やさいのいぶき〜有機農園 けのひの日常〜

脱サラ夫婦が神奈川県愛川町で新しく農業をはじめた日常を綴る。畑と食卓、畑と街、畑と社会を繋いでいきます。

2009年12月

PC170755 しっかりと霜が降りるほどの好天に恵まれ、ついに落花生の脱粒作業をしました。当初の計画から一ヶ月遅れです。脱粒作業なんていうとなんかものものしい感じがしますが、農家さん流に言うと「ラッカコキ」となります。口語では「そろそろ落花コクべぇ〜」なんていう風に表現されます。

 さて、この落花生、5月末に播種をして、9月末から10月上旬に収穫、そしてそこから約2ヶ月もの間写真のように畑に積み上げて乾燥させていました。ちなみに落花生の産地である千葉県ではどこにいってもこういう風景が見られます。ぼくらの場合は雨よけにブルーシートを頭にかけているのですが、伝統的にはワラを編んだ三角錐の傘のようなものを頭にかけます。これが結構アーティスティックなので一見の価値ありです。これをヘタクソに作ると、僕らのように乾燥途中で台風に吹っ飛ばされて積みなおしを余儀なくされたりということが起こります。ぼくらはこういったアクシデントが2回程あり、あまりの崩れっぷりに被害総額は50万円か!?なんて言われながらもようやくこの日にこぎつけたわけです。

PC170768師匠に従い、近所の落花生問屋から脱粒機械を借りてきて、畑で埃まみれになりながら作業します。積んである落花生の山をトラクターにつけた大きなフォークで一箇所に運び、後はひたすら落花生を機械に放り込みます。朝から始めて、日もほとんど暮れかけた16時頃まで、一気に作業をしました。ナカデユタカ690キロ、郷の香(サトノカ)30キロ、千葉半立(チバハンダチ)60キロという収穫高。これを落花生問屋に売りに行って、8ヶ月にも渡った落花生栽培は終了しました。この売った落花生は落花生問屋さんの工場でゴミ取り、選別、洗浄、炒る、というプロセスを経て、殻つき炒り落花生、剥き実の落花生などとして売られるとのことです。もしかしたら加工用としても出回るのかもしれませんね。

 頭と首にタオル、大きめのマスク、二重の手袋、上下にカッパ、長靴。身体の中で露出しているのは目だけだったのですが、なぜか顔はかつてないほど真っ黒、そして唯一の露出場所である目は傷ついてしまったようでゴロゴロ。ダメージは残りましたが、危険と隣あわせの中、集中して行う作業はとても楽しいものでした。最近若者向けの農業雑誌でファーマーズハイという言葉を目にしたのですが、まさにそんな感じの1日。ともあれ、怪我なく終われて本当によかった。

PC15074912月に入り、成田もかなり寒くなってきました。天気がいい日、朝の畑には霜がおり、冷たいけれど非常に澄んだ空気で満たされています。一昨日の朝の気温は−1℃。寒すぎて気持ちいいとは言い切れませんが、深呼吸するとすっきりとした気分になります。

この時期の畑は土がぐちゃぐちゃの泥状になっているため、朝は畑に入れません。収穫はなるべく前日の夕方に済ませておいて、朝は出荷準備からスタートとなります。前回のブログの更新が「収穫シーズン真っ盛り」でしたが、依然として真っ盛りであり、特に変わったこともしていないのが現状です。明日雨が降らなければ11月から予定していたものの、雨が多くて何度も延期になっていた落花生の脱粒作業を行う予定です。落花生は千葉県の特産品。一年に一回の大仕事なので楽しみです。

PC100745ところで夏場は普段、地下足袋をはいているのですが、冬になると寒くてとてもじゃないけど足袋ははけません。そこで知り合いの山屋さんに防水・防泥・保温機能があってなおかつ動きやすい靴はないかと相談したところキャラバンというメーカーの靴を紹介されました。値段やその機能性、デザイン性という観点から農作業にあっているのかよくわかりませんが、強く勧められたこともあって購入することに。とりあえずこの冬の相棒となりそうです。というか、10年くらい使わないと元が取れない!?

↑このページのトップヘ