市況研究社のメモ帳

市況研究社および「市況研究社日報」から一部を公開します。

カテゴリ: 原油相場

当社は、月初52日の「日報」で
(ⅰ)原油相場5月の底入れ
(ⅱ)51日安値が「ボトム形成の基本の値段」とお伝えしました。

月初の52日に5月底入れパターンを予想したことは「冒険的な予想」だったかもしれません。

相場では、前もって底値をピンポイントで予想することはできない。このため、当社ではボトム形成の「基本になる安値」という概念を用いています。ボトム形成のプロセスにおいて「このあたりが基準」という予測です。

相場の底入れ、ボトム形成は、調整過程です。ボトム形成では強弱が激しく衝突しますが、それは調整過程の上げ下げです。ボトム形成のプロセスはトレンドを描かない。売り方は価格が下落すると「あらたな下げの始まり」を思惑し、下げたところを追撃しますが、ボトム形成であるかぎりその下落にトレンドはない。下げれば戻し、戻すと下げる。それを繰り返しながら「基本になる値段」を確かめていくと考えています。間違いに気づいたときは訂正する予定です。

【1】初めに考えたこと
当社は52日(木)の「日報」で「今朝の相場で「5月相場の基本になる安値」をつけた可能性があります」と記した。
ブレント原油先物(ICE) 202451日(水)
限月      始値   高値   安値  帳入値  前日比
07
月限 2024  85.80  85.89  83.29  83.44  -2.89
08
月限 2024  85.10  85.20  82.66  82.79  -2.82
09
月限 2024  84.44  84.52  82.04  81.15  -2.76
10
月限 2024  83.77  83.85  81.43  81.53  -2.70
11
月限 2024  83.02  83.22  80.86  80.97  -2.64
12
月限 2024  82.50  82.63  80.30  80.41  -2.59

原油相場は5月にボトム形成のプロセスをたどる
(ⅰ)国際原油取引の指標であるブレント原油先物は51日(水)に大きく下げた。
(ⅱ)51日(水)はシンガポールや中国が休日で、アジア石油市場が休みであった。
(ⅲ)ブレント原油先物「51日安値」(日足の罫線)は基本の安値を示唆している。
(ⅳ)原油相場は「5月ボトム形成のプロセス」になる。
(ⅴ)5月ボトム形成のプロセスでは「51日安値」が「基本になる値段」になる。
(ⅵ)5月ボトム形成のプロセスでは、限月間の価格差が縮小する。

原油相場と精製マージン低下に相関はない
(ⅶ)アジア市況のクラックスプレッドは4月下落した。
(ⅷ)4月~6月の精製マージンの変動には季節的な要素がある。
(ⅸ)「クラック・スプレッドの伸縮」と「原油相場」には相関はない。

売り方はクラック低下を弱気の手掛かりにしている
(ⅰ)アジア市況の石油製品のクラック(精製マージン指標)が4月に低下した。
(ⅱ)精製マージン低下で、アジア製油所の原油処理量が低下する。
(ⅲ)東アジア製油所の定修(メンテナンス)も予想される。
(ⅳ)石油精製会社はターム原油の購入を抑制し、スポットを増やす。
(ⅴ)中国石油精製会社のアジア向け石油製品輸出が増加する。

石油市場の市場人気は、以下のような傾向があります。
米国原油在庫の増加=売り  在庫の減少=買い
産油国の調整項引き下げ=売り  調整項引き上げ=買い
精製マージン(クラック)の低下=売り  クラック拡大=買い

当社はこれらを将来に向けた基準にしません。アジア市況の石油製品のクラック(精製マージン指標)低下は、売り方が手掛かりにしています。クラック低下は「製油所の稼働率を圧迫し原油需要を抑制する」という理由づけに使われています。

【2】シンガポールの石油製品のクラック低下
アジア市況のクラックは、国際取引の指標=ブレント原油で算定します。
ブレント原油はシンガーポール時間午後430分時点の価格。M 6月限、N 7月限です。

ブレント原油を基準にしたバレルあたりの価格差(クラック・スプレッド)
      ブレント  ガソリン     ジェット燃料/   ガスオイル
日付    原油期近 GL92-SINクラック ケロシンクラック 0.5 S クラック

5/1724
5/16
24) 82.97 N  90.50  +7.53  95.01 +12.04  90.52  +7.55
5/15
24) 82.79 N  90.21  +7.42  95.04 +12.25  90.57  +7.78
5/14
24) 83.03 N  91.15  +8.12  95.34 +12.31  90.79  +7.76
5/13
24) 83.05 N  91.00  +7.95  94.89 +11.84  90.58  +7.53

5/1024) 84.05 N  91.90  +7.85  96.32 +12.27  92.12  +8.07
5/09
24) 84.07 N  92.00  +7.93  96.52 +12.45  92.56  +8.49
5/08
24) 82.13 N  91.80  +9.67  94.27 +12.14  90.17  +8.04
5/07
24) 83.53 N  94.10 +10.57  95.23 +11.70  91.49  +7.96
5/06
24) 83.63 N  94.20 +10.57  94.43 +10.80  90.77  +7.14

5/0324) 83.79 N  95.60 +11.81  94.44 +10.65  90.67  +6.88
5/02
24) 84.17 N  96.20 +12.03  95.61 +11.44  91.49  +7.32
5/01
24) 85.45 N  Labour Day
4/30
24) 88.46 M  101.30 +12.84  99.05 +10.59  94.75  +6.29
4/29
24) 88.93 M  101.60 +12.67  99.57 +10.64  95.08  +6.15

4/2624) 89.12 M  102.00 +12.88  99.75 +10.63  95.34  +6.22
4/25
24) 88.39 M  100.95 +12.56  99.85 +11.46  95.71  +7.32
4/24
24) 88.32 M  101.00 +12.68  99.85 +11.53  95.81  +7.49
4/23
24) 88.09 M  100.70 +12.61  100.29 +12.20  96.33  +8.24
4/22
24) 86.01 M  100.00 +13.99  98.44 +12.43  94.04  +8.03

4/1924) 87.18 M  101.00 +13.32  98.88 +11.70  94.01  +6.84
4/18
24) 87.01 M  100.90 +13.89  100.43 +13.42  95.41  +8.40
4/17
24) 89.62 M  104.10 +14.48  104.36 +14.74  99.55  +9.93
4/16
24) 90.15 M  103.90 +13.75  104.90 +14.75  100.12  +9.97
4/15
24) 89.50 M  103.50 +14.00  104.49 +14.99  100.06 +10.56

