ミニトマトが毎日コンスタントに取れるようになりました。毎朝の収穫時、真っ赤に実ったトマトを山ほどもいで、というのを想像していたのですが現実はちょっと違いました。間違いなく毎朝、山ほどではあるのですが。
通常、収穫してから消費者の元に届くまでに最低でも中2日はかかってしまいます。それは収穫→出荷→配送→店頭到着→販売の過程を経る中でどうしても仕方のないことではあるのですが、そういった理由から流通過程で傷み始めてしまう完熟トマトはどうしても出荷できないのです。真っ赤なトマトを消費者に届けるためには、8割くらい色づいたものを収穫して出荷することになります。つまり未熟なものを出荷して、店頭に並ぶ頃にちょうどよい色になるように調整しているというわけです。 でもまあ結局みんな真っ赤になったいい状態で食べられてるんじゃないか、と思われるかと思います。ぼく自身も最近までそう思っていました。しかし、畑で真っ赤になったトマトと店頭で真っ赤になったトマトではその味に雲泥の差があるのです。前者、つまり木にぶらさがった状態で赤くなったトマトは栄養分を最後まで吸って、本物の完熟状態。甘さはピークで、濃厚なトマトの味がします。しかし後者は若干青みがかった状態から、時間を経て見た目は完成されるものの、味は成熟されず、完成一歩手前となってしまっています。こればかりは本当に仕方のないこととはいえ、トマトのポテンシャルを存分に発揮させてあげられず、なんだか残念なことです。
毎朝、暑くなったハウスの中で、8割くらい色づいたトマトを山ほどもぎます。たまに完熟している真っ赤に実ったものを発見しますが、残念ながら出荷できないため、やむなく自分の口に放り込みます。これが、何とも言えないくらいうまいんです。