2008年05月22日

アマチュア修斗 公式競技ルール全文

アマチュア修斗 公式競技ルール
Class-C (Amateur Shooto) Competition Rule

2008年3月5日改正 / 2008年6月8日施行

第1章 公式試合

第1条【公式試合】
公式試合とは、日本修斗協会が承認し許可した試合をいう。ただし場合によっては、後日、日本修斗協会は公式試合の取消をすることが出来る。

第2条【試合ラウンド】
(1)ワンマッチ方式による試合のラウンド数は原則として、ひとつのラウンドを3分間とする2回戦とする。各ラウンドの間には1分間のインターバルを取る。
(2)トーナメント方式による試合のラウンド数は原則として4分間の1回戦とし、決勝戦のみひとつのラウンドを3分間とする2回戦とする。ただし決勝戦は最終ラウンド終了時、採点の結果ポイントに差が無かった場合、2分間の延長ラウンドを行う。なお、各ラウンドの間には1分間のインターバルを取る。

第3条【試合の審判】
試合の審判は日本修斗協会が承認した1名のチェアマンと1名のレフェリー、2名のサブ・レフェリーによって行われる。

第2章 審判員

第4条【資格】
チェアマン、及びレフェリー、サブ・レフェリー (以下、審判員)は日本修斗協会が発行する審判ライセンス、または指定するライセンスを所有し、修斗の技術と理念を学んだ実際的経験を有し、ルールに精通していなければならない。

第5条【技術の向上】
審判員は必要に応じて会合し、審判技術や採点結果の批判、ルールの解釈に関する問題について話し合い、審判技術の向上に努めなくてはならない。

第6条【中立、公正】
審判員は中立、かつ公正でなければならない。

第7条【不正】
審判員は買収、恐喝等のあらゆる不正に対し毅然たる態度でこれを拒絶しなければならない。

第8条【罷免】
審判員がルールの適用を誤ったり、審判上の過失を犯したりした場合、日本修斗協会の審議の上資格の剥奪、或いは停止(サスペンド)となる。

第3章 試合出場選手

第9条【規約】
試合に出場する選手は、次の事項を守らなければならない。
(1)日本国内で行われるアマチュア公式戦に出場する選手は、日本修斗協会へアマチュア選手登録を行わなければならない。ただし海外在住の者はこの限りではない。
(2)第1試合開始時刻の30分前までに試合会場に入らなければならない。
(3)試合前に医事検査を受け、これに合格しなければならない。
(4)セコンドの介添えがなければならない。
(5)試合開始後は、レフェリーの許可を得ずに試合場を出てはならない。レフェリーの許可を得て試合場の外に出たときは、日本修斗協会役員(以下、試合役員)を伴わなくてはならない。
(6)試合終了後は、速やかに試合場を出なければならない。
(7)自己の責任において安全と判断した、マウス・ピース、及び男子はノー・ファウル・カップ、女子はアブスメントガードを装着しなければならない。
(8)関節部へのテーピングは原則として自由とするが、試合役員の判断に応じて試合中に剥がれないようその上からサポーターを装着しなければならない。
(9)ワセリンやオイル、グリス等の油脂類、及び不快な臭いのする薬品類や化粧品類、整髪料の身体や頭髪へ塗布は、寝技、或いは組み技の攻防の妨げとなる為これを禁じる。
(10)指輪やネックレス、ピアスなどの貴金属類は、いかなる物も身に付けてはならない。

第10条【選手登録】
選手登録を行う選手は、次の事項を守らなければならない。
(1)選手登録を申請する者は、必要事項を記入済みの日本修斗協会所定の申請書に、申請日より3カ月以内に撮影した明白に本人と判別できる顔写真(無帽、正面向き)1枚、および指定の登録料を添えて、大会当日の試合前までに日本修斗協会に提出しなければならない。
(2)身体に刺青を入れている者は、その場所、大きさなどに関係なく、選手登録の際に申請日より1カ月以内に検査した血液検査報告書(HIV・B型肝炎・C型肝炎)の提出が義務づけられる。他者への感染の危険性が認められる場合には登録は受け付けられない。
(3)選手が未成年者の場合に限り、親権者の承諾書を必要とする。