4/1224) 90.46 M  104.15 +13.69  105.84 +15.38  101.40 +10.94
4/11
24) 90.81 M  103.42 +12.61  105.78 +14.97  101.59 +10.78
4/10
24) 89.52 M  Hari Raya Puasa
4/09
24) 90.70 M  101.85 +11.15  107.15 +16.45  102.38 +11.68
4/08
24) 90.29 M  101.95 +11.66  107.23 +16.94  102.48 +12.19

【3】中東原油のアジア向け指標
オマーン原油DMEマーカープライス)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付     ブレント原油7月限 オマーン原油7番限  価格差

517日(金)   83.45ドル    84.25ドル(予想)
516日(木)   82.97ドル    83.74ドル   0.77ドル
515日(水)   82.79ドル    83.40ドル   0.61ドル
5
14日(火)   83.03ドル    83.97ドル   0.94ドル
5
13日(月)   83.05ドル    83.88ドル   0.83ドル

510日(金)   84.05ドル    84.78ドル   0.73ドル
509日(木)   84.07ドル    84.68ドル   0.61ドル
5
08日(水)   82.13ドル    82.98ドル   0.85ドル
507日(火)   83.53ドル    84.08ドル   0.55ドル
5
06日(月)   83.63ドル    83.93ドル   0.30ドル

503日(金)   83.79ドル    84.02ドル   0.23ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.46ドル   0.29ドル
5
01日(水)   85.45ドル    85.31ドル   -0.14ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付     ブレント原油7月限  ドバイ原油1番限   価格差

517日(金)   83.45ドル    84.25ドル(予想)
516日(木)   82.97ドル    83.78ドル   0.81ドル
515日(水)   82.79ドル    83.44ドル   0.65ドル
514日(火)   83.03ドル    83.90ドル   0.87ドル
513日(月)   83.05ドル    83.90ドル   0.85ドル

510日(金)   84.05ドル    84.85ドル   0.80ドル
509日(木)   84.07ドル    84.64ドル   0.57ドル
5
08日(水)   82.13ドル    82.96ドル   0.83ドル
507日(火)   83.53ドル    84.14ドル   0.61ドル
5
06日(月)   83.63ドル    84.03ドル   0.40ドル

503日(金)   83.79ドル    84.10ドル   0.31ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.49ドル   0.32ドル
501日(水)   85.45ドル    休み

【4】517日(金)のプラッツドバイ原油
(ⅰ)かなりおおざっぱに試算します。
(ⅱ)51日安値=ボトム形成の基本の安値を基準にします。
(ⅲ)ボトム形成のプロセスが続いているときは、上げても、下げても、調整過程特有の不規則な変動です。調整過程では期近の建玉調整が中心になるので、限月間価格差は縮小します。原油相場が上昇するとき、期近主導に限月間価格差がひろがります。
(ⅳ)為替は1ドル=155.55円」で換算します。

東京(TOCOM)プラッツドバイ原油
5
月限 84.25ドル   82,420
6
月限 83.25ドル   81,440円  前日比1,440円高
7
月限 82.25ドル   80,470円  前日比1,690円高

※前日の押しから1,500円高見当です。
ボトム形成が完成すれば、期近主導の上昇相場になると考えています。

アジア市況のクラック低下が、市場人気の焦点になっている。
市場人気は「足もとの精製マージン低下」を「将来の原油処理量の減少=製油所稼働率の低下=原油需要の減少」と思惑している。本日の「日報」(石油)もシンガポールの石油製品から始めます。

【1】シンガポールの石油製品のクラック
ブレント原油を基準にしたバレルあたりの価格差(クラック・スプレッド)
ブレント原油はシンガーポール時間午後430分時点の価格
M
6月限、N 7月限です。

      ブレント ガソリン      ジェット燃料/   ガスオイル
日付    原油期近 GL92-SINクラック ケロシンクラック 0.5 S クラック

5/1024
5/09
24) 84.07 N  92.00  +7.93  96.52 +12.45  92.56  +8.49
5/08
24) 82.13 N  91.80  +9.67  94.27 +12.14  90.17  +8.04
5/07
24) 83.53 N  94.10 +10.57  95.23 +11.70  91.49  +7.96
5/06
24) 83.63 N  94.20 +10.57  94.43 +10.80  90.77  +7.14

5/0324) 83.79 N  95.60 +11.81  94.44 +10.65  90.67  +6.88
5/02
24) 84.17 N  96.20 +12.03  95.61 +11.44  91.49  +7.32
5/01
24) 85.45 N  Labour Day
4/30
24) 88.46 M 101.30 +12.84  99.05 +10.59  94.75  +6.29
4/29
24) 88.93 M 101.60 +12.67  99.57 +10.64  95.08  +6.15

4/2624) 89.12 M 102.00 +12.88  99.75 +10.63  95.34  +6.22
4/25
24) 88.39 M 100.95 +12.56  99.85 +11.46  95.71  +7.32
4/24
24) 88.32 M 101.00 +12.68  99.85 +11.53  95.81  +7.49
4/23
24) 88.09 M 100.70 +12.61  100.29 +12.20  96.33  +8.24
4/22
24) 86.01 M 100.00 +13.99  98.44 +12.43  94.04  +8.03

4/1924) 87.18 M 101.00 +13.32  98.88 +11.70  94.01  +6.84
4/18
24) 87.01 M 100.90 +13.89  100.43 +13.42  95.41  +8.40
4/17
24) 89.62 M 104.10 +14.48  104.36 +14.74  99.55  +9.93
4/16
24) 90.15 M 103.90 +13.75  104.90 +14.75  100.12  +9.97
4/15
24) 89.50 M 103.50 +14.00  104.49 +14.99  100.06 +10.56

4/1224) 90.46 M 104.15 +13.69  105.84 +15.38  101.40 +10.94
4/11
24) 90.81 M 103.42 +12.61  105.78 +14.97  101.59 +10.78
4/10
24) 89.52 M  Hari Raya Puasa
4/09
24) 90.70 M 101.85 +11.15  107.15 +16.45  102.38 +11.68
4/08
24) 90.29 M 101.95 +11.66  107.23 +16.94  102.48 +12.19

【2】当社の立場と意見
市場人気は足もとの特徴を下記のように主張している。それを将来の推定の基準にして「アジア市況の精製マージン低下」を「将来の原油処理量の減少=製油所稼働率の低下=原油需要の減少」を思惑している。

(ⅰ)アジア市況の石油製品のクラック(精製マージン指標)が4月に低下した。
(ⅱ)精製マージン低下で、アジア製油所の原油処理量が低下する可能性がある。
(ⅲ)東アジア製油所の定修(メンテナンス)も予想される。
(ⅳ)石油精製会社はターム原油の購入を抑制し、スポットを増やす可能性がある。
(ⅴ)中国石油精製会社のアジア向け輸出が増える可能性がある。

