に寄せきってしまう。清水の序盤からの苦労が、一気に水泡に帰して、里見の怒涛の奔流に押し流されてしまってなすすべもない。
清水は、時間切迫したのも痛かったようだ。なんだか、清水vsあから戦のようなところもある。基本的には清水がうまく指しているのに、相手との感覚の違いに慎重になって時間を使いすぎて、圧倒的な相手の終盤力に・・。
個人的な希望だけれども、もう一度清水が先手で指す際には、ゴキゲン封じから堂々と馬をつくって、従来の感覚で里見と正面から対決して欲しいと思う。私も古い人間なので、個人的には馬をつくらせてもいいという指し方にいまだに納得できないでいるのだ。
その為には、清水はとにかく次に勝たなければならないが。

将棋日記 銀河戦 神崎vs金井、富岡vs糸谷

囲碁将棋チャンネルHP(棋譜閲覧可能)

神崎vs金井。後手の金井のゴキゲンに対して、先手の神崎は佐藤式丸山ワクチンから早めに▲3八金とあがる形。佐藤康光が、将棋世界の企画対局で里見相手に初めて指して、その後朝日杯でも採用している。佐藤式丸山ワクチン佐藤オリジナルである。(ややっこしい
神崎が積極的に動いていったが、金井の△1三角からの反撃も厳しく、神崎が角道を素通しにして玉を逃げたために△8六桂を味よく打たれてしまって勝負あった感じ。以下大差をつけて金井勝ち。
解説は、櫛田陽一六段、クッシーだった。最初は「ゴキゲンのことは全然分かりません、斎田さん教えてください」と、例によって四間飛車職人の頑固一徹ぶりを見せていたが、戦いが始まってからは、手がよく見えて鋭い指摘が目だった。解説を聞いているだけでも、早指しが滅法強いのがよく理解できる。対局者より見えていた感じでさすがだった。

富岡vs糸谷。後手の富岡の一手損角換わりに対して糸谷は早繰り銀。後手は早めに△8五歩と伸ばす工夫。先手後手が似た攻撃態勢になるが、先手玉が6九と戦場に近いのが後手の主張だそうである。独自の富岡流で、ご本人は感想戦で「勝率は悪いんです」と言っていたが、通常角換わり先手での富岡流といい自分の工夫して指す棋士だ。
お互いに歩を打って銀取りになっている状態で、さらに糸谷が飛車取りに角を打つ過激な展開に。しかも、例によって糸谷はほとんど時間をかけずに打っている。
喧嘩を買うなら、後手も金銀と飛車の二枚換えに出来たのだが、その後に自信がもてなかったようで自重。ただ、その後は難しい部分もあっても、馬が作れる先手が良さそうに見えた。最後は糸谷が鋭く決めて快勝。
しかし、感想戦の検討だと、後手も二枚換えに踏み込んでおけば十分指せたと分かった。糸谷も自信満々に短時間で指したので、富岡も研究かと警戒してしまうだろう。糸谷のマイペースな指し方にどの棋士も翻弄されているように感じる。
解説の片上によると、糸谷は大学院に進む可能性もあるそうだ。哲学教授のプロ棋士誕生なるか。というのは気が早すぎるけれど。
聞き手の山口恵梨子女流初段は、話の反応の仕方がちょっと変っていて面白い。多分、普段は相当の面白キャラなのではないだろうか。



将棋日記 女流名人戦第一局里見vs清水、銀河戦 村山vs大平、ネット最強戦 中井vs室田、竜王戦特番、NHK杯 藤井vs深浦

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里見先手で中飛車に。清水さんが丁寧に丁寧に攻めて苦労して苦労して少しずつポイントを重ねてやっとリードをこしらえたのに、里見さんが豪快に捌いて玉頭から一気に攻めて決めてしまった。清水さんからすると、重ねた苦労が水泡と消えたように感じたことだろう。女流王将戦でも、清水さんが作戦巧者に序盤は上手に指しているのに、途中から里見さんの現代的なスピード感、終盤力にやられて一気に押し流されているという印象。
清水さんも無冠になってからも勝ち続けていて、やはり女流の中では抜けた実力だと再確認させられるが、どうも里見さんだけは相性が悪い。里見さんが強いからなのだろうが、二人の将棋を見ていると根本的な将棋に対する感覚のズレのようなものを感じる。清水さんはやりにくいのではないだろうか。

囲碁将棋チャンネルHP(銀河戦の棋譜閲覧可能)

村山vs大平。村山先手で通常角換わり。研究家の村山なので、相腰掛け銀同型の最新型でも見られるのかと思ったら、早々に右桂を飛び出して攻め込む趣向に。ただ、誤算があったようで、大平がうまく対応して村山も頑張ったが、結局快勝。村山は大平への対戦成績が1-3と、すこし苦手にしていたようなので、動いたのが裏目に出たか。

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中井vs室田。先手室田さんで、ノーマル四間飛車vs中井さんの居飛車穴熊模様。室田さんが、石田流に組み替えて動こうとする形に。難しいようだったが、終盤は中井さんが地力をみせて圧倒した。最後、中井さんのパソコンが重くなって時間内に着手出来ずに中断するアクシデントも。去年もこの組み合わせでトラブルがあった。中井さんはこの棋戦で二連覇中で、相性がいいようだ。
秒読みでもあわてない冷静に指せるタイプだからなのだろうか。

NHK・BSの竜王戦特番。90分たっぷり。対局映像をふんだんに使って各対局を振り返り、二人のインタビューを島朗が担当し、この二人の以前の歴史も織り込む概括的な内容だった。具体的将棋内容については、ある程度踏み込むが、そんなに詳しくはなり過ぎない程度。以下、印象に残った部分。
・第一局で羽生に最終盤で錯覚があったといわれていたが、羽生が指した直後にガッカリとして悄然とする姿をカメラが捉えていた。渡辺も、その姿を見て錯覚だと悟ったそうである。
・第三局の羽生の△7五金について、渡辺は、全然気づいてなかったし、指されてもすぐには分からず、ことの重大さに読んでから気づいたそうである。相変わらず、正直に率直に述べていて渡辺流だった。
・めぐみ夫人の証言によると、渡辺は羽生に昔に王座戦で挑戦して負けた際に「半泣き状態」になったそうである。渡辺が将棋に負けて泣いたのは、後にも先にもそれ一度きりということである。
・羽生は、渡辺の将棋、特に中盤から終盤にかけて、谷川と似ていると感じるそうである。渡辺は、実は修行時代に谷川全集を何度も実際に盤に並べたという話を思い出した。敢えて、羽生でなく谷川を並べたというのが、渡辺らしい長期的戦略だったのかもしれないと、少し強引に感じる。将来、羽生と戦うことを見据えて、という意味で。
・第四局、渡辺は最終盤よりも、△3五銀打としたところで▲2五歩を予想していたが、羽生は▲3三歩成。その苦しいながらくいついていくという羽生の読みが正しくて、読み負けていたのでダメと思ったたそうである。ここでの感想も、率直で合理的な感じである。
・それ以外に、中継には入らなかった対局映像が色々美しかった。第六局で、対局最中に放心したように穏やかな顔で部屋の外を見やる羽生の姿など。

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藤井vs深浦。後手の藤井が伝家の宝刀を抜いて藤井システムを採用。深浦が▲5五角急戦をみせ、藤井が△6三銀と受ける形。藤井に構想ミスがあったらしく、深浦がペースを握るも藤井もうまく追い上げ難解な終盤になったが、藤井に悔いる手が出て深浦勝利。対局後は、藤井ボヤキ独演会と化した。
対局直後の映像から、いきなり。
藤井 いやぁ、龍、回ったのがひどかったねぇ。折角、ちょっと難しくなったのに。こういうバカなことをやっちゃ・・、一歩、使わせようと思ったのに、意味ないよね。叩かれるのを消して桂打ってるんだから。(ボソボソと
ハイ、いきなり、敗因を全て説明してくれました。困惑気味の深浦。
感想戦でもとまらない。
藤井 龍回ったのが大悪手でした。(▲8三に)叩かれたら投了級だったんだけど。(△5七に)垂らしたのも論外なんだけど。
龍回ったのはひどかったねぇ。龍を(3五に)引く手があるから。歩を使わせて(8三に)叩かれないつもりで、自分で(8三に)桂を打っているんだから。こんな初歩的なミスをしているようじゃ・・。(ボソボソ
深浦 そうか、龍がここ(3九)にいるのがいい位置なんですね。
藤井 当然そうですよ。当り前じゃないですか。(自虐笑い)。こんな初歩的なミスをしているようじゃ。龍(回り)はなんか役立たずになっちゃって。(ボソボソ
局面進んで
藤井 しかし、まぁ、ここでどう指すかが難しいなぁ。ここで、ウン、まぁ再び間違える可能性が・・(ボソボソ
深浦、こらえられず思わず、「フッ」と失笑。深浦先生、失礼です。でも笑ってしまうのはよく分かります。
藤井 とにかく悪い方が最善を尽くさなきゃ、しょうがないよね。悪い方が先にミスしているようじゃ。これ、ひどいよね。とにかくね。
鈴木 しかし、すごくうまく追いこみんでいると思いましたが・・。
藤井 うん、追いこんでいるハズが、一気に台無しにしてしまって。龍戻ろうかと思ったくらいだもん。もう一回。
深浦 フッフフ。(困惑気味の笑い
藤井 もとから足りない上に悪手を指しているからねぇ。足らなさすぎるはずなんだけどねぇ(ボソボソ
しかも最後に△5五桂に▲同香でも、まだ難しかったらしい。その検討は感想戦の時間内に間に合わず。もし、そうしていて藤井勝ちだったとしたら、先生がどれだけボヤいたか、いやはや空恐ろしいくらいである。