第11条【登録の取り消し、停止】
選手登録を行った者が本ルール、或いは法律に違反するなどして、選手登録の資格に欠けると日本修斗協会が判断した場合、登録の取り消し、もしくは日本修斗協会が指定した期間の出場停止 (以下、サスペンド) となる。

第4章 セコンド

第12条【セコンド】
1名の選手につきセコンドは3名までとし、内1名をチーフ・セコンドとする。

第13条【禁止事項】
セコンドは次の事項を守らなければならない。違反者は注意が与えられ、2度目の注意が与えられると退場が命じられる。なお退場となった者は、24時間のセコンド資格消失とする。
(1)試合前、或いはラウンド間の休憩中に試合場内に入るのは、チーフ・セコンドのみでなければならない。
(2)ラウンド開始の10秒前に「セコンド・アウト」とアナウンスされたら、試合場に持ち込んだ用具と共に試合場外へ速やかに退出しなければならない。
(3)試合中試合場の内外に関わらず双方の選手の身体に触れてはならない。
(4)試合中いかなる理由であれ、試合場内に入ってはならない。
(5)マナーに反する言動は慎まなければならない。

第14条【用具】
試合においてセコンドが使用出来る用具は次の通りである。
(1)水
(2)ボトル
※インターバルで使用できる飲料は水のみ。この際、容器は透明なものを使用することを義務づける。
(3)バケツ
(4)氷
(5)粘着テープ
※拳、および装具に使用するテープは白い物のみ可とする。上記以外の部分へは肌色のキネシオテープも使用可能。ただしその他の色のテープの使用は認められない。
(6)ハサミ
(7)ガーゼ
(8)綿
(9)綿棒
(10)タオル
(11)時計
(12)腫れ止め用具
(13)止血剤
(14)椅子

第5章 クラスとウエイト

第15条【体重制】
試合は体重制とし、そのクラスとウエイトのリミットは次の通りである。
   ミニマム級 44.0kg以下
   ストロー級 48.0kg以下
    フライ級 52.0kg以下
   バンタム級 56.0kg以下
   フェザー級 60.0kg以下
    ライト級 65.0kg以下
  ウェルター級 70.0kg以下
    ミドル級 76.0kg以下
 ライトヘビー級 83.0kg以下
  クルーザー級 91.0kg以下
    ヘビー級 100.0kg以下
スーパーヘビー級 100.0kgから無制限

第6章 計量

第16条【計量】
試合に出場する選手は、日本修斗協会が指定した時刻(原則として試合開始の24時間前以内)に指定した場所へ出頭し、試合役員立ち合いのもと裸体になって計量しなければならない。正当な理由なく計量に遅刻、或いは出頭しない場合失格となる。正当な理由がある場合は、再度試合役員が指定した計量に出頭しなければならない。また、計量時に試合役員により爪、頭髪等のチェックを受けその処置が指示される。

第17条【規定ウエイト以外】
計量の結果規定のウエイトを維持していなかった場合、試合役員が指定した時刻の間は何度計ってもかまわない。猶予時間内に規定ウエイトに達していなかった場合、失格となる。

第7章 試合場

第18条【試合場】
試合場は以下の通りとする。
(1)試合場は、日本修斗協会が本ルールに充分対応し得ると判断し承認した、3〜4本のロープを硬く張巡らせた四角型リング、或いはレスリング・マット、または柔道場でなければならない。
(2)試合場の床は水平で、適当な広さの残余部分を有しなければならない。
(3)試合場の床はレスリング・マット、または畳と同じ程度の硬さでなければならない。
(4)試合場の対角にある選手が入場する2つのコーナーは赤と青とに色分けし、その他のコーナーはニュートラル・コーナーとする。試合場のサイドには試合役員席と、また試合場を挟んで向かい合わせにした2カ所のサブ・レフェリー席を設けなければならない。
(5)試合場の照明は、試合が円滑に行える明るさを有しなければならない。

第8章 グローブ

第19条【修斗グローブ】
試合に使用するグローブは、日本修斗協会認定の皮革製オープン・フィンガー・タイプの修斗グローブでなければならない。

第20条【グローブのサイズ】
試合に使用するグローブは、契約ウエイトにより以下の通りサイズが異なる。
ミニマム〜ライト級=ナックル・パート部25mm厚(S,SSサイズ)
ウェルター〜ミドル級=ナックル・パート部30mm厚(Mサイズ)
ライトヘビー級から上=ナックル・パート部35mm厚(L、LLサイズ)

