2005年09月25日

【回答】アフターサービスの依頼方法について

≪住まいのショールーム★調査隊からの回答 ≫
★ アフターサービスの依頼方法についての回答 ★

きょうは以前コメント欄にたまたまさんからいただいた
質問(宿題)に回答します。

その質問内容とは・・・

『 クレーム等の対応が迅速な会社ってポイント高いですよね。

ふと思ったのが(キッチンなどの住設に)不具合が発生した場合、
工務店やハウスメーカー経由と直接メーカーに連絡するのとでは
どちらの方がメーカーは早く対応してくれるのでしょうか?』



言うまでもないかもしれませんが、この場合の「メーカー」とは
住宅設備メーカーのサービス窓口のことです。

回答は工務店の場合に限って聞いてください。
ハウスメーカーやパワービルダーの場合、流通ルートが違うので
事情が色々あるようです。 それぞれにお聞き下さい。
ただ基本的なことは同じだと推測します・・・


【対応の早さだけで言うと・・・】
 対応の早さだけで言えば、どちらに連絡しても大差ないと思い
ます。 お得意様である工務店が「こら〜っ!早く直せ〜!」と
手配するほうが早く対応してくれるケースも、事情によってはある
かもしれませんが、基本的にはメーカーのサービスは、特定の
依頼先を「常に」優先的に扱うことなどないハズです。

 むしろ、[お客様⇒工務店⇒設備納品業者⇒メーカー]と、
サービスに行き着くまで多く介在するので、時間的には直接
お客様が連絡してしまったほうが早く訪問日時を決めることが
でき、最終的に早くサービスが到着する可能性があります。


【急を要する故障でなければ・・・】
 設備関係で急を要する故障の代表は給湯器のトラブルですが
一刻も早く直して欲しいときは上記の理由により直接手配は
有効です。
 しかし、急を要する故障でもない限り、対応の早さだけを
重要視すべきではありません。 故障した期日や内容に
よっては費用負担が発生してしまうからです。

 ただ、大幅に保証期間を過ぎてしまっている場合(例えば
1年の保証期間のものが5〜6年過ぎている場合)かつ、機器
本体の故障であることが明らかで、費用の発生が避けられない
時は、中間に人が介在しないぶんだけ、直接手配のほうが
スムーズに訪問日時を決められる
ので良いと思います。


【トラブル内容による判断が必要、でないと・・・】
(1)保証期間中の故障。
(2)ほんとうに機器が故障しているのか判らない時。
(3)保証期間が分からない、あるいは少しだけ過ぎた時。
(4)保証期間が過ぎていても期間内に同じような故障があった。
(5)リコール対象になるかどうか微妙な機器固有の故障。
(6)特定のルートでしか販売されていない裏モデルの場合。
(7)こんな故障はメーカーが悪いだろ!と自分が思う場合。

まだ他にもあるかもしれませんが、これらのケースでは工務店
経由、設備納品業者から手配したほうがベストです。

(1)まずメーカーにとっての保証期間とは、家が引き渡された時
からのカウントではなく、その商品が工事中の現場に納品された
日からの期間が原則
である点に注意して下さい。
 なぜなら、例えば売れ残りの建売住宅やマンションの場合、使い
始めてから1年以内でも、納品から何年も経過してる場合だって
あるわけです。
 一般的な注文建築では、住み始めの時点で既に納品から数ヶ月
経っている場合がほとんどですが、それは程度問題で多少なら
大目に見てもらえる
ようになっています。
 ただ、その場合は工務店ルートでないと対応してくれないケース
もありえる
ので、工務店から手配するほうがベストなのです。

(2)トラブルの中には故障なのかどうか判断できない場合もあり、
工務店に聞いてみたら単に使い方が悪かったなんて話しや、
機器の故障ではなく、電気工事や水道工事の施工の不良だった
なんて話しもよくあります。 もっと言うと、例えばエアコンのリモ
コンの電池を入れ替えたけど治らない、でも替えた電池が買って
から何年も前のやつで新品に替えたら何ともなかった、なんて
笑い話しはよくある話しです。
こんなケースでもしお客さんが直接電話して、とにかく早く来てと
依頼してしまうと、笑い話しで済む話しが、高い出張料を支払わ
なければいけなくなってしまう
わけです。

(3)保証書が紛失して保証期間が判らない場合や、保証期間が
ほんの少しだけ過ぎてしまった場合なども工務店経由です。
 一般の家電屋さんや、住設をネット販売で購入するの違い、
建築業界独特の暗黙のルールみたいなもので保証期間がある
程度幅を持っている
のは上記(1)でも話しましたが、少しぐらい
保証期間が過ぎていても、何とかなってしまいます。
 でもエンドユーザーが直だとそこらへんの話しは通用しない
かもしれないので、工務店経由で依頼するのがベストです。

