革新的国家公務員OBが語りたいこと・伝えたいことー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at an innovative official of the national government

36年の公務員生活で培った「防災・復興法制」「都市計画法制」の知識を広く共有するため、書評を通じて、関係する新しい論点を示します。なお、意見にわたるものは個人的なものであり所属する(した)組織の意見や立場ではありません。

2009年11月

蓑原敬ほか『都市計画の挑戦』を読みました。

 税制要望で切迫しているときに、朝、のんびり都市計画の本。

 現実逃避かもしれないが、おもしろい。

 蓑原さんは、むか~しの建設省のOB、土地利用調整官とかやっていて、私の師匠のハラダさんも一目おいていた。

 都市計画を心配する人たちが、10年ぐらい前にあつまって、てんでに都市計画の思いを書いた本。

 すぐれているとおもった点。

①現在URの理事をやっている小川さんは、地方公共団体の都市計画専門家が貧弱であり、位置づけも弱く、技術者の中では日陰者であることを厳しく指摘した点。

 霞が関でいろいろ都市計画法の改正を議論しても、それを支える都道府県や市町村の都市計画担当者の体制、能力がきわめて脆弱化していることをつねに、カ○○マくんにもいっていたが、それをこれほど的確に、公刊の本で指摘したものはめずらしい。

②中井先生が、イギリスでは、国の大規模施設と都市農村計画は別の法体系であることを指摘している点。(P174)

 この点は、日本の制度を発展途上国型だとネガティブに評価する人も多いが、地方公共団体が、国の施設を都市計画決定しないと、事実上国の事業ができないという仕組みは、地方が目覚めれば、国の事業部隊に対する協力な武器になるので、むしろ世界に誇るべきものだと思う。

 国が勝手にインターとか新幹線の駅とかの場所や形態を決められたら地方は困るけど、日本の都市計画法は、これを都市計画決定権者が拒否できる仕組みになっているということです。

③蓑原先生が、associationからcommunityそして、conviviality(共生集団)の時代に変わるといっている点。(p245)

 コミュニティ論の発展系としての何か新しい視点かもしれない。

 いずれにしても、都市計画のあり方を議論するのは、爽快な気分です。

大前研一『最強国家ニッポンの設計図』を読みました。

大前氏は、官僚を常に厳しく批判するが、明快な論理でわかりやすい主張をするので、その意見にはいつも注意している。

 指摘で新たに気づいた点。

①中国人が観光で魅力を感じるのは、アジアのスイスと呼ばれている、北海道、次は、東京ディズニーランド、秋葉原。これからは、九州がターゲット。近いし、中国にない火山もある。

 ちなみに、中国人は京都や奈良は自分の国とにているので興味がない。(p83)

②現在原発をつくれる会社は、世界で、日本の東芝、日立、三菱重工業と、フランスのアレヴァの4社しかない。

③中国の常識と世界の常識がずれている点二つ。

 一つは、今の中華人民共和国の版図が、毛沢東がチベットやしんきょうウイグルを侵略した結果、それ以前の中国とあっていないこと。

 二つ目は、中国が宗教の自由を認めないこと。

 最初の話は、ソ連がその版図拡大部分が、ロシアになって独立した点を意識すべきだが、今の中国首脳部にそのような弾力的な発想はまったくない。

 大前本はたくさん読んでいるので、簡単な要約になったが、要は、世界と対等に戦うこと、自由競争を前提とすること、地方分権でなく、道州制を実現し、道州ごとも競争するようにすることなどが、彼の前提となる主張です。
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