2011王将戦第二局 久保王将vs豊島六段

王将戦中継サイト

初日の感想はこちら
初日は、いきなり豊島が△1五桂と跳ねてすぐ開戦するのかと思いきや、お互いに間合いをとりあって終了した。その意味が難しかったのだが、二日目に入っていきなり開戦。これは、具体的な指し手の根拠があってのことなのか、単に初日は慎重に攻めるのを躊躇したのか知りたいところである。
久保が7筋から攻めてペースを握ったようである。やや強引な感じもするが、その後の少し苦しめになってから▲6六歩から強引に桂を跳んだ強烈な攻めでの巻き返し方、意表の▲1三桂など、自由自在に奔放に指していて久保の指し手は面白い。「捌きのアーティスト」と呼ばれるが、なぜ捌けるかというと普通に指すのではなく、ひねったちょっと他の人には思いつかない筋で迫ってくるからなのだろう。
久保は、絵画が人を感動させるように、棋譜で見る人を感動させたいと常々述べている。久保の描く絵は、ピカソのように、ちょっと感覚が常人とは異なるが本人は当り前だと思っているのかもしれない。
一方の豊島の指し手は、基本的に自然で着実だ。久保が7筋から攻めかかってきたのに対して、反発する指し方もあったようだが、堂々と△6三金と受け止めに行った。指し手の善悪ではなく、こういった指し方に豊島のスケールの大きさを感じた。
久保の、ややトリッキーな▲1三桂に対しても、一本△1六歩を入れてから冷静に△2四香と逃げたのがうまかったそうである。久保の奔放な指しまわしに、激しく反発するというより、自然に堂々と受け止めているのが、若さに似合わず大物という感じがする。
しかし、単にゆっくり指すのではなくて△1九金のように、鋭い寄せも逃さない。見ているときにはちょっと驚いたが、もしかするとプロが冷静になって考えれば見える筋かもしれないが、タイトル戦で当り前のように指したのが見事だった。ちなみに、久保は▲4九同金とやった瞬間に△1九金が見えたそうで、そういう指した瞬間に気がつくというのはプロもアマも変らない所があるようだ。
二転三転した将棋だったようだが、内容は濃くて面白く、高いレベルで競いあっているという印象である。久保の力は羽生との名勝負続きだったタイトル戦で証明済みだが、豊島も過酷な王将リーグを抜けてきたのがフロックでないところを証明した将棋だった。二人は将棋の個性も全然異なるようだし、面白いタイトル戦になりそうである。
ちなみにGPSはツイッターで、当然のように△1九金を読んでいた。これは手の狭い終盤の寄せの手なのでそれほど驚かない。しかし、久保の▲1三桂まで読んでいたのには驚いた。そっぽに打つ桂なのでコンピューターらしいと言えばらしいのだが、昔のように筋悪で指しているのでなく、現在のレベルだと盤面全体を見て読んでいるという感じがしてしまう。
加藤一二三立会人は、控え室でも元気一杯だったようで、ダジャレをとばしたり、解けない謎のままの「謎掛け」を連発したり、「そんなの関係ねえ!」と小島よしおになっちゃったり、お得意の「うひょー」が飛び出したりしていたようだ。加藤一二三専用のustカメラの設置を、ここに強く要望する。
スポニチ恒例の「勝者罰ゲーム」写真は、わりと控えめだった。(写真だけリンク貼るのは悪いので記事リンクはこちら)。翌日編に期待しよう。いや、実は今回のでも十分変っているんだけど、もう神経が麻痺してこれくらいでは満足できなくなってぃまったのだ。ハードルをどんどんあげているスポニチさんがいけないのだ。
さて、その豊島挑戦者。第一局で負けた翌日も残って子供将棋大会に久保王将と仲良く?出ていたようである。その際、子供たちに対する挨拶の中でなかなかの名言を発している。狙って言ったのではなく、豊島らしく訥々と述べたのではないだろうか。
将棋は本当に楽しいです。昨日負けた私が言うのですから、間違いないと思います。

王将戦中継ブログ ジュニア大会 より

将棋日記 王将戦第二局第一日、銀河戦 稲葉vs上野、理化学研究所のプロ棋士の脳研究

王将戦中継サイト

先手の久保の初手が▲5六歩。中飛車の意思表示だが、これをやると相手が居飛車党でも相振りにしてきて、形を先に決めてしまうので先手が損といわれている。まして、豊島は振り飛車も指すオールラウンダーなのだ。
だから、久保など現代振り飛車党は初手▲7六歩として、△3四歩なら▲7五歩として石田流、△8四歩なら▲5六歩として中飛車にすることが多い。
というのが「常識」のようだが、久保はそういうのを疑って色々試すことが多いと思う。関西の菅井など新鋭の深い研究家たちと共同研究、あるいは若手から情報を得て、大胆に色々なバリエーションの作戦を採用してくる。だから、もしかすると初手▲5六歩は損という「常識」などもはや古いと思っているのかもしれない。
一方、後手も▲5八飛に△3二飛とするのが少し前までは多かったが、それもどんどん研究が進んで変っているのだろうか。特に豊島は、多数の研究会を兼務しているので最新の対策に通暁しているはず。だから、我々素人は▲5六歩が意外と思うが、二人はその二歩も三歩も先のことを考えていてもおかしくない。
どちらにしろ、二人とも関西だが、最先端の研究が恐らくぶつかりあっている。一昔前では考えられないことだ。そういえば、阿久津七段が囲碁将棋チャンネルで王将リーグの羽生vs豊島を解説していたが、後手の羽生の横歩取り△8五飛に妥協のない激しい順を豊島が選び、難しいところもあったようだが快勝していた。羽生は棋王戦でも糸谷に横歩取りで負けていて、それも糸谷の研究が光っていた。今や、関西の研究おそるべし、の時代なのだ。
それと、豊島挑戦者が、第一局は食事もおやつも軽めだったのに、本局は昼食が立会いの加藤先生を意識した?「うな重」、おやつもケーキ二つの渡辺竜王を意識した?「洋風和風両取り」と急にしっかり取り出したのに注目すべきか。もっとも、「イチゴジュース」というところで、個性を出しているのかもしれないが。
将棋は、最後の方の手の意味が難しくて素人にはよく分からない。封じ手予想は▲6六角、鈴木先生が▲9五歩だそうだ。直前の手の流れなら▲9五歩のような気もするが、一応▲3九金寄(左)と言うだけ言っておこう。
中継ブログには「加藤先生がいっぱい」で嬉しいが、現時点のイチオシ写真のリンクでもはっておこう。



囲碁将棋チャンネルHP(銀河戦の棋譜閲覧可能)

稲葉vs上野。先手稲葉の中飛車で、稲葉が一直線に穴熊に囲ったのが少し珍しかったが、結局相穴熊から先手が銀を進出させて3筋を飛車と連携して攻めるよくある形に。
銀と交換した金を4一にベタっと打って時限爆弾を設置しておく指し方が面白かった。稲葉が伸び伸び自由に指して、相手に動かさせて桂を手に入れて穴熊を攻め、切れ味鋭い寄せと堅実な受けを組み合わせて完勝。関西若手の精鋭は本当に強い。また、稲葉の将棋は糸谷同様みていて楽しい。


asahi.com プロ棋士の直観は努力のたまもの 理研、米誌に発表

理化学研究所がプロ棋士の脳の働きを研究していたが、アメリカのサイエンス誌に発表されるそうである。きちんとどの部位が活発に活動手いるかを突きとめたようである。
空間認識する部位「楔前部(けつぜんぶ)と体で覚えた行動をする部位「尾状核(びじょうかく)」が盛んに活動している。「直感」というのは、後者の経験真の蓄積で思考を瞬時に行う部位と関連するのだろう。そして、その二つの部位の結合がプロ棋士は訓練によって発達している可能性があるという。
天性ではなく努力で発達するということだが、明らかに将棋の指し脳が人と違う子供がいるので、もともと将棋に向いた脳の働きをする人間が、小さい頃から訓練をつむことでさらに将棋向きの脳になっていくということなのだろうか。
最後の田中リーターの言葉のように、トップのプロの「違い」は、なかなか脳の部位の働きに還元させて単純に解明できないような気もする。