当社は、これらの主張を「「群盲(ぐんもう)象を撫(な)でる」とみなしています。「市場分析」は「群盲(ぐんもう)象を撫(な)でる」に似ている。「足もとの特徴」を一つ見つけると、それによってすべてを知ったかのように思い込み、それを将来の推定の基準にしようとする。

「群盲(ぐんもう)象を撫(な)でる」
「群盲(ぐんもう)」とは、複数の盲人との意味。
「象を撫でる」とは、手のひらを動かして象の一部にさわること。
目の見えない人たちが手探りで象に触り、尻尾をつかんだ人は「呼び鈴のヒモだ」と言い、耳を触った人は「カーテンだ」と言い、牙を触った人は「武器だ」と言い、足を触った人は「柱だ」と言う。盲人が象に触り、その触った箇所の情報から、象のすべてを知ったかのように語る。

「足もとの特徴」を一つ見つけると、それによってすべてを知ったかのように思い込み、それを将来の推定の基準にしようとする。

当社は「クラック・スプレッドの伸縮」と「原油相場」に相関はないと考えています。「米国原油在庫の増減」と「原油相場」にも相関はない。

物事は多面的なので、一方向から一面観で見てはならないと考えています。一般的に言うなら、現在の「トレンド」を将来の推定の基準にしてはならない。商品相場では「製品安の原料高」という局面は頻繁に見ることができます。

当社は「イラン」や「イスラエル」に関しても原油の市場テーマから外しています。イランとイスラエルが、互いの核施設を狙った攻撃の応酬になるのなら、「ペルシャ湾の核汚染」「中東原油の核汚染」につながる危機ですが、4月の推移で互いの「抑止力」を確認したので、当面は考慮から外しています。それは時事ニュースであって、原油の市場テーマではない。

当社が基準にしているのは、ブレント原油「51日(水)安値」です。
5
1日(水)はシンガポールが休日で、アジア石油市場が休みであった。
このときの安値を「5月のボトム形成の基本になる安値」と仮定して現状を分析しています。

【3】51日安値=ボトム形成の基本になる安値
(ⅰ)51日安値はボトムを形成していく上で「基本になる値段」と考えています。
(ⅱ)それが間違っているとわかったときには訂正します。
(ⅲ)ボトム形成のプロセスでは限月間価格差が縮小すると想定しています。

ブレント原油先物(ICE) 202451日(水)
限月      始値   高値   安値  帳入値  前日比
07
月限 2024  85.80  85.89  83.29  83.44  -2.89
08
月限 2024  85.10  85.20  82.66  82.79  -2.82
09
月限 2024  84.44  84.52  82.04  81.15  -2.76
10
月限 2024  83.77  83.85  81.43  81.53  -2.70
11
月限 2024  83.02  83.22  80.86  80.97  -2.64
12
月限 2024  82.50  82.63  80.30  80.41  -2.59

【4】中東原油のアジア向け指標
サウジアラビアはアジア向け6月「調整項」(OSP)を引き上げた。それはアラブ首長国連邦(UAE)や他の中東産油国のOSP引き上げに連鎖しています。

オマーン原油DMEマーカープライス)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限 オマーン原油7番限  価格差

510日(金)   84.25ドル    84.85ドル(予想)
509日(木)   84.07ドル    84.68ドル   0.61ドル
5
08日(水)   82.13ドル    82.98ドル   0.85ドル
507日(火)   83.53ドル    84.08ドル   0.55ドル
5
06日(月)   83.63ドル    83.93ドル   0.30ドル

503日(金)   83.79ドル    84.02ドル   0.23ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.46ドル   0.29ドル
5
01日(水)   85.45ドル    85.31ドル   -0.14ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限  ドバイ原油1番限   価格差

510日(金)   84.25ドル    84.85ドル(予想)
509日(木)   84.07ドル    84.64ドル   0.57ドル
5
08日(水)   82.13ドル    82.96ドル   0.83ドル
507日(火)   83.53ドル    84.14ドル   0.61ドル
5
06日(月)   83.63ドル    84.03ドル   0.40ドル

503日(金)   83.79ドル    84.10ドル   0.31ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.49ドル   0.32ドル
501日(水)   85.45ドル    休み

そうすると
為替「1ドル=155.49円」で、本日510日(金)朝の目安
510日(金)東京(TOCOM)プラッツドバイ原油
5
月限 84.85ドル   82,980
6
月限 83.85ドル   82,000円  前日比670円高

今週はアジア市況のクラック低下が、市場人気の思惑に焦点になっている。
昨日の「日報」でも記しましたが、今回のサウジアラムコのアジア向け「調整項」引き上げに関して、これを批判的に見る市場人気が続いている。

アジア石油ハブ=シンガポールで石油製品のクラック・スプレッドが低下しているときに、サウジアラムコは6月積み「調整項」を大幅に引き上げたわけで、市場の弱気は「アジアの石油精製業務を圧迫する」と主張している。

(ⅰ)アジア市況の石油製品のクラック(精製マージン指標)が4月に低下した。
(ⅱ)精製マージン低下で、アジア製油所の原油処理量が低下する可能性がある。
(ⅲ)東アジア製油所の定修(メンテナンス)も予想される。
(ⅳ)石油精製会社はターム原油の購入を抑制し、スポットを増やす可能性がある。
(ⅴ)中国石油精製会社のアジア向け輸出が増える可能性がある。

しかし、これら主張に新味はない。
当社は「クラックの伸縮」と「原油価格」に相関はないと考えています。

【1】シンガポールの石油製品のクラック
ブレント原油を基準にしたバレルあたりの価格差(クラック・スプレッド)
※ブレント原油はシンガーポール時間午後430分時点の価格

      ブレント ガソリン      Jet/        ガスオイル
日付    原油期近 GL92-SINクラック Kerosineクラック 0.5 S クラック

5/0824
5/07
24) 83.53 N  94.10 +10.57  95.23 +11.70  91.49  +7.96
5/06
24) 83.63 N  94.20 +10.57  94.43 +10.80  90.77  +7.14

5/0324) 83.79 N  95.60 +11.81  94.44 +10.65  90.67  +6.88
5/02
24) 84.17 N  96.20 +12.03  95.61 +11.44  91.49  +7.32
5/01
24) 85.45 N  Labour Day
4/30
24) 88.46 M 101.30 +12.84  99.05 +10.59  94.75  +6.29
4/29
24) 88.93 M 101.60 +12.67  99.57 +10.64  95.08  +6.15

