2012年10月
紅葉が急速に進んでおります
緑肥はお肌によい
今の畑をスタートさせて1年半。作付前に緑肥をはさみ、次作の生育をよくするという試みを何度かしてみたものの、背の高い草が多すぎて緑肥の方が負けてしまうという結果が続きました。
そんなこともあって「この畑で緑肥は無意味」という結論をだし、作付を繰り返してきました。
もちろん輪作体系には細心の注意を払い、連作にならないようにしながら。
とはいえ、連作にはならなくとも、各畑ともにいわゆる連闘の状態が続き、常に畑はうまっています。そして片付けては次の作付け、言い換えれば片付けなくては次の場所がない、そういう自転車操業のような状態を続けてきました。
自分が借りている畑のルーツに関して、はっきりとしたことはわかりません。しかし周囲にある家庭菜園のおじさんたちの話を総合するとある程度はわかってきています。それは、ずっと以前は畑だった。しかしその後何十年か放置され、草地になり、1年半前から私が耕作するようになった、ということです。
入ってきた当初、周辺の人たちに挨拶したときは「大変な畑にきたもんだね」、「ここは畑じゃないよ」などと言われたものでした。その最初の洗礼が「緑肥さえも負けてしまう草の勢い」でした。
例えばソルゴーとヒマワリ。
夏に2m以上にまで伸びるこの草はそれよりさらに上をいくブタクサに負けて枯れてしまいました。
えん麦は同時に発芽した草の方の勢いがすごく、遠くからみるとどのあたりがえん麦なのか、というよりただ草を生やしっぱなしにしているだけなのか、緑肥を播いたのか、私の解説がないと理解にくるしむだろうという光景でした。
有機物の投入という観点からすれば、雑草も緑肥と言えるので、緑肥を播かなくとも草を生やせば問題はないのかもしれません。しかし緑肥も播けない畑、というある種の怖さみたいなものがついてしまいました。
そしてホウレン草は発芽こそすれど生育せず、レタス類も定植をしても大きくなりませんでした。
それから作付けを繰り返して2年目の今年はホウレン草もレタスも順調な生育を見せてくれています。ようやく畑らしくなってきた、そう嬉しく思うのですが、それと同時に一部でセンチュウや病害虫などの被害も見え始めそういった意味でも畑らしくなってきています。
そういった畑に対して、ここらで原点に戻って緑肥を使ってみようかと考えています。
春播きはうまくいかなくとも、草の少ない秋播きなら問題ないはず。
出荷のことばかりに目が行くとどうしても作付け先行になりがちですが、緑肥による間作は基本中の基本。
成田でそう習ってきたことを、今日仲間と話していてふと思い出しました。
みんなでトウミ掛け!

トウミとは「唐箕」と書きますが、ハンドルを回すことによって風を起こし、ゴミやクズ種を飛ばして選別していく作業です。
大豆用にと借りパク中(?)の「新進号」で作業します。
一見ボロイけど、なかなかの精度!
八王子産、あきる野産、瑞穂産と三か所5人分の種を順番に飛ばして計量。
最終的に面積は違えど同じくらいずつの種の量になりました。
計78kgです。
これを業者さんに送って、いよいよ搾油です。
どんな油になるのか、すごい楽しみ!

作業して、ラベルのデザインとかネーミングとか考えて、一つの製品が出来上がっていきます。いつもは一人でやっているだけに余計です。
1か月後に黄色いひまわりの油が瓶詰されて送られてくると思われます。
作業が終わって種が手元から離れるとほっとしますね。
そして楽しみだけが残っております。
大豆の紅葉が始まりました!
玉ねぎの苗
野菜セットvol.22 〜秋冬野菜ようやく登場〜

2.カブ(スワン)
3.水菜(京みぞれ)
4.チンゲン菜(青帝)
5.サツマイモ(ベニアズマ)
6.葉生姜(房州赤芽生姜)
7.サラダ菜(岡山サラダ菜)
8.赤リアスからし菜
9.ミニ冬瓜(姫とうがん)
10.ジャガイモ(シンシア)
11.インゲン(王湖)又は葉付き人参(ハマベニ)
ミニセット以上7品目、フルセット11品目
諸事情あり1か月以上あいてしまい、ようやくお届けすることができました。今回は葉物が多く、さながら葉物スペシャルとなっています。
本当はインゲンをみなさんに届けたかったのですが、台風のダメージが抜けきらず、結局不足してしまいました。
足りない分は代わりに葉つき人参で補わせてもらいました。
これから秋冬の間、葉物野菜はずっと続きますが、季節の進行具合で品種も変えてあり、少しずつ姿形が違ってきます。また寒さも増してくると野菜の味も変わってきます。そんな過程の第一弾です。
カブの収穫はじまりました!
秩父在来・借金なし

以前、いわゆる一般的な枝豆用の豆と、茶豆系の「香り五葉」を育て比べてみたところ、圧倒的に「香り五葉」の方がわかりやすい味で、お客さんからも明らかに好評をいただいていました。
そういう経験があったものだから、今回の「借金なし」の味は地味であろうことが予想され、ちょっと心配していました。
「つまらない味」
そう評価されることもあるのではないかと。
昨年からコラボしてくださっている葛飾区の豆腐屋さん、埼玉屋気合豆腐のあるじ曰く、
「借金なしのような在来大豆は、流行の茶豆と違い、派手さ、わ
多分、茶豆ほどわかりやすい枝豆はないんだろうけど、クロウトになっていくとそれは通過地点に過ぎないということだろうか。
確かに派手さはない。
でも旨い。
手が止まらない。
これが在来大豆特有の味なのかもしれない。
そう考えれば、これはなかなか食べられない貴重な味、伝えていくべき味なのかなと思った。
ちなみにみんなで莢もじきの作業をしているとき、ある5歳の男の子が「この枝豆は茶色の毛が生えてるね」と言っていた。あるじは「これがこの大豆の見た目の特徴だよ」と教えてくれた。
大豆になると豆の色や、ヘソのいろなど個性がでてくるのですが、枝豆のときも実は品種によって色々な特徴が見て取れるとのこと。
どんな野菜もそうですが、大豆・枝豆も奥が深いようです。
SOY for CACAOプロジェクトの恩恵

さっそく茹でて、食べましたが、気合豆腐の新井さんの言う「雑味があって、旨い」の意味がよくわかりました。
洗練された味ではないかもしれないけれど、個性があって、くせになる味です。子どもたちも夢中で食べていました。
残った分はさやからだし、枝豆ごはんにしていただきました。
1キロ強あったので冷凍するようかなと思っていたけれど、二日で食べきってしまった…。

<材料>
・米 2合
・枝豆 90gほど
・こぶ 1枚
・塩 小さじ1弱
・酒 大さじ1
<作り方>
1) 枝豆はさやから出しておく
2) 米を研ぎ、枝豆以外の材料を入れ、炊く
3) 炊きあがったら枝豆を入れて混ぜる
とっても簡単です。塩気があるのでおにぎりにしても◎
さちこ