将棋日記 マイナビ女子オープン 石橋vs斎田、阿久津七段@週刊将棋ステーション

マイナビ女子オープンサイト

初手石橋▲6八玉と、振り飛車党の斎田に対して居飛車で来るように挑発したが、斎田は冷静に△5四歩と応じて普通のゴキゲンに。流行の超速▲3七銀とかではなく、単に▲7七銀から動く形。二枚銀で左と右から△5五歩を狙いに行く形はよく見かけるが、石橋らしい個性的な作戦だったが、うまく立ちまわってペースを握り、中終盤もゆるみなく指し続けて快勝。石橋の場合、終盤力は確かなので、常にトリッキーな序盤がうまくいくかどうかが鍵になる。本局はうまくいったようだ。
これで、挑戦者決定戦は石橋vs上田に。二人とも終盤の腕っぷしの強さには定評があるので、面白い将棋になりそうだ。



週刊将棋ステーション。ゲストが阿久津七段だったのだが、なかなかトークが面白かった。
阿久津主税の名前の由来について。お父様の誕生日が12月14日で赤穂浪士が討ち入りした日。大石蔵之介の息子が大石主税ということで、それにちなんでということだそうである。兵庫の西宮出身で赤穂も兵庫と。、阿久津七段も由来を正しく理解したのは、ここ数年とののこだそうである。
奨励会二段時代に、A級順位戦の米長vs羽生の記録をとったのが貴重な思い出と。米長が降級の危機だったが、当時四冠の羽生を負かしたそうで、とても緊迫感があったそうである。雪も降っていたと。とことん、忠臣蔵の討ち入りと縁がある・・というのは今私が思いついたオヤジジョークだ。
プロ入り後に、不甲斐ない将棋が続いていた際に、鈴木八段に飲みに連れていってもらい、アツく「そんなことではいけない」と説教され励まされたそうである。さらに、朝日オープンの挑決で公私共に世話になっている鈴木を負かした時に、終わって「次、頑張ってね」と言われたそうである。鈴木先生、いい人。
最近は共同の多人数の研究はしないで、一人で考えているそうである。(二人のVSはやっている。)ちょっと意外な感じだか、現在の研究会全盛の風潮に、少し違和感をもっているようである。
阿久津七段も、もうそんなに若くはないけれど、相変わらず?ヤンチャな感じが残っていて、なおかつ自分の考えもしっかり持っているようでなかなか個性的で面白い人物だ。
ちなみに、朝日杯で優勝した際には、、朝日新聞の「ひと」で「端正なルックスはギリシャ彫刻のよう。女性ファンを呼び込める素質も十分で」と紹介されたこともある。どうっすか、女性ファンの皆様。

将棋日記 朝日杯、C級1組8回戦、吉田正和四段フリークラス脱出

朝日杯オープン中継サイト。

渡辺vs畠山鎮は先手の渡辺まで藤井矢倉を採用。本当に流行していて、四間飛車藤井システムと藤井矢倉新システムの二つを一人で作り出した藤井本当に凄い。将棋は、畠山が前例から外れて攻めあったのが無理だったようで、渡辺が厳しく攻めて快勝。
久保vs村田顕。先手久保の石田流。途中久保が、やや見損じとも思える手で飛車を入手されてしまい猛攻を浴び、久保らしく執念の粘りをみせたが押切られた。久保はほとんど見せ場をつくれず力が出せなかった。
渡辺vs村田顕。後手村田のゴキゲンに渡辺が超速▲3七銀から穴熊に。これは、途中から生で観戦して、相当渡辺が作戦勝ちに見えたのだが、感想コメントをみると結構むつかしかったらしい。でも、渡辺が穴熊に囲って攻めるといかにも良さそうに見えてしまうのだ。最後はやはり大差で渡辺の完勝。二局とも危なげなく勝ってベスト4進出を決めた。
これで、羽生、渡辺、木村、郷田が残った。早指しなのにいつものメンバーだ。豊島世代(仮称です、タイトル挑戦に敬意を表して)以下は一人もいない。竜王戦が終わったときに書いた記事でもいったが、世代交代の傾向はあっても、上の世代もまだまだ強くて、世代に関係なく単に強い者が生き残る戦国時代なのだと思う。それにしても、今回は結局残ったのが名人、竜王、A級二人。まだまだ簡単に世代交代は進まず、世代間の押し引きが当分繰り返されるのではないだろうか。


名人戦棋譜速報

例によって全局ざっと並べてみて、気になった将棋について簡単なメモを。今回は、ベテラン勢の活躍、健闘ぶりが目だった。

広瀬vs田中魁
田中が、端に飛車を転換しての攻めが迫力十分だったが、広瀬も端を捨てての反撃も厳しそうで、並べている途中は広瀬が勝つんだろうと思った。それくらい広瀬の終盤力には信用が厚い。ところが、田中の終盤が凄かった。▲8三角など、控え室が共同研究で何とか見つけて広瀬もウッカリした好手を放つなど、検討と比較しても的確な着手がずっと続いた。多分、終盤はパーフェクトだったのではないだろうか。広瀬に土をつけた。田中は何年か前の順位戦で村山に勝った将棋も見事だったし、若手にとってはこわい存在である。

宮田敦vs小林健
宮田がうまく指していたようだが、途中で乱れて角を詰まされてしまって即投了。終盤型の広瀬と宮田が、そろってベテランに広範にで討ち取られた。ちょっとした驚き。でも順位戦では、こういうベテランの姿を何度も目にする。本当に厳しくて見ている方には面白い。一敗勢が多いので、宮田の昇級は苦しいか。

福崎vs脇
脇が得意の△3三桂を披露するも、福崎が鋭く隙を突いて早い終局。妖刀を抜くまでもなかったか。

佐々木vs真田
佐々木のゴキゲンからの完璧な捌きに「(振り飛車の)傑作だ」との声があがったそうである。確かにこんなに綺麗に捌けて勝てたら気持よさそう。

小林裕vs北島
北島が普通に王手角取りをくって、そのまま苦しくなったようだ。プロでもこういう錯覚があるのか。小林は昇級自力だが、次の宮田戦が関門。

平藤vs日浦。
平藤が、横歩も取らず▲2七歩とうけておいてからの、ひねり飛車という変った指し方。▲8四角と、ど派手な手で決めた。

高野vs中田功
後手中田のコーヤン流三間に、先手は松尾流穴熊から銀冠穴熊に組み替えてガッチガチに。かたさを生かして攻めて勝ちという、ノーマル振り飛車の現在の典型的な課題のような将棋になってしまった。やはりスリムクラブの「なんとかならんかねぇ」。最近、こればっかり。

豊島vs浦野
先手の浦野が▲2六歩△3四歩▲5八金右の意欲的な出だし。これだけで前例がないというから将棋の世界は広い。

金井vs大平
後手の金井の一手損角換わりから相腰掛け銀。後手が先行する定跡だそうだが、猛烈な攻め合いは迫力十分で面白かった。金井が、しっかり勝ちきった。週刊将棋の講座、頑張ってください。

加藤vs長沼
長沼の▲5七銀型の四間飛車からうまく指していたようだが、加藤の怒涛の終盤の追い上げがすごかった。「盤が割れるような手つき」「ものすごい手つき」を連発して寄せきってしまった。そのお姿を見たかったとも思うが、こうして棋譜とコメントだけ見ているとかえって想像力が無限に拡がり、実際以上の手つきが脳内再生されておかしくなってしまうから不思議だ。
と思ったら、応援掲示板に加藤先生が力をこめて香車を打ち込む写真がちゃんとアップされていました。素晴らしい。


(追記)吉田正和四段がフリークラスから順位戦C級2組への昇級を決められたそうです。おめでとうございます。

スポーツ報知 吉田四段が順位戦C級2組へ…将棋


将棋日記 NHK杯 佐藤康光vs久保、週刊将棋、加藤一二三@囲碁将棋ジャーナル

NHK将棋HP(NHK杯の棋譜閲覧可能)

