市況研究社の為替、穀物、石油、海運

商品先物を主な対象として、「市況研究社日報」で送信したものから定性分析に係わる箇所をファイリング。 為替、金利、穀物、石油、海運、中国等のデータは「MARKET PERSPECTIVES」に蓄積しています。

はじめに/本ブログと「市況研究社日報」の関連

本ブログは、「市況研究社日報」(E-mail)で送信したものから、将来の分析につながりそうなものを収録し、過去の検証と反省の糧にすることを目的にしています。そのためのファイリングとしてブログを使うことにしました。

「日報」送信では、外為市場について「米国債のイールド・カーブ・レート」や「短期債と為替(ドル円)の相関」を中心にお伝えしていますが、本ブログではそうしたデータは掲載しません。穀物市場では「米国中西部(供給地)のベーシス」「米国エタノール工場の買入価格」「米ガルフのバージCIF」、さらに韓国や台湾の購入価格等をお伝えしていますが、本ブログでは掲載しません。石油市場では「中東産油国のアジア向けタームのOSPs」「わが国石油会社の購入原油価格」「ICEブレントとDMEオマーン」「シンガポール各油種のクラック」等をお伝えしていますが、本ブログではそうしたデータは含みません。海運市場では「バルチック指数」「主要4航路平均の傭船料」等をお伝えしていますが、本ブログには掲載しません。本ブログは定性分析の検証と総括が目的であって、データに関しては「市況研究社 MARKET PERSPECTIVES」の各項目のテーブルに蓄積しています。


将来の分析は、新しい<緊張>と<葛藤>の中で練り上げていかなければならない。<緊張>と<葛藤>は、日々送信する「日報」の中にあります。

弊社「日報」送信控えから本ブログへの収録過程で気付いたことは、「日報」と本ブログは本質的に別物という点です。仮に本ブログが「日報」を一言一句そのまま収録しても別物です。それは「日報」送信時点の<緊張>や<葛藤>が抜け落ちるからです。本ブログは過去の定性分析のファイリングです。
将来の分析は、過去を総括し、新しい<緊張>と<葛藤>の中で練り上げられるもので、それは日々送信する「日報」にあります。

(1)市況研究社の情報提供に関する重要な開示事項
(2)本ブログは「日報」購読者の便宜に供することを目的にしており、「コメント」欄は閉じています。

あわてる乞食はもらいが少ない(1)

■邱 永漢(きゅう・えいかん)氏

邱 永漢氏は1月8日の「もしもしQさん」で「あわてる乞食はもらいが少ない」と記した。
「あわてる乞食はもらいが少い」と昔から言われています。
私は台湾の生まれで、小学生の頃、親に連れられて毎年1回、
岡山というところにある有名なお寺にお参りに行きました。
山門を入って本道まで辿りつくのに曲りくねった長い参道を登りますが、
その通り路に乞食の大群が列をなしていました。

乞食に小銭をくばるのは子供の仕事で、
父はお札を銀行で小銭に交換し、子供たちに「可哀そうな人にはたくさん、
何でもない人には少しでいいから」と言って分配の係りを命じました。
私は自分なりの判断で、手足の不自由な、見るからに気の毒な人には多く、
乞食なんかやらなくても食べて行けそうな人には銅貨1枚を配って歩きましたが、
同じ乞食でも元気そうな連中は、お金をもらうとすぐに姿を消して裏道を駈け上がって、
また私たちの前で哀れな声をあげます。

子供だってそのくらいの見分けがつきますから
「さっきあげたじゃないか」と言って無視すると、ムッとして手をひっこめます。
いくらあわてて走っても、そんなに見入りは多くならないのです。


■当社の立場と意見
当社の基本姿勢は<昨年7月を調整安の底>にした回復過程を描いていますが、その行程は漸進的であり、一直線ではなく跛行(はこう)的と考えて臨んでいます。

年初の「日報」では、本年1-3月は「85-75円」レンジの円高の可能性があるため、昨年以上に仕掛けるタイミングが重要になる。穀物でも石油でも、年末相場で買いに利を入れて撤収したあとは、差し当たり1月10日過ぎまで、場から離れて見ておくことをお伝えしています。

◆資源・エネルギーをはじめとする市況関連への資金シフト
一般的に言って、米国の景況感を基準にしている向きは、米国が上向きになると、それまで消費、小売や内需関連に滞っていた思惑人気が、「資源・エネルギー」や非鉄、鉄鋼、商社、海運など「市況関連株」に投資資金をシフトする動きが起きる。市場で運用される資金が「景気回復」を思惑するようになると、市況関連株の動きが市場をリードするようになる。

景況感に改善傾向が表れたときには、資源・エネルギーや市況関連に投資資金の乗り換えが起きる。資源・エネルギーや市況関連株に資金シフトが起きているときは、商品相場もそれに連動しやすい。


◆現実の行程は上がり下がりの緊張関係が続く
市場の思惑人気は一昨年(2009)の10-12月相場でも、昨年の4-5月相場でも、景況感が上向くと「循環要因だけで上昇していく」かのような一面観に陥るけれども、米欧の不動産と信用のバブルが崩壊したあとで、一直線の景気回復は考えにくい。当社では「構造要因の逆風にさらされながら漸進的、跛行的に進展する」回復過程を描いています。


米国の景況感が改善したときには、一直線の景気回復予想に傾き、資源・エネルギーや市況関連に乗り換える動きが台頭するけれども、その実体は<テクニカルなフォロー・スルー>に期待した買いがぶら下がっていることが多い。

当社では、2007-2008年の米欧バブル崩壊後の世界経済の回復過程は、長期にわたるバランスシートの修復が「構造要因」として継続するため<その行程は一直線でない>という立場です。昨年(2010)の相場でも、「急落の下値」や「調整の下値」を買い場にして臨んできました。本年(2011)もその基本姿勢を追求したいと考えています。この点については、1月6日(木)の「日報」で、「循環要因」と「構造要因」として説明しました。第二段階の回復過程は構造要因に直面しているため、上がり下がりの方向感が激しく入れ替わる緊張関係が続くと考えています。

世界の景気回復は先進国と新興国では跛行的であり、そのため世界経済には緊張関係がある。市場で運用される投資資金は、米国の景況感が上向きになると
、資源・エネルギーや市況関連に乗り換えが起きるけれども、現実の行程はそう単純ではない。邱 永漢氏は1月8日の「もしもしQさん」で「あわてる乞食はもらいが少ない」と記した。

本年1-3月は、外為市場の円高(85~75円)を予想しながら、上がり下がりの方向感が激しく入れ替わる行程を考えているので、余裕をもって仕掛けていくことのできるタイミングが重要になります。それぞれが納得できるところまで、仕掛けを急ぐことはありません。