第21条【装着】
グローブは、日本修斗協会の検査済みのものを正しく装着しなければならない。試合中に脱げぬよう手首のところを粘着テープを巻いて固定しなければならない。

第22条【細工】
ナックル・パートに当たる部分の詰め物を移動させる等、グローブを変形させたり傷をつけたりしてはならない。

第9章 バンテージとテーピング

第23条【使用】
バンテージの使用は全面的に不可とする。テーピングはナックルおよび身体の保護を目的とする場合のみ、使用することが出来る。

第24条【着用】
拳頭部および手首等へのテーピングは二巻きまでは可とするが、それ以上は認められない。

第25条【検査】
粘着テープ使用後は、試合前に試合役員の検査を受けなければならない。検査後テーピングを巻き直したり、貼り直したりしてはならない。

第10章 防具

第26条【出場選手の防具】
選手は、日本修斗協会認定のヘッド・ガード、ニー・パッド、シン・ガードを装着し、頭部、膝、すね、及び足の甲を覆わなければならない。

第27条【禁止事項】
品質、性能の劣化した防具を使用してはならない。

第11章 服装

第28条【出場選手の着衣】
選手の着衣は試合中に妨げとならず、攻撃に対して防護とならないタイツ、また女子選手の上半身の着衣は攻防の妨げとならないTシャツ、レオタード等でなくてはならない。タイツの色は、赤コーナーから出場する選手は赤、青コーナーから出場する選手は青でなくてはならない。なお、模様、デザインは自由とするが、対戦者に対して不快感を与える装飾は禁じる。また、試合場へ入場する際のガウン等の着用は認める。

第29条【禁止事項】
足は素足、男子選手の上半身は裸とし、規定の着衣以外いかなる物も着用してはならない。

第12章 衛生

第30条【出場選手の衛生】
選手は次の事項を守らなければならない。
(1)身体や頭髪は、清潔かつ衛生的でなければならない。
(2)着衣や装備は清潔で、かつ不快な臭いのない乾燥したものでなければならない。
(3)手や足の爪は対戦者の皮膚を傷つけぬよう、短く処置しなければならない。
(4)長く伸びた頭髪は、試合役員の判断に応じて束ねて結ばなければならない。
(5)髭は剃りたてか対戦者に不快感を与えない程度に伸ばした状態でなければならない。