後手久保のゴキゲンに対して、先手佐藤康光は流行の超速▲3七銀。この二人だと必ずといっていいほど大変激しいことになるが、本局もそう。佐藤が真っ向から叩き潰そうという感じの作戦を採用して、久保も一切妥協せずに対応するので面白い。二人とも力に絶対的な自信があるのだろう。
久保がいきなり馬をつくらせる指し方で、それは本局に限らず多い。馬の価値について独特の感覚をもっているようだが、その点について、どこかで何かまとめたコメントをしているのだろうか。ちょっと聞いてみたいところだ。
結局、馬をつくりあった局面は、一体どう指せばいいのかという現代将棋らしいものに。そこからの佐藤の構想が、やはり独創的だった。久保の穴熊に、馬をつかった駒落ち上手のような浮動感のある囲いにして、飛車を転換して穴熊を直撃する狙い。久保も警戒して金銀を穴熊に寄せたが、寄せすぎて?佐藤が再度飛車を2筋に転換した際に飛車成が受からなくなってしまった。久保のウッカリがあったのだろうか。
その後、佐藤からはゆっくり勝ちにいく指し方もあったと思うのだが、妥協なく銀を穴熊に向けて進めて攻めた押してしまった。佐藤の快勝。
現代将棋では、羽生や渡辺やもっと下の世代も、どちらかというと老獪で玄人好みの棋風が主流だが、佐藤の激しくて男らしい棋風が、どんどん新鮮で珍しいものになりつつあるような気がする。

週刊将棋は新連載とリニューアルが幾つか。
さて、片上六段の連載がリニューアルして「将棋を科学する」に。初回は「何手先まで読みますか?」で、プロが手を考える上での内面・思考プロセスを言語化する試みのようだ。
新連載で金井五段の「なるほど!藤井流早囲い」。注目の藤井矢倉の講座。金井五段も理論派という印象があるので、どういう講座になるか楽しみである。
そして、「プロの妙技、よもやの珍局」。関東編を君島俊介さんが担当することに。「銀杏記者」の呼び名の方が有名か。初回から、佐藤康光九段の将棋を題材に、左右反転させるとプロによくある将棋になるという、きわめてマニアックかつ高度な話。棋士と同じか、場合によってはそれ以上にブロ将棋を見ている方だと思うので、どんな連載になるか楽しみである。

囲碁将棋ジャーナル、勿論、加藤一二三先生はいつものように元気一杯だった。ネット将棋の関連で、先生がパソコンを使うかどうかの話題に。現在、ほとんどの(特に若い)棋士はパソコンを使ってプロの全ての棋譜を確認したり、局面検索して調べている。なおかつ、共同研究会で、いかに表面には出ない情報を得るかが大切になっている。
ところが、加藤先生はパソコンも使わないし共同研究もしない。つまり、最初から相当ハンディキャップを負った状態で対局しているのだ。私の最近のお気に入りのスリムクラブのフレーズを使うならば、「なんとかならんかねぇ」である。
高群 加藤九段は、普段将棋の研究にパソコンを使われていますか?
加藤 あっ、パソコンは使ってないんですねぇ。ただ、使えばかなりしっくりくると思うんです。ああいう感じって、結構、感触がいいと思っているんです。
高群 じゃあ、使われたいと思われたことはあるんですか?
加藤 いや、ないんですけれども。(加藤スマイル)

結局ないんかいっ。一体何なんですか、その絶妙のすかし方は、先生。

囲碁将棋チャンネル特番「コンピュータからの挑戦清水市代女流王将 vs あから2010」感想

解説:勝又清和六段聞き手井道千尋女流初段、清水さんとあからの対局を解説した囲碁将棋チャンネルの特番である。
なお、以下の時間で囲碁将棋チャンネルで再放送がある。
1月23日(日)22:00から23;38まで

対局当時にも色々話題になった。しかし、もう忘れかかっているところもあるので、以下、この番組で新しく知った事を含めて要点のメモ。

・1984年にコンピューター将棋は小学生名人と対戦して完敗している。だいたい5級程度だった。ちなみに、当時の小学生名人は、現在の窪田六段である。
・「あから」は、将棋で現れる可能性のある局面数、10の224乗をあらわす「あから」にちなんでつけられた。
・今回、本体コンピューター以外に使われた「クラスター」(房)について、勝又先生が分かりやすい比喩で説明。「100人の社員がいる会社の社長(親コンピューター)が、まず読んで、有効だと思う手の順位に応じて60人の社員(子コンピューター)、30人の社員(子コンピューター)、10人の社員(子コンピューター)と振り分けて読ませる。さらに、その子のリーダーが孫へ割り当てるという方法。有効な方法と認識されているが、多くのコンピューターを使うためにトラブルの危険があるために、今回は合議でクラスターに割り当てる票数は意識的に抑えられた。
・あからが採用した4手目△3三角戦法。清水さんの将棋を分析して角換わり系の将棋に弱いと判断しての選択。YSSに特別にこの戦法を強く主張するプログラムを入れたが、実は直前にバグを発見。他の戦法を選ぶ確率が低いながらあったが、その対応をプログラマーの「合議投票」で決めて、そのまま直さなかったが、無事△3三角が選ばれたという裏話も。
・△3三角戦法は、去年の王座戦で、藤井が羽生相手な採用した。今回の大盤解説担当だった藤井は、苦笑いしていたとか。
・あからが採用した△2五桂ポンは、先に駒損するので、従来のコンピューターには指しにくかった。当然のように指してくるのは、コンピューターの評価関数が駒の損得だけでなく駒の効率などを考慮できるようになった証拠である。
・△4四角は、人間の感覚だと違和感があるが、「駒のきき」を重視する評価関数の影響もある。
・それに清水が角をあわせて△7七同角成に清水は自然な▲同金だった。藤井は▲同桂として、バランスをとってコンピューターに手出ししにくく組む順を指摘。実は、コンピューターは飽和状態になった局面の指し手が苦手なところがあるので、鋭い指摘ともいえる。
・二度目の△4四角を見て激指の鶴岡さんは、コンピューターが勝つのではないかと思ったそうである。こういう手が出るとコンピューターは強いとのこと。
・△4五同桂はGPSとYSSが主張。過激なボナンザは△7七角成を、大人な激指は△5三角を主張していた。ソフトの個性が顕著に出た場面。
・皆が驚愕した△6九金。激指はやはり大人な△4四角。GPSとボナンザが強く主張。やはり、この手も合議でもめた。
・△5七角。清水の▲7八金を見てGPSやボナンザはひよって受けの手を考え出したが、今度は激指が怒り出して△5七角を強く主張。さっき自分は△4四角と落ち着いて指したかったのに攻めちゃったじゃないかと。結局、激指の主張が通った。
・清水の▲7七銀では▲7七桂としておけば大変だった。大盤解説ではこれでむしろ先手優勢と解説していた。次に▲7四桂打の、つなぎ桂が厳しい。それを、局後に、藤井、佐藤康光、勝又で検討して藤井が△7一玉を発見。それで、あからが少し良いのではないかという結論だった。さらに、それを後日に激指の鶴岡さんに確認したら△7一玉も読んでいた。すでにこのあたりでは、実際少しコンピューターがよかったのかもしれない。そして、コンピューターのこういう終盤での読みは的確である。


(以下は私の感想です)