◆原油相場について
原油が上昇しているのか下落しているのか、現在の相場水準がどのあたりにあるのか、しっかり理解しておかなければならない。ニューヨーク原油(WTI)を見る限りでは、週末のアラスカ原油のパイプライン停止は、オクラホマ州のクッシング市場にはさほど影響していない。現在の原油高は(1)米ドルの増発と(2)石油製品需要の堅調期待が押し上げている。前日のアジア市況でもケロシン等の中間留分のクラックが拡大した。

本日1月11日(火)の原油相場は、国際原油取引の指標で「95ドル70セント」、軽質スウィートで「97ドル」あたり、OPEC加盟国の代表油種の平均値で「92ドル」台、中東原油のオマーン及びドバイのスポット価格で「92ドル60セント」です。これが現在の原油相場の水準です。

「市況研究社日報」第1878号

米内陸部でもガルフでもベーシス軟化

■米国市場のコーン・ベーシス下落

■今朝のシカゴコーン先物
標準品:#2 Yellow at contract Price
格差:#1 Yellow at a 1.5 cent/bushel premium
格差:0#3 Yellow at a 1.5 cent/bushel discount
.          始値  高値  安値  帳入値   前日比
03月限(2011) 618'75 621'50 600'25 602'00  -17'25
05月限(2011) 627'00 629'50 608'75 610'75  -16'75
07月限(2011) 630'75 633'50 613'00 615'00  -16'75
09月限(2011) 585'00 587'75 574'00 575'25  -12'25
12月限(2011) 556'00 560'25 549'25 550'00  0-8'25
06月限(2012) 564'00 568'00 557'50 558'25  0-8'25


■今週の特徴=米内陸部でもガルフでもベーシスが軟化
(1)アイオワ州のエタノール工場の購入価格
バレロのエタノール工場のトウモロコシ購入価格は、アイオワ州の「Albert」や「Hartley」などで前日の高値からベーシス水準が下落した。おそらくアイオワ州の生産者は、年明けの高値から売り物を出してきた可能性が高い。

オマハ/カウンシルブラフスのベーシス推移では、年明けの水準は動いていないように見えるが、アイオワ州のエタノール工場の買入価格では、ベーシス水準が年末と比較して下落していた。米国内陸部の生産者は年末の出荷を手控えたあと、今週の年明けの高値から供給量が増加したと推測できる。

(2)ミシシッピ河口の輸出ターミナル
ミシシッピ河口のニューオーリンズ地区(CIFバージ市場)では、
12月下旬からベーシス水準が続落している。シカゴのファンドが先物市場を買い上げても、米国トウモロコシの輸出需要が滞っているために直近の現物数量を確保する動きは鈍い。

(3)当社の立場と意見
当社では東京コーンについて、12月22日にかけて買いの利食いをお伝えしました。穀物でも石油でも、年末相場で買いに利を入れて撤収したあとは、差し当たり1月10日過ぎまで場から離れておく方がよいと思います。

来週1月12日(水)には、米農務省の「四半期在庫」と「需給見通し」の発表がある。
外為市場では本年1-3月の円高の可能性が高いと考えています。韓国飼料会社の新規購入のニュースもありません。

クリスマス~年末は、生産者の節税対策やファンドの商いによって相場が一方向に振られているため、その調整が一巡するのを待たなければならない。
当社では為替(ドル円)について、本年1-3月は「1ドル=85~75円」の円高を予想しているため、東京市場の円安局面で買いを仕掛けることはできません。1月12日(水)の米農務省の発表も見て、為替(ドル円)の方向感を確かめるとすれば、本年の商いは来週後半からになる。米国市場のベーシス水準が軟化し、シカゴ先物の調整が予想され、韓国も買っていない場面では、トウモロコシが買いの相場であっても買うことはできない。年初は1月10日過ぎまで、場から離れてタイミングを見ておく方がよいと思います。

■データ/米国中西部の供給地のベーシス
オマハ/カウンシルブラフスのベーシス推移
Omaha-Council Bluffs Grain
Spot Truck Bids for grain delivered to elevators,
dollars per bushel, as of 2:00 PM.
Basis is cents per bushel.
(1)米国産黄トウモロコシ #2
(2)H=シカゴコーン3月限、K=同5月限
日付   シカゴ3月限   ベーシス(セント)   Spot Bids
01/06   6.02-0/0000-28 H ~ -24 H   5.74~5.78
01/05   6.19-1/4   -28 H ~ -24 H   5.91~5.95
01/04   6.08-1/2   -28 H ~ -24 H   5.81~5.85
01/03   6.20-1/2   -28 H ~ -24 H   5.93~5.97
12/31   6.29-0/00000n/a H ~ -00 H000n/a
12/30   6.16-0/0000-28 H ~ -24 H   5.88~5.92
12/29   6.24-0/0000-28 H ~ -24 H   5.96~6.00
12/28   6.23-1/4   -27 H ~ -22 H   5.96~6.01
12/27   6.15-1/4   -22 H ~ -22 H0005.93
12/23   6.14-0/0000-25 H ~ -20 H   5.89~5.94
12/22   6.09-0/0000-24 H ~ -18 H   5.85~5.91
12/21   6.02-1/4   -22 H ~ -18 H   5.80~5.84
12/20   5.99-1/2   -20 H ~ -16 H   5.80~5.84
12/17   5.96-1/2   -20 H ~ -16 H   5.77~5.81
12/16   5.87-1/2   -20 H ~ -14 H   5.68~5.74
12/15   5.84-1/4   -19 H ~ -14 H   5.65~5.70
12/14   5.87-1/4   -20 H ~ -14 H   5.67~5.73
12/13   5.88-1/2   -22 H ~ -14 H   5.67~5.75
12/10   5.74-1/4   -22 H ~ -14 H   5.52~5.60
12/09   5.74-1/4   -28 H ~ -14 H   5.46~5.60
12/08   5.74-1/2   -25 H ~ -14 H   5.50~5.61
12/07   5.61-3/4   -25 H ~ -14 H   5.37~5.48
12/06   5.68-0/0000-29 H ~ -15 H   5.39~5.53
12/03   5.73-1/2   -28 H ~ -17 H   5.46~5.57
12/02   5.55-1/2   -29 H ~ -20 H   5.27~5.36
12/01   5.66-1/4   -33 H ~ -22 H   5.33~5.44


