革新的国家公務員OBが語りたいこと・伝えたいことー自由と民主主義を信じ国益を考えるーAiming at an innovative official of the national government

36年の公務員生活で培った「防災・復興法制」「都市計画法制」の知識を広く共有するため、書評を通じて、関係する新しい論点を示します。なお、意見にわたるものは個人的なものであり所属する(した)組織の意見や立場ではありません。

古典

上田正昭『日本神話』を読んで、日本神話シリーズはこれでしばらくお休みです。

新版 日本神話 (角川ソフィア文庫)新版 日本神話 (角川ソフィア文庫)
(2010/07/24)
上田 正昭

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 上田さんは、古代史の本をたくさんかいているし、京大名誉教授で、古代史の大家のよう。  この本も松江市の本屋の古事記、日本書紀のたなから購入。  あらためて、古代史のたながあるのが島根県はすごい。  中身は、昨日読んだ武光さんに近いが、より専門的、論理的。 (1)スサノオをめぐる神代史の記述はすこぶる不安定といってよい。(p159)  古事記などでは、出雲に降臨して八岐大蛇を退治したりするが、もともとスサノオはいずも地域の神様であったため、記述が混乱しているという。 (2)ツクヨミは夜の神に対して、アマテラスは昼の神である。前者が漁民生活にかかわりのある神であるとすれば、後者は農民生活にかかわりのある神であった。(p117)  漁業は潮の満ち干が大事なので月を大事にするという事実が背景にある。 全体を通じて、上田氏は、古事記も日本書紀もヤマト朝廷を基礎づける政治の書という。そのなかで、行間にかくれた古い伝承をさぐっていくのは、困難な作業だし、合意というものが成立しえない。  これを政治に利用した戦前教育はいかんけど、まったく、神代の時代の神話をしらないと、神社にいってもおもしろくないので、出雲大社にお参りしたことを契機に、ちょっと集中的に勉強してみた。

白川静『回思九十年』を読んで、白川先生って博覧強記で偉大な先生だと思う。

回思九十年回思九十年
(2000/05)
白川 静

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 白川先生の自伝と対談集。  漢字の起源を甲骨文字から解き明かし、これまでの常識をうちやぶるとともに、字統、字訓、字通の字書3部作をまとめた、博覧強記な偉人。 (1)福井の出身で尋常小学校だけの卒業で、夜学の商業高校をでて、中学校の教育免除をとり、さらに、立命館で教授、名誉教授をされたが、出世は、官学よりも常に10年はおそかったという。 (2)学生運動のときにも、学生たちが白川先生だけは尊敬して、部屋に押し入らなかった。 (3)世界的な成果をあげたのに、文化勲章は94歳の時。  文化行政ももっと権威にとらわれず、ちゃんとした業績をあげた人に文化勲章を早くあげてほしし。ノーベル賞をとってあわてて文化勲章を与えるなんて、文化勲章の叙勲基準が形骸化している証拠だ。  辞書、事典マニアの自分としては、字書3部作そろえて、家で眺めていたいな。置く場所ないけど。

『カーネギー自伝』を読んで、新大陸の立身出世伝はスケールが大きい。

カーネギー自伝 (中公文庫BIBLIO)カーネギー自伝 (中公文庫BIBLIO)
(2002/02)
アンドリュー カーネギー

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 鉄鋼王のカーネギー自伝。自己啓発シリーズの一つとして購入してあった。  スコットランドから子供時代にアメリカに移民してきて、紡績工場、電報の配送夫から、その実力だけで、鉄道会社の経営、そこから発展して製鉄会社の経営者にまで出世した、カーネギーの伝記。  自分の子供のころに読んだら、なんか胸がわくわくする話として読んだだろうが、今の世代の子供や、50になった自分はどういう観点から読んだらいいのかな。  自分が気に入った点。 (1)カーネギーは製造業の経営者として名をなしたが、投機的取引でもうけようとはしなかったこと。 (2)子供のころ、本を貸してもらって勉強したことから、財をなしてから、公共図書館の設置を慈善事業の中心にしたこと。 (3)労働争議について、自分が不在の時に、警察が入って工員が殺害されたことを悔やんでいること。  素直に、英雄伝を読みにくい時代になってきたからこそ、あえてその英雄伝でも、あまり格好良くない、普通の部分を見つけていくことも重要だと思う。  普通の部分は自分であっても参考になると思うから。

『ラ・ロシュフコー箴言録』を読んで、寝不足の頭でもうろうとしてよく意味わからない。

ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)
(1989/12/18)
ラ・ロシュフコー

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 そろそろ、教訓ものから足を洗わないといけない。  昨日はほぼ若者は完徹、自分は途中で逃げ出して少し睡眠をとり、朝の部門会議出席予定。  こんな日に読書も無理。  ということで、手元にあった箴言集をぱらぱら読み。 (1)われわれは皆、他人の不幸には十分耐えられるだけの強さを持っている。(p16) (2)沈黙は自分自身を警戒する人にとって最良の安全策である。(p32) (3)精神の欠点は、顔の欠点と同じく年をとるほどひどくなる。(p40)  みんな、そのとおりだと思うが、寝不足の頭にはほっといてよ、と言いたくなる。  フランスで王政時代に発行したときにも何度も、都合のわるい格言は削除していったらいい。本当のことはむかつく。

『ギボン自伝』を読んで、語学の天才っているんだな。独学でラテン語学ぶなんてイメージできない。

ギボン自伝ギボン自伝
(1994/10)
エドワード ギボン

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 ギボンって誰だって思う人。「ローマ帝国衰亡史」という大著を書いた人ですよ。  その人の自伝。  ちなみに古本でしか入手できない。  ちょっと訳が堅いというか、1ページに改行が何にもなくて、最後は飛ばし読み。  ギボンが英語はもとより、ラテン語やフランス語を自力で学んだこと。正式の学校教育なしに、自分で古典を読みああって大著を書いたこと、かなり内向的な性格で、だれにもいわずに「ローマ帝国衰亡史」を書いていて、発行されてからまわりがびっくりしたこと、など、なんとなくわかる。  ただ、この本をよんで、「自己啓発」されるか疑問。異能にびっくりするけど、自分はとても無理だ。
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