清水さんも、▲6六金など力をみせて、終盤までいい勝負をしていた。前半に時間を使いすぎたの響いて、後半惜しい着手もあったが、事前の一般の予想のことを考えれば、よく指していたといえるのではないだろうか。清水さんが、終局後のインタビューで、もっとコンピューターは意外な手を指してくるかと思っていたが人間の感覚に近いと感じた、と述べていた。評価関数の改善で指しての質が変ったことは指摘されていたが、こうして公式の場でしっかり一局を指してみて清水さんが言った言葉なので説得力がある。こうして実際に人間ときちんと指ささないと分からない部分もあるので、大きな収穫があった。
清水さんは白い着物がよく似合っていた。また女流名人戦でも着ればいいと思うのだが、さすがにゲンが悪いので無理だろうか。どちらにしても、清水さんは難しい役割をいつも通り堂々立派に果たされていたと思う。
はやめに△4四角と手放すのは、人間の感覚だと少し早いという印象もありプロもそういっていたようだが、逆に激指の鶴岡さんがこの手に手ごたえと自分らしさ(という表現をコンピューターに使うのもおかしいが)を感じていたというのも興味深い。コンピューターの指し手が人間的になってきたといっても、まだ中盤あたりまでは微妙な感覚の違いがあるように思う。人間側からすれば、それがつけこむ隙ともいえる。しかし、それもコンピューターらしい大局観として素直に学ぶこともできるレベルに達しているような気もする。少なくとも、△4四角は具体的に簡単にとがめることができる手ではなかったし。
藤井が、局面のバランスをとって飽和点にもってくる指し方を指摘していたそうである。そして、コンピューター将棋は、まだそういう局面が苦手と。羽生が言っていたが、プロ将棋では、お互いの手を消しあって有効な指し手が難しくて、むしろマイナスにならない手を指すように工夫すると述べている。つまり、プロ将棋の高度な部分がコンピューター将棋に対抗するキーポイントになるのかもしれない。逆に言うと、そういう部分でないと対抗できないくらいコンピューター将棋が成熟してきているともいえるのだろうか。もし、コンピューターが「羽生の手渡し」のような手を指すようになったら、人間は本当にピンチなのかもしれない。
コンピューターの合議の過程での各ソフトの個性も面白かった。ボナンザと激指は対照的な個性で、その合議の過程を誰でも擬人化してのべたくなるだろう。「個性」は人間の特権だと思われているが、実は将棋で「個性」と呼ばれているのは指し手に表現されている特徴のことであり、コンピューター・ソフトに「個性」があっても不思議ではない。今のところ、総体としての「人間」と「コンピューター・ソフト」の違いはあるが、それもかなり見えにくくなってきているような気もする。将来的には、人間もコンピューターも同等に各人(各体)が個性を競う時代が来るのだろうか。もしそうなったら、ちょっとした悪夢でもあるが。
藤井、佐藤、勝又の検討のことでも分かるように、やはり現在のコンピューター将棋の終盤力は相当なものである。それは、我一般ファンも、タイトル戦でのGPS将棋のツイッターの読みをみながら薄々感じていたところである。但し、どちらかというと個々の手をコンピューターが当てるかどうかで見てしまうので、線としての終盤全体ではどうなのかという疑問点もあったが、こうして清水さんと実際に指した終盤を見ると、率直に言って男士プロでも終盤については対抗するのが大変なレベルに来ているのではないかという気がする。プロの中でも、トップから色々なレベルがあるが、コンピューターかどの辺りに該当するのかは、素人には分かりにくいところである。それこそ、実際に戦ってもらわないと分からない。
△3三角戦法を選択するプログラムのバグのエピソード一つとっても、コンピューター将棋をを開発している技術者の方々は、一生懸命ながらもユーモアをもって楽しんで取組まれているという印象である。合議のプログラムを担当された保木さんは、倒れてしまうくらい大変だったそうだが。
将棋上では「人間」と「コンピューター」の対決という形だが、コンピューターを開発しているのは、勿論人間である。人間がその叡智をフルに発揮しなければ、例えば近年の評価関数の劇的な改善など不可能だっただろう。それを、ボナンザやGPSのソースコードの公開など、お互いがライバルながら、科学者が共同研究して真理を求めるように共同して取組んでいる姿には好感が持てる。
本質的には人間vsコンピューターではなく、人間と人間の叡智が競いあっているのだ。

将棋日記 A級順位戦 渡辺vs木村 谷川vs高橋 B級1組11回戦 B級2組8回戦

名人戦棋譜速報

渡辺vs木村
後手渡辺が通常角換わりをいつも通り受けてたつ。竜王戦第六局の先後同型ではない△3三銀型から、その時とは違う△6五歩の後手からの先攻。木村が経験もあり、先手の勝率の高い形にチャレンジした。木村が先に手を変えたのは、何か厭な手があったのか渡辺の研究を警戒したのか。やはり竜王戦で研究手がうまくいって勝ったイメージ、無言の圧力のようなものは大きい。
しかし、それでも難解な攻防が繰り広げられたが、木村が最後の勝負手を逃して負け。ただ、その手を渡辺は読んで気にしていたようで
、やはり終盤の手の見え方や勝負強さが、「紙一重」「首の皮一枚」の差だけどトップ連中と比較してもあるように感じることが多くなってきた。

谷川vs高橋
後手高橋の△8五飛ではなく△8四飛。高橋の△8六歩が決まって以降ずっと優勢だったようだ。谷川は作戦失敗で仕方ないところもあるのだろうが、それでも淡白なあきらめのよい負け方。感想コメントでも「苦しいながら」という順が幾つか指摘されていた。もともとクソ粘りして逆転するタイプてだはないが、最近簡単に土俵を割ることが多くなってきたのが谷川ファンとしては気になる。

藤井と木村という人気者二人が苦しくなった。二人とも、とにかく後二つ勝つしかない感じだ。


B級1組11回戦

井上vs中田宏
▲7五同歩が中田らしい。角換わりの後手でも△3五同歩をやっていた。どちらもプロには考えにくい手らしい。棋譜をあんまり並べないらしいので、自分の信じる手を指して新手や珍しい手になることが多いのだろうか。

佐藤康光vs山崎。
後手佐藤のゴキゲンに山崎の▲7八金型。山崎が早めに▲8五歩とついたのは、佐藤が先手でやる形とも似ていて逆用したのか。そして力強く金を繰り出していったのは山崎らしかつた。
将棋は佐藤が穴熊の堅さをいかして攻めをつないで快勝。A級復帰おめでとうございます。そういえば羽生vs佐藤のタイトル戦も随分見ていないような気がする。

深浦vs行方
後手深浦の4手目△3三角。深浦の一撃必殺の寄せが鮮やかに決まった。お見事。

松尾vs畠山鎮
後手松尾の△8五飛。△5二玉△5一金として△4一玉を保留するのが松尾流と。松尾流居飛車穴熊といいいかにも現代的な感覚の棋士なのですね。

杉本vs屋敷
後手屋敷の△8五飛に杉本の新山崎流から杉本新手。屋敷が勝って自力昇級に。他に有力メンバーも多い中、今回はチャンスである。

鈴木vs豊川
先手鈴木の相掛かり。最近居飛車を指しているとは言っても相当違和感がある。穴熊に組み直して金銀を玉に寄せていくのが、居飛車なのになんとなく振り飛車風で面白い。そして快勝。豊川先生は残念ながら降級が決まってしまった。


B級2組8回戦

これも全部並べたのですが、もはやスタミナ切れなので簡単に。やはり、B1とB2は別の日にやっていただきたいです。

一敗の中川は右玉の力強い指し回しでトップ堅持。
橋本vs島の一敗対決は橋本勝ち。そうですか、3手目▲6六歩に△3二飛とやるのが現在のトレンドなのですか。そして、こんなに大切な将棋なのに島は相変わらず潔い投げっぷりである。
阿久津vs戸辺は阿久津が勝ってライバルをひきずりおろして昇級戦線に踏みとどまった。3手目▲6八玉がいかにも勝負将棋という感じがする。
但し、一敗の中川、橋本も順位の関係で一つも星が落とせない感じか。
そういえば、あっくんとハッシーが将棋世界で歯に衣着せぬ順位戦予想をしたのも何年前だっけ。あれでケチがついたわけでもあるまいが、いまだに仲良くB2在籍。今年は二人とも昇級のチャンスがあるけれど、どうなるんでしょうか。







将棋日記 銀河戦 中座vs菅井、A級順位戦 久保vs郷田、森内vs藤井

囲碁将棋チャンネルHP(銀河戦の棋譜閲覧可能)

中座vs菅井。菅井の先手中飛車に、中座は角交換から△6四銀で5筋の歩交換を拒否する形。菅井が▲7五銀とシンプルにぶつけ、中座が△2四角から反撃する展開に。中座が猛烈に攻めて先手玉も危なそうに見えたが、菅井は冷静に受けて一手勝ちをみきっていたようである。実に落ち着いている。評判通り強い。
この菅井、永瀬、阿部といった新四段は確かに何かモノが違う感じがする。最近、表面化しつつある世代交代だが、このあたりが台頭してくる可能性も十分で、現在の「若い」世代も全く油断できないのではないだろうか。

名人戦棋譜速報

久保vs郷田。久保先手で▲7六歩△3四歩▲7五歩△8四歩▲7八飛△8五歩▲7六飛という過激なオープニング。菅井が一局指したことがあるそうで、控え室で熱心に検討していた。関西の控え室は関東とは全く雰囲気が違って、アットホームで賑やかに皆でワイワイやりながら将棋をつついている様子が面白い。
何でも、このオープニングは、はるか昔に▲吉田一歩−△阪田三吉戦で出現したことがあるそうだ。関西ゆかりの坂田がからんでいるところに、ちょっとした因縁を感じる。将棋は、久保が軽く▲5六飛とまわって、既に郷田が困っていたようである。久保らしい将棋で快勝。「さらに若い世代」とともに「関西」も、これからは目が離せない存在になるのかもしれない。
ちなみに、このオープニングについては今週の週刊将棋で片上大輔が振り飛車の一年を振り返る総括記事で取り上げている。その中でこのようにも述べている。
居飛車の研究は、とにかく手を狭めていくという印象がある。一方振り飛車の研究は、どうすれば手広いか、そしてどうすれば「良いパターン」の終盤戦に入っていけるかを競うようなところがある。
そして、現在はそういう振り飛車の自由なところがうまくいっていると。これは、居飛車と振り飛車の思想の根本を考える上でも興味深い分析だと思う。