4/2624) 89.12 M 102.00 +12.88  99.75 +10.63  95.34  +6.22
4/25
24) 88.39 M 100.95 +12.56  99.85 +11.46  95.71  +7.32
4/24
24) 88.32 M 101.00 +12.68  99.85 +11.53  95.81  +7.49
4/23
24) 88.09 M 100.70 +12.61  100.29 +12.20  96.33  +8.24
4/22
24) 86.01 M 100.00 +13.99  98.44 +12.43  94.04  +8.03

4/1924) 87.18 M 101.00 +13.32  98.88 +11.70  94.01  +6.84
4/18
24) 87.01 M 100.90 +13.89  100.43 +13.42  95.41  +8.40
4/17
24) 89.62 M 104.10 +14.48  104.36 +14.74  99.55  +9.93
4/16
24) 90.15 M 103.90 +13.75  104.90 +14.75  100.12  +9.97
4/15
24) 89.50 M 103.50 +14.00  104.49 +14.99  100.06 +10.56

4/1224) 90.46 M 104.15 +13.69  105.84 +15.38  101.40 +10.94
4/11
24) 90.81 M 103.42 +12.61  105.78 +14.97  101.59 +10.78
4/10
24) 89.52 M  Hari Raya Puasa
4/09
24) 90.70 M 101.85 +11.15  107.15 +16.45  102.38 +11.68
4/08
24) 90.29 M 101.95 +11.66  107.23 +16.94  102.48 +12.19

サウジアラムコは4月下旬のガソリン、ケロシン、ガスオイルの精製マージン低下のなかでも「ドバイ原油やオマーン原油の価格形成」と「中質油種や重質油種のタイト感」に基づき、6月「調整項」を引き上げた。サウジアラムコは、そのマネジメントにおいて近代的会社なので、情報を集積し分析している。シンガポールのガソリンやケロシン、ガスオイルのクラック・スポレッドが4月下旬に低下したことは「サウジアラムコ」にもわかっている。日本や韓国、台湾や中国の製油所がいつ定期修理(メンテナンス)に入るのか、その期間もわかっている。季節的な変動も含めて予測している。

当社もサウジアラムコと同じように、シンガポール・ガソリンやケロシン、ガスオイルのクラックが4月相場で低下したことを知っているが、それを「原油安」に直結させようとは思わない。「クラックの伸縮」と「原油価格」に相関はないからです。クラックが低下したからといって原油が下落するわけではない。物事は多面的なので、一方向から一面観で見てはならないと考えています。商品相場では「製品安の原料高」という局面は頻繁に見ることができます。

【2】当社の立場と意見
5
1日安値=ボトム形成の基本になる安値
51日(水)はシンガポールが休日で、アジア石油市場が休みであった。51日につけた原油安を「5月相場のボトム形成の基本になる安値」と仮定して現状を分析しています。5月相場のボトム形成において、ブレント原油先物(ICE)51日安値が「基本の値段になる」という観点です。

将来のボトム形成の「底値」をピンポイントで正確に定めるのは不可能です。しかし、「このあたりが基準になる」と前もって予想することはできると思います。
(ⅰ)51日安値はボトムを形成していく上で「基本になる値段」と考えています。
(ⅱ)それが間違っているとわかったときには訂正します。
(ⅲ)ボトム形成のプロセスでは限月間価格差が縮小すると想定しています。

ブレント原油先物(ICE) 202451日(水)
限月      始値   高値   安値  帳入値  前日比
07
月限 2024  85.80  85.89  83.29  83.44  -2.89
08
月限 2024  85.10  85.20  82.66  82.79  -2.82
09
月限 2024  84.44  84.52  82.04  81.15  -2.76
10
月限 2024  83.77  83.85  81.43  81.53  -2.70
11
月限 2024  83.02  83.22  80.86  80.97  -2.64
12
月限 2024  82.50  82.63  80.30  80.41  -2.59

【3】中東原油のアジア向け指標
オマーン原油DMEマーカープライス)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限 オマーン原油7番限  価格差

508日(水)
507日(火)   83.53ドル    84.08ドル   0.55ドル
5
06日(月)   83.63ドル    83.93ドル   0.30ドル

503日(金)   83.79ドル    84.02ドル   0.23ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.46ドル   0.29ドル
5
01日(水)   85.45ドル    85.31ドル   -0.14ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限  ドバイ原油1番限   価格差

508日(水)
507日(火)   83.53ドル    84.14ドル   0.61ドル
5
06日(月)   83.63ドル    84.03ドル   0.40ドル

503日(金)   83.79ドル    84.10ドル   0.31ドル
5
02日(木)   84.17ドル    84.49ドル   0.32ドル
501日(水)   85.45ドル    休み

サウジアラムコが 6月積み「調整項」を引き上げ
サウジアラムコは55日(日)、各国顧客に20246月積み「調整項」を通知した。
予想通り中質油種、重質油種を中心に「調整項」を引き上げた。

比較(当社「日報」の予想)
(2)-1 中東原油のアジア向け需要は旺盛。
(2)-2 中東産原油の中質油種および重質油種の供給はタイト。
(2)-3 サウジアラビアは6月積み「調整項」を引き上げる公算が大きい。
     アラブ・ライトの調整項   +2.00ドル → +3.00ドル(予想)
     アラブ・ミディアムの調整項 +1.35ドル → +2.00ドル(予想)

今回のサウジアラムコのアジア向け「調整項」引き上げについて、これを批判的に見る市場人気がある。つまり、アジア市況で、シンガポールの石油製品のクラック・スプレッドが低下しているとき、サウジアラムコは「調整項」を大幅に引き上げたわけで、市場の思惑人気は「アジア石油精製会社を圧迫する」と主張していた。一つの理屈ではある。しかし、当社はシンガポール・ガソリンやケロシンのクラックが4月相場で低下してきたことを認めるが、それが「原油安」に直結させるのは間違いと考えています。「クラックの伸縮」と「原油価格」に相関はないからです。クラックが低下したからといって、原油価格が下落するわけではなく、「調整項」が引き下げられるわけでもない。物事は一方向から一面観で見てはならない。物事は多面的です。商品相場では「製品安の原料高」という局面は頻繁に見ることができる。当社では、ブレント原油(ICE)5月1日安値を「5月相場のボトム形成の基本になる安値」と仮定して臨んでいます。

