やさいのいぶき〜有機農園 けのひの日常〜

脱サラ夫婦が神奈川県愛川町で新しく農業をはじめた日常を綴る。畑と食卓、畑と街、畑と社会を繋いでいきます。

2015年01月

2015-01-21-09-54-46踏み床温床、今年も作りました。なんだかんだで4回目です。愛川では移転して1回目。

今回もやはり母校である法政大学多摩キャンパスの裏山から落ち葉を頂きました。
毎年終わった後に、「来年こそは年が明けたらすぐに落ち葉拾いに行こう!」と心に誓うのですが、結局今回もいつもと同じ1月末。しかも明日雪が降るかもという天気予報に急かされて重い腰を上げるというテイタラク。人間、なかなか変われないものです…。

斜面の上から落ち葉を掻いてくるスタッフ・伊皆。4回目ともなるとお互い言葉を交わさずとも勝手に身体が動きます。



今回は去年に続いて枠には古畳を使用しての温床づくり。横幅90僉濬360僂箸い寸法です。

軽トラに落ち葉をいつもより多めに乗せこんで、1杯分。
大豆を脱穀したあとのカスは薄く1杯。
米ぬかは10袋。
そして水。

これを適当に順番に入れては踏み、水かけては踏み、を繰り返して半日強。
枠づくりからいれれば丸一日かかったことになります。

いまどき電熱マットが主流ですが、なんかこれを作らないと落ち着かないという…。

2015-01-31-09-36-05数日して40度くらいまで上がってきたので成功かな。
ここから2015年の種まきがスタートです。

2015-01-25-16-00-54一口に農家といえど、農家のみなさんはそのやり方だけでなく、考え方・ポリシー、ひいては生き方まで全く異なります。十人十色とはまさしくこのことで、農家さんと話しているとみなそれぞれ世界観が違うのです。あまり農家の方となじみのない人だと、「農業=農家=田畑=田舎」といった感じでさほど違いが見えてこないかと思います。この冬、色々な農家の方々のお話を聞く機会を多くもてているのですが、今回伺った千葉県佐倉市の「たに農園」は私たちにとっては憧れというか、尊敬する農家さんなのです。

新規就農してからのキャリアは10年くらいのようですが、田畑だけでなく、自家製で味噌や醤油、みりんや酢など調味料はだいたい手前で作っています。そして自作のキッチンカーで週末は都心周辺へ出店。魅力的な経営スタイルをしているわけですが、彼らの凄さはそれだけにとどまりません。

たにさん曰く、「百姓は田畑だけでなく、大工仕事や機械修理まで必須科目だよね」とのこと。
壊れた機械を仕入れてきては自分で直しちゃう。ボロボロの民家を購入しては壁から何から自分で直してしまう。おまけに動物を飼い、美味しい米や豆や麦や野菜まで作っています。

私たち自身もすでに農業を営んでいるわけですが、畑の計画から作付け、管理、資材の調達や出荷、配達、加工、経理、事務管理などなど仕事内容を細かく列挙すれば100種類は余裕で越えてきます。「100の仕事をこなしているから百姓」、とよく耳にするのですが、修行時代に見てきた人たちを思い返せば彼らはみな畑仕事だけでなく、庭の管理や大工仕事、機械修理、食べ物づくりなどなど今ではみんな外注で済ませてしまうこともテキパキと自分でこなしてしまいます。枝を降ろしたり、穴を掘ったり、場面に応じて様々な方法で縄を結んだり、学校では習わないようなことが色々できてしまいます。生きる力、生き抜く力がすさまじいと感じます。

最近の新規就農者はそれぞれに手に職を持ってから就農する人もいたりして、土木が得意だったりパソコンが得意だったり、営業が得意だったりで農業+一芸の人が結構いますが、たにさんはかつてたくさん存在していた絶滅危惧種の正統派の百姓なのではないか、そう思えます。

自分であれこれやっちゃうならお金で時間を買いたい、そう思うこともたくさんあるし、よく聞かれることですが、彼自身は「仕事と生活の境がない感じがいい」とそれすらも含めて楽しんでいます。「正月は仕事したくないから家でのんびり麹を起こしてた」なんていう話を聞くと本当にすごい人だなと思います。それ仕事じゃないんだ!?って突っ込みたくなります。

私たち有機農園けのひの今後はどうしていこうかとあれこれ思案する日々の中で、とてもいい刺激をうけた今回の訪問でした。

畑の作物も少なくなってくる冬は少し身体を休めつつも、勉強したり、情報収集したり、次の季節に思いをはせたりするのに良い季節。

八王子にいた時に知り合った東京の仲間たちと久しぶりの再会を果たし、大いに刺激を受けました。

【(畑)いがきのうえん】@瑞穂町 
夫婦で就農して6年。東京では最初の新規就農者。自然農法で、機械にもほとんど頼らずに頑張ってます。自家採取とか、真似したいけどなかなかできないでいます。福島屋さんで販売しているそう。