森内vs藤井。最近は中途半端にリアルで中継をみるのはやめて翌日にゆっくり棋譜鑑賞することにしている。で、この棋譜を結果を知らずに開いたら、初手局面の右上に「終了 03:42」の文字が・・。気合入れて並べましたよ。千日手指し直しで、先手の藤井矢倉の独特の攻めが見事に決まったかにみえたが、森内が強靭な受けで抵抗した。深夜の感想戦で、藤井は「何度決まったと思っても逃げられてしまう」と嘆いたそうである。森内逆転模様になったが、攻め間違えて藤井に入玉されかけてしまい再逆転。
そこからドラマが起きる。すぐ入玉してしまう手もあったと思うのだが、藤井は男らしく決めにでる。実際寄っていたのだが、香車を6六でなく6八から打ったために、中合いを許して森内の角筋が通っていたために藤井玉がその後寄せられてしまう。中合いも素直に同じく▲6六香と取っておけば勝ち。ところが、藤井にその前の経緯で桂の持ち駒が余計に一枚あったため打ってしまう。なんという勝負の機微。そもそも最初から▲6六香と打っていれば森内玉は必死、ジ・エンドだったのだ。まさしく、藤井の手から何度も何度も勝利が一歩手前でこぼれおちてしまった。
「205手目に▲6六同香を逃した藤井九段は、感想戦の間、何度も『香が…、香を…』と言いながら香車を空打ちしていた。10回や15回ではきかない回数だった。」そうである。そして疲労困憊の状態で自嘲気味の悲しい笑いを浮かべる藤井の写真。胸がつぶれる。これが順位戦だ。


将棋日記 銀河戦 石川vs中村大地、佐藤紳哉vs阿部健治郎、NHK杯 羽生vs勝又、A級順位戦 三浦vs丸山

囲碁将棋チャンネルHP(銀河戦の棋譜閲覧可能)

銀河戦、石川vs中村太地。石川は、今や滅亡の危機にある角道を止める振り飛車を指し続けている棋士である。櫛田陽一が、皆が普通の四間飛車を指さないのは、単に研究不足なだけど豪語しているのと通じるものがある。時代の流行に左右されない頑固で職人肌の振り飛車党である。但し、石川は三間飛車中心。予選で現在順位戦で無敗の佐藤天彦を破っている。
中村も、前期の銀河戦で準決勝まで進んでいる。但し、銀河戦は前期の実績はほとんどリセットされてしまう。猛烈な攻め将棋という印象。
先手石川で角道を止めるノーマル四間。相振りを警戒して最初に1筋の端歩をつきあった関係で、後手の中村は居飛車穴熊ではなく天守閣美濃。
本局は石川の振り飛車らしい指し回しが見事だった。居飛車が左辺から攻め込んでくるのを、丁寧にしかしうまく受け流して、玉頭方面からの反撃で勝負。自分の飛車取りなど手抜ける部分は手抜きして効かせるだけきかせておいて、玉に近い部分の速度で勝負するという振り飛車のお手本のような指し方で、結果的には快勝といってもいいだろう。若手実力者の、佐藤天彦、中村と連破してベテランの底力・実力を示した。
解説は植山で、聞き手は学業に専念するため休業宣言した熊倉紫野。中村が、30秒将棋で「9」まで読まれてギリギリで指す連続なのに対して「きゃー、こわい」的なクマシノ的な素直な反応をして和ませてくれた。囲碁将棋ジャーナルの聞き手をつとめた際にも、その明るくて天然気味なキャラクターで人気を博していたのである。
ただ、彼女自身のブログでは、女流棋士としてのあり方について彼女らしく率直に悩みを打ち明けていた。それも彼女の素直なキャラクターらしくて好感を持って見ていたりしたのである。休業後には、また是非戻ってきていただきたいと思う。

佐藤紳哉vs阿部健治一郎。先手阿部で、藤井矢倉風の出だしから阿部が動いたのに対して佐藤も激しく反発。一段楽して佐藤が、やむをえずおさめようとしたところに、阿部が強気に銀交換に出て居玉のままどんどん攻めていった。難しかったようだが、佐藤が強気に対応しすぎたところを、阿部がハッとする鋭い飛車切りから一気に寄せきり、終盤の切れ味をみせた。
新人戦では相手の加來さんが力将棋過ぎて、正統派の研究家の居飛車党というイメージだったが、研究もきっちりした上で、自分の工夫も加味して独創的な将棋を指そうとするタイプなのかもしれない。同門の先輩の藤井と通ずるところもあるような気がする。みていて、なかなか面白い将棋である。現在8割超えの勝率で、当然本局のように終盤も強い。楽しみな新鋭棋士だ。

将棋NHK杯HP(NHK杯の棋譜閲覧可能)

羽生vs勝又。とても楽しみにしていた対戦カード。藤井解説は相変わらず楽しく鋭くて色々勉強になる。勝又についても同じプロとして次のようにきちんと紹介していた。
(将棋雑誌の連載について)基本時にはアマチュアの方に分かりやすく伝えるということが目的です。非常にプロの将棋は高度なところがありまして、見ているだけではサッパリ分からないところがあるので、それを解説する人がどうしても必要なんです。プロはつい自分のプレイに必死で、分かりやすく説明することが苦手なんですよ。それを勝又六段が分かりやすくまとめて、むしろ我々プロの方も、「なるほど、そうか」と、勉強になるなと思いながら読んでいるので、ありがたいです。そういう役割が。
将棋は、先手羽生で後手の勝又が一手損角換わり。羽生が棒銀から攻めて、勝又が四間に振る定跡形に。普通に飛車を捌いた勝又が一見良さそうにも見えたが、羽生が自然に攻めて十分戦えそうにになった。相変わらずの大局観である。ただ、厳密にどちらによい分かれだったのか、相変わらず藤井解説は素直にどんどん意見を変えたりして素人にはよく分からなかった。
終盤は羽生が決めに出たのだが、勝又も粘って入玉模様になってもつれた。勝又玉に打ち歩詰めで逃れる一昨年の竜王戦第四局のような筋になった。それを藤井がいったところで、すかさず矢内が香車を拾って詰めろにする順を指摘。そんなところでも藤井解説は楽しませてくれた。
終盤は双方に誤算があったのかもしれないが感想戦がなかったのでよく分からなかった。ただ、終局直後に二人の会話が少し流れたが、勝又も藤井と同じで打ち歩詰めの錯覚をしたようである。もし、最後に△2四に玉が逃げていたらどうなったのだろう。
藤井が去年の王座戦の羽生との戦いを振り返っていたのも、なかなか面白かった。
去年の王座戦、棋譜の表面上では、非常に私が冴えない手ばかり指していると思える箇所が多いんですよ。だから、私が狙いの分からない手を指して、羽生さんが自然に対応して良くなっていると(思える)。でも、実際はそうではなくて(羽生さんが)すごく工夫されているんですよ。目に見えないところでね。で、私が困ってやられたてしまうんですね。なかなか棋譜を見ただけでは分からない強さなんですね。対局者だけが感じるプレッシャーで。だから、私も実はこの手はこういう意味で指したんだけど、羽生さんに事前にうまく察知されてうまくいかなかったんだよと叫びたい部分もあるのだけれど、それを言っても難しすぎて理解できないんで、解説できないんだけど。そういう風に感じた場面が多かったですね。だから、棋譜だけを見ただけでは、なんでこんなことをやっとているんだろうと思われると。

名人戦棋譜速報

今日もA級が二局行われていて、順位戦ウィークの最中である。
昨日は三浦vs丸山があった。後手の三浦が意表のノーマル中飛車を採用。しかし、関西では矢倉流と呼ばれ新鋭の西川四段もよく指しているということで、関西若手とコネクションがある三浦の当然の研究範囲だったのかもしれない。そして。随分先まで早指しで、やはり深く研究していたのだろう。
パッと見では居飛車穴熊の堅さと遠さが生きて居飛車がよさそうにも見えたのだが、よく検討すると振り飛車も十分指せたということらしい。プロの将棋、A級の将棋の奥深さ、懐の深さを感じた。
そして、三浦の終盤の読みの深さ正確さは圧巻だった。こういう直線的なの終盤を読みきる力が三浦は本当に凄い。ぬるいような一段飛車も最後の決め手の受けまで見切っていたとしたら驚異的である。終盤力も相当の阿部が検討していたが、三浦はそれを確実に上回っていた。対局者であることを考慮しても流石だ。現在のA級のレベルは本当に高い。










