実に、心を打たれる映画。「感動もの」や「涙を誘う映画」と一言で終わらせられない。あまりにも内容が切実であり、この現実が日本を含めた西側諸国に正確に伝えられず、「石油」の無い場所を「価値なし」と認めたことを遺憾に思う。この一言が、全てを語っていると思う。
「俺達(白人)はお前らをゴミ以下としか思ってない。お前らは白人じゃない。黒人だ。しかもニガーですらない、アフリカ人だ。」
さらに、この映画の中で「コックローチ」(ゴキブリども)というフレーズが何度も出てくるのだ。白人が言うのではない。今まで友人であったり同僚であったりした同じルワンダ人から言われるのだ。一致団結していくべき仲間にこんな事を言われたとしたら、どんなに屈辱だろうか・・・。
エンディングで流れた歌詞に、こんな一説があった。
「アメリカがアメリカ合衆国なら、なぜアフリカはアフリカ合衆国になれないのだろう。イギリスが連合王国なら、なぜアフリカの王国はアフリカ連合王国になれないのだろう。」
なれたはずなのだ。しかし、第1次世界大戦後、国際連盟がルワンダを「戦利品」としてベルギーに与えたことに始まる。ベルギーは支配しやすくするため、人種差別の思想を叩き込み、仲良く暮らしていた二つの部族に対立を意図的に生じさせたのだ。この内紛だけで100万人が殺害されたわけで、日本の政令指定都市の市民全員に等しい。散々、文化や歴史をかき乱しておいて、国連は平和維持軍を2500人から270人に減らしたことも納得いかない。次々撤退していくイラクと同じではないか。今年、サッカーW杯が開催される。次期開催は、南アフリカである。これを気に少しでも和平に向かえば良いと、「遠くから眺める」だけ・・・なんだろうか?
東京では渋谷の「シアターN渋谷」のみというのも・・・ホームシアターと思わせるほどのミニシアター。おかげで4時間前に整理券を確保しないと、20時でさえ座って見れない有様。「THE 有頂天ホテル」が悪いわけではないが、一つくらい広い公開劇場を分けて欲しいなぁ・・・。
無関心が一番の罪ということを思い知らされ、関心を持つことだけでも彼らを救うことに手を差し伸べられるのだと実感した映画でした。
▼映画「ホテル・ルワンダ」公式サイト
▼ルワンダの歴史
▼映画「ホテル・ルワンダ」上映館一覧(まだ全国30館)
1994年 アフリカ ルワンダ。たった10日間に、100万もの人々が虐殺された▼『ホテル・ルワンダ』日本公開を応援する会
そんな中、「愛する家族を守りたい。」ただ一つの強い思いが、殺されゆく運命だった1200人の命を救った・・・。
1994年、アフリカのルワンダで長年続いていた民族間の諍いが大虐殺に発展し、100日で100万もの罪なき人々が惨殺された。アメリカ、ヨーロッパ、そして国連までもが「第三世界の出来事」としてこの悲劇を黙殺する中、ひとりの男性の良心と勇気が、殺されゆく運命にあった1200人の命を救う。
「アフリカのシンドラー」と呼ばれたこの男性は、ルワンダの高級ホテルに勤めていたポール・ルセサバギナ(写真:左)。命を狙われていたツチ族の妻をもつ彼の当初の目的は、なんとか家族だけでも救うことだった。しかし、彼を頼りに集まってきた人々、そして親を殺されて孤児になった子供たちを見ているうちにポールの中で何かが変わり、たったひとりで虐殺者たちに立ち向かうことを決意。行き場所のない人々をホテルにかくまい、ホテルマンとして培った話術と機転だけを頼りに、虐殺者たちを懐柔し、翻弄し、そして時には脅しながら、1200人もの命を守り抜いた。本作は、家族4人を救うことを心に決めたひとりの父親が、ヒーローへと飛翔する奇蹟の過程を描いた実話である。
▼ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実
▼ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実
「アフリカのシンドラー」と呼ばれたこの男性は、ルワンダの高級ホテルに勤めていたポール・ルセサバギナ(写真:左)。命を狙われていたツチ族の妻をもつ彼の当初の目的は、なんとか家族だけでも救うことだった。しかし、彼を頼りに集まってきた人々、そして親を殺されて孤児になった子供たちを見ているうちにポールの中で何かが変わり、たったひとりで虐殺者たちに立ち向かうことを決意。行き場所のない人々をホテルにかくまい、ホテルマンとして培った話術と機転だけを頼りに、虐殺者たちを懐柔し、翻弄し、そして時には脅しながら、1200人もの命を守り抜いた。本作は、家族4人を救うことを心に決めたひとりの父親が、ヒーローへと飛翔する奇蹟の過程を描いた実話である。
コメント
コメント一覧 (16)
こちらからもTB送らせて頂こうと思い、2度ほど試しましたが反映されないようですので、(後から2回も行っちゃったらごめんなさい)コメントのみで失礼致します。
ラストに流れる歌の内容もとても心に残る歌詞でしたね。
上映館がまだまだ少ないのが残念ですが、次代を担う若者(出来たら中学生以上)にも見せてあげたい作品だと思います。
TBありがとうございます♪
またこちらからもTBさせていただきました。
私が映画館に行ったときは立ち見の方も多くいました。また並んでいる人も本当に多く、驚きました。
もっと大きなたくさんの映画館で上映してほしい。そしてたくさんの人に見てもらいたい!
