この数か月、教育委員会制度改革は文科省、中教審も巻き込んで相当な荒れ模様だった。

当初は教育委員会を廃止して首長の諮問機関にして首長が教育行政を司るなどの案も出たが、
私は22年の市長経験で4人の教育長を任命した経験から次のように反対した。

・現在の教育委員会制度は、能力のある首長が出た時は邪魔にならず、お互いに協力して良い教育が出来る。
無能な暴走する首長が出た時は防波堤となり国の指導を受けナショナルスタンダードを貫くことが出来る。
全国津々浦々で国民教育を貫く良く出来た仕組みだ。

・市長は公選で選ばれた民意を代表する存在だが必ずしも教育の専門家ではない。

・各市町村は、ある市はゴミの問題、ある市は防災、また他の市は再開発や中小企業振興など各々優先すべき課題があり市町村長は教育にかかりっきりになれない。

・教育委員会を廃止したら名目は市町村長が責任者だが、単独で様々な学校教育上の問題に立ち向かう、スーパー教育長が出来るだろう。

・独任の教育長が広範な規則制定権や学校の監督権を持つのは行政としては異形である。

・政治家の市長が汚職で逮捕されたケースは度々あるが現行制度の教育長が汚職した例は聞かない。

・首長と教育の執行機関は現行制度のように一定の距離を置くべきだなどと主張した。

渡海紀三朗元文相が小委員長に就任してから、全体の論調が現実に則した良識あるものとなり、首長の権限と責任の強化、現行教育委員長と教育長が2人いる体制も新教育長に一本化され責任体制も明確化された。

自民党・公明党両党の与党PTの効果もあり良識ある結果をむかえた。