【だらだらいこい】@あきるの市
珍しい野菜とブドウを育てている若き先駆者。去年くらいまでブルーベリー栽培をしていたのに、ガラッとブドウに変えてきました。目の付け所がすごいし、端から見ててとても独創的な農業をしています。八王子時代は一緒にひまわりオイルを作っていた生産者さんです。

【福笑い農場】@武蔵村山市
多摩開墾という横田基地の隣に広がる広大な畑作地帯でやってる私より少し年上の農家。トウモロコシとかズッキーニとかカブとか、一人だけど妥協なくいいもの作ってます。そしていつも細かい相談に乗ってくれてます。前に会った時より自信に溢れてる感じでした。いい一年を過ごしたんだなぁという印象です。いなげやさんやマルエツさんで販売している模様。彼もまた、ひまわりオイルを一緒に作った仲間です。

【てくてく農園】@瑞穂町
一人でスタートした私より若い20代の農家。国立や瑞穂のレストランや保育園、直売所などに野菜を卸しているそう。「どう、順調?」という問いに「はい、順調です!」と即答してくれました。表情も明るいし、ガタイも一回り大きくなったし、今一番成長株の農家だと思います。

【milme】@瑞穂町
新しくスタートした女性農家さん。正式にスタートできて充実感のようなものが溢れてました。土づくりにもこだわっているようで、これからが楽しみな農家だと思います。

【アビオファーム】@相模原市
こちらも女性一人でやっている農家さん。私のいる愛川よりももっと山奥(失礼!)に畑があるらしく、とても寒いんじゃないかと想像しています。炭素循環農法という方法で育てているそうで、野菜たちはみんなイキイキしているみたいです。本人も明るく元気。一度畑にお邪魔して勉強したいと企んでいます。

【FIO】@八王子市
ちょうど同時期に八王子で始めたお友達。彼は会社として畑だけでなく、八王子を農からもりあげるべく頑張っています。ヤギ牧場を作ったり、イベントを主催したり、マルシェを開いたり、何がメインなのかもはや私にはわかりません笑 今注目の若手農業者集団ってやつです。またFARMARTでご一緒するかと思います。

【大塚さん】@瑞穂町
土づくりにこだわる農家さん。畑だけでなく、国立市のやぼろじを活動拠点に色々とイベントやら勉強会を主催しています。八王子時代は一緒にひまわりオイルを栽培したり、今でも色々と相談に乗ってくれる頼もしい仲間です。



私たち有機農園けのひももうすぐ4年目が終わります。どんな5年目、はたまた今後を歩むのか、試行錯誤の冬です。



遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。

昨年は大晦日まで仕事をしていたため、燃え尽きたのか、うまく燃えきらなかったのか、新年はなんだかスローなスタートとなっています。

去年のうちに振り返ることができなかったので、いまさらですが2014年を思い返してみます。

去年は2月の大雪から始まり、3月末には八王子から愛川に拠点を移すという大転換がありました。
それから開墾からの畑づくり、愛川と八王子の往復営農などなど、思い返してもなかなかハードな日々でした。
種をまいてもうまく育たないことも多々あって…。

一方で畑から街にでればたくさんの嬉しい出会いもありました。
八王子の河川敷で行われるピースなお祭り、「みんな違ってみんないい」、
八王子を盛り上げようとアーティストやデザイナーさんたちが主催した「AKITEN FARMART vol.1,2」、
関東三大十夜にも数えられる「大善寺お十夜」、
そしてそしてあひるの家での直売会。
どれもこれも楽しかった。

愛川町では農友クラブの一員として「にぎわいマルシェ」にも参加させていただきました。
そして「いなげや春日台店」さんでは有機農園けのひの産直コーナーを作っていただき、地元のみなさんにも食べていただく機会ができました。

街の中のイベントでのご縁は単発では終わらず、その後も色々な方たちと繋がれました。
そして新たに「チクテベーカリー」さん、「柿屋ベーグル」、「神田ワイン食堂パパン」さんとも一緒にお仕事させてもらえるようになり、このワクワクは形となって2015年へと続いていきます。

いつも通りとっても慌ただしかったけど、とても充実していたなぁとしみじみ思います。

食べ支えてくださったみなさま、応援してくださったみなさま、アドバイスをくださった先輩方、どうもありがとうございました!!たくさんの方々に支えられて営農できていることを実感しています。

そして今年、2015年は足元をしっかり固めた上で、いろいろなことに挑戦していきたいと思います。
(色々はまた改めて…)

今年も私たち有機農園けのひをどうぞよろしくお願いいたします!

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