そう強く思います。
まだきちんとした感想を書いていないので、感想をアップ次第、こちらからもTBさせて頂きますね。
「石油」の無い場所を価値なし、というのは、今の北朝鮮問題にも言えることかもしれませんね。アメリカがイラクに固執したわけもその辺でしょうし。
何にせよ、色々と感じることの多い映画でしたが、映画としての出来もさすがでした。
ところで、私は「立川シネマシティ」で観ましたが、東京では他にも有楽町や豊島園でも観られるようですよ〜。
ではまた。
鑑賞できる劇場を探している時、余りの上映舘の少なさにびっくりしました。
今後もこういった映画を見逃さないようにしないと…
とても見る価値のある映画でしたよね。ラストの歌がまた印象深かったです。
誰かの感想で”映画の出来”という観点で見ると、いまいちでヒットしないであろう可能性もある作品というのも見てまた否定できないかなとも思いました。
配給会社が最初つかなかったこと、熱心な若者がいたことで注目を浴び、単館映画だったのが次第に上映映画館が広がってることで逆にこの映画は報われている方かもしれないと思ったりします。
地味に終わってしまっている映画もあると思うけど、こういう映画は話題性はなくても今後も見にいきたいと思いますね。
エンディングの歌詞は自分のブログでも触れたのですが、同じところを気に留めた人がいると知って、ちょっと嬉しくなりました。
本当に心を打たれる映画ですよね。
ぜひ、多くの人に観てもらいたいものです。
そうなんですよね。
「コックローチ」と呼べてしまうんですよね、彼らの感覚では。
僕のブログで触れたあのくだり・・・
「虐殺参加者は一体なんなんだ?」
「人をゴキブリと呼べてしまう精神、ゴキブリを殺すように人を殺せてしまう精神とはなんだ?」って、映画が訴えているように感じました。
本当に、エンディングの歌はずっしりと心に響きました。
見た人が見ていない人にしゃべることで、話題になることで、上映映画館、上映日数が増えるといいなと思います。
私の稚拙な文章にTBありがとうございました。
こちらからもTBをさせて頂きました。
そうですね、無関心が一番の罪。
その通りだと思います。
映画の中の、ジャーナリストとポールの会話が心にグッときました。
事実、私たちはあんな惨劇を見てみぬふりをして、夕食を続けていたのですから。
やるせない思いでいっぱいです。
この映画が、無関心から抜け出す新たな波を作ってくれるといいと思います。
TBありがとうございます。
私もTBさせていただきました。
またあそびに来ます!
エンディングの歌詞と子供の歌声でかなりぐっときました。
久々に映画館で号泣してしまいました。
一人でも多くの人に見てもらいたい映画ですね。
3回目でようやく観れました。
人間はなぜあんなに醜い事ができるのか、実に
不思議です。憎しみの連鎖、としかいいようもありません。わたしのブログも今、ルワンダ状態です。映画を愛する者としては悲しいです。ブログ
、がんばってください。
お礼が遅くなり申し訳ありません。
公開になって感謝したい、そんな映画でした。
次にどんな地方にフィルムが行くのか分かりませんが、まだまだ見ていない多くの人々に、見てほしいと言う思いです。