第13章 試合の勝敗

第31条【勝敗の決定】
勝敗の決定は次の通りとする。
(1)ノック・アウト(以下、Knock Out=KO)
ノック・ダウン後、5カウント以内にスタンド・ジションで試合続行の意志表示をしない場合。双方の選手が同時にノック・ダウンして、5カウント以内にスタンド・ポジションで試合続行の意志表示をしない場合(ダブルKO)、ワンマッチ方式ではドローとなり、トーナメント方式ではそれまでの採点の結果による判定で勝敗を決定する。
(2)テクニカル・ノック・アウト(以下、Technical Knock Out=TKO)
a.打撃、投げ、関節技等によるダメージや負傷のため、試合続行が不可能である とレフェリーが判断した場合。
b.打撃、投げ、関節技等によるダメージや負傷のため、試合続行が不可能であるとドクターが判断した場合。
c.ダメージの有無に関わらず過度の出血が認められた場合。または出血が止まらない場合。
d.ひとつのラウンド中に、3度ノック・ダウンした場合。
e.打撃や投げを受けた選手が、戦意喪失したりギブ・アップの意志表示をした場合。
f.セコンドが試合場内にタオルを投入したり棄権を申し出た場合。
(3)一本
関節技や絞め技を施された選手が、「ギブ・アップ」、または「参った」と言うか、或いは対戦者の身体やマットを手や足で連続して2度以上叩く(タップ)などしてギブ・アップの意志表示をしたり、 関節技や絞め技が極まったとレフェリーが判断した場合。双方の選手が同時に一本を取った場合(ダブル一本)、ワンマッチ方式ではドローとなり、トーナメント方式ではそれまでの採点の結果による判定で勝敗を決定する。
(4)判定
試合終了後、打撃ポイントと組み技ポイントを合計して、獲得したポイント数が多い者を勝者とし他を敗者とする。獲得したポイント数が同じである場合は、減点の少ない者を勝者とし他を敗者とする。獲得ポイント数および減点が共に同じである場合は、ワンマッチ方式ではドローとなり、トーナメント方式では準決勝までは旗判定を、決勝では延長ラウンドを行う。なお、判定結果は採点の記載や集計の誤り、或いは審判員に不正があった場合を除き変更されることはない。
(5)テクニカル判定
偶発的な事故による負傷、或いはダメージにより、一方または双方の選手の試合続行が不可能になった場合、または災害や設備の破損等、試合続行を不可能に至らしめるような事態が生じた場合、ワンマッチ方式ではそのラウンドが1ラウンドならばドローとし、2ラウンドならばそのラウンドを含めた採点の結果で獲得したポイント数が多い者を勝者とし他を敗者とする。獲得したポイント数が同じである場合は、減点の少ない者を勝者とし他を敗者とする。獲得ポイント数および減点が共に同じである場合は、ワンマッチ方式ではドローとなり、トーナメント方式では試合続行が不可能になった時点までの採点の結果で優勢な者を勝者とし他を敗者とする。ポイント数が同じである場合は旗判定を行う。
(6)旗判定
トーナメント方式による試合において、採点の結果ポイント数および減点が同じである場合、レフェリー、及びサブ・レ フェリーの3名によって双方の選手の打撃と組み技の攻防を総合して評価し、優勢な選手のコーナーの色の旗を上げて表示する。判定の結果、旗が上がった数の多い者を勝者とし他を敗者とする。なお決勝戦においては、 試合終了後、獲得したポイント数および減点に差がない場合2分間の延長ラウンドを行い、延長ラウンドの内容のみで旗判定を行う。
(7)反則失格
a.反則行為によって与えられた減点が合計で5点となった場合は、反則失格負けとする。
b.そのファウルが重大な反則または悪質である場合は、レフェリーの判断により一度の注意もなく即反則負けとなる。
c.ファウルによる負傷、或いはダメージが原因でファウルを受けた選手の試合続行が不可能であるとレフェリーが判断した場合、ファウルを犯した選手は反則負けとなる。ただし、レフェリーの判断により休息を与えた後、試合を続行することもあり得る。
d.試合開始前の用具チェック時に不備が認められた場合、30秒以内に準備が整えられなければ、装具不備で失格となる。

第14章 ノック・ダウン

第32条【ノック・ダウン】
ノック・ダウンとは有効な打撃により、足の裏以外の身体のいかなる部位であれ床に触れたり、或いは立ってはいても攻撃、または防御が出来ない場合(スタンディング・ダウン)をいう。ダウン・カウントは、最終ラウンドを除きラウンドが終了しても継続される。

第15章 採点

第33条【打撃ポイント】
打撃ポイントの採点は、2名のサブ・レフェリーにより各ラウンド毎、双方の選手の持ち点を10点として減点される。減点するポイント数は次の通りとする。
 10対10 互角の場合(双方の選手の攻防が同等)
 10対 9 微差が認められた場合(積極的な打撃)
 10対 8 若干の差が認められた場合(有効な打撃)
 10対 7 明らかな差が認められた場合(ダメージの無いノックダウン、またはノックダウンに近い状態)
 10対 6 完全な差が認められた場合(ダメージの認められるノック・ダウン)
 10対 5 圧倒的な差が認められた場合(KO、或いはTKO寸前)

第34条【打撃の採点基準】
打撃の採点は、次の順に評価される。
(1)クリーン・エフェクティヴ・ヒット(的確で有効な加撃):ダメージを与えた加撃。
(2)アグレッシヴネス(積極性):ダメージは与えられないものの積極的で有効な加撃。
(3)リング・ジェネラルシップ(ペース支配): 対戦者の攻撃を無効にするような巧みな試合運び。