(4)保証期間が結構過ぎていても過去に保証期間内に似たよう
な故障をしている場合、メーカーにネゴ(交渉)する余地
があり、
場合によっては無料修理扱いになるケースもあります。
そのへんの交渉も、エンドユーザーではちょっと無理があるで
しょうから、ここは交渉力のあるプロにしてもらうのがベストです。

(5)上記(4)のように過去に似たような故障が無くても、その
製品特有の故障だったりする場合もあり、そのへんは納品業者
が一番よく知っていて、保証期間が過ぎていても、他のお客さん
にも似たような故障が多発している場合
は、ネゴして無料になる
ケースがあります。 
 メーカーも明らかに設計ミスである事が判明すれば、リコールを
届けて出て納品済みの全ての製品を無料で修理交換しますが、
莫大な費用が掛かりますし、信用問題にもなりますので、よほど
落ち度がないとなかなかリコールの届け出をしません。
 そんなことはエンドユーザーは知りようがありませんので、保証
期間を過ぎて、普通に修理を依頼すると相応の修理費を支払う
ことになります。

(6)最後にいわゆるカタログには載っていない、裏モデルの場合
ですが、これはもう工務店経由で依頼するのが無難です。
直接依頼してサービスが来ても冷たい対応はされませんが、
そのモデル特有の事情※などがあるかもしれませんので直接
でないほうが無難だと思います。
※だいたいその商品は工務店の標準仕様になっていますので
多少保証期間が過ぎていようと「安かろう悪かろうじゃ困る!」と
声を大にすると、場合によっては無料修理になる事があるかも
しれません。(その場合の費用負担は、政治的理由で納品業者が
負担する場合もあります。)

(7)原因がどうあれ、故障した内容が自分が修理費を払ってまで
直すのに納得できないような時も、まずは工務店に相談するのが
いいでしょう。 メーカーのサービスにいくら訴えてもマニュアル
どおりの対応しかしてくれない
事が多いからです。
 その点、家を建てた工務店ならひととおりあなたの不満を聞い
てくれるでしょうし、案外あなたが納得する合理的な理由を見つけ
てくれるかも
しれません。
 不満を吐き出したあなたも多少気が晴れることでしょうし(笑)

 で、もしその不満に工務店さんも同意してくれたら、納品業者
経由でメーカーに文句を伝えてくれるかもしれませんし、場合に
よっては政治的な力が働いて無料修理扱いになるケースもある
かも
しれません。(その場合もメーカーじゃなく、納品業者が負担
することも考えられますが・・・)
ただ(7)はとてもレアケースですのであくまでダメモトで!
ゴネ得を身上としている人以外は頻繁に活用しないで下さい(笑)


【費用発生の場合〜直収(ちょくしゅう)にするかどうか】
サービスが修理をして費用が発生すると必ず確認されるのが
直収」にするかどうかです。

「直収」とは、お客様が直接サービスに費用を支払うことです。
保証期間が過ぎ、アフターサービスが来て修理してもらえば
お客様が費用を支払うのは当然で、なんでそんな事を確認
するのかといえば、上記のような建築業界独特の理由があって
場合によってお客様ではなく、流通業者や工務店が負担する
ケースもあるからだと思います。
(他にも理由があるかもしれませんが。)

なのでサービスにその旨を聞かれたら一応工務店さんにも
確認して、どちらにしたらよいか聞いてみましょう。

ただ明らかにご自分が負担するのが当然だと判断できる場合は
直収扱いで支払ったほうが良い
と思います。

 明言できませんが、支払いを工務店経由にすると、多少費用を
上乗せされることがあるかもしれないからです。
 工務店にしてみれば、入金額と出金額が同じだと利益がゼロに
なってしまうので経理上はうまくありませんし、故障に対する相談
やアドバイス、手配など決して労力はゼロではありませんので、
多少なりとも利益を得るのは決してビジネス上、理不尽とは言え
ないでしょう。
 ただこれは推測であってほとんどの地場工務店はそんな部分
で利益を得ようとはしないはずなので、あくまで可能性がある程度
に受け取って下さいね。
 それに、依頼に慣れている工務店なら、故障原因を現場判断で
直収扱いするよう、手配時点で指示がしてあると思いますので・・・

(回答終り)

いや〜シンプルな質問にまた長々と回答してしまいました。
自分でも、もっと簡潔に回答できないものかと思いますが・・・

今後もこんな回答に耐えられる方のご質問ご相談をお待ちして
おりますので、なんなりとどうぞっ!!


Posted by showroom_chousatai at 23:17│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
相変わらずご丁寧な回答ありがとうございました。
それにしても保障期間のマジックがあるとは。
また賢くなった気分です。
Posted by たまたま at 2005年09月25日 23:58
たまたまさん、こんな夜更けに長ったらしい文章をよくお読み下さいました(笑)

この業界、いろいろ他と違うところあるんですね〜
自分でも書いていて気づきます。
これはこの業界が一般的な「売買」ではなく「請負」である点が理由のひとつなのでしょう。

またどうぞっ!
Posted by ナベ@SR★調査隊 at 2005年09月26日 00:37