■データ/米ガルフ需要地のベーシス
米ガルフ=CIFバージ市場の推移
(1)米国産黄トウモロコシ #2
(2)CIFニューオリンズ
(3)H=同3月限、K=同5月限
米国現地 1月6日(木曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス      前日比
1月 6.3400-6.3800  +32 H to +36 H  dn 3-unch
2月 6.4200-6.4400  +40 H to +42 H  dn 2-unch
3月 6.4700-6.4900  +45 H to +47 H  dn 1-unch
4月 6.5375-6.5575  +43 K to +45 K  dn 1-unch
5月 6.5575-6.5675  +45 K to +46 K  dn 1-unch
米国現地 1月5日(水曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス      前日比
1月 6.5425-6.5525  +35 H to +36 H  dn 1-3
2月 6.6125-6.612500+42 H to +42 H00unch-dn 2
3月 6.6525-6.6625  +46 H to +47 H  dn 1-unch
4月 6.7150-6.7250  +44 K to +45 K  dn 1-unch
5月 6.7350-6.735000+46 K to +46 K00unch-dn 1
米国現地 1月4日(火曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス      前日比
1月 6.4450-6.4750  +36 H to +39 H  dn 3-2
2月 6.5050-6.5250  +42 H to +44 H  dn 2-1
3月 6.5550-6.555000+47 H to +47 H00unch-dn 1
4月 6.6175-6.617500+45 K to +45 K00up 1-dn 1
5月 6.6275-6.6375  +46 K to +47 K  dn 1-2
米国現地 1月3日(月曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス      前日比
1月 6.5950-6.6150  +39 H to +41 H  dn 1-3
2月 6.6450-6.6550  +44 H to +45 H  unch-dn 1
3月 6.6750-6.6850  +47 H to +48 H  unch-up 1
4月 6.7250-6.7450  +44 K to +46 K  unch
5月 6.7550-6.7750  +47 K to +49 K  no comp

「市況研究社日報」第1877号

ドライバルク・マーケットについて

■ドライバルク市場の下落

海運(ドライバルク)は、国際的な物流の指標と考えています。
世界の成長と富の原動力が中国とアジア新興国にシフトし、従来の先進国の成長ダイナミクスは弱体化している。このため資源、素材需要が中国に集中する一方で、先進国の需要不足と需給ギャップが続く。昨年(2010)から来年(2012)にかけては、新造船の供給増でドライバルクの船腹需給が緩和する見通しとなっています。

全体観との関連で言えば、中国とアジア新興国経済の全体的な規模は、米欧や日本の経済を引き上げられるほどの水準には達していない。新興国の金融システムは依然として成熟過程にある。2008年リーマン破綻以降の世界経済において、中国は牽引役となっているが、中国だけで、世界経済を引き上げることはできない。ドライバルク・マーケットでは、新造船の供給増によって船腹需給が緩和しており、本来であれば下値にサポートが働く10-12月期でも傭船料の下落が続いた。

海上運賃の目安を「スポット主要4航路平均の傭船料」で表示します。世界経済の急激で一直線の回復を思惑することはできない。当社の基本姿勢は、<昨年7月を調整安の底>にした回復過程を描いていますが、その行程は漸進的であり、一直線ではなく跛行(はこう)的と考えて臨んでいます。

■ドライバルク=船腹需給の緩和(新造船の供給増)
(1)12/25~1/3は発表休止
(2)単位:1日あたり米ドル

.    ケープサイズ  パナマックス ラージハンディマックス
.       172型     74型     55型
01/05
01/04   18,697    14,312    14,860
12/24   20,009    14,711    15,611
12/23   20,399    14,804    15,858
12/22   21,219    14,938    16,090
12/21   22,848    15,098    16,263
12/20   24,466    15,621    16,537
12/17   25,003    16,281    16,863
12/16   24,894    17,167    17,173
12/15   24,694    17,877    17,384
12/14   24,821    18,319    17,548
12/13   24,852    18,595    17,532
12/10   25,375    18,873    17,458
12/09   26,043    19,028    17,290
12/08   27,354    19,111    17,104
12/07   28,532    19,097    16,979
12/06   28,894    19,105    16,833
12/03   28,756    19,085    16,661
12/02   27,872    19,112    16,405
12/01   26,877    19,082    16,206
11/30   27,351    19,068    15,961
11/29   29,333    18,911    15,535
11/26   30,748    18,721    15,535
11/25   32,607    18,408    15,088
11/24   34,405    17,655    14,553
11/23   34,839    16,999    14,327
11/22   34,542    16,600    14,311
11/19   33,537    16,420    14,519
11/18   33,128    16,622    14,958
11/17   33,097    17,103    15,233
11/16   33,082    17,870    15,408
11/15   33,547    18,497    15,634
11/12   34,500    19,079    15,856
11/11   35,640    19,624    16,016
11/10   38,400    19,664    16,229
11/09   39,094    19,055    16,525
11/08   39,663    18,731    16,703
11/05   39,873    18,580    17,021
11/04   40,164    18,436    17,303
11/03   40,878    18,436    17,567
11/02   42,334    18,636    17,831
11/01   43,159    19,097    18,090
10/29   45,563    19,414    18,301
10/28   43,791    19,855    18,490
10/27   46,284    19,821    18,551
10/26   46,434    19,276    18,609

「市況研究社日報」第1875号

当業者の値頃感は韓国を指標にする

■当業者の値頃感は韓国を指標にする

当社では東京コーンについて、12月22日にかけて買いの利食いをお伝えしました。11月第3週の「23,000円近傍」を目安に買いに回った建玉は年末相場で撤収を選択しました。

米国エタノール産業が伸長しているからと言って、年間365日が「トウモロコシの買い」になるわけではない。先物市場(CBOT)は、目の前の印象に重きを置いて一方向に動くため、上に伸び上がった場面では、われわれは買いに利を入れて撤収しなければならないときがある。

その売買の手掛かりとして、当社では、「韓国の購入姿勢」を指標にしています。これまで見た限りでは、飼料原料のトウモロコシでも、石化原料のナフサでも、韓国は割高なところで飛びついて買ってくることはない。韓国の購入姿勢はフレキシブル、そのときの情勢で割安なものがあればそれを購入してきた。米農務省でも、そうした韓国の姿勢を「a price-conscious buyer」と特徴付けている。

当社では、韓国の購入姿勢を<当業者の値頃感の手掛かり>にしています。昨年11月のように韓国の飼料会社がまとまってカバーに動くときは、われわれも買いのタイミングをはかるようにします。

来週1月12日(水)には、米農務省の「四半期在庫」と「需給見通し」の発表がある。外為市場では本年1-3月の円高の可能性が高い。韓国飼料会社の新規購入のニュースもない韓国が新規購入を手控えているところでは、われわれも仕掛けを急ぐことはありません。本年の相場は、昨年以上にタイミングが重要になる。来週1月12日(水)を過ぎるまで韓国の動きを引き付けて見ておく。

