さて、11月に入ってからというもの、夏頃から蒔いてきた様々な野菜が収穫シーズンを迎えており、毎日朝から日暮れまで収穫・袋詰め作業に追われています。大根、春菊、水菜、ほうれん草、小松菜、キャベツ、カブ、ネギ、ブロッコリーなどなど、冬の食卓を彩ってくれる野菜たちが畑のあちらこちらに点在し、寒空の下に緑の風景を作ってくれています。現在までのところ、概ね順調に収穫が進められていますが、この冬の作付けを計画するにあたり、継続的に収穫するための様々な工夫をしました。一般的にほとんどの野菜は収穫適期と呼ばれるベストの状態は実感として1週間〜10日間くらいしかなく、ベストの状態で収穫を始めると収穫が終わる頃にはもう盛りをすぎていることがほとんどのため、この秋冬の間中、常にいい状態のものを届けるには種を蒔く時期をずらして成長具合を調整するほかありません。そこで例えば小松菜、ほうれん草を例にとってみると早いものは9/20、遅いものでは11/7まで数日ずつずらして種を蒔きました。この際、時期によって株間を5〜9cmで調整して寒い時期を密集させて育てたり、暖かい時期に収穫を迎えるものに対してはトウ立ちしないように逆に広く育てたりと実に様々な方法を試しています。最終的な野菜の出来具合のイメージは同じでも、時期がずれてくるだけでその手法が変わってくるのが難しいところです。
野菜なんて種さえ蒔いておけば後は適当でも…と思えるのですが、その種蒔きが何より重要で、適期を逃すと全くモノになりません。幸いにもぼくらの畑は人参が収穫できていますが、ほんの1週間ずれた隣の人の畑では、いまだにちびっちゃい人参が収穫できずに大量に放置されています。これが全部無駄になってしまうかと思うと、費用、労力、時間などなど考えただけでもガックリきてしまいます。実は自分が蒔いた種の中でも浅すぎて種が浮き出てしまったり、逆に深すぎて全く芽がでなかったりしたものが多数あります。研修仲間がそれに気が付いているかどうかわかりませんが、一応自認しているということを示しておくため、このブログを見ていないとは思いますが、この場を借りてこっそり白状しておきたいと思います。