アジア向け調整項
サウジ原油のアジア向け本船渡し価格(FOB)は「ドバイ原油およびオマーン原油の1カ月間の平均値」に対する「各油種の調整項」で表示される。
油種       4月積み   5月積み   6月積み    前月比
スーパーライト  +2.95ドル +2.95ドル +3.45ドル +0.50ドル高
エキストラライト +1.70ドル +2.10ドル +2.80ドル +0.70ドル高
ライト      +1.70ドル +2.00ドル +2.90ドル +0.90ドル高
ミディアム    +0.85ドル +1.35ドル +2.35ドル +1.00ドル高
ヘビー      +0.00ドル +0.50ドル +1.60ドル +1.10ドル高

北西ヨーロッパ向け調整項
サウジ原油の北西ヨーロッパ向けは「ブレント原油(ICE)」に対する調整項で表示される。
油種        4月積み   5月積み   6月積み   前月比
エキストラライト +2.00ドル +2.00ドル +3.70ドル +1.70ドル高
ライト      +0.30ドル +0.30ドル +2.10ドル +1.80ドル高
ミディアム    -0.40ドル -0.40ドル +1.30ドル +1.70ドル高
ヘビー      -3.10ドル -2.80ドル -1.10ドル +1.70ドル高

米国向け調整項
米国向けは「ASCI」(米メキシコ湾岸地域で取引されるマーズ、ポセイドンおよびサザン・グリーンキャニオン原油の平均値)に対する調整項で表示される。
油種        4月積み   5月積み   6月積み    前月比
エキストラライト +7.00ドル +7.00ドル +7.00ドル   unch
ライト      +4.75ドル +4.75ドル +4.75ドル   unch
ミディアム    +5.65ドル +5.65ドル +5.45ドル -0.20ドル安
ヘビー      +5.30ドル +5.30ドル +5.10ドル -0.20ドル安

※調整項は「将来の原油相場の方向を理由づけるもの」ではない
本年(202417日に、サウジアラムコが「2月積み調整項」を引き下げたとき、「日本経済新聞」は「サウジ原油2月積み調整項の引き下げによってNY原油が70ドル割れ寸前に下落した」と主張し、市場人気の「調整項引き下げ=原油需給のだぶつき=原油下げ」という「弱気観」に迎合した。しかし、サウジアラムコの「調整項」は、各市場における軽質、中質、重質油種の販売政策を表すもので、原油相場の高下を説明するものではない。調整項を引き下げたから「相場が下がる」、調整項を引き上げたから「相場が上がる」ものではない。クラックが低下したからといって、原油価格が下落するわけではなく、「調整項」が引き下げられたからといって、原油価格が下げるわけではない。同じように米国の原油在庫が増加したからといって、原油価格が下げるわけでもない。これらに原油価格と直結させるような相関はない。

【1】当社の立場と意見
(1)当社は「イラン」「イスラエル」を市場テーマから外しています。
(2)-1 中東原油のアジア向け需要は旺盛。
(2)-2 中東産中質原油および重質原油の供給はタイト。
(2)-3 サウジアラビアは6月積み「調整項」を引き上げる公算が大きい。
     アラブ・ライトの調整項   +2.00ドル → +3.00ドル(予想)
     アラブ・ミディアムの調整項 +1.35ドル → +2.00ドル(予想)
     6月積み「調整項」通知は55日(日)ないし6日(月)の予定です。
(3)51日(水)はアジア石油市場が休み(シンガポールが休日)であった。

(4)51日(水)安値で「基本の安値」をつけた可能性がある。

5月相場の基本になる安値」
ボトムを形成していく上で「基本になる値段」(安値)をつけた可能性がある。
ブレント原油先物(ICE) 202451日(水)        51日の
限月      始値   高値   安値  帳入値  前日比 アジア終値
07
月限 2024  85.80  85.89  83.29  83.44  -2.89   85.45
08
月限 2024  85.10  85.20  82.66  82.79  -2.82   84.76
09
月限 2024  84.44  84.52  82.04  81.15  -2.76   84.08
10
月限 2024  83.77  83.85  81.43  81.53  -2.70   83.41
11
月限 2024  83.02  83.22  80.86  80.97  -2.64   82.83
12
月限 2024  82.50  82.63  80.30  80.41  -2.59   82.27

【2】中東原油のアジア向け指標
オマーン原油DMEマーカープライス)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限 オマーン原油7月限   価格差
502日(木)   83.75ドル    83.60ドル(今朝の予想)
501日(水)   85.45ドル    85.31ドル   -0.14ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油7月限  ドバイ原油1番限   価格差
5
02日(木)   83.75ドル    83.75ドル(今朝の予想)
501日(水)   85.45ドル    休み

52日(木)のプラッツドバイ原油
(ⅰ)今朝の安値が「基本の安値」(底の基本を形成する)と仮定して試算します。
(ⅱ)為替は「1ドル=155.95円」で計算します。
(ⅲ)反落場面では、期近から先限の限月間価格差が縮小します。

プラッツドバイ原油(当社のおおざっぱな試算)
05
月限   83.75ドル   82,140/KL    -3,010円安
06
月限   82.95ドル   81,360/KL   -2,370円安
07
月限   81.95ドル   80,380/KL   -2,090円安
08
月限   81.00ドル   79,450/KL   -1,830円安
09
月限   80.10ドル   78,560/KL   -1,730円安
10月限   79.20ドル   77,680/KL   -1,660円安

本日51日(水)はシンガポールが休日で、プラッツ査定が休みです。
中国は51日(水)から55日(日)まで「労働節」連休。

【1】原油相場、当社の立場と意見
(1)当社は「イラン」「イスラエル」を市場テーマから外しています。
2-1 中東原油のアジア向け需要は旺盛。
2-2 中東産中質原油、重質原油の供給はタイト。
2-3 サウジアラビアは6月積み「調整項」を引き上げる公算が大きい。
     アラブ・ライトの調整項   +2.00ドル → +3.00ドル(予想)
     アラブ・ミディアムの調整項 +1.35ドル → +2.00ドル(予想)

【2】20244月査定価格
昨日430日(火)午後530分の査定価格で1カ月間の平均値が確定した。
2024
4月査定価格とサウジ原油の輸出価格(本船渡し条件)をお伝えします。

20244月査定価格とサウジ原油アジア向け輸出価格
20244月査定価格                        前月比
20244月のプラッツ・ドバイ原油の平均値        89.172ドル +5.020
20244月のDMEオマーン原油マーカープライス平均値    89.300ドル +5.162
20244月のドバイおよびオマーン原油の平均値      89.236ドル +5.091

サウジ原油 20244月積み アジア向け輸出価格(FOB
油種            平均値    調整項   輸出価格   前月比
アラブ・スーパーライト   89.236ドル + 2.95 92.186ドル +5.091ドル高
アラブ・エキストラライト  89.236ドル + 1.70 90.936ドル +5.291ドル高
アラブ・ライト       89.236ドル + 1.70 90.936ドル +5.291ドル高
アラブ・ミディアム     89.236ドル + 0.85 90.086ドル +5.391ドル高
アラブ・ヘビー       89.236ドル + 0.00 89.236ドル +5.391ドル高