データ/米国トウモロコシの韓国向け輸出成約量

韓国向け新規輸出成約/単位:トン
12/17-12/23  10万7,000 (仕向け先不明から 5万7,800の振替含む)
12/10-12/16  10万7,100 (仕向け先不明から 5万5,000の振替含む)
12/03-12/09  06万9,200 (仕向け先不明から 5万8,000の振替含む)
11/26-12/02  10万7,500
11/19-11/25  37万7,900 (日本向けから11万2,900の振替含む)
11/12-11/18  37万9,500
11/05-11/11  50万6,500 (仕向け先不明から28万1,000の振替含む)
10/29-11/04  11万5,400 (仕向け先不明から 5万7,800の振替含む)
10/22-10/28  00万0,000
10/15-10/21  12万2,500
10/08-10/14  00万0,000
10/01-10/07  11万6,000
09/24-09/30  05万7,700
09/17-09/24  16万8,900
09/10-09/16  00万0,000
09/03-09/09  22万3,800 (日本向けから 5万2,000の振替含む)


韓国向け船積み累計と成約残高/単位:トン
期間:2010年9月1日~12月23日
ACCUMULATED EXPORTS      OUTSTANDING SALES
┏━ 輸出(船積み)累計 ━┓  ┏━━ 成約残高 ━━┓
2010/11年度   前年同期    2010/11年度  前年同期
189万0,400   203万5,400   148万7,100   123万2,700

「市況研究社日報」第1874号

本年は仕掛けるタイミングが重要になる

■2012年の政治サイクルと本年(2011)の相場

(1)世界の成長と富の原動力は、アジア経済にシフトしている。
(2)しかしながら、中国とアジア新興国経済の全体的な規模は、米欧や日本の経済を引き上げられるほどの水準には達していない。新興国の金融システムは依然として成熟過程にある。2008年リーマン破綻以降の世界経済において、中国は牽引役となっているが、中国とアジア新興国だけで世界経済を引き上げることはできない。
(2)米国経済は2007-08年のバブル崩壊から改善しているが、バランスシート修復の構造的逆風が続いているため成長は低い水準にとどまる。米国の内需は、需要不足と需給ギャップが続いているため、中国とアジア新興国の成長を焦点にした輸出と金融・通貨政策に頼らざるを得ない。各国は世界経済の成長のパイを巡って、熾烈な競争を繰り広げる。米国はアジア通貨に対して米ドル安に傾倒する。
(3)来年(2012)は、アジアでも北米でも欧州でも、政治サイクルの重要な年になる。本年(2011)は実質的にそのスタートとなる前年にあたるため、政治サイクルの思惑と経済政策が重なる可能性がある。世界経済と政治体制の変革期は国益が優先され、各国の摩擦と緊張、衝突を伴い、政治家は悪者として他国を名指しする傾向を強める。

■2012年の政治サイクル
(1)米国=2012年大統領選挙
(2)中国=2012年中国共産党第18次全国代表者大会
「胡錦濤-温家宝」体制→「習近平-李克強」等の第5世代
(0)台湾=2012年総統選挙
(0)韓国=2012年大統領選・総選挙
(3)ロシア=2012年大統領選挙

◆循環要因と構造要因
米景気は一昨年(2009)4-6月期に底入れしたあと、在庫循環がターボ・チャージャーとなって同年10-12月に反騰し、昨年の中間調整では<7月安値>を底にして年末相場へ駆け上がってきた。米国では、中間選挙の翌年(=次期大統領選挙の前年)に米株価が上昇する傾向があるが、米国の景気先行指標を見れば、決して米国経済の改善が「急激に」進んでいるわけではない。米国の回復過程は「一直線ではない」というのが当社の立場です。一般的に景気の回復過程には段階があります。立ち入ってみれば「循環要因」と「構造要因」がある。

2007-2008年の米国バブル崩壊後、2009年4-6月期の底入れは「循環要因」=在庫循環を追い風としながら金融政策と財政政策による景気刺激によってプラス局面に移行した。企業収益は、主としてコスト削減によって回復した。これが一昨年の4-6月を底にした第一段階の回復過程でした。一昨年10-12月は「米国は日本とは違う」と楽観的見通しが大勢であった。

しかし、在庫循環をターボー・チャージャーにした景気回復は、第一段階のものであって、金融と財政による政策対応によって第二段階の回復(自律的な需要拡大、雇用の改善、持続性のある成長と最終需要)につなげていかなければならない。しかし、不動産と信用のバブルが崩壊した後では、長期にわたるバランスシートの修復が「構造要因」として継続するため、第二段階の回復過程は上がり下がりをともなう行程になる。循環要因の追い風だけで浮上することはできない。第二段階の回復過程は、構造要因の逆風の中で進展するために一直線に進むわけがありません。

市場人気は、手掛かりする数字が良ければ「日本とは違う」と有頂天になり、急激な回復過程を思惑し、反対に悪い数字が出てくれば、一気に「デフレ」予想に萎縮する。

世界の成長と富の創出の原動力がアジア経済に移行し、とくに中国の台頭は「欧米中心の価値観と世界秩序」をゆさぶっているため、米景気の上がり下がりは、市場人気の極端な往還(=楽観と悲観)につながりやすい。米景気の数字が良ければ「楽観」ムードに傾斜し、悪ければ「悲観」ムードに萎縮する。

◆並外れた変革期の相場
当社では基本的に、2007-2008年の米国バブル崩壊によって、米国の大量消費に依存した世界経済は終わっていると考えています。現在では、設備投資の拡張とその最終製品は中国とアジア新興国の成長を焦点にしています。

世界の成長と富の原動力は新興諸国にシフトしているが、しかし、中国とアジア新興国経済の全体的な規模は、米欧や日本の経済を引き上げられるほどの水準には達していない。新興国の金融システムは依然として成熟過程にある。2008年リーマン破綻以降の世界経済において、中国は牽引役となっているが、中国だけで世界経済を引き上げることはできない。中国とアジア新興国における重厚長大産業の設備投資は、今後のアジア市場の供給増を示唆している。

米国でも中国でも欧州でも、2012年が政治サイクルの重要な年になることは、その前年である本年(2011)は他国から経済成長のパイを奪って、熾烈な競争を繰り広げる可能性が高い。各国とも他国に「悪者」を見出して、自国の利益を押し通そうとするだろう。2012年の政治サイクルを考えれば、その前年にあたる本年(2011)は景気刺激の手を休めることはできない。全体観として、本年も上がり下がりの激しい行程を通して、年間を通して見れば、水準を切り上げると思います。

