やさいのいぶき〜有機農園 けのひの日常〜

脱サラ夫婦が神奈川県愛川町で新しく農業をはじめた日常を綴る。畑と食卓、畑と街、畑と社会を繋いでいきます。

2018年01月

二十四節気の大寒に入ったとたんの大雪。昼前から降り始め、結局夜の22時くらいまで降り続いて、積雪量は推定35僉しばらく人参もゴボウも掘れない状況。葉物やキャベツ、ブロッコリーの様子はまた明日、明るくなってから見に行くとします。

今日の作業中の話。

スタッフと袋詰めをしているときにふと「私たちは殺すのが仕事だよね」と言われてハッとした。言葉そのものが尖っていて強烈なのは間違いないが、農業ってそういえば命を奪ってばかりだ。草を取れば草は死に、虫をつぶせば虫が死に、野菜を収穫すれば野菜も死ぬ。そうやって命をいただいて人間は生きている。今まで何度もそういうことを考えてはいたけれど、「命をいただく」という言葉と「殺す」という言葉には本質的には同じであっても受ける印象には大きな隔たりがある。視点をずらせばその存在やその命を「活かす」という風にもなるのだろうし、意味もなく殺めているわけでもない。それでも原点に立ち返ると私たち農業者含め、林業や漁業など、一次産業の人たちはみんなそうやって命と向き合っている。そう考えるとなんだか身が引き締まる思いだし、社会の構造が俯瞰的に見え、自分たちの役割というのもクッキリとしてくる。

普段、農業って楽しいなぁ、クリエイティブだなぁ、いろいろ可能性があってワクワクするなぁって思うことが大半。だけどそれだけでこの仕事をしていると大事なことを見落としてしまいそう。来週から始まる種まきシーズンのスタート前に、改めて思い出せてよかった。

ちなみに冒頭のタイトルは修業時代に先生が最初に発した言葉。
「奪うだけではいかんのだよ。この意味がわかるかな?」

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

ぼーっとしているうちに2週間が経ってしまいました。一年はたったの52週間。一年はあっという間なので、毎週毎週やりたいこと、やるべきことをしっかりやって、いい一年にしていきたいです。

ところで、最近野菜が高いですね。キャベツが498円とか、白菜が1/4で198円とか。小松菜もほうれん草も大根も軒並み高くてちょっと手がでない。メディアでもそれをネタに大騒ぎするので、そこいら辺の井戸端会議やら世間話でも「野菜が高いですね〜」って言われています。

そんな話を受けるとき、いくつかの論点というか話手の主張が含まれている気がします。「野菜が高いからこんなとき農家は儲かっていいですね」とか、「あなたたちが値を上げてるんでしょう」っていう暗黙の圧迫は論外なのですが、「家計を圧迫して困る」というのは聞いていて、はたと考えることがあります。本当にそうですか?と。

総務省統計局というところが、『家計調査報告』というものをだしていて、月ごとの支出の分析をしているのですが、生鮮野菜の支出は5000円台で推移しているようです。だいたい私たちの野菜セットを考えてみても、隔週で2700円(送料込み)でだいたい月に5400円くらい。3000円のセットを組んでいるときは食べきれないという人が続出したため、現在はこれくらいに抑えているという経緯があることを考えてみても、野菜に対しての支出というのはやはりだいたいこれくらいが妥当な線なんだと思います。
それが例えば高騰して2倍とかになっていると言います。全部が全部2倍というわけでもないので、月額にして最大で5000円くらい上がるということになるのかもしれません。
確かに高い!かもしれないけど、これって本当に家計を圧迫しているって言えるんでしょうか。

この『家計調査報告』によると、肉はだいたい7000円台、魚は6000円台で推移しています。それにお菓子類はだいたい生鮮野菜と同じ額で5000円程度消費しています。前年比200%とか言われるとすごい大きな数字に見えますが、結局100円の小松菜が200円になっても差額はたったの100円。近頃のi-phoneとかが2年に一回くらい買い替えなくてはいけなくて、その都度何万円も支払わなくてはならないことを考えると家計の圧迫を野菜のせいにしているのはちょっと短絡的なのではないかと考えてしまいます。飲み会1回で3000〜5000円くらい支払いますが、だいたいそれくらいが今の野菜の上乗せ分と考えてもいいと思います。

天候によって価格が乱高下して、目に見えやすいから目の敵にされている気がしますが、メディアが騒いでいるほど大し話ではありません。大丈夫です。

ちなみに、今回の野菜の高騰は10月の長雨と日照不足で種まきができなかったり、生育不良だったりと、水に浸かって腐ったり、12月が例年より寒くて生育が鈍ったのが原因だと思います。10月の台風ではみんなさんざんネギを折られたので、それもネギ不足につながっている気がします。
とはいえ野菜は2〜3か月で育つものがほとんどなので、2月半ばになれば葉物野菜もわんさかでてくると思います。大根は3月頃。4月になれば春野菜もいっぱい。高いのなんて今だけだから、年間通してみれば野菜の支出が200%になるなんてことはなく、単純計算でせいぜい7%増。

とはいえ高く感じるのはしょうがないので、今だけどうにかしのぎましょう。

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