ところでこんなとき、ぼくらの出荷している有機野菜の値段はどうなのかというと、実を言うと値段の変動はほとんどありません。というのも、ぼくらの場合、収穫物は市場取引をせずに、契約栽培や特定の業者に出荷するという形をとっているため、年間契約として価格設定をしています。そのため通常期では一般の市場価格よりも割高な値段設定になっていますが、今夏のように野菜の価格が高騰するような状況になると一転してぼくらの有機野菜の方が安くなるということがでてくるのです。ぼくらが野菜を出荷している成田のカフェでは料理としての提供の他に、野菜の店頭販売も行っているのですが、お客さんが「スーパーよりも安いわ!」といって南瓜を買っていくところを目撃しました。確かに1/4カット100円という設定は、近所のスーパーの168円というのよりもかなりお買い得です。
じゃあ有機農業は儲かるのかというと、決してそんなことはなく、場長に言わせれば、「ボロ儲けすることもないけど、大きく損をすることもないようにできている」とのこと。ともあれ、オーガニック野菜、今はお買い得なのかもしれないのでまだ口にしたことがない人は試してみるのにいい機会なのかもしれません。