------------------------------------------------------------------------

20243月査定価格
20243月査定価格とサウジ原油アジア向け輸出価格
20243月査定価格                        前月比
20243月のプラッツ・ドバイ原油の平均値        84.152ドル +3.268
20243月のDMEオマーン原油マーカープライス平均値    84.138ドル +3.288
20243月のドバイおよびオマーン原油の平均値      84.145ドル +3.278

サウジ原油 20243月積み アジア向け輸出価格(FOB
油種            平均値    調整項   輸出価格   前月比
アラブ・スーパーライト   84.145ドル + 2.95 87.095ドル +3.278ドル高
アラブ・エキストラライト  84.145ドル + 1.50 85.645ドル +3.228ドル高
アラブ・ライト       84.145ドル + 1.50 85.645ドル +3.278ドル高
アラブ・ミディアム     84.145ドル + 0.55 84.695ドル +3.078ドル高
アラブ・ヘビー       84.145ドル - 0.30 83.845ドル +3.278ドル高

20242月査定価格
20242月査定価格とサウジ原油アジア向け輸出価格
20242月査定価格                        前月比
20242月のプラッツ・ドバイ原油の平均値        80.884ドル +2.037
20242月のDMEオマーン原油マーカープライス平均値    80.850ドル +2.096
20242月のドバイおよびオマーン原油の平均値      80.867ドル +2.066

サウジ原油 20242月積み アジア向け輸出価格(FOB
油種            平均値    調整項   輸出価格   前月比
アラブ・スーパーライト   80.867ドル + 2.95 83.817ドル +0.066ドル高
アラブ・エキストラライト  80.867ドル + 1.55 82.417ドル +0.066ドル高
アラブ・ライト       80.867ドル + 1.50 82.367ドル +0.066ドル高
アラブ・ミディアム     80.867ドル + 0.75 81.617ドル +0.066ドル高
アラブ・ヘビー       80.867ドル - 0.30 80.567ドル +0.066ドル高

明日51日(水)はシンガポールが休日、プラッツ査定が休みです。
中国は明日51日(水)から55日(日)まで「労働節」連休。

本日430日(火)はブレント原油期近6月限の最終取引日。プラッツ・ドバイ原油の1カ月間の平均価格が確定します。DMEオマーン原油マーカープライスも1カ月間の平均価格が確定します。

【1】中東原油のアジア向け指標
(1)当社は「イラン」「イスラエル」を市場テーマから外しています。
2-1 中東原油のアジア向け需要は旺盛。
2-2 中東産中質原油、重質原油の供給はタイト。
2-3 サウジアラビアは6月積み「調整項」を引き上げる公算が大きい。
     アラブ・ライトの調整項   +2.00ドル → +3.00ドル(予想)
     アラブ・ミディアムの調整項 +1.35ドル → +2.00ドル(予想)

●オマーン原油DMEマーカープライス)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油6月限 オマーン原油6月限  価格差

430日(火)   88.40ドル    88.75ドル(今朝の予想)
429日(月)   88.93ドル    89.27ドル   +0.34ドル

426日(金)   89.12ドル    89.67ドル   +0.55ドル
425日(木)   88.39ドル    89.01ドル   +0.62ドル
424日(水)   88.32ドル    88.97ドル   +0.65ドル
4
23日(火)   88.09ドル    88.68ドル   +0.59ドル
422日(月)   86.01ドル    86.84ドル   +0.83ドル

419日(金)   87.18ドル    87.97ドル   +0.79ドル
4
18日(木)   87.01ドル    87.76ドル   +0.75ドル
4
17日(水)   89.62ドル    90.50ドル   +0.88ドル
416日(火)   90.15ドル    90.42ドル   +0.27ドル
415日(月)   89.50ドル    89.59ドル   +0.09ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油6月限  ドバイ原油1番限   価格差

430日(火)   88.40ドル    88.40ドル(今朝の予想)
429日(月)   88.93ドル    88.89ドル   0.04ドル

426日(金)   89.12ドル    88.96ドル   +0.16ドル
425日(木)   88.39ドル    88.60ドル   +0.21ドル
424日(水)   88.32ドル    88.85ドル   +0.53ドル
423日(火)   88.09ドル    88.45ドル   +0.36ドル
422日(月)   86.01ドル    86.40ドル   +0.39ドル

419日(金)   87.18ドル    87.69ドル   +0.51ドル
4
18日(木)   87.01ドル    87.44ドル   +0.43ドル
4
17日(水)   89.62ドル    90.04ドル   +0.42ドル
416日(火)   90.15ドル    90.26ドル   +0.11ドル
415日(月)   89.50ドル    89.53ドル   +0.03ドル

【2】430日(火)のプラッツドバイ原油
本日430日(火)はプラッツ・ドバイ原油の1カ月間の平均価格が確定する。
本日30日(火)の為替「1ドル=156.35円」で換算
430日(火)のプラッツドバイ原油(当社試算)
4
月限   88.40ドル   86,930/KL

5
月限   87.00ドル   85,550/KL    -660円安
6
月限   85.75ドル   84,320/KL   -590円安
7
月限   84.50ドル   83,090/KL   -510円安
8
月限   83.50ドル   82,110/KL   -390円安
9
月限   82.50ドル   81,130/KL   -330円安

当社「日報」は415日(月)、思い切った判断をお伝えしました。
中東情勢の時事ニュースにかかわりあうのはホドホドにする。
1.「イラン-イスラエル」に詳しく立ち入ることはしない。
2.「次のテーマへ移行」を追求する。
3. 中長期的に「90ドル」あたりの水準は維持する。

【1】銅、アルミの金属相場と原油
当社は昨年12月以降、原油相場だけなく、鉱物資源・金属相場の上昇を展望してきました。(ⅰ)昨年の「中国ダメダメ論」で売り込まれた相場の水準是正、(ⅱ)金属相場を含めた資源、金属、エネルギーのトレンド(相場基調)、これら(ⅰ)(ⅱ)に焦点をあてた「市場テーマ」を追求しています。これは「仮説」のようなものなので、実際の現実で検証しています。

