発刊当時は東大の先生、現在は立教大学の先生が著者。公園が専門。

 歴史的にみて、通常の公園は、市区改正条例の時には、主に衛生の観点から「都市の肺臓」として理解されて計画が進められた。(17頁)これは当時、伝染病についてもコッホによるコレラ菌は発見されていたものの、決着しておらず、瘴気説や土壌説などがあったことが背景にある。(23頁)

 さらに、子どもの体力向上のための運動場としての機能も期待されていた。(41頁)

 ただし、財政上の理由もあり、市区改正審査会段階で計画されていた公園で実現したのは、坂本町公園ただ一つである。(92頁)

 もう一つの公園の起源は、国威の発揚という観点から、天皇の可視化装置と博覧会会場になった上野公園(118-126頁)と皇居前広場(136-146頁)

 自分なりに整理すると、公園は都市内の用地を買収して行うため財政的負担が大きい。そのため、その時代時代にあった機能や役割をうまく主張して存在意義を高めてきた。

 その流れで現状を言えば、都市内の緑空間という環境機能と、都市内の貴重な賑わい空間としての地域経済機能の二点から存在意義を主張しているということだろう。そういう観点から、公園のPFIとかpppの動きを説明することができる。

 あとは先人たちが苦労して確保してきた公園を様々な機能で存在意義を主張するのはいいけど、それを売却したりして、折角の貴重な財産をなくしたりしないで、ちゃんと次世代に引き付くことが極めて大事。