やさいのいぶき〜有機農園 けのひの日常〜

脱サラ夫婦が神奈川県愛川町で新しく農業をはじめた日常を綴る。畑と食卓、畑と街、畑と社会を繋いでいきます。

2014年05月

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ルッコラの旬です。
ゴマのような香りとコク、ちょっとピリっとした感じがくせになるハーブ。

サラダや肉料理に添えるのも良いし、カマンベールチーズとサンドするのもオススメです。

2014-04-29-10-55-58多摩地方の春の名物、のらぼう菜。その起源は江戸時代まで遡るという。現代においても八王子近辺の農家さんはのらぼう菜を好んで栽培しているように思う。のらぼう菜とは要するに菜花の一種なのだが、苦みやクセはなく、炒めてもお浸しにしても美味しく食べられる人気の野菜である。

3月下旬から順調に出荷をさせてもらっていたが、収穫量がピークを迎えた先日、お届けした自然食品店から鮮度がイマイチだとの知らせを受けてしまった。
午前中のあまり暑くならないうちに収穫し、霧吹きをかけて袋詰めして送っているのになぜ…。
原因究明のため、思いを巡らせているといくつか思い当たるフシがでてきた。

そういえば、小松菜の菜花やのらぼう菜は袋詰めしたあと汗をかきやすい。上を閉じても、開けていても袋に水滴が付着していることがよくある。そして時としてほんのり熱を持っているような気がする。

そもそも収穫後も野菜は生きていて、呼吸をしているという。その呼吸により体力を消耗し、鮮度が落ちていくため収穫後も垂直に立てたり、温度を落としたりとさまざまな工夫が必要だ。トウモロコシなどはその最たる例で、日が昇ってから収穫すると鮮度や甘みがグッと落ちてしまう。そして収穫したあとも寝かせずに立てて冷蔵して保管する。

野菜の基本的事項、実際に体験したいくつかの事例から推測するに、のらぼう菜は特に消耗しやすい野菜なのかもしれない。のらぼう菜に限らず、菜花はどれも同様な気がする。
菜花のように摘み取る野菜は生長点、つまり細胞分裂が一番活発な部分を収穫している。そのため収穫後の呼吸が激しいのもうなずける。さらに小松菜やカブ、大根などのように全体を収穫するのではなく、その生体のほんの一部分だけを切り取っているにすぎず、全体に体力がないのも当たり前のような気もする。

こんなことから、当農園で実施している対策としては、

・午前の早い時間に収穫を終わらせる
・収穫後に霧吹き
・袋詰めのあとは立てて保管
・出荷前にもう一度上から霧吹き

実は前日の夜暗くなってから収穫した方がシャキッとしているのではないかという疑いもあるのだが、とりあえず上記のように収穫から出荷をしている。

スーパーに並んでいる菜花が袋ではなく、紙に包まれて、立てて冷蔵されているのを見ると、上記のことは結構当たり前のことかもしれない。冷蔵庫を手に入れるのが一番の近道か…。

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