
人参は冷涼な気候を好むのに、秋冬に収穫しようと思うとどうしても7/20〜8/15くらいまでの真夏に種を播かないといい具合で収穫に至らない。ということは結構無理なことをしているということなのです。リスクヘッジの意味も含めてだいたい例年、7月下旬から8月上旬に3回に分けて播種をするのですが、いつも猛暑による乾燥で水分不足に陥り発芽しなかったり、適湿でも温度が高すぎて発芽しなかったり、はたまたゲリラ豪雨に叩かれて発芽できなくなったりと不安要因は山積しています。
いつも色々と作戦を立てて挑むものの、あれやこれやと追い討ちをかけられてだいたい3回播種をする中の1回は大失敗、もう1回は不満足な結果に、そして1回くらいは、まぁこんなもんか、という結果になります。
そして今年はたまたま梅雨も明けきらない7/20に1回目の播種をしました。
梅雨が明けていないとはいえ、いつどんな天候になってもおかしくないので、今までの経験から色々と作戦を立てました。
まず、秋冬人参の播種で重要なのは下記の3つ。

2、地温を高温にしないこと
3、ゲリラ豪雨に叩かれないこと
対策として
1、雨を利用する、無理なら川から汲んできた水を灌水したのち、発芽するまでの7日間、黒寒冷紗で日陰をつくる
2、1と同じで黒寒冷紗をかける
3、強い雨に叩かれないように、防虫ネットで雨を直接地面にあてないようにする
以上3点を意識したのでした。
そもそも修行をしていた千葉県成田周辺では、秋冬人参はみな広大な面積を作付するのでネットをかけたりとかは手間がかかりすぎてできません。また、だいたい畑には井戸があるのでゲリラ豪雨は運任せとしても、灌水は毎日いくらでもやれていた記憶があります。運悪く叩かれても、発芽前なら灌水することで地面をゆるくするというテクニックもありました。
一方で営農をスタートした東京都八王子周辺では、山沿いの土地柄のせいか、ゲリラ豪雨が多く、手間がかかってもネットをかけるのがセオリーでした。
「ネットをかけないと夜もおちおち眠れないぞ」とはお世話になった農家さんのセリフ。
ところ変わって愛川周辺では一つ一つの畑は小さいので上記のような作戦で挑むことにしたのでした。

2発目の8/1播き、3発目の8/10播きは難易度も高くなるので同じようにはいかないはずですが、基本的な作戦はそのままに挑むつもりです。
とりあえず一つクリアでほっとしてます。