信頼―社会的な複雑性の縮減メカニズム信頼―社会的な複雑性の縮減メカニズム
(1990/12/10)
ニクラス・ルーマン

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 美濃部くんが購入していて、さらに、先日よんだ「建築のサプリメント」の120ページでも引用されていた。   ドイツ社会学者のルーマンという人の本。  読みにくい、趣旨がわかりにくい、政策へのimplicationがわからない、ないないづくりの本。  信頼が社会の複雑性を緩和するメカニズムというのはなんとなくわかる。  人間関係でも、人的信頼関係がないと、まともに生活もできない。  貨幣とか法制度とか、一種の社会システムもみんなが信頼してそれに従うという信頼がないと複雑な社会がまわっていあない。  また、信頼というのは地理的に一定の限界があるように思う。日本人であれば、日本の国内は一定の信頼関係を前提に行動できるが、いきなり地球の人たちみんな友達としって、信頼して世界中を旅できるのはごく限られた人だろう。  また、信頼は過去の歴史に支えられて、未来に向けられたもの。これから起きることに対して信頼がないと、怖くて外にもでれないし、何も判断できなくなる。  社会システム、政治制度、法制度などがすべて、人的信頼から発展して支え合っている社会システムへの信頼に基づいていること、一面では、第一次世界大戦直後のドイツのように社会システムへの信頼が破壊されると、貨幣制度、経済制度、政治制度がすべて機能しなくなる、という歴史を思い出したらいいのかな。  でも、社会学ってなんでこんなに難しいのだろう。  経済学者がいう、安全は、確率かけるハザード、安心は心理的現象、という指摘のほうがずっとわかりやすいし、政策立論の時には常に前者のはかれるリスクと安全を大切にする、そして粘り強く国民の安心感を醸成していく、といった方向性に自分はすっきりしたものを感じる。  まあ、要はどう政策立論に役立てたらいいか、この本ではよくわからなかったということです。