市場人気は見たいものだけを見て、目の前の印象分布に重きを置いて反応するけれども、当社では包括的に全体観のもとで分析していきたいと思います。景気回復の第二段階は、上がり下がりの方向感が激しく入れ替わる行程になるけれども、本年(2011)の基本姿勢も調整の下値では強気を維持し、2012年に向けた展望を描くことにします。それは一直線の行程ではないため、余裕をもって仕掛けていくことのできるタイミングが重要になります。

■外為市場

米国=アジア通貨に対し、自国通貨安に傾斜する可能性が高い。

米国でも中国でもロシアでも、2012年が政治サイクルの重要な年になることは、その前年である本年(2011)は各国とも自国の利益を押し通そうとする傾向を強めて、他国から経済成長のパイを奪って、熾烈な競争を繰り広げることになる。世界経済と世界市場の一連の変化には、摩擦と緊張、衝突をともなう。

その意味では、日本の成長が鈍化し、競争力を失い、世界経済に占めるシェアが低下する中でも、外為市場の円高は続いていく公算が大きい。
日本総研によれば、2000年以降のドル円の平均年間変動率は16.7%。その程度は近年の平均で動いている。したがって、本年1~3月の為替(ドル円)は「1ドル=75~85円」レンジを想定しておこうと思います。

これから1-3月、輸出企業にとって「1ドル=83円」を超える円高が常態化し、「75~85円」レンジで推移する場合には、「円高に歯止めがかかる」と期待していた企業にとってショックは大きいだろう。1-3月に「1ドル=79.75円」を抜くような円高があれば、日本国内に衝撃が走ると思います。

われわれにとって円高は<東京市場の円建て相場>の価格抑制要因になるので、どの時点で参入するか、そのタイミングがとても重要になる。年初にあたって本年1-3月は円高方向に市場が動く可能性を考えに入れておかなければならない。

米国はFRBの量的緩和の下で、消費を促進するための支出や、資産市場を下支えするための通貨の増発量に何ら制限はないかのような政策に傾斜している。米ドルの増発と減価=米ドル安が、現在の米ドル建て国際商品(コモディティ)に反映している。世界的な観点から見て、米ドルの増発によって、ドル建て投資の購買力が低下しており、それに伴ってドル建て商品の価格が上昇してきた。これを<円貨建て>に換算すれば、円高によって、国際商品の上昇幅はある程度抑制されている。建玉基準を<米ドル>で見るか、<日本円>で見るかによって、国際商品の上昇幅は異なる。本年1-3月は、為替が収益水準を左右すると考えています。ここで、すぐに為替の手掛かりがつかめるかどうかは分かりませんが、できるかぎり為替(ドル円)の方向感をつかんで臨む方がよいと思います。

当社では12月22日(水)にかけて、穀物(トウモロコシ)でも石油(原油、石油製品)でも買いに利を入れて撤収したあとは、差し当たり年末年始の罫線の格好を見ながら、1月10日頃まで場から離れておく方がよいと考えています。本年の相場では、昨年以上に仕掛けるタイミングが重要になる。

■参考資料/企業の事業活動の前提になっている想定為替レート
12月の日銀短観によれば、大企業・製造業の2010年度下期の想定為替レートは「1ドル=83.87円」であった。

日銀/全国企業短期経済観測調査
(1)調査対象企業数(社)
              製造業  非製造業  合計 (回答率)
全国企業. 4,454  6,729  11,183 ( 98.9%)
◆◆大企業   1,203  1,187   2,390 ( 99.3%)
中堅企業   1,196  1,833   3,029 ( 99.2%)
中小企業   2,055  3,709   5,764 ( 98.5%)
<回答期間>   2010年11月11日~12月14日

(2)事業計画の前提となっている想定為替レート
<ドル円(大企業・製造業)>
2010年6月調査  2010年9月調査  2010年12月調査
2010年度  90.18      89.66      86.47
2010上期  90.20      89.90      89.16
2010下期  90.16      89.44      83.87

「市況研究社日報」第1874号

休むにはちょうどよい時期(2)

■中国利上げについて

市場の一部には、中国<利上げ>が、「中国経済の崩壊の始まり」かのように弱気トークを喧伝する向きがあるけれども、そういう与太話には耳をかさないこと。

中国の心配することよりも、米国、欧州、日本などの先進国は、自国の競争力の衰退に目を向けなければならない。世界的な需要不足が底流する中で、生き残りをかけた国際的競争の激化から目を背けてはならない。当社では、中国の不動産市場は高騰しているが、全般的には、中国の景気過熱や資産バブルのリスクは、対処可能な範囲に収まると考えています。中国は、経済と金融政策の調整をおこなうための一連の行政的措置の手段を持ち合わせている。

市場の一部に根強い「中国崩壊論」ようなポジション・トークに耳をかすことはありません。2008年のリーマン破綻は、世界の成長と富のダイナミクスが中国とアジア新興国にシフトしていることを告げた。中国が「人民元の安定化」を第一義にするかぎり、預金準備率の引き上げによる余剰資金吸収にも限度があり、どうしても未吸収の過剰流動性が滞留し、カネ余りと物価上昇圧力を慢性化させる。中国の金融政策当局は過剰流動性対策に注力している。

ここで、われわれが考えなければならないことは、「中国利上げ=崩壊論」ではなく、マクロ調整によっても過剰流動性に抑えがきかなくなり、不動産投機とインフレを加速するところに突き進む可能性の方です。バブルに突き進むときは、これでもか、これでもかと、インフレ圧力が突き上げてくる。われわれが見極めなければならないのは「利上げ=崩壊論」ではなく、「バブル」の可能性の方だと思います。

■週明け27日の原油相場=-70~-80セント安
(1)週末の原油相場=「-50~-80セント」の反落
(ⅰ)ICEブレント

.           始値  高値  安値  帳入値  終値
ICEブレント2月限 94.45 94.74 93.18 93.77 (93.46 -0.79)
ICEブレント3月限 94.25 94.50 93.06 93.55 (93.23 -0.81)
ICEブレント4月限 94.40 94.54 93.15 93.59 (93.50 -0.59)
ICEブレント5月限 94.56 94.61 93.42 93.69000.000-0.52
ICEブレント6月限 94.61 94.71 93.53 93.79 (93.54 -0.77)
ICEブレント7月限 93.83 93.83 93.83 93.81000.000-0.53
ICEブレント8月限000.00000.00093.80000.00000.000-0.54
ICEブレント9月限000.00000.00093.78000.00000.000-0.54
(ⅱ)ICE-WTI
.        帳入値
WTI2月限  91.02 -0.49
WTI3月限  91.65 -0.51
WTI4月限  92.18 -0.51
WTI5月限  92.56 -0.54
WTI6月限  92.96 -0.59