第35条【組み技ポイント】
組み技ポイントの採点は、アクション、ポジショニング、サブミッションの3種類があり、レフェリーの判断により加点される。

第36条【組み技の採点基準】
組み技の採点は、次の様に評価される。
(1)ポジショニング・ポイント
a.「トップ」=1ポイント
  トップ(グラウンド・ポジションにある対戦者を上から制した状態)を奪った場合。
b.「ハーフ」=1ポイント
  ハーフ(グラウンド・ポジションにある対戦者を一方の足を絡まれずに上から制した状態)を奪った場合。
c.「サイド」=2ポイント
  サイド(グラウンド・ポジションにある対戦者を足を絡まれずに胸を合わせて上から制した状態)、
  及びニー・プレス(グラウンド・ポジションにある対戦者の腹部、または胸部に片膝を置き、
  上から制した状態)を奪った場合。ただしマウントからサイド、バックからサイド、
  バックマウントからサイドに移行した場合は、ポイントは追加されない。
d.「ハーフ・トゥ・サイド」=1ポイント
  ハーフからサイドに移行した場合。
e.「マウント」および「バック」=2ポイント
  マウント(グラウンド・ポジションにある対戦者の胴に正面、または横から跨り上から制した状態)、
  及びバック(グラウンド・ポジションにある対戦者の胴に背後から跨り鼠径部に足を掛けて制した状態)を
  奪った場合。マウントからバック、バックからマウントに移行した場合は、ポイントは追加されない。 
  バックマウント(グラウンド・ポジションにある対戦者の胴に背後から跨り、対戦者の身体を伸ばして
  上から制した状態)を奪った場合。
g.「マウント・トゥ・バックマウント」および「バック・トゥ・バックマウント」=2ポイント
  マウント、及びバックからバック・マウントに移行した場合。

(2)アクション・ポイント
a.「リフト」=2ポイント
  相手の身体を完全に持ち上げ、上体を起こし背中を伸ばした上体で保持した場合。
b.「キャッチ」=2ポイント
  関節技、および絞め技が極まる寸前の状態に相手を追い込んだ場合。
c.「キャッチ」=1ポイント
  関節技、および絞め技を極めるために充分な体勢を作った場合。

第37条【ポジショニング・ポイントの加点】
ポジショニング・ポイントの加点方法は、ひとつの攻防の展開の中で、先に奪ったポジショニング・ポイントより高いポイントのポジションを奪った場合には加点されるが、低いポイントのポジションを奪った場合は加点されない。一旦ガード、或いはスタンド・ポジションとなり、次の展開になったと認められた場合、再び加点される。

第16章 ポジション

第38条【ポジション】
選手が足の裏以外身体のいかなる部位も継続的にフロアに触れていない状態をスタンド・ポジションという。足の裏以外の身体の部位が継続的にフロアに触れている状態をグラウンド・ポジションという。

第17章 ドント・ムーブ

第39条【ドント・ムーブ】
試合中選手が試合場外へ出そうになる、または出た場合、或いはグラウンド・ポジションにある選手の着衣や装備が外れたり、または外れそうになった場合、レフェリーにより双方の選手にドント・ムーブが命じられる。ドント・ムーブを命じられた双方の選手は直ちに動作を止め、レフェリーが試合続行を命じるまでそのままの体勢を維持しなければならない。

第18章 ブレイク

第40条【ブレイク】
攻防が膠着し明らかな進展がないとレフェリーが判断した場合、或いはドント・ムーブの際に故意、偶然に関わらず動作を止めた体勢を維持出来ない、または出来なかった場合、双方の選手にブレイクが命じられスタンド・ポジションからの再開となる。ブレイクを命じられた選手は直ちに攻防を止め分かれなければならない。

第19章 ファウル

第41条【ファウル】
ファウルは次の通りとする。
(1)禁じる攻撃。
相手が頭から先にマットに着くように投げるような行為を禁止する。

a.頭突き。
b.前腕や肘での加撃。
c.ナックル・パート以外の部位による手での加撃。
d.後頭部への加撃。
e.脊椎への加撃。
f.膝関節への正面からの加撃。
g.指へのあらゆる攻撃。
h.金的、下腹部へのあらゆる攻撃。
i.顔面への膝蹴り(女子のみ禁止。男子は有効。)
j.スタンドにおいて体重を浴びせて極める関節技。
k.一方、或いは双方の選手がグラウンド・ポジションにある状態での加撃。
l.背後から頭部を抱え込み、頭部に体重をかけて頚部を極める。
m.相手が頭から先にマットに落ちるような投げ技。
n.相手を持ち上げている状態から、前方、垂直方向に後頭部、背中を床に叩きつけること。
o.相手を背後から抱え込んで逆さまに持ち上げている状態から、相手をまっすぐ頭の方向に落とすこと。
(2)禁じる行為。