将棋日記 2011-01-12 C級2組八回戦

私は日記が続かない人間である。このブログでも、この種のものを何度もやろうとして挫折している。最近では、熊八ご隠居というのをやったこともある。最初は書くのが楽しかったが、続けるのは結構大変だ。私は妙にサービス精神が過剰で、せっかく読んでもらうのだから、ギャグを入れようなどと思ってしまうのだ。そもそも、それ自体、読者に迷惑なのかもしれないが。
とにかく、折角たくさんプロ将棋を見ているので備忘のメモくらいはつけておきたい。そう思って再開する将棋日記である。毎日書くつもりもないし、今回はまったく無理しないでやるつもりである。本当に素で気楽に書くフツーの日記にするつもりなので、もし宜しければお付き合いください。

さて、今週は順位戦ウィーク。

名人戦棋譜速報

昨日は、C級2組八回戦だった。
以下、今日まとめてざっと並べた簡単なメモ。
注目の全勝の佐藤天彦vs一敗の稲葉は、相穴熊から居飛車の佐藤が小駒とと金だけの攻めを間に合わせてかつという、相穴らしいというか現代風な将棋だった。
糸谷vs室岡。最後室岡玉に詰みが見つからないといわれていたが、ちゃんと詰んでいた。現在上位二人の実力者はあがりそうか。
佐藤和俊vs阿部健治郎、後手の阿部が千日手模様を果敢に打開するもうまくいかず負け。注目若手の阿部は研究家というイメージで売り出したが、最近放送された銀河戦などを見ても、ちょっと違う側面を感じる。兄弟子の藤井の影響もあるのだろうか。
中座vs川上は、後手川上がゴキゲンで、先手が自陣に二枚飛車を打つNHK杯でもよくく出た形に。森内が▲1八飛で快勝していたが本局は▲1八飛。、まだまだ色々研究が続いている課題局面なのだろう。
佐藤紳哉vs長岡は、佐藤後手で通常角換わりで、富岡流の直前で長岡が変化。研究仲間?の羽生が渡辺に朝日杯で快勝した形である。研究家の長岡の面目躍如で一気に勝ちになるのかと思いきや、もつれて佐藤の勝ち。角換わりは研究将棋なのに面白い終盤になることが多い。
小林宏vs阪口は、後手の坂口が無条件に馬をつくらせる一見初心者のような将棋。しかし、三浦vs久保の前例もある。そして、久保も阪口も勝ってしまった。どうなってるの。
澤田vs小倉。小倉の苦心の「垂れ香車」が飛び出したが実らず。駒柱も出来た。
松本vs中村太地。終盤が面白かった。長手数の大捕り物の即詰み。
順位戦の後半に調子をあげてきた牧野。二手目△8四歩の棋士の一人である。
瀬川vs佐藤慎一。熱戦になったが最後は瀬川が即詰みに討ち取って勝ち。対局数が多いから仕方ないけど、後半棋譜コメントが少なくて並べていてどっちが勝つのか分からずドキドキした。
永瀬の終局後の談話が面白い。なるほど、まだそんなに簡単じゃないと。しかし、あんなに女流に対して鬼のように強い(失礼)永瀬が指し分けですか。順位戦は厳しい。
佐藤天、糸谷以外の3敗者の昇級争いが混沌としてきた。

今日は、NHK杯や銀河戦の感想も書こうかと思ったのだが、C2を全部並べただけで疲れてしまった。「今日はこれくらいでカンベンしといたる。」
だから、日記なんだからこういう余計なギャグはいらないの。この吉本新喜劇の有名なギャグで思い出したが、年末の「ガキの使い笑ってはいけない特番」での、俳優などによる吉本新喜劇は面白かったなぁ。

2011王将戦第一局ー久保王将vs豊島挑戦者

王将戦中継サイト

今回は何と言っても過酷な王将リーグを勝ち抜いて若干二十歳での挑戦を決めた豊島将之挑戦者が注目される。

王将戦中継サイト システィナ・ホールにて

恒例となったシスティナ・ホールでの対局。壁や天井一面に描かれた「最後の審判」を見上げる豊島の姿は「その澄み切ったまなざしの先にキミは一体何を見つめているのか」と、くさい下手なキャッチコピーをつけたくなってしまうくらい清新である。そして、同じく二十歳で名人に挑戦した加藤一二三先生が絵を見上げる後姿。ちょっとした映画のワンシーンである。
その豊島が挑戦を決めた際の週刊将棋の特集記事もなかなか面白かった。一問一答形式のインタビューによると、ファッションにも興味はなく、酒タバコギャンブルもしない等々、見事なまでに将棋だけに没頭している姿が浮かび上がっていた。
タイプは違うが、若き日の谷川浩司もちょっと似たようなところがあって、物静かで超俗な個性のなさとでもいうか、将棋界の大物たちの若き日に共通する特有の臭いが豊島からは感じられる。羽生善治も、中原誠先生も若いときはそういう感じがあった。ただ、歳をとると全員強烈な個性が表に出てくるのだが。谷川が、早くから豊島を必ずタイトルを獲る棋士と高く評価していたのも、何か理屈でなく感じるものがあるのだろう。
二日目の朝には、豊島の頭には見事な寝癖があった。何もそんなところまで将棋界の伝統を踏襲しなくともと思うのだが、やはりこれも全く将棋のことしか考えてないことの表現とも解釈できるだろう。
将棋は、後手の久保利明王将がゴキゲンに、豊島の対策は玉を6八まの位置で右銀を進出する流行の超速▲3七銀型。それに対して、久保が珍しい△3二銀という形で対応したのが波乱を呼んだ。
豊島が▲5八飛としたのが新感覚と言われた手。本来金の位置に飛車が行って形は悪いが、本譜のように左銀を進出して相手の5筋の位を奪還してしまおうという意味である。その際、久保は△3二銀としているために位を確保するためには本譜のように守りの右銀を中央に進出させなければならない。ある意味、相手の欠陥をついていて現代的な合理的な考え方といえるのかもしれない。
それに対して、現場にいた羽生世代の歴代王将の反応が面白かった。現地にいたchikatusさんのツイッターのつぶやきから紹介させていただく。
#Kifu 豊島-久保 23手 ▲5八飛 歴代王将トークショーに、立会いで遅れていらっしゃった谷川先生が、面白そうに「いきなりですが、皆さんに先ほど指されたこの手についてうかがってみたいです」とおっしゃいました。私のうろ覚えですが…続
続)羽生サマ「へー、はー、考えたこともありませんでした。これが新しい感覚の将棋なのでしょうか」 みっくん「考えたことはあります。でも自分が考えることは大抵変なので、大丈夫かなぁ?この局面での最善手ではないと考えて実際指したことはありません」
ちなみに、みっくんは佐藤康光の愛称である。
いきなり若い豊島の新感覚ぶりが発揮されて本局のハイライトだった。先手は結局飛車を振り直さないと使えないし、出て行った銀もバックさせられるので手損を重ねる。その代わりに、相手は守りの銀が離れる上に、玉の周りがスカスカになって気持ち悪い。通常、若い世代ほど、玉の堅さを重視したり、あるいは最近の作戦の傾向のように手損を厭わない傾向があるので、確かに現代風な感覚といえるのかもしれない。
しかし、本局では形にこだわらない久保の力強し指し回しが光った。豊島の▲2四歩の突き捨てで手に入れた歩で端攻めして、豊島の疑問手▲1八角に乗じて一気に攻め込んで寄せきってしまった。豊島は得意とする終盤力を発揮することが全く出来ないまま終わったのである。一方、久保は円熟の充実しきったベテランの将棋という印象だった。いつの間にか久保もそういう表現をしたくなる年代に入ったのである。
豊島は現在47キロと痩せているが、やはり食事類も昼食はサンドイッチなど軽めでおやつもケーキなどなく飲み物だけだった。去年の竜王戦で、渡辺明が昼食で肉類をしっかりとり、場合によってはケーキを2個注文していたのと対照的である。いつの日か、二人がタイトル戦で戦って、渡辺がケーキを二つ平らげるのを、先のシスティナ・ホールでみせたような視線で豊島がみつめるという図を妄想してしまった。
豊島にとっては残念なタイトル戦デビューとなったが、将棋の面でも人間的な個性でも、やはり注目される存在である。楽しみなタイトル戦になった。
なお、スポニチさんは、相変わらず久保をモナリザに変身させたりしている。こちらからも目が離せない。