(2)本日12月27日(月)の中東原油について

(ⅰ)「-70~-80セント安」あたりを指標にします。
(ⅱ)このあと中国・上海市場を待つことにします。
(ⅲ)年内の買いに利を入れて手仕舞いしたあとは、ここで新規に仕掛ける必要はありません。
ICEブレント2月限の週末終値「93.46」を指標にして、週明け27日(月)の相場が始まるなら、東工取(TOCOM)の下げ幅は拡大する。当社では、「ICEブレント2月限=93ドル50セント」の基準に対して、罫線がどのような格好(かっこう)を形成するのか、ここでは場からはなれて見守ることにします。現在は年内の買いに利を入れて撤収したあと、休んで、見守りながら考えるのに、ちょうどよい時期です。

「市況研究社日報」第1872号

休むにはちょうどよい時期

■買うところではない=休むにはちょうどよい時期

■全体観=休むにはちょうどよい時期です

(1)11月第3週の市場人気

1カ月前の11月第3週(11/15~11/18)では、
(ⅰ)欧州のソブリン・リスク
(ⅱ)ユーロ下落と米ドル反発
(ⅲ)中国の利上げ観測
(ⅳ)中国A株の下げ
(ⅴ)中国商品先物市場の下げ
(ⅵ)ゴールドマン・サックスのSell Call・・・などを「材料」に、年末相場の投資資金の巻き戻しを思惑した売りが席捲した。

本年(2010)は、大雑把に言って、2011-2012年に向けた布石が打たれてきた一年であったが、その不安感が6~8月の調整安(7月上旬安値はその調整安の底)、さらに11月第3週の巻き戻しにあらわれた。当社では、この11月第3週の安値を「2011-2012年に向けた買い場」とお伝えしました。「市場で運用される投資資金の巻き戻し」を思惑した売りは、本年のファンダメンタルズの趨勢に対して逆行していたからです。

(2)12月「年末ラリー」の市場人気
11月第3週の下値を叩き売っていた市場人気は、1カ月後の12月第3週には「年末ラリー」のポジション・トークに踊るようになった。

11月第3週から12月第3週までの1カ月間に、世界の経済活動の実体が様変わりしたわけではない。米国、欧州、日本における需給ギャップ=需要不足は継続しており、中国及びアジア新興国の成長ダイナミクスがそれを肩代わりするには、まだこれら新興国の成長には紆余曲折があります。それにもかかわらず、本年の相場で調整局面の下値を不安感から叩き売っていた市場人気は、現在の12月第3週あたりから「先行きの強材料」を織り込むようになった。今夏6~8月相場で、先行き不安感を叩き売っていた市場が、12月の「年末ラリー」では強材料を一方向に織り込んできており、それらはいずれの方向においても「市場の雰囲気」に追従したものです。市場が手掛かりにしている材料は、いずれの方向においてもポジション・トークです。

(3)休むにはちょうどよい時期
年内の買いに利を入れて撤収したあと、これから年明けに向けては考える時期にあたります。現在の「年末ラリー」については、しこり玉をつくるまで、一方向の思惑に踊るかもしれません。当社では、団子(だんご)になってそれを追う必要はないと考えています。

当社では、本年(2010)の相場において、「市場の不安感」に対して<調整安の下値では買い>を通してきましたが、来年(2011)に関しては、現在の「年末ラリー」を引き継いで「市場人気が上値に飛びつく」ようなら、本年とは違った対処を追求しなければならなくなる可能性があると考えています。これから当面は、真面目に実体を分析するためのデータを整理し、送信することにします。

■石油市場=原油CIF(予想)について
(1)11月CIF
「11月CIF」は当社予想で<41,900円/KL>とお伝えしてきましたが、一昨日22日の「貿易統計」で<42,070円/KL>に確定しました。
(2)2011年1月CIF
1月の原油CIF(予想)は、先週からの「年末ラリー」分を加味して「47,400円/KL」に引き上げました。
.    CIF予想   CIF+20,000 CIF+15,000
01月  47,400   121.20   116.20
12月  43,900   117.70   112.70
11月  42,070   115.87   110.87

(3)データ/原油CIF
.     原油CIF        前月比
01月  47,400 円/L(予想)  +3,500円高
12月  43,900 円/L(予想)  +1,800円高
11月  42,070 円/L(確定)  +1,563円高
10月  40,507 円/L(確定)   
09月  40,483 円/L(確定)
08月  40,592 円/L(確定)
07月  42,773 円/L(確定)
06月  45,743 円/L(確定)

(4)データ/購入原油価格(FOB)と「輸入CIF価格」(当社予想)
わが国石油会社の購入原油価格の予想
(ⅰ)プラッツ価格と若干の違いがあります
(ⅱ)為替は東京仲値(三菱東京UFJ銀行)
(ⅲ)当社の便宜的な算定値です
(ⅳ)休み前の12月22日(水)と比較すれば「+100円高」程度
中東原油のFOB    為替    原油CIF(予想)
12月24日 省略
12月23日
12月22日
12月21日
12月20日


■穀物市場=トウモロコシのベーシス水準について
(1)今朝の米ガルフCIFバージ市場

H=同3月限、K=同5月限、N=同7月限、U=同9月限
.    Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.5700-6.5800  +43 H to +44 H  dn 1
01月 6.5800-6.6000  +44 H to +46 H  dn 1-unch
02月 6.6100-6.6300  +47 H to +49 H  dn 1-up 1
03月 6.6200-6.6400  +48 H to +50 H  dn 1-up 1
04月 6.6800-6.7000  +46 K to +48 K  dn 1-unch
05月 6.7000-6.7200  +48 K to +50 K
06月 6.7575-6.7675  +50 N to +51 N
07月 6.7575-6.7675  +50 N to +51 N
08月 6.4350-6.5350  +65 U to +75 U