前屈した姿勢で、頭が先にマットに着くような動作で技を掛ける行為。

a.噛みついたり、歯を押しつけたりする。
b.爪で引っ掻く。
c.目、鼻の穴、耳の穴、口の中、肛門に指を入れる。
d.目に肘や顎等を押しつける。
e.皮膚をつまむ。
f.頭髪や喉、鼻、耳、性器を掴む。
g.喉を指や掌で押す。
h.一度に3本未満の指を掴む。
i.着衣や装備を掴む。
j.ロープ、コーナー・マット等に、顔面や喉を叩きつける。
k.ロープ、コーナー・マット等をてこの支点に、関節を極める。
l.ロープ、コーナー・マット等を掴んだり、腕や脚を掛ける。
m.ノック・ダウンしている対戦者への攻撃。
n.ブレイクやドント・ムーブ後、レフェリーが試合続行を命じる前に攻防を再開する。
o.前屈した姿勢で、頭が先にマットに着くような動作で技を掛ける行為。
p.ラウンド中以外の攻撃。
q.対戦者を故意に試合場の外へ出す。
r.消極的な試合態度。
s.レフェリーの指示に従わない。
t.対戦者、審判員等への暴言や侮辱的行為。
u.奇声や大声を発する。
v.選手同士が会話を交わすこと。
w.相手の脊椎に無理に圧力をかけるような行為。
x.手四つに手を組む行為。
(3)逃避行為。
a.故意に試合場の外に出る。
b.マウス・ピースを故意に吐き出す等による遅延行為。
(4)八百長行為。
a.一方または双方の選手による出来試合。
b.馴れ合い、或いはショー的行為を行う等全力で戦わないこと。
(5)マナーに反する行為
レフェリーの判断により、マナーに反するとされる行為。

第20章 提訴

第42条【提訴】
試合に対する異議、その他一切の紛争について、1週間以内に文書により日本修斗協会に提訴することが出来る。提訴を受けた日本修斗協会は提訴内容について審議を行い、判断を下し問題の解決に努めなければならない。

第21章 チェアマン

第43条【チェアマン】
チェアマンは試合役員席に着席し、冷静かつ注意深く試合を見守り、必要とあらばレフェリーに対する適正な補佐により、試合が円滑に行われるように努めなければならない。

第44条【チェアマンの任務】
チェアマンの任務は次の通りとする。
(1)双方の選手の攻防の結果成立した組み技ポイントをスコア・シートに記録する。
(2)レフェリーの確認できないギブ・アップの意志表示やファウル等をレフェリーに指摘する。
(3)レフェリーに組み技ポイントの成立の有無を進言する。

第22章 レフェリー

第45条【レフェリー】
レフェリーは公式試合を審判する全権を有する。レフェリーはルールと選手の安全が厳格に守られるように監視し、適正な指示を為し試合が円滑に行われるように努めなければならない。

第46条【レフェリーの服装】
レフェリーの服装は、次の通りとする。
(1)見苦しくなく、軽快に動くことの出来る服装でなければならない。
(2)レスリング・シューズ等、軽快に動くことの出来る靴でなければならない。
(3)両手首に赤と青とに色分けして、リスト・バンドを装着しなければならない。
(4)眼鏡や腕時計、或いは指輪等の貴金属類はいかなる物も身に付けてはならない。