羽生善治「結果を出し続けるために」感想



本書は、「100冊の本制作委員会」が羽生善治にインタビューしたのをきっかけに、羽生が講演会を開催し、その内容をもとに大幅に加筆・修正してつくられた本だそうでである。
内容は、羽生が将棋を指してきた経験を具体的に踏まえて、それを一般人が生きていく上でヒントになるようにまとめられている。目次は以下の通りである。
第一章 努力を結果に結びつけるために
第二章 ツキと運にとらわれずに、最善を選択する
第三章 120%の能力を出し切るプレッシャーとの付き合い方
第四章 結果を出し続けるためにはミスへの対応が鍵になる
第五章 自ら変化を生み出し、流れに乗っていくために
こうした、ツキ、プレッシャー、ミスといった具体的なテーマを将棋の経験と関連させながら、分かりやすく説明している本である。
なお、講演会の模様もDVD化されているそうである。


以上、簡単ではあるが、まず本の内容を紹介させていただいた。以下は、将棋ファン、羽生ファンの個人的感想である。
まず、純粋に将棋ファンとしても面白い部分がある。プロ同士が将棋を指していると、お互いに手を消しあうのでプラスになる手がなくて、なるべくマイナスの少ない手を選ぶことが多いという。その話とも関連するが羽生が得意とする「手渡し」についても述べている。
また、読む上で決断するプロセス、直感、読み、大局観について具体的に詳述しているのも将棋ファンには興味深いところだろう。

それと、この本の人生論的な側面について。タイトルすが「結果を出し続けるために」となっているので、もしかすると成功するためのハウツー本のように取られるかもしれないが、内容は逆である。羽生の人生に対する考え方は将棋同様に、ごくごく自然な素直で柔軟である。内容は本を読んでいただければ明快に分かるので、紹介のために具体例を最小限の範囲で引用させていただく。
(対局の)本質は、勝つためというよりは、価値をつくるためです。
私は、一人ひとりの人に、「自分が思っている以上に、周りに対する影響があること」に気づいてほしいと思っています。
私はさらに究極的には、「成功とは、今ではなく晩年どうなるか、ということに尽きる」と感じています。
これらの例で分かりの通り、決して強者が弱者をおしのけてエリート主義的に生き残るためではなく、各個人が自分の価値観に基づいて自分をどう生かせるかという考え方で書かれている本である。そういう考え方に共感できる方は、将棋ファンでなくても読んで見られる価値がある本だと思う。羽生も「本書では、『結果』『成功』『幸せ』等の言葉が出てきますが、これは世間的、社会的にという意味ではなく、あくまでも各々の価値観において、という意味です」と断っている。
羽生が読者が生きていく上でアドバイスしている事柄についても、決して上から押し付けるのではなく、こうしてみたらどうだろうかという謙虚なスタイルなのである。

ところで、将棋の世界はあくまで勝ち負けで勝負がついてしまう単純で残酷な世界である。そういう世界で圧倒的な「勝者」である羽生が、こういう勝敗に重きを置かない価値観について語るのはどうかと、意地悪な人間ならもしかしたら言うかもしれない。
勿論、羽生の魅力が将棋が強いことにもあることも確かだろう。しかし、そういう弱肉強者の世界の頂点にいる人間が、このような自然で普通な考え方をしていることを知ることができるだけで私には十分である。
羽生は将棋指しとしても、その他の面でも非凡な存在である。しかし、一人の生身の人間としてはごくごく普通の存在た。そういう羽生個人まで神格化してしまったら羽生も迷惑なだけだろう。この本は、厳しい勝負に明け暮れる人間が、ごくごくまっとうで普通な感覚を失っていないことをしることができる、きわめて健全な本である。
個人の人間としては、どんな凡人も羽生と対等である。心の世界には社会的地位や名誉や財産による差別など一切ない。例えば将棋の世界にも、まったく実績をあげてなくて無名でも素晴らしい心の持ち主はいくらでもいるだろう。羽生もそのことをよく理解している筈で、たまたま将棋の世界で有名だから、こうして自分の経験を生かした本を書いているだけのことであろう。
だから、羽生に対してかしこまったりせずに、そのアドバイスで役に立つ部分をありがたく取り入れてみればよい。そして、羽生もあくまで読者に対して対等な視点で気さくに一人のアドバイサーとして話しかけている。
そういうごくごく真っ当な本なので、それが返って今の世の中では珍しく感じられる。

三浦弘行の奇跡―「大逆転将棋2011」より

年始恒例の「大逆転将棋」である。去年は、羽生善治と佐藤康光が脳内将棋で伝説的な死闘を繰り広げた。それについては、私も記事に書いた。まさしくあれは脳内将棋の奇跡だったと思うのだが、私が今年の番組で全く別の意味で奇跡に選びたいのが三浦弘行である。以下、スタンリー・キューブリックの「現金に体を張れ」風に書く・・のは無理なので、忠実に時間軸に従ってドキュメンタリー風にまとめてみよう。

pm07:32 三浦弘行が画面に登場。なんと三浦は今回司会をされていた南野陽子さんのコンサートに通っていたそうである。三浦、しっかりと南野を見つめて「えぇ、今日は本当に感激しております。」南野「楽しみにしています。頑張ってください。」三浦、嬉しそうに「ハイ、頑張ります。」これが本映画のプロローグである。ちなみに、南野陽子というと、私などはどうしてもスケバン刑事IIでの 「おまんら、許さんぜよ!」思い出してしまうが、それはこの際特に関係ない。

pm8:45 「斜め45度?投了図対局」という変ったタイトルが画面に。そう、三浦が癖で斜め45度にある脳内盤面をみつめて一心不乱に読みふける姿は、昨年の羽生との名人戦ですっかり有名になった。私は、あれを橋幸夫の「いたこのいたろう」方式と呼びたいのだが、それもこの際どうでもいいことだ。とにかく、このスタッフ、三浦先生で遊ぶ気満々過ぎるだろ。

pm8:46 真打?三浦登場。三浦の斜め45度にカメラが設定され、そこに対戦相手の指し手のみが表示され投了図からの将棋を脳内で三浦が指すという仕組みである。そして、三浦がそのカメラを観ると、南野陽子が「ふぁいと♡♡」といいいながら優しく微笑む写真が。言うまでもなくスタッフは遊び過ぎだ。しかし、それをみた三浦の感想は「よけい気合が入りますね。」これを三浦のサービス精神ととるか、本当に南野陽子が好きなだけなのと考えるかは若干判断に苦しむところといえるだろう。さらに、南野さんもノリのいい方で、本当に三浦に向かって優しくかわいらしく「ふぁいと」と声をかけると、三浦は(失礼ながら)完全ににやけきって右腕を力づよくあげて応えると。もう馬鹿馬鹿しい、勝手にやっていなさい。

pm8:49 そして投了図以降対局に選ばれたのが、なんと去年の名人戦第三局である。画面にもチラッと映ったが、三浦が何かを指そうとして時間切れで指せずに頭を抱えるのが終局シーン。三浦のこの対局後の落ち込みようといったら尋常じゃなかった。私も当時記事に書いたが、終盤羽生に大きなミスが出たのだが三浦が勝ちを逃し、また最後の羽生の手が疑問手だったのだ。三浦にとっては本当に惜しまれる将棋だった、その三浦にとっては悪夢のような将棋をよりによって選ぶとは、スタッフもちょっとしたサドである。

pm8:52 対局開始。対戦相手は演歌歌手の香田晋さんである。有段の実力者とのこと。もっとも、はっきりいってこれは香田さんにはかなり酷だ。この投了図以降については、三浦も感想戦でしっかり調べており、羽生が最善を尽くしても実は将棋模様の長い将棋になっていた可能性が高いのである。いくら、脳内将棋でも、ほとんど香田さんに勝つチャンスはないと思う。はっきり言って、香田さんハメラれた感じ?ただ、香田さんは残念ながら三浦の王手に対して三連続で逃げ方を間違えてしまう。最初は気の毒だと思って見ていたが、正直3番目のところでは、「間違えろー」と酔っぱらいは思ってしまったことをここに告白する。香田さんは期待を裏切らなかった。香田さん、本当にごめんなさい。

pm8:57 3度目の過ちで香田さんが見事に攻めの要の銀を抜かれてしまう。苦しむ香田さんをよそに三浦は余裕の笑顔。神吉の「南野さんのブロマイドを見て喜んでいるのでは」というツッコミが入るものの、何を言われても三浦の笑いは止まらない。脳内対局しているのに。まぁ、プロは凄いですよ。以下順当に勝ち。

pm9:04対局終了後。三浦「これで名人戦のこともすっかり忘れられそうです。」そんな訳はないのだが、こんなことを言う三浦は本当にいい人である。えらい。「いい正月が向かえられました。」と。勿論、最後までにやっけぱなしであった。

pm9:05 三浦が控え室で、右肩にシップを貼って休んでいる図。45度を見つめ続けて疲れたという意味か。これ、絶対にスタッフにやらされているだろ。何でも言われたことをやらないでください、三浦先生。そして、バックに流れるのは、無論、南野陽子のアイドル時代の歌声なのだった。というのが、本映画のエピローグである。






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