(2)米国中西部の供給地のベーシス下落
オマハ/カウンシルブラフスのベーシス推移
Omaha-Council Bluffs Grain (US #2 Corn)
Spot Truck Bids for grain delivered to elevators, dollars per bushel, as of 2:00 PM.
Basis is cents per bushel.
日付  シカゴ3月限   ベーシス(セント)  Spot Bids
12/23   6.14-0/0000-25 H-20 H0005.89~5.94
12/22   6.09-0/0000-24 H-18 H0005.85~5.91
12/21   6.02-1/4   -22 H -18 H0005.80~5.84
12/20   5.99-1/2   -20 H-16 H0005.80~5.84
12/17   5.96-1/2   -20 H-16 H0005.77~5.81
12/16   5.87-1/2   -20 H ~ -14 H   5.68~5.74
12/15   5.84-1/4   -19 H ~ -14 H   5.65~5.70
12/14   5.87-1/4   -20 H ~ -14 H   5.67~5.73
12/13   5.88-1/2   -22 H ~ -14 H   5.67~5.75
12/10   5.74-1/4   -22 H ~ -14 H   5.52~5.60
12/09   5.74-1/4   -28 H ~ -14 H   5.46~5.60
12/08   5.74-1/2   -25 H ~ -14 H   5.50~5.61
12/07   5.61-3/4   -25 H ~ -14 H   5.37~5.48
12/06   5.68-0/0000-29 H ~ -15 H   5.39~5.53
12/03   5.73-1/2   -28 H ~ -17 H   5.46~5.57
12/02   5.55-1/2   -29 H ~ -20 H   5.27~5.36
12/01   5.66-1/4   -33 H ~ -22 H   5.33~5.44

(3)米ガルフ需要地のベーシス下落
米ガルフ=CIFバージ市場の推移
(1)米国産黄トウモロコシ #2
(2)CIFニューオリンズ
(3)H=同3月限、K=同5月限
米国現地12月23日(木曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.5700-6.5800  +43 H to +44 H  dn 1
01月 6.5800-6.6000  +44 H to +46 H  dn 1-unch
02月 6.6100-6.6300  +47 H to +49 H  dn 1-up 1
03月 6.6200-6.6400  +48 H to +50 H  dn 1-up 1
04月 6.6800-6.7000  +46 K to +48 K  dn 1-unch
米国現地12月22日(水曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.5300-6.5400  +44 H to +45 H  unch-dn 3
01月 6.5400-6.5500  +45 H to +46 H  unch-dn 4
02月 6.5700-6.570000+48 H to +48 H00up 1-dn 4
03月 6.5800-6.580000+49 H to +49 H00up 1-dn 4
04月 6.6400-6.6500  +47 K to +48 K  up 1-dn 1
米国現地12月21日(火曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.4625-6.5025  +44 H to +48 H  dn 2
01月 6.4725-6.5225  +45 H to +50 H  dn 3-unch
02月 6.4925-6.5425  +47 H to +52 H  dn 3-unch
03月 6.5025-6.5525  +48 H to +53 H  dn 3-up 1
04月 6.5625-6.5925  +46 K to +49 K  dn 1
米国現地12月20日(月曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.4550-6.4950  +46 H to +50 H  dn 3-up 1
01月 6.4750-6.4950  +48 H to +50 H  dn 1-unch
02月 6.4950-6.5150  +50 H to +52 H  unch
03月 6.5050-6.5150  +51 H to +52 H  unch-dn 1
04月 6.5400-6.5700  +47 K to +50 K  unch-up 1
米国現地12月17日(金曜日)=ベーシス下落
.   Cash Bids      ベーシス     前日比
12月 6.4550-6.455000+49 H to +49 H00unch-dn 2
01月 6.4550-6.4650  +49 H to +50 H  dn 1
02月 6.4650-6.4850  +50 H to +52 H  dn 2-unch
03月 6.4750-6.4950  +51 H to +53 H  dn 2-unch
04月 6.5125-6.5325  +47 K to +49 K  unch

「市況研究社日報」第1871号

石油市場=買いに利を入れて撤収

■原油の目標値を達成=買いに利を入れて撤収
*12月原油相場の目標=ICEブレント2月限「93ドル50セント」
*石油製品価格はアジアでも欧州でも「12月6日」前後がピーク
*12月第3週からは原油高に対して石油製品が追随難
*クリスマス~年末年始の休み前の手配はカバーしている公算大
*その一方で、12月第3週からは「年末ラリー」のポジション・トークが増加


■当社の立場と意見=年内の買いすべてに利を入れる
(1)ICEブレント2月限=93ドル50セント

当社「日報」の原油、石油製品の買いは、本日で年内の手仕舞いとします。すべて買いに利を入れて撤収でよいと思います。今朝のICEブレント2月限で、12月相場の目標と描いた「93ドル50セント」をキッチリつけました。
(ⅰ)今朝のICEブレント
.            始値   高値   安値   帳入値
ICEブレント2月限  92.70  93.50  92.35  93.20  +0.46
ICEブレント3月限  92.75  93.40  92.30  93.12  +0.40
ICEブレント4月限  92.86  93.36  92.39  93.20  +0.39
ICEブレント5月限  93.08  93.53  92.48  93.32  +0.38
ICEブレント6月限  93.18  93.64  92.57  93.44  +0.37
ICEブレント7月限  92.98  93.69  92.68  93.49  +0.35
ICEブレント8月限  93.11  93.56  92.70  93.52  +0.34
ICEブレント9月限  93.14  93.56  92.72  93.53  +0.33

(ⅱ)データ/ICEブレント2月限の相場表
.      始値  高値  安値  帳入値  前日比
12/21  92.70  93.50  92.35  93.20  +0.46
12/20  91.65  92.90  91.02  92.74  +1.07
12/17  91.89  92.39  90.90  91.67  +0.07
12/16  92.04  92.25  91.52  91.60  -0.55
12/15  91.25  92.46  90.41  92.15  +0.75
12/14  91.24  91.94  90.87  91.40  +0.01
12/13  90.50  92.44  90.50  91.39  +0.75
12/10  91.16  91.72  90.02  90.64  -0.52
12/09  91.25  91.81  90.46  91.16  +0.19
12/08  91.06  91.86  90.32  90.97  -0.58
12/07  91.05  92.98  90.88  91.55  +0.02
12/06  91.80  92.10  90.95  91.53  +0.04
12/03  90.34  91.91  90.09  91.49  +0.84
12/02  88.75  90.75  88.48  90.65  +1.74
12/01  86.00  89.07  85.57  88.91  +2.91
11/30  87.51  87.54  85.50  86.00  -1.47
11/29  85.82  87.62  85.70  87.47  +1.75

(2)本日のアジア原油市場
市場人気の中には、「ニューヨーク原油」(WTI)が「90ドル」に乗せるかどうかを議論する向きがある。ニューヨーク(WTI)が「90ドル」に乗せようと乗せまいと、国際原油取引の指標は「12月2日から」ここ3週間にわたって90ドル台の相場を続けてきました。そして、アジア原油市場でも、指標油種である「オマーン」や「ドバイ」のスポット価格はすでに90ドル台になっています。アジア市場の指標油種(マーカー原油)がすでに90ドル台の相場になっているときに、ニューヨーク原油(WTI)の「90ドル乗せ」を議論することに意味があるだろうか?喩えて言えば、自らの市場で山火事が起きているのに、米国のテレビで報道しないかぎり「山火事がない」かのように振舞うのはバカげています。今朝の原油市場では、指標のICEブレント2月限が目標値の「93ドル50セント」をつけました。そうすると中東原油の指標は「90ドル50セント」前後。為替「1ドル=83.82円」で<47,710円/KL>、これをそのまま1月原油CIFに換算すると<48,560円/KL>水準になります。
(3)目標値を達成したときの対処について
目標値を達成したとき、さらに「新たな目標値」を作って上を目指すべきかどうか検討しましたが、それは止めておくことにします。ここで東工取の原油、石油製品の買いにすべて利を入れて撤収することを結論にします。