第47条【レフェリー任務】
レフェリーの任務は、次の通りとする。
(1)試合開始前、試合場の設備や試合役員の配置が総て正しくあるかを確認する。
(2)試合場に入場した双方の選手の身体検査を行い、違反がないかを確認する。
(3)試合場の中央で双方の選手にルールについて注意すべき事項等を簡潔に述べ、双方の選手を自分のコーナーへ退かせ、レフェリー及び選手以外の者が試合場の外へ出たことを確認した後、タイム・キーパーに試合開始の合図をする。
(4)試合中は攻防の妨げとならず、双方の選手の攻防を明確に観察出来る様位置する。
(5)試合中、双方の選手の組み技の攻防を中立、かつ公正に評価して、攻防の結果成立した組み技ポイントをコールしチェアマンに対し指で表示する。なお指表示は、ポイントを獲得した選手のコーナーの色と同じ色のリスト・バンドを着用した方の手で表示する。
(6)試合中に選手が出血した場合、試合を停止してドクターの診察を受けさせる。
(7)選手がノック・ダウンした場合「ダウン」とコールし、タイム・キーパーが表示するダウン・カウントを引き継いでカウントをコールしながら、ノック・ダウンした選手にダウン・カウントを指で表示する。
(8)ノック・ダウンした選手が、5カウント以内にスタンド・ポジションで試合続行の意志表示をしない場合、試合を中止する。
(9)ひとつのラウンド内で3度ノック・ダウンした場合、試合を中止する。
(10)打撃、投げ、関節技等によりダメージを受けたり、または負傷のため、試合の続行が不可能であると判断した場合、試合を中止する。
(11)打撃や投げを受けた選手が、戦意喪失したりギブ・アップの意志表示をした場合、或いはセコンドが試合場内にタオルを投入したり棄権を申し出た場合、試合を中止する。
(12)関節技や絞め技を施された選手が、ギブ・アップの意志表示をした場合、または関節技や絞め技が完全に極まったと判断した場合、試合を中止する。
(13)一本、或いはKO等により、最終ラウンドの終了を待たずして勝敗の決定を宣告する場合、頭上で手を数度振り試合が終了したことを表示する。
(14)攻防が膠着した場合、「ブレイク」とコールし、速やかに双方の選手を分け、その場でスタンド・ポジションから攻防を続行させる。
(15)攻防の継続中、選手が試合場の外へ出そうになった場合、「ドント・ムーブ」とコールし、サブ・レフェリーと共に双方の選手を動作を止めた状態を維持したまま、攻防が可能な位置まで移動させ、攻防を続行させる。
(16)試合中、選手の着衣や装備がはずれる、或いははずれそうになった場合、攻防の妨げにならぬよう速やかに装着させる。
(17)攻防の開始、続行、促進を命じる場合、「ファイト」とコールする。
(18)故意、または偶然に関わらず選手がファウルを犯した場合、必要とあらば試合を停止してファウルを犯した選手に警告を与える。
(19)故意、または偶然に関わらず選手が悪質なファウルを犯した場合、試合を停止して「コーション」とコールし、ファウルを犯した選手に注意を喚起し減点する。
(20)減点する場合、減点する選手の氏名、減点の理由、減点するポイント数をチェアマンに通告する。
(21)試合を停止、または中止する場合「ストップ」とコールする。
(22)計時を一時停止、または再開する場合タイム・キーパーに「タイム」とコールする。
(23)試合を中止する場合、その理由を試合役員席に通告する。
(24)各ラウンド間のインターバル中、次のラウンドが何ラウンド目であるかを双方の選手に通告する。また必要とあらば、試合続行の意志を尋ねたり警告を与える。
(25)採点集計時にサブ・レフェリーから回収したスコア・カードを試合役員席に提出する。
(26)試合終了後、勝者の片腕を取り掲げ、その選手が勝者であることを表示する。ワンマッチ方式による試合においてドローとなった場合、双方の選手の片腕を取り掲げ、ドローであることを表示する。
(27)トーナメント方式による試合において、判定の結果ドローとなった場合、旗判定を行い、双方の選手の打撃と組み技の攻防を総合して中立、かつ公平に評価し、優勢であった選手のコーナーの色と同じ色のリスト・バンドをした方の手を掲げ表示する。

第48条【権限】
レフェリーの権限は、次の通りである。
(1)打撃、投げ、関節技等によるダメージ、または負傷のため、試合の続行が不可能であると判断した場合、試合を中止し、勝敗を決定することが出来る。
(2)関節技や絞め技が完全に極まったと判断した場合、試合を中止し、勝敗を決定することが出来る。
(3)ファウルを故意に犯した選手に対して数度注意した後、或いは一度の注意もなく、直ちに失格にすることが出来る。
(4)ラウンド中以外であっても選手がファウルを犯した場合は、注意を与え減点することが出来る。
(5)ファウルを受けた選手に対して、回復の為の休息を与え、試合の続行を命じることが出来る。
(6)選手が試合続行の指示に従わず、戦意を示さない場合、ダウン・カウントを取る、或いはTKOにすることが出来る。
(7)ノック・ダウン、一本、ファウル等について確認出来ない場合、チェアマン、またはサブ・レフェリーの意見を聞くことが出来る。
(8)組み技ポイントの成立の有無を判断出来ない場合、チェアマンの意見を聞くことが出来る。
(9)ドント・ムーブの際、サブ・レフェリーの補佐を要請することが出来る。
(10)ダメージ、または負傷による試合続行の可否の判断について、ドクターの意見を聞くことが出来る。
(11)災害や設備の破損等、試合の続行を不可能に至らしめるような事態が生じた場合、その試合を中止することが出来る。

