『禅と骨』、最終日に間に合いました。

173416



大正7年横浜生まれ。映画配給会社の極東支部長として駐在していたドイツ系アメリカ人と日本人の母親をもつ、京都天龍寺僧侶ヘンリ・ミトアさんを追いかけたドキュメンタリー。この方本当に波乱万丈数奇な人生を歩んでおられます。詳しくは『禅と骨』公式HPに経歴が出ていますので是非ご覧下さい(*´ω`*)

感想・・・・

面白かったよ~ん! 
d(-_^)good!!☆☆彡


予告編で絶対観たいと思ってたんですが、大当たり!面白くて、悲しくて、すごく息苦しくなる、本当に面白い映画でした。

特に家族を集めて話を聞こうとフィルムを回すシーン、彼のこれまでの自由人ぶりに振り回された家族は、ぎくしゃくして、本当に観ていてつらい。背景で音を立てる、振り子時計の音と思うんだけど、カチカチって音が耳障りで、不愉快さを増して、胸が苦しくてしようがない。
ヘンリさんは天才肌で、日本文化、芸術、宗教方面ではかなりご著名な方らしい。しかし、その陰で家族は大いに泣かされてきたわけです。家計も全て奥さん任せ、しかも何かにつけ口は出すし手も出す。えええー最悪じゃん!  次女は「独裁者」と言ってました(´-ω-`) 
作品中、次女とのぶつかり合いに私は心臓をキューっとつかまれた気がして、余りの息苦しさに眼をつぶりたくなってしまいました。90過ぎた爺様と60前の娘がどつきあうんだよ、しかも次女酔っぱらって態度最悪だしさ、辛過ぎ、悲しすぎで観てられないよー( ;∀;)
後半に、次女とヘンリさんは一番性格が似ているんだろうなあとそんな風に思えてくる、愛と憎しみがすさまじかった。

家族以外には、何かと達観した様子だったヘンリさんも、死ぬ間際いきなり人格が変わって、老人特有のややこしさを映画スタッフに向けます。ああ、この人死ぬんだなあ、死ぬ間際にはこうなっちゃんだなあ。。。美しく死ぬってのはこういう貴人とされる人でも難しいんだなあって、色々考えちゃいましたよ。

何度目かの入院で本当に最期を迎えようとするとき、その態度も一変して元の禅僧ヘンリさんに戻るのです、この時、やっと次女との深い愛情を感じて泣いた( ;∀;) 一番苦労させられた奥様も、自由にやればいいと思っていたので、何の恨みもないようなことをおっしゃっていた....結局家族に支えられた貴人・奇人のヘンリ・ミトワさんなのでありますよ(´-ω-`)

生前ヘンリ・ミトワさんは自分の家族、母、兄そしてアメリカでなくなった父と次兄らの骨を集めていて、自分が亡くなったら一緒に供養塔に骨を埋葬してくれと言い残しておりました。彼の葬儀後皆の骨をまとめてざらざらと塔の安置所に入れる様子に、自分もこうしてほしいなあと・・・自分の後始末に思いを巡らせてしまいました(笑)

ヘンリさんの荼毘前後の映像で「檀林皇后九相図」が映されます。(ご存じない方は調べてみてください。奥深い絵ですぞ)

人間、最後は骨になる

年が明ければすぐに主人の一周忌。
色々あって、お墓だなんだと近寄れない私です。何とか納骨前にこっそり少しだけ遺骨を確保。
子供には私がもし死んじゃったら葬式も何にも要らないから、火葬して、お父さんのわずかな骨と私の骨を少々こっそりどっかに撒いてちょうだいとお願いしたいと思ってます。この前見た映画ではトイレに流せってのがあったけど、詰まったら迷惑だからそれ以外でたのんます。

映画の中では、ヘンリさんと赤い靴の映画化っていうのも重要なポイントのようなんだけど、見た感じではうまく理解できませんでした。なんか、「やってみたい病」をこじらせたような印象しか受け取れなかったなあ。とても良い映画だけに、インタビューが今一つ、若しくはその編集がまずいの??と赤い靴とヘンリさんのこだわりの説明が今一つってのが残念な点でしょうか。若かりし頃のヘンリ・ミトワを演じるウェインツくんは良かったよw 

ラストシーンで横浜に建立したいと言っていた観音像の映像が((´∀`)) ウケタw  
あれ観て『ゴーストバスターズ2』思い浮かべた人も少なくない事でしょう・・・・( *´艸`)


『禅と骨』(2016年)
監督   : 中村高寛
プロデュース : 林海象
出演   : ヘンリ・ミトワ
       ウェインツ・瑛士
       余 貴美子