(ⅰ)「買いの目標値を引き上げる」というのであれば、年明けに持ち越すことも念頭に置いて管理してきた買いに、すべて一旦利を入れて手仕舞いしたうえで、それでもなおかつ、一段高を目指す根拠と確信があるというのなら、買いの目標値を引き上げて臨んでいけばよいと思います。「買いの目標値を引き上げる」のであれば、利食いのあとでも、押し目を買い直していけばよい。利の乗った買い玉を持ったまま考えると、どうしても欲にひかれた甘い見通しを描くようになります。
(ⅱ)一旦、買いに利を入れて手仕舞いしたあと、その上であらためて仕掛けて行く確信と決意がないのであれば、当初の目標を遂げたところでは、腹6分であろうと、腹8分であろうと、それでよしとしなければならないと思います。
(ⅲ)「年末ラリー」の市場の雰囲気によりかかって、ダラダラと欲を出すということなら賛成できません。利の乗った買いを持ったまま考えると、どうしても欲にひかれた判断になります。そう思わせるところに、相場のワナがひそんでいることが多い。
(ⅳ)今朝は、ICEブレント2月限の「93ドル50セント」の終値を見ながらいろいろ考えましたが、当初考えた結論を通すことにしました。穀物(トウモロコシ)でも、石油(原油、石油製品)でも≪年内の相場はここで利を入れて撤収≫という結論にします。来週に一週間の相場を残していますが、年明けに向けた分析として第一歩から検討していくようにします。

■データ/アジア市況の価格とクラック
12月相場の石油製品高は「12月6日」前後が実質的なピーク。
12月第3週からは原油高に対して石油製品が追随していない。
12月寒波の欧州でも、またアジア市況でも、12月の石油製品高は12月第2週の「12月6日」前後にピークを形成した。12月第3週からは「年末ラリー」期待の市場人気=ポジション・トークが拡大した。アジア市況で強さが目立つのはナフサであって、全般的には思ったほど追随しているわけではない。
「ナフサ」スポット
「ガソリン」=Gasoline 92 UNL
「ケロシン」=ジェット燃料
「ガスオイル」=Gas Oil 0.5% S

(1)シンガポールの石油製品価格

(2)シンガポールのクラック・スプレッド
下記のクラックは、指標原油を「ドバイ」ではなく「DMEオマーンのスポット価格」で計算しています。
(3)欧州Eurobobガソリン価格(FOB ARA)
アムステルダム-ロッテルダム-アントワープの「オイル・ハブ」(Eurobob)
欧州ガソリン・バージ価格は12月6日(月)に本年最高値を付けた。その後は、「クリスマス・ウィーク」を控えて取引量が減少し、原油相場の上昇に対し欧州ガソリン価格は軟化。それでも欧州ガソリン/ナフサが高値圏を維持しているのは、アジアのナフサ需要の強さがサポートしていると考えられます。


「市況研究社日報」第1870号

穀物市場=買いに利を入れて撤収

■穀物市場=買いに利を入れて撤収
*当社「日報」(穀物)では11月15日(月曜日)、東京コーン期近から先限まで、どの限月であろうと<23,000円>近傍から買いに回ることをお伝えしました。
*11月17-18日は<2011-2012年に向けた買い場>と臨んできました。
*12月14日(火曜日)以降は買いを増やすタイミングではないため、年明けに持ち越す買いに絞って管理してきました。

■当社の立場と意見=年内の買いすべてに利を入れる

穀物(トウモロコシ)の買いは、本日で年内の手仕舞いとします。トウモロコシの買いは先週12月14日(火曜日)から一週間、年明けに持ち越す分に絞(しぼ)って建玉を管理していくことをお奨めしてきましたが、今週のシカゴ先物(CBOT)の年末ラリーに対して、米国現物取引のベーシス水準が続落しているため、ここで「ガマン比(くら)べ」のように買いを引っ張ることもないと思います。年明けの相場は、1月情勢を見ながら仕掛けていくことにして、年内のトウモロコシの買いは、ここですべて利を入れて撤収という結論でよいのではないかと思います。

(1)トウモロコシのベーシス水準が続落

米国中西部の供給地や米ガルフの需要地で、トウモロコシのベーシス・レベルがジリジリと続落しているのを見ると、現在の先物市場の高値で一旦利を入れて、買いを撤収してよいだろうと思います。
(2)穀物、石油共に年内の買いに利を入れて撤収する
(ⅰ)異なる意見があると思います。立場によって見方も違ってくると思います。「シカゴコーン2011年3月限」は、11月9日高値が「6.1750」であったため、今月12月の「年末ラリー」の雰囲気に便乗し、「3月限=6ドル17セント」あたりまで狙っていくという考えもあるかも知れません。それはそれで、それぞれの判断だと思います。
(ⅱ)しかし、当社「日報」としては、本日12月22日(水曜日)で、残していた分もすべて利を入れて撤収とします。11月15日以降のトウモロコシの買いは、ここで一回転終わりにします。穀物(トウモロコシ)でも石油(原油、石油製品)でも、買いにすべて利を入れて手仕舞い、本日22日(水)で年内の相場から撤収です。来週一週間の相場を残していますが、ファンドにも年末の利食いと年明けのリバランスがあると考えられるので、そうした情勢分析は続けていく予定です。年明けを占うような商いは必要ないと思います。年明けの相場は、新年の情勢を分析しながら考えることにします。

データ/今朝の米ガルフCIFバージ市場
データ/米国中西部の供給地のベーシス下落

オマハ/カウンシルブラフスのベーシス推移
Omaha-Council Bluffs Grain (US No. 2 Yellow Corn)
Spot Truck Bids for grain delivered to elevators, dollars per bushel, as of 2:00 PM.
Basis is cents per bushel.

データ/米ガルフ需要地のベーシス下落
米ガルフ=CIFバージ市場の推移
(ⅰ)米国産黄トウモロコシ #2
(ⅱ)CIF ニューオリンズ
(ⅲ)H=同3月限、K=同5月限、N=同7月限、U=同9月限

「市況研究社日報」第1870号
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