第23章 サブ・レフェリー

第49条【サブ・レフェリー】
サブ・レフェリーはサブ・レフェリー席に着席し、冷静かつ注意深く試合を見守り、必要とあらばレフェリーに対する適正な補佐により、試合が円滑に行われるように努めなければならない。

第50条【サブ・レフェリーの任務】
サブ・レフェリーの任務は、次の通りである。
(1)試合中、双方の選手の打撃の攻防を中立、かつ公正に評価し、各ラウンド毎に採点し、これをスコア・カードに記入して、採点集計時にレフェリーに提出する。
(2)トーナメント方式による試合において、判定の結果ドローとなった場合、旗判定を行い、双方の選手の打撃と組み技の攻防を総合して中立、かつ公平に評価し、優勢であった選手のコーナーの色と同じ色の旗を掲げ表示する。
(3)レフェリーの確認できないギブ・アップの意志表示やファウル等をレフェリーに指摘する。
(4)試合中レフェリーの要請があれば「ドント・ムーブ」のコールと共に速やかにリング内に入り、レフェリーと共に双方の選手を動作を止めた状態を維持したまま、攻防が可能な位置まで移動させる。

第24章 タイム・キーパー

第51条【タイム・キーパー】
タイム・キーパーは、試合役員席に着席し、正確な時計を使用して、総ての計時を厳正に行わなければならない。

第52条【タイム・キーパーの任務】
タイム・キーパーの任務は、次の通りである。
(1)各ラウンドの開始及び終了をゴングを打ち鳴らすことによって知らせる。
(2)ラウンド開始10秒前に、「セコンド・アウト」のアナウンスをアナウンサーに指示する。
(3)レフェリーの「ダウン」のコールと共にダウン・カウントを開始し、レフェリーに手で表示する。
(4)レフェリーの「タイム」のコールと共に、計時を一時停止、または再開する。
(5)最終ラウンドの終了を待たずして、勝敗が決定した場合、試合終了を告げるゴングを打ち鳴らすと共に、その時刻を記録する。

第25章 アナウンサー

第53条【アナウンサー】
アナウンサーは明確なアナウンスによって試合の進行を円滑に行う。

第54条【アナウンサーの任務】
アナウンサーの任務は次の通りである。
(1)試合に先立ち、クラス、ラウンド数、双方の選手のウエイト、氏名、審判員の氏名をアナウンスする。
(2)各ラウンドの開始10秒前に、「セコンド・アウト」とアナウンスする。
(3)減点があった場合、ラウンド終了後に減点した選手の氏名、減点の理由、減点するポイント数をアナウンスする。
(4)試合終了後、終了時刻及び勝者の氏名と勝敗の決定内容をアナウンスする。
(5)試合役員が特に要請した事項をアナウンスする。
(6)日本修斗協会が認めたアナウンス以外は許されない。

第26章 ドクター

第55条【ドクター】
ドクターはスポーツ医学に明るく修斗の技術やルールに精通している、選手の健康を第一義とする日本修斗協会が認めた者でなければならない。

第56条【ドクターの任務】
ドクターの任務は次の通りである。
(1)試合当日、総ての試合出場選手の医事検査を試合前に行い、必要とあれば試合出場の可否を試合役員に進言する。
(2)リング・サイドに設けられた試合役員席に着席し、レフェリーの要請があれば選手を診断し、試合続行の可否をレフェリーに進言する。

第57条【権限】
ドクターの権限は次の通りである。
(1)試合前の医事検査の結果如何によって、試合出場の可否を決定することが出来る。
(2)ダメージや出血が認められる選手の試合続行の可否を決定することが出来る。

[編] 鈴木利治(ISC)、若林太郎(日本修斗協会)

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/shooto_rule/51299696