そして、今月4月は銅やアルミなどの金属相場が沸騰(ふっとう)している。4月の銅相場が噴き上げているのは、「イスラエルのガザ侵攻」や「中東の地政学リスク」「イラン-イスラエル」を要因にしているわけではない。当社は、本年の鉱物資源、金属、エネルギー相場を包括的に見たとき、昨年の「中国ダメダメ論」で売り込まれた相場の水準是正から始まったと考えています。各市場の内部要因次第では、噴き上げるものも出てくる。そういことではないかと思います。銅やアルミなどの金属相場が、その市場内部の原動力で高騰しているのであれば、原油相場もまた、原油市場内部の原動力で持続することができると思います。中東情勢の時事ニュースに手掛かりを求めなくとも、自らの市場内部の原動力で達成できる水準があるはずです。

当社「日報」では415日(月)、今後の相場について
1.「イラン-イスラエル」に詳しく立ち入ることはしない。
2.「次のテーマへ移行」を追求する。
3. 中長期的に「90ドル」あたりの水準は維持する。
このような「仮説」を立てて分析することにしました。

昨年(2023)の市場人気は、「中国の不動産バブルが崩壊した」「中国はダメダメ」なので「原油需要は弱い」、「中東の地政学リスクの支えを失うと原油相場は崩れる」という弱気に追随した。しかし、中国には深さ、広さ、多面性があると考えています。これまでの「量」を追求する成長モデルは持続可能ではない。とくに不動産に依存した経済構造からの転換を目指している。すでに中国はデジタル経済の発展を国家戦略に位置づけ、社会のあらゆる分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)を図る「数字(デジタル)中国」建設に向かっている。中国政府系シンクタンクの中国信息通信研究院によると、2022年のデジタル化浸透度は第3次産業の44.7%に対し、第2次産業が24.0%、第1次産業が10.5%であった。DXが比較的遅れている製造業や農業の伸びしろは大きい。とくに期待されているのが「新型工業化」で、習近平は「新型工業化を深く押し進め、産業基盤の再構築と主要技術・設備研究を強化し、製造業の高度化、スマート化、グリーン化を推進すべきだ」と述べた。国際競争力のある製造業のアップグレードを図る。

本年(20244月は銅相場などが高騰している。
銅などは内部要因の「踏み上げ」をともなっているとみられます。
あたらしい「仮説」を考えてもよいのではないかと思います。
原油相場のこの場面では、余裕をもって見ることができればよいと考えています。

【2】中東原油のアジア向け価格指標
(ⅰ)アジアの原油需要は旺盛
(ⅱ)とくに中重質油種の供給がタイト

●オマーン原油(ドバイ・マーカンタイル取引所、マーカー価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油6月限 オマーン原油6月限  価格差

422日(月)   86.70ドル    87.50ドル(予想)

419日(金)   87.18ドル    87.97ドル   +0.79ドル
4
18日(木)   87.01ドル    87.76ドル   +0.75ドル
4
17日(水)   89.62ドル    90.50ドル   +0.88ドル
416日(火)   90.15ドル    90.42ドル   +0.27ドル
415日(月)   89.50ドル    89.59ドル   +0.09ドル

412日(金)   90.46ドル    90.35ドル   0.11ドル
4
11日(木)   90.81ドル    90.80ドル   0.01ドル
410日(水)   89.52ドル    89.53ドル   0.01ドル
4
09日(火)   90.70ドル    90.64ドル   0.06ドル
408日(月)   90.29ドル    90.09ドル   0.20ドル

405日(金)   90.69ドル    90.90ドル   +0.21ドル
404日(木)   89.07ドル    89.66ドル   +0.59ドル
403日(水)   88.86ドル    89.43ドル   +0.57ドル
402日(火)   88.42ドル    88.93ドル   +0.51ドル
401日(月)   87.23ドル    87.68ドル   +0.45ドル

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
日付      ブレント原油6月限  ドバイ原油1番限   価格差

422日(火)   86.70ドル    87.20ドル(予想)

419日(金)   87.18ドル    87.69ドル   +0.51ドル
4
18日(木)   87.01ドル    87.44ドル   +0.43ドル
4
17日(水)   89.62ドル    90.04ドル   +0.42ドル
416日(火)   90.15ドル    90.26ドル   +0.11ドル
415日(月)   89.50ドル    89.53ドル   +0.03ドル

412日(金)   90.46ドル    90.50ドル   +0.04ドル
4
11日(木)   90.81ドル    90.89ドル   +0.08ドル
410日(水)   89.52ドル    休日(Hari Raya Puasa
4
09日(火)   90.70ドル    90.75ドル   +0.05ドル
408日(月)   90.29ドル    90.06ドル   0.23ドル

405日(金)   90.69ドル    90.87ドル   +0.18ドル
404日(木)   89.07ドル    89.65ドル   +0.58ドル
403日(水)   88.86ドル    89.48ドル   +0.62ドル
402日(火)   88.42ドル    89.06ドル   +0.64ドル
401日(月)   87.23ドル    87.66ドル   +0.43ドル

【3】わが国石油会社の購入原油価格の基準
当社は中長期的に、90ドルあたりの持続的な水準を想定して試算します。
日付  オマーン ドバイ  平均値  東京仲値  円貨/KL換算

422

419日  87.97 87.69  $87.830  154.76円  85,490/KL
418日  87.76 87.44  $87.600  154.46円  85,100/KL
417日  90.50 90.04  $90.270  154.79円  87,880/KL
416日  90.42 90.26  $90.340  154.42円  87,740/KL
415日  89.59 89.53  $89.560  153.46円  86,440/KL

412日  90.35 90.50  $90.425  153.09円  87,060/KL
4
11日  90.80 90.89  $90.845  153.01円  87,420/KL
4
10日  89.53 休日       151.82
409日  90.64 90.75  $90.695  151.98円  86,690/KL
408日  90.09 90.06  $90.075  151.80円  86,000/KL

405日  90.90 90.87  $90.885  150.99円  86,310/KL
404日  89.66 89.65  $89.655  151.74円  85,560/KL
403日  89.43 89.48  $89.455  151.60円  85,290/KL
402日  88.93 89.06  $88.995  151.76円  84,940/KL
401日  87.68 87.66  $87.770  151.43円  83,500/KL

【1】当社の立場と意見
当社「日報」は415日(月)、次の3点を記し、以下のように説明した。

1.「イラン-イスラエル」に詳しく立ち入ることはしない。
2. このあと「次のテーマへ移行」を追求します。
3. 当面の問題が「解消」したわけではないので、中長期的に「90ドル」あたりの水準は維持する。

「イラン-イスラエル」の時事ニュースにかかわりあうのはホドホドにする。
解決の道筋が見えない問題は「市場テーマ」ではない。
パレスチナに対する占領政策は続いている。

当社は昨年12月以降、原油相場だけなく、鉱物資源・金属相場の上昇を展望してきた。
昨年の「中国ダメダメ論」で売り込まれた相場の水準是正です。
もう一度、ここに立ち返って「市場テーマ」を追求します。
考えてもラチのあかない問題にこだわるのはヤメにして、成果の得られるテーマを追求します。

4月は銅が高い。アルミも高い。
今週は鉄鉱石や原料炭も反発している。
中国の備蓄、中国の需要を期待し、鉱物資源・金属相場が噴き上げている。
鉱物資源・金属が軒並み高騰しているとき、原油だけを「時事ニュースで売る」のは無理があります。

【2】銅、アルミの金属相場と原油
昨日418日(木)の「日報」では、銅とアルミのチャートを見るように記しました。
先週から今週の金属相場では、売り方の踏み上げをともなっていると思います。

昨日のニュースでは、LME銅が「20226月以来の高値」(its highest in 22 months)が目玉であった。上海先物の銅も高騰し、上海金属相場全般が高い。
さらに中国市場における鉄鋼マージンの改善、国家プロジェクトの推進などで、鉄鉱石や原料炭も上昇している。ロンドンも、上海も、シンガポールも、ニューヨークも、鉱物資源・金属相場が沸騰(ふっとう)している。

ところが、先週から今週の相場では、原油が下げた。
原油と穀物では、昨年(2023)の「中国ダメダメ論」の市場人気が続いている。
「日本経済新聞」や「ロイター」など、大手メディアは2023年に「中国の不動産バブルの崩壊」「中国ダメダメ論」を喧伝してきたので、昨年12月以降の鉱物資源・金属相場高を説明できなくなり、それを過小評価する傾向がある。苦肉の策として「米ドル」の高下で「理由づけ」したりする。

本年(2024)の相場では「中国ダメダメ論」を見直し、1-2月まで売り込まれてきた水準を是正し、3-4月はあたらしいテーマで動いてきている。鉱物資源・金属相場が沸騰しているとき、原油だけが下げるということはないと思います。今週の鉱物資源・金属相場は沸騰(ふっとう)しています。原油市場でもあたらしいテーマを追求します。

【3】中東原油のアジア向け価格指標
シンガポール時間午後430分(東京時間午後530分)
当社は中長期的に、90ドルあたりの持続的な水準を想定して試算します。

ドバイ原油(プラッツ査定価格)
日付      ブレント原油6月限  ドバイ原油1番限   価格差

419日(金)   89.50ドル    90.00ドル(予想)
418日(木)   87.01ドル    87.44ドル   +0.43ドル
4
17日(水)   89.62ドル    90.04ドル   +0.42ドル
416日(火)   90.15ドル    90.26ドル   +0.11ドル
415日(月)   89.50ドル    89.53ドル   +0.03ドル

412日(金)   90.46ドル    90.50ドル   +0.04ドル
4
11日(木)   90.81ドル    90.89ドル   +0.08ドル
410日(水)   89.52ドル    休日(Hari Raya Puasa
4
09日(火)   90.70ドル    90.75ドル   +0.05ドル
408日(月)   90.29ドル    90.06ドル   0.23ドル

405日(金)   90.69ドル    90.87ドル   +0.18ドル
404日(木)   89.07ドル    89.65ドル   +0.58ドル
403日(水)   88.86ドル    89.48ドル   +0.62ドル
402日(火)   88.42ドル    89.06ドル   +0.64ドル
401日(月)   87.23ドル    87.66ドル   +0.43ドル

【4】わが国石油会社の購入原油価格の基準
当社は中長期的に、90ドルあたりの持続的な水準を想定して試算します。
日付   オマーン ドバイ 平均値   東京仲値  円貨/KL換算

419
418日  87.76 87.44  $87.600  154.46円  85,100/KL
417日  90.50 90.04  $90.270  154.79円  87,880/KL
416日  90.42 90.26  $90.340  154.42円  87,740/KL
415日  89.59 89.53  $89.560  153.46円  86,440/KL

412日  90.35 90.50  $90.425  153.09円  87,060/KL
4
11日  90.80 90.89  $90.845  153.01円  87,420/KL
4
10日  89.53 休日       151.82
409日  90.64 90.75  $90.695  151.98円  86,690/KL
408日  90.09 90.06  $90.075  151.80円  86,000/KL

405日  90.90 90.87  $90.885  150.99円  86,310/KL
404日  89.66 89.65  $89.655  151.74円  85,560/KL
403日  89.43 89.48  $89.455  151.60円  85,290/KL
402日  88.93 89.06  $88.995  151.76円  84,940/KL
401日  87.68 87.66  $87.770  151.43円  83,500/KL

414日、イランの報復
イラン軍のバゲリ参謀総長は414日、国営テレビの取材に対し「昨夜からけさにかけて行われた作戦は成功裏に完了し、すべての目的は達成された」と語った。また、革命防衛隊のサラミ総司令官は「われわれは限定的な作戦を実施した。この作戦はもっと大規模に行うこともできたが、イスラエルがわれわれの大使館を攻撃するのに使った能力と同等のレベルまで抑えた」と述べた。

NHKの報道を見るとこれは「限定作戦」であった。
無人機     170
巡行ミサイル   30
弾道ミサイル  120

比較昨年(2023107日 パレスチナのガザ地区ハマスによるイスラエル攻撃
日本貿易振興機構(ジェトロ)の「ビジネス短信」は次のように伝えた。
「パレスチナ自治区のガザを実効支配するハマスは107日、イスラエルに向けてロケット弾などによる大規模な攻撃を行った。イスラエル国防軍(IDF)によると、当地109日午前015分(日本時間109日午前615分)時点で3,284発のロケット弾が発射された。ロケット弾はイスラエル南部の都市だけでなく、主要商業都市であるテルアビブやエルサレム郊外にも着弾している。また、多数のハマスの戦闘員がイスラエル南部に侵入した。」

原油相場の「市場テーマ」について
1.当社は「イラン-イスラエル」に詳しく立ち入ることはしない。
2.このあと「次のテーマへの移行」を追求します。
3.問題が「解消」したわけではないので、中長期的に「90ドル」あたりの水準は維持すると思います。

説明
「イラン-イスラエル」の時事ニュースにかかわりあうのはホドホドにする。
解決の道筋が見えない問題は「市場テーマ」ではない。
パレスチナに対する占領政策は続いている。

当社は昨年12月以降、原油相場だけなく、鉱物資源・金属相場の上昇を展望してきた。
昨年(2023)の「中国ダメダメ論」で売り込まれた相場の水準是正です。
もう一度、ここに立ち返って「市場テーマ」を追求できるか検討します。
考えてもラチのあかない問題にこだわるのはヤメにして、成果